●猫のシッポは表情豊 |
- 猫はシッポで感情を表現しています。シッポをピンと立てて甘えたり、威嚇や恐怖時に毛を逆立て、怖がってるときは足の間にはさんだり、左右にパタパタ振ったりピクピク動かしたり、その動きで感情表現しています。また、猫のシッポの裏側(お尻の近く)が白いっぽいのは、親猫が子猫の前を歩く時、目立つようになっているためとか。
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●筋肉を使って動かしている |
- シッポには尾椎(びつい)という骨が並んでいて、長さにより骨の数も違い長いシッポだと16〜21個あります。それぞれの尾椎の間隔は広いのでしなやかに曲がる事が出来ます。
また、尾骨の周囲には、前後左右に動かすための4本の筋肉と微妙な動きをするための8本の筋肉があり、これらの筋肉を使ってシッポを動かしています。
猫はシッポの先まで骨があり神経も通ってるので、引っ張ったり踏まないように気をつけてあげましょう。踏まれた痛さは多分、人間が指を踏まれるのと同じなのではないでしょうか。
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●シッポでバランスをとっている |
- 飛び降りる時はシッポを高く上げて、飛び上がる時は後肢の方に引き寄せて体全体のバランスをとります。塀の上や棚の上など高いところを歩くときもシッポでバランスをとりながら歩きます。また、方向を変える時も同じです。猫のバランス感覚が優れているのもシッポのおかげかもしれません。
猫はシッポでバランスを取っていますが、シッポがない猫(マンクスの中のランピー種)もいます。シッポがない猫は、体のバランスを取るために、後ろ足が発達したと言われています。後ろ足が前足に比べて長く、腰高の体系で、両足をそろえて地面をピョンピョンとウサギのように飛び跳ねて歩きます。(普通に歩くときはあまり気が付かないかもしれません)
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●猫のシッポは色々な形がある |
- 本来、猫のシッポは長いのですがシッポには色々な種類があります。長いものや短いもの、毛が長くてフサフサしているもの、まっすぐだったり先が曲がっていたり、ジャパニーズボブテイルのように根元の方で渦を巻いてボンボンのようになっていたり、全くシッポのない猫もいます。
<長尾> |
<中尾> |
<短尾> |
<尾なし> |
<カギ尾> |
本来はシッポは長く、多くは体長と同じ長さ(25〜30cm程) |
長尾の半分ぐらいの長さ(10〜15cm程) |
突然変異で誕生。(5〜7cm程)日本に多い。 |
シッポが始まる部分にくぼみがある |
骨が変形して先が曲がっている。病気ではない。 |
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●日本にはシッポの短い猫が多い |
- 日本猫はボブテールといわれるようにシッポの短い猫が多いようです。
短いボンボンのようなシッポを「ジャパニーズ・ボブテイル」といい欧米にはあまりいなく珍しいそうです。日本猫本来のボブテイルは、日本でも最近あまり見かけなくなりました。
日本にシッポの短い猫が多いのは、その昔、猫が長生きをすると、やがてシッポが二股に分かれ、人間の言葉を理解する「ねこまた」という妖怪になってしまうという猫股伝説があり、シッポが長いと化け猫になると嫌われるようになり、江戸時代中期頃に突然変異で生まれたシッポの短い猫が好まれたためだという説があります。
昔は子猫の頃シッポを切っていたとも言われますし、オス猫がケンカの時にシッポを引っ張られて負けないために生まれたときに母猫がオス猫のシッポを噛み切って短くするともいわれます。
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(2005年5月5日掲載) |