- ●三毛猫とは
- 猫の毛色は多いようで、基本としては黒と赤(明るい茶色)の2色しかないといいます。(白は除く)
三毛猫とは、三種類の色毛を持つ猫の事で、一般に黒、茶、白の3色の猫といわれてます。
日本では「三毛」といいますが、欧米などではトーティー&ホワイトやキャリコなどと呼ばれます。
白毛に赤(またはアカトラ)、及び黒(またはサバ・キジ)のブチ(斑)になります。
◎三毛(ブチ三毛や黒三毛)
白地にシマのない赤と黒のブチがある。
◎トビ三毛
白い地毛に、赤、黒のブチ毛が小さく何カ所かにある。白毛が圧倒的に多い場合にこう呼ぶ。
◎シマ三毛(キジ三毛)
白い地毛に、赤トラ、サバ(またはキジ)のシマ模様のあるブチ毛が何カ所かにある。
キジトラ白の黒シマが赤トラ部分で一部出てない毛色ともいえ、キジトラ白と区別しにくい事もある。
◎銀三毛、青三毛(ブルートーティ&ホワイト、シルバートーティ&ホワイトともいう)
白い地毛に、赤、銀(青)のブチやシマ模様またはブチが小さくある。
赤の毛色の見極めが難しく、茶色の縞系で茶と赤の見誤りや毛の一本一本の濃淡を勘違いしやいようです。毛色には、色々な名前がついていますが、それについての詳しい説明はまたにします。
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- ●珍重される三毛猫のオス
- 三毛猫は幸運を招くと古くから信じられていて、航海安全の守り神とされ、特にオスの三毛猫は希少性のために珍重されていたそうです。
遺伝学的に三毛猫にオスが少ない理由が解明されたのは1960年代ですが、古来から、経験的に三毛猫のオスはほとんどいないということは知られていました。
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- ●遺伝子の関係上、三毛猫のオスは生まれない
- 三毛猫のオスがなぜ少ないかといえば、毛色の遺伝子がメスの性別を決めるX染色体の上にしかのらないことが理由です。
遺伝子は細胞の中にある染色体の上にのっていて、猫は性染色体1対と常染色体18対の計19対38本の染色体を持っています。性別を決めるのはその中の2本で、「性染色体」と呼ばれます。
猫も人間と同じで、メスの染色体はX染色体が2本あり「XX」で、オスはX染色体とY染色体が1本ずつある「XY」になります。ちなみに「白」は常染色体にのっているため染色体に関係なくオスでもメスでも持つことができますが、黒や茶にする有色の遺伝子はX染色体の上にしかのっていません。
つまりX染色体で毛色が決まるので、「XX」のメスは、Xが2つあり、黒黒、黒茶、茶茶になる可能性があるわけで、これに白が加われば2色あるいは三毛猫になり、「XY」のオスは、Xが1つだけで黒か茶のどちらか1色しか持たないので、白が加わっても最大2色にしかなりせん。
以上のことから三毛猫は必然的にメスということになるのです。
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- ●まれにオスが生まれることもある
- ごくまれに染色体異常で「XXY」という染色体を持ったオスが生まれることがあり、その確率はずっと低く、3万匹に1匹ぐらいと予測されています。このような異常な染色体をクラインフェルター症候群といい、猫だけでなく、犬もブタや馬も、人間にもあるそうで、人間の場合には、500人に1人もいるようです。
XXYの場合、毛色の遺伝子情報を2つ持った上にオスとして生まれてくる事がある訳ですが、生殖機能がない場合が多いようです。(身体的にはオスでも機能はメスといことになるのかな)
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母猫がチャトラ、父猫が白黒ブチだと、お互いに持っている遺伝子の関係で、子猫はオスなら色を持つ染色体Xを1本しか持たないため、毛色がチャトラに白、黒か茶、または白黒・白茶になる。一方メスはXXで、黒か茶を含むXを2本持ち、黒、茶、白の三毛が表れることがある。 |