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令和 5年10月31日

 

 第306号 

NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会

 306号 目次

      赤磐に雹が降りました 

      即実践講座・夜間連続講座・支援ツール勉強会 の お知らせ

      台所でお話交流会、キッズルーム、おやじの会山登り の 報告とお知らせ

      水泳教室、マッサージ座談会、はやぶさの会、クローバーの会、 の 報告とお知らせ

     お母さんコラム

     ちゃーちゃん日記

     私のお薦め本コーナー
         「マンガでわかる 発達障害の子どもたち」

      ぐんぐんだより
         「赤磐ぐんぐん」、「ぐんぐんキッズ」

     近隣の講演会等のご案内

     寄付 の お礼とお願い

稲刈りを終えた10月末の田んぼが、冷たい風の中に少し寂しげな空気感を漂わせています。
北のほうでは、そろそろ山々の木々が赤く染まる秋が巡ってきたようです。
先日は、ここ赤磐では、雹(ヒョウ)が降りました。測ってみると、大きなものでは直径が2センチもありました。
我が家ではちょうど昼食中でしたが、ドンドンとこれまで聞いたことのないような大きな音がしますので何事かと見ると、ベランダには夜になったかのような黒い雲から大きな雹がバラバラと落ちてきます。
我が家は軒先がない形状ですので、窓ガラスに直接たたきつけられる雹の礫の音でした。
しばらく経って雹もやんだので外へ出ると、芝生一面まるで氷の原のように真っ白になっていました。
手にとって見るとこんなに大きなものがありました。
あたりは凍えるような寒さで、冬が一気に来たように感じた日でした。 
でも次の日は晴天に恵まれた穏やかな秋の一日。
翌日はおひさまハウスの中庭での木工教室の日だったので、一日ズレて助かりました。やっぱり育てる会には神様がついてくれているのでしょうね(木工教室の報告は来月号で・・・)。

さて、11月25日(土)には、「第125回 育てる会自閉症啓発セミナー」として、「家族や支援者に役立つ話〜支援の立案から実践まで〜」と題して「じらふ長居」の金本拓也さんによる講演会を予定しております。
今月号の会報と一緒に案内チラシを入れておりますのでご覧ください。
金本さんとは、今年の初めに大阪の中谷正恵さんのご紹介で大阪長居の事業所を見学させていただいたのが、初めての出会いでした。
「じらふ長居」を見学させていただきながら、金本さんの若いやる気と取り組みの的確さ、お子さんへの真摯な思いに、大きな刺激をいただきました。
何よりいいなと思ったのは、保護者への支援も子どもと同様に丁寧にされているところでした。私たちが目指す療育と同じ方向性を感じる事業所でした。とても勉強熱心でいろんな学びもされていて、TEACCHとPECSについての考え方も私たちの方向性と同じものを感じました。見学させていただきながら、その場でこの話を私どもの会でみんなにもして欲しいと話ました。それほど刺激的でした。ぜひ皆さんと共に、あの日の私の感動を共有できたらと願います。

ところで・・・忙しい日々の間を縫って、一人旅を敢行したいと先月号で書きましたが、まだ果たせていません。
この話を聞いた妹から、「一緒に行こうよ」と誘いを受けたけれど、せっかくだからと4つ星のホテルに泊まるプランを出してくる妹と、私の旅行感覚とはズレが大きくて、申し訳ないけれど、お断りした次第・・・。この歳になっても、いまだに学生時代のカニ族での旅が懐かしい私です。さすがにもうリュックは背負えませんが・・
わが財布とも相談しつつ、ゆっくりとのんびりとめぐるプランをと思っています。
図書館でいろんな京都や奈良の案内本を片っ端から借りて、どんな風に回ればいいか、考えているところです。
帰りにはのんびりと、妹や、そして会報を読んで会いたいといってくれる友人とも会うプランを考え中です。
妹と話していて、「もう今から5年くらいしか、好きなところへの旅行はできないよ」と言われたことが印象的でした。
私は昔から旅行が好きで、特に一人の気ままな旅が好きでした。
結婚してからは、そんなこともできず、ましてや次男が自閉症と診断されてからは、観光旅行もままならない暮らしとなりました。
そんな私ですが、60歳を機に海外旅行をすることが出来るようになりました。私が少々留守をしていても哲平は大丈夫になったということです。
その頃の私の旅の目的地は、海外でした。妹や友人たちと、ベルギー・インドネシア・ポルトガル・スペイン・イタリア・ハワイ などなど行かせていただいて、楽しく楽しく旅行していました。
つぎは、クルーズ船に乗って優雅にエーゲ海などへと思っていた矢先、そこへコロナ禍です。クルーズ船に乗る説明会にも、友人と大阪で参加したくらいだったのですが、残念ながら中止となりました。
そして3年、4年とたつうちに、興味はもっぱら日本国内へと変わってきました。海外もいいけれど、エコノミー席での長い旅が、辛い年齢になりました。もう海外はいいかなあ?? なんて思っています。
思い返すと、私は学生時代から一人での旅が好きでした。
奈良の柳生街道を一人でたどり、民宿で一泊したのは、19歳の秋でした。
北海道へは、20歳のころ、年に3回も行ったことがありました。はじめは友人と一緒でしたが、やがてそれぞれ一人になりたくって、途中で別行動になり3日から4日後何処で落ち合おうと約束して、それぞれ単独旅行でした。
何日かすると寂しくなるので、また友人と一緒に行動して・・・そんな旅行をしていましたっけ・・・。宿は、すべてユースホステルでした。ユースホステルは当時朝夕食事付きで700円で宿泊することが出来ました。ちなみに、主人と知り合ったのも、関西の各大学のユースホステルクラブが集まった六甲山のキャンプ場でしたね・・・。
北海道では周遊券を買って、それが1万円くらいで24日有効でした。全工程24日間を3万円くらいで旅できた時代でした。懐かしい思い出です。
さて、現在のところは歩くのも何とか歩けるし、ボケもそれほどひどくはないので、どこへでも時刻表を見ながら旅することは可能です。残り5年でそれもかなわなくなるとしたら、急がねばなりません。
なんだか行きたいところばかりが浮かんできます。
北海道をゆっくりゆっくり列車で巡りたい。北海道を一緒に旅した友は、現在身体をこわして療養施設に入っている状態だとか、話もあまり通じません。また、会いに行かなきゃと思うけれど、なんだか会うと悲しくって・・・、辛いです。
そう、彼女の分まで一緒に行った北海道を旅してこなくちゃ〜。
一緒に見た神威岬の夕陽。どんどん暗くなるろうそく岩の横を通るゴロゴロ岩の道。つららが下がって通るのにも怖かった崖の下の道。トンネルを通るのに、懐中電灯すらなくって、手探りだけで通った途中90度折れて、出口が見えないあの奇妙なトンネル道。
彼女とは思い出話をいっぱいしたいのに、二人で一緒に旅も行きたいのに、もうできない・・・。なんて、寂しいことでしょう。
私の青春が詰まっている北海道。懐かしい思い出で、いっぱいですけれど、ただもしかすると行かないほうがいいのかもしれない・・・。
会わなきゃよかったと思う人もいますよね。あれから50年、あれほど好きだった初恋の彼は、会わなきゃよかったなと思える人になっていましたっけ・・・。
北海道も50年経ってどんな風に変わっているのか?? ちょっと不安です。
鉄道網もずいぶん減らされていて、なかなか思い通りには行けない状態の感じもします。
それならと、他に行きたいところは、奈良・京都・広島の宮島・愛媛から別府へ船で渡りたい。
そして、南九州の旅もいいですね。高知と徳島にも行きたいし、ゆっくりめぐるのなら能登半島・・・。杜の都仙台にも行ってみたいです。
ゆっくりのんびり行ってみたい一人旅、さあ、これからどれだけ果たせるでしょう。
人間には平均余命(平均寿命)と健康余命とがあるとかで、「元気に動ける健康余命は、女性では75歳くらいまで」とかと聞きました。
平均寿命は87歳くらいまであるそうなので、その健康余命がくるまでの間に行きたいところへ行かねばなりません。残りの12年間は、何らかの介護を必要とする暮らしだそうです。そうなる前に行きたいところへは行っておこうと思います。

それと直接関連するわけでもないのですが、先月号でもお話しした通り、鹿野佐代子先生の「知ると行動しやすくなる! 親なき後の準備と、子どもの金銭教育」という講演会を聴いたのは、9月30日のことでした。
私がお話を聴いて一番に思ったことは、子どもをどう育てるかではなく、これから自分がどう生きるか・・ということでした。
「子どもは、子どもの人生を生きていく」 「いざとなれば、子どもは福祉が助けてくれる」 だから安心しても大丈夫なんだと思ったのです。
それよりも先生のお話を聴きながら、自分の終末期のことを考え始めました。
「親は自分の人生を生きる」と先生は言われました。そういえば、ほとんど自分の死んだ後のことを準備していなかったことに気付いたのでした。エンディングノートも買ってはいるけれど、書いてはいませんでした。
まだまだ元気で、大丈夫だもんな・・・なんて思っていました。
でもここでお話を聴いて、急がなければと思いました。
いつ最期の時が来るのか、いつからボケが始まってしまうのか…それは誰にも予測はできません。
改めて、自分の終わりの時を考えてみる機会となりました。
〇 相続で子どもが困らないために、エンディングノートを付けておくこと。
〇 遺言書の準備をしておくこと。
〇 遺影の準備(これはできている)
〇 戸籍謄本の準備(自分の謄本を取り寄せておくこと)夫は、生まれてからずっと岡山なのでわかりやすいけれど、自分のは婚姻前のものが必要。
〇 通帳や、生命保険などのことをきちんとわかりやすくすること
などなど、いろんなやっておくべきことが明確になってきました。
早速動いてみることにしました。自分の出生地の市役所へ謄本を取り寄せたいとお電話しました。
すぐにどうすればいいかを教えてくれました。すぐ動くと、すぐ手に入りました。
同じく今の居住地の赤磐市に、謄本を出してもらいました。
それから保険や貯金のことを調べてみると、保険にたくさん入っていることに気が付きました。
もう不要と思える死亡保険のようなものに入っていて、毎年たくさんの保険金を払っている割には、自分の暮らしには役にたたないことが分かりました。
家族が入院した時にも、面倒くさくて申請していない入院給付金のついた保険もあって、無駄な保険金でしたね。
一度しっかり見直しをすることで、年金だけでの暮らしにも備えることが出来そうです。
そして、エンディングノートを書き始めています。書き始めると、たいしてお金もないことに気が付きました。残すべきものはたいしてありません。これなら子どもたちがもめることもなさそうです。
哲平には、年金があるので大丈夫。相続税を払うほどの不動産や財産もないし、何も心配はいらないでしょう。
こんな風に自分の終活までできて、とても有効な講演会でした。やがてはきっとくる終わりの時を、葬儀やお墓についても考えることが出来て、本当に良かったです。
元気な内に、哲平の行く末をしっかり考えることも出来ました。
講演で聴いたアドバイスの通り、哲平の為に本人の実印も作りました。
これで、あとは哲平を連れて市役所で印鑑登録をするだけです。
安心して、これから長生きしようと思います。

今月は、こんな風に自分と哲平のこれからを真面目に考えた一ヶ月となりました。
それと共に、職場や家のいらないものを片付けるという作業にも本腰をいれて取り組み始めているところです。
育てる会を始めてから26年。色々な講演会のレジュメや資料などたくさんあって、大切に思って保存していました。ただ、実際には殆ど見返すこともなく、改めて知りたいと思ったものは、ほとんど、ネットで簡単に手に入るようになっています。
私が保管しなくてもいいと決心し、思い切って紙の類を一掃することにしました。紙がどれほど大きなスペースを占領していたか、片付けながら考えさせられました。すっきりと物を減らすことに取り組みたいと思っています。
まだまだ道のりは遠いけれど、本の片付けにも取りかかりたいですね。ただ、これには夫の抵抗もあり、なかなかひと筋縄にはいきそうにありませんが・・・。
秋も深まりつつあります。
まだまだ岡山の赤磐市のあたりは、山は緑で紅葉にはもう少しというところです。
11月には、色々な行事が待っています。正会員の皆さんは、どうぞご参加くださいね。また、会員外の方も、講演会にはご参加お待ちしています。
またお会いしましょうね。さようなら〜♪
(鳥羽 美千子)

育てる会 自閉症啓発セミナー の 報告

令和5年9月30日(土)、令和5年度第3回目のセミナーとして、ファイナンシャル・プランナーで、長年障害者本人やご家族の支援にあたられてきた鹿野佐代子先生をオンライン(Zoom)にお迎えして「第124回 育てる会自閉症啓発セミナー」を開催いたしました。
今回は「知ると行動しやすくなる! 親なきあとの準備と子どもの金銭教育」のテーマで、親として自分が亡くなる前にしておいた方がいいことや、それまでに小さい頃から子どもに身につけておかせたい金銭教育などについてお話いただきました。
それではセミナーに参加したスタッフからの報告と、みなさんからのアンケートが届いていますので紹介します。

鹿野佐代子先生の講演会に参加させていただきました。
今回のテーマ「知ると行動しやすくなる! 親なきあとのための準備と、子どもの金銭教育」を初めて拝見した時、自分自身にとっても大変興味深いテーマであり詳しく知りたい!という思いと、それとは裏腹に何だか知るのが怖いような妙な感覚を覚えたのが正直な気持ちです。
今思うと、少しずつだけれど確実に近付いてきているその時の事から目を背けたい気持ち。何も準備できていない自分自身の現状を突き付けられることへの不安感。そんな思いがあったからなのかもしれません。
けれども、先生のお話を伺っていくうちに、何だか気持ちが楽になっていく自分に気付くことができました。
まず導入で山登りを例に挙げて先生がお話しくださったことは、「人は基本的に『できる』が前提」ということでした。
人は誰でも「出来ない」「無理だろう」と思った瞬間に目標を見失ってしまう。目的地がはっきりしていれば、どんな方法を使ってでも行くことが出来るもの。目標設定がはっきりしていればいるほど実現しやすい。
「自立という目標に向かって、子どもを信頼して任せてみると、だんだん出来るようになっていくものです。」「親は親の人生を、子どもは子どもの人生を生きることが大切だ」ということを教えてくださいました。
そしてそのことを実現させる手立てとして、障がい者を支えるさまざまな制度があることを分かりやすく解説していただきました。
子どもたちの卒業後の進路には「自立訓練」「就労移行支援」「職業訓練校」等の、働く為のトレーニングをする機関があり、「生活介護事業所」や「就労継続支援B型・・・手取りは工賃(施設の売り上げを利用者で分配したもの)」「就労継続支援A型・・・雇用契約を結び手取りは最低賃金を約束されている」等、ハローワークで情報収集しながら、一般就労への道も目指せるようなサポート機関もあること。
そして暮らし方も、グループホームや入所施設を利用することによって、親から独立して生活するという選択肢もあるとのことでした。
私たち親は、ともすれば目の前の子どもの現状への不安から、見えない将来に対する不安が益々大きく膨らんでくるようです。そして、訳もなく胸が締め付けられるような思いに駆られたりするのではないでしょうか。
しかし今回のお話を伺って、「障がい者を支える制度を知る」ということと、知ったうえで自分にできる対策をするということで、その不安を軽減することができるということに気付かせていただきました。
「福祉制度は強い味方。いざとなったら福祉があるから大丈夫!という気持ちで準備しましょう。」とのこと。「障がい基礎年金」「障がい厚生年金」「自立支援医療」・・・などのお金に関するさまざまな制度があり、国のセーフティネットも大きく分けて4段階あるとのこと。
「とにかく福祉とつながっていれば何かしらの支援があるから生死を分ける心配はない」とのお言葉に、何だか肩の力がふっと抜けてすごく楽になったような気がしました。
発達障がいの方の現状と将来に向けての必要な対策について、3つの実例をもとに解説くださいました。
その中でも私がなるほど・・・と思ったことは、「ライフイベント表を作成する」ということでした。
先生はファイナンシャル・プランナーとしての立場から、収入と支出のバランスを分析したうえで、どこで足りなくなるのか、また夢や実現したいことがいつ叶うのかを経済的な視点からアドバイスなさるとのことでした。
そして、将来についてのやりたいことがあればいつごろか、またそれにかかりそうな費用などを具体的に書いておくと、実現可能になっていくのだと付け加えられていました。
叶えたい目標を可視化した大谷選手の目標達成シートの様に、実現させたい夢や希望は心の中で思っているだけでなく、視覚的に書いて示すことってやっぱり大事なんだな・・・と改めて思いました。
また障がいのある子の老後資金の対策と準備として、まずは子どもが今後どの時点でいくら不足するのかを知っておくのが大切とのことでした。
そして本人が働く事が可能なら準備出来るであろう預貯金や養老保険や老齢厚生年金などの他に、親が加入できる「障がい者扶養共済制度」という制度があることを教えていただきました。
65才までの親が子のために加入できる終身年金とのことで、掛け金は所得控除の対象となり、子が生活保護受給時にも収入認定されないというメリットがあるとのことでした。また経済的に苦しい人には、福祉の手厚い支援(セーフティーネットの制度)があることを知っておくことも大切だそうです。
また「お金の管理」については、「いつ」「何に」「いくら」を明確にすることで使えるお金になる。子どもが自分でお金を管理できるように取り組み、自分の意志で使えるようにしておくことが大切だということでした。
そこで安易にすすめられることが多いのが、「成年後見人」とのこと。ここで、意外と見落としがちかもしれない「成年後見人の注意点」についても・・・「申し立て後、やっぱりやめた、はできない」「費用がかかるわりにいい人が選ばれるとは限らない」などのデメリットが多いことを、ポイントを抑えてお話しくださいました。
「専門家に任せておけば大丈夫!」ではなく、本当にその選択が本人の為になるかどうかを見極める必要があるのだと感じました。
お金を残し、誰かに管理してもらう方法を選択せざるを得ない時にはしっかり考えることが大切。誰かに全てを託さないのであれば、必然的に、本人が自分自身で管理する術を身に着ける訓練が必要になってくるのだと思いました。
一方で相続の手続きの為に元気なうちに親が早めに準備しておくべきことを、5つに分けて教えてくださったことがとても分かりやすく、本当にありがたく感じました。
ポイント@ エンディングノートを書く・・・自分自身のあらゆる情報:相続財産、相続人、通帳の種類、生命保険やクレジットカードなどの契約会社名だけでもいいから書き、死後の手続きに欠かせない情報の手掛かりを残す
ポイントA 自分の出生からの全ての戸籍謄本を取り寄せておく・・・遺産分割協議書作成の為のもの
ポイントB 子の実印を作っておく・・・必要な意味を教え、役所の手続きの経験もさせる本人を連れて行けば手続きは簡単、でも窓口で余計なこと(障害ウンヌンなど)は言わない。
ポイントC 遺言書の作成・・・自筆証書遺言よりも公正証書遺言がお勧め(専門家により自分では気付かないところをチェックしてもらえるので安心)
ポイントD 自分自身の持ち物の処分を少しずつでもしておく
自分でやっておかねばならない事がこんなにもあったんだ! と愕然としましたが、さっそく私も出来ることから少しずつ準備していきたいと思いました。
う一つのテーマである「子どもの金銭教育」についてのお話は、ASDのお子さんの支援に携わっている私にとって、「なるほど!」「これこそ素晴らしい構造化!」と、すごく共感しながら聞かせていただくことができました。
〇お金を使える力を身につけるには、ステップ1(お金の役割を知る)・ステップ2(お金を持つ)・ステップ3(お金を使う)を何度も繰り返して経験することが大事。何事においても最初の意味づけが大事ですよね。
〇金銭管理術・・・1か月に使えるお金を決めて1週間ごとに袋分けし、使えるお金を見える形で明確にする。 そうすると、先に欲しいものを買って足らなくなるのを予防できる。
〇金銭教育の第一歩はお札ではなく硬貨で渡す・・・お金カレンダーの、使う予定のあるところに硬貨を入れておく。 使ったらなくなることを経験させる
〇金銭教育で大切な3つの教え(お小遣いを渡すとき)
   @1か月の始まりと終わりを教える。
   A時間と曜日を教える・・・日曜日が週の始まりであり、明日からの準備をする大切な日だと教える。
   B我慢させる・・・途中でなくなっても絶対に追加しない
〇お金を品目分けさせる・・・光熱水費、食費、交通費、家賃、雑費、残りを小遣いに
〇お金カレンダーを使って小遣いと毎月の貯金を設定・・・毎月千円づつ貯金したら1年で1万2千円貯まる事を、お金の量を見せて考えさせる。
お金を五感に染み込ませることが大切だということでした。
視覚的な学習者であるASDの人には、実際にお金の量を見せて具体的に視覚情報として教えていくことが、本人が「わかる」構造化であること。さらに五感を使うことによって実体験とつながってくるということに大変感銘を受けました。
最後に、「自立に向けて支援者が今できること」として、障がいのある人は何度も経験を積むことで成長出来る人。失敗してもそこでやめてしまうのではなく、方法を変えて続けると失敗もプロセスになるのだと教えていただきました。
慣れなくてたとえ失敗したとしても、工夫しながら何度も繰り返し訓練していくことが大切であるということ。その繰り返しが、将来自分のお金を自分の意志で使えて、豊かな人生を送るために必要だということ。
自分で管理して自分で使えるように、何度も経験し成功体験を重ねながら、少しずつでも出来ることが増えていくことが何よりも本人の自信につながっていくこと。そしてこのことは、全ての訓練に通じる事なのだと改めて強く感じました。
今回の講演会は、私にとって大変貴重な学びとなりました。親としてまた支援者として、子どもの自立に向けて今できることを、一つひとつ丁寧に取り組んでいきたいと思います。
(療育スタッフ:W)

○ 子どもの為にお金を残してやりたい、いくら必要だろうかといつも考えていました。先生のお話を聞いて、たくさんのお金を残さなくても大丈夫、今の生活を充実するためにお金を使うこともいいのかなと思えるようになりました。福祉と繋がっておくことが大切、エンディングノートを書くこと、自分の戸籍謄本を取り寄せること、子どもの実印を作ること等 貴重なお話を聞かせてくださりありがとうございました。是非またお話を伺いたいです。
○ お金についての講演会は初めてだったので、とても興味深かったです。漠然と考えるのではなく、目的をはっきりさせること、今後いくらお金がかかるか考えることなど、具体的に考えていかないといけないなと感じました。親なき後のことも今から頭に置いて、障害をもった子だけでなく、周りのみんなのために準備しておかないといけないなと思いました。エンディングノート 作ってみようと思います。金銭教育についても具体的で、なるほどなと思いました。福祉制度の話など、もっとお話を聞きたかったです。ありがとうございました。
○ とても分かりやすかったです。今まで漠然とした不安からお金を使わずに貯めて残そうと思っていましたが、具体的にプランニングして計画することの大切さを教えていただきました。子どもは成人していますが、お手伝いなどしてお金を貯めることは教えてきましたが、計画的に使うことは教えていませんでした。どちらも出来ることから始めていきたいと思います。
○ 60歳を過ぎ、障害を持つ子供がいる中で、身の回りの整理や終活をと思いながら、うまく進まず、漠然とした不安を抱え過ごしてきました。自分の身の回りの整理、と(教えていただいた)準備。自分と子供にかかわる状況を具体的に明らかにすること。そのうえで、目標を決め、すべきことと、できないこと(しなくてよいこと)を明らかにして、進むこと。少し足を出せそうな気がしてきました。まだまだ漠然としていますので、先生の書籍なども活用させていただきながら、やってみます。うまく進められないときに、相談できる場所があれば教えていただければありがたいです。親亡き後の準備についても金銭教育についてももっと具体的事例も含めお話を聞ける機会があればありがたいです。今日はありがとうございました。
○ とても勉強になりました。お金のことは漠然と不安でしたが安心しました!貯まり過ぎて使えないのも残念だし、使い方もちゃんと教えてなかった事が分かってよかったです。本当にありがとうございました。また機会があればお話を伺いたいです。
以下に紹介しているページは鹿野佐代子先生が大阪 箕面市で立ち上げられた工房「木の香り工房 朔(さく)」の案内です。
「マーケタリーアート」とは、木の皮を貼り合わせて創る作品で、「朔」では障がいのある方が取り組まれています。
体験コースもあるそうですので、興味のある方はお問い合わせください。
Tel.080-5635-5039
https://ameblo.jp/sayoko-shikano/entry-12820477459.html

令和5年度 現場の先生のための即実践講座

講師に社会福祉法人横浜やまびこの里 相談支援部部長の志賀利一先生をお迎えしての1年間の即実践講座です。
第5回は「働くことの大切さをどう考えるか」のテーマで、紹介いただいた「大人になったら働こう!」という、以前作成された電子紙芝居については、子ども達にも見せたい・・・と好評でした。
前半部分の重度の障害児を絞殺してしまった母親への減刑嘆願書の是非や、障害者の逸失利益の裁判の事例など、考えされられることの多かった回だと思いました。
寄せられたアンケートでも、みなさん我が事として受け止め、真剣に考えていただいていました。
次回も、「障害のある人の権利とその方法」・「自閉症支援の長い歴史から学ぶ」のテーマですので、障害者への支援にあたられている方や、福祉に関わっておられる方には、ぜひ聴いていただきたいと思います。

 『 第6回 現場の先生のための即実践講座 』

日 時:令和5年11月14日(火) 19:00〜21:00
場 所:WEB開催(Zoom)
テーマ: 「障害のある人の権利とその方法」・「自閉症支援の長い歴史から学ぶ」
講 師:志賀 利一 先生(社会福祉法人 横浜やまびこの里 相談支援部 部長)
対 象:自閉症・発達障害に関わる支援者(保護者対象ではありません)
主 催:NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会
参加費:一般 23,000円、賛助会員 20,000円 全10回分 
          (途中参加の方には、1回目からの講義をご案内しますのでご安心ください)
申込・問合せ:Tel.086-955-6758、Fax.086-955-6748
      http://sodaterukai.org/policy1.htm
第5回、「働くことの大切さをどう考えるか」・「中年期以降の知的発達症 自閉スペクトラム症」の講座の参加者の方からの感想です。

○ 大人になったら働こう! のスライドが、わかりやすくて面白かったです。
小4の息子にも見せたところ、働くことについて具体的にもっと詳しく知りたくなったようでした。
働ける場が限られているからこそかもしれませんが、定型の人より障害がある人の方が、何のために働くのか、どこで何をして働くのかを考える機会がしっかり設けられている気がします。
社会参加する(または、できていると実感する)ことは、障害のあるなしにかかわらず、人間にとって生きがいになると思いました。
○ 母親が障害を持つわが子を殺してしまった(その時点で母親が殺す以外の方法を考えられなくなっていた現実と社会の状況)痛ましい事件。障碍者本人の立場に立つと将来のある一人の人のかけがえのない人生が終わらされてしまったことについては、決してあってはならないことであり、許しがたいことである。一方で、大きな生きづらさを持つかけがえのない存在が、その人らしく生きていけることを支えるのは社会の責任であり、『それを支える立場の母親』を支えるのもまた社会の責任である。そう考えた時、私は嘆願書に署名をすると思う
○ 痛ましい事件の話の中で逸失利益についての裁判で、障害者が働いて得られる賃金についてお話がありました。障害者雇用が昔より制度が変わって働きやすくなっていることや現在の社会の仕組みで、働くという権利や命を奪われることなく幸せに生きていける世の中になるとよいと感じる。幼児期学童期に関わるスタッフとして、障害者の方の能力や仕事の内容、どうすれば理解に繋がるのか、何を学び、どんなスキルを身に着けてもらうか等、社会に出るまでに受ける支援が正しく本人の成長を促すものでなければなないと感じる。
○ 前半の事件は、衝撃が大きかったです。障害のある方の逸失利益の少なさも驚きです。
知らない事件が多かったので調べてみようと思いました。
障害雇用に関しては、関わったことがない、どんな仕事ができるか分からないという企業が多いと思うので、多職種の連携やインターンシップなどの実際の関わりが重要だと感じました。
○ 障害者就労の支援の仕組みがたくさん整備されてきているというところに希望を感じます。
たくさんの裁判の事例、知らないことが多く衝撃を受けました。様々な視点から物事をとらえ考えていくことが大事だと改めて気づかせていただきました。ありがとうございました。

令和5年度 発達障害支援 夜間連続講座 in 赤磐

香川大学教育学部教授の坂井聡先生プロデュースによる、赤磐市との共催による「令和5年度 発達障害支援 夜間連続講座 in 赤磐」です。
今年度は、主に教育現場における合理的配慮という視点から、普通学級、支援学級、支援学校、そして高校、大学など、それぞれの現場で指導、支援に当たられている先生方からの問題提起や支援方法を話していただいています。
第5回は、高等学校における合理的配慮について、元 香川大学教育学部附属特別支援学校の三好ひろみ先生にお話いただきました。以前、小豆島の高等学校につとめられていた当時の、学校全体をまきこんだ合理的配慮のシステム作りや、本人を真ん中において考える支援の大切さについて学びました。
ともすれば支援者が自らの価値観、“こうするべき”にとらわれてしまい「妖怪とらわれ」になってしまいがち・・・・反省させられました。
次回は、「小学校特別支援学級における合理的配慮」ということで、学童期における支援について石川めぐみ先生にお話いただきます。受講者の中には、小学校の先生方も多いので、明日から即実践に繋がるお話になると思います。

 『第6回 発達障害支援夜間連続講座 in 赤磐』

日 時:令和5年11月16日(木) 19:00〜21:00
場 所:WEB開催(Zoom)
テーマ:「小学校特別支援学級における合理的配慮」
講 師: 石川 めぐみ 先生(知立市立八ツ田小学校)
総 括: 坂井 聡 先生(香川大学教育学部 教授)
対 象: 自閉症・発達障害に関わる支援者(保護者対象ではありません)
主 催:赤磐市、NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会
参加費:赤磐市在住・在勤者 無料、一般 13,000円、賛助会員10,000円(全10回分)別途 資料代 各7000円(10回分)
申込・問合せ:Tel.086-955-6758、Fax.086-955-6748
http://sodaterukai.org/policy1.html
それでは、第5回の三好ひろみ先生による「高等学校での合理的配慮」の講義に参加された方からの感想の一部です。

○ 支援体制を整えて合理的配慮を提供していく具体的な流れをご経験の中からとてもわかりやすくお伝えくださって、大変学びの多い講座でした。ありがとうございました。
学生の頃までは「こうであらねば」にとらわれて、でもそのようにできない自分にとても苦しんで来ました。いろいろな人との出会いや経験の中で肩の力を抜いて柔軟に考えることもできるようになってきましたが、ちょっとしたきっかけでそのような思考に戻りそうになるので、改めて気をつけなければと思いました。
○ 地域をあげて発達障害を理解しようとする姿勢が素晴らしいなと思いました。
できないで困っている子を少しでも理解につなげたいと思って取り組んでおられることが、子供たちを取り巻く環境が変わっていくと、子供たちも落ち着いていくのだと思いました。決めつけていることがないか、自分のかかわりを見直したいと思いました。
最後に紹介された「ていねいな文章大全」の本を買って読みます。
○ 三好先生、本日はご講話ありがとうございました。
先生のお話を拝聴して、今まで関わってきた児童生徒への指導や支援が、当事者中心で行うことができていなかったと反省しております。
よかれと思って行っていたのですが、本当にその子にとってよいことなのか、「妖怪とらわれ」にとらわれており、申し訳ないことをしてしまったと反省しています。とらわれを払拭するために、自分自身に問う姿勢をこれから大事にしていこうと思いました。ありがとうございました。
○ 高校での取り組みについて知ることができて、大変勉強になりました。特に、新しいシステムをつくっていく過程を教えていただいて、今後に活かしていきたいと思いました。
合理的配慮の事例では、合理的配慮の内容の共有について印象に残りました。個別の支援計画等を作成していても、年度が変わると引き継ぎがスムーズに行えていない実態があるので、何のために作成しているのかを職員で共有していきたいと思います。
合理的配慮は参加して活動するために必要なことだと改めて分かりました。合理的配慮をすることがゴールではなく、そこから活動が始まることを意識していきたいと思います。

令和5年度 第2回 支援ツール勉強会 報告

10月19(木)に第2回支援ツール勉強会を開催しました。
先生に持参していただいた支援ツールのサンプルを実際に見ることで、みなさんどんなものを作ろうかなと、イメージしやすくなったようです。
初めて参加された方もおられましたが、「こんなのもいいね!」「こういうアイデアがあるんですね!」などと話ながら交流もできました。
また、前回の“チャレンジ日記”をみなさん作成して来られていて、実際に試してきた報告もできました。
今回は、大きく2つのテーマがありました。
まずは、『支援ツールについて考える』 してほしいこと・こうなってほしいことはたくさんあると思いますが、その中から“できること・だいたいできていること”そして“自立を高められること”に絞り込み、肯定的で前向きな目標を立ててみましょう! ということで、みなさんどんな支援ツールを作っていこうかな!?と、考えていきました。
後半は、『スケジュール・手順書』 
まずは、課題分析から考えていく。難しい表現ですが、例えば、“着替えをする”1つとっても、着替えができる人であれば着替えをするでいいし、シャツ・ズボン・靴下と表記する必要がある人もいるだろうし、前後ろを確認する・裏表を確認するとか細かく教える必要がある人もいるので、本人のスキルによって必要な支援は変わってくるというお話をされました。支援ツールを作るにあたり大事なことは、その対象となる活動をよく知ること!です。
頭で考えるとこうだろうと思っていても、実際にその場所にいくと状況が違ったり、本人には難しいことだったり、想像しているものと違うことも多くあります。おふろ掃除するという支援ツールを作ろうと思っても、実際の現場に行って本人がやっている様子を見てみないと、手順を作りづらいということです。床を磨くという項目があったとしても、床の椅子を動かすことが必要だったり、スポンジを洗うという項目があっても、絞り忘れる子もいるかもしれないですもんね。
実際に作ったら、試してみて、手直しをしていきます。一発で、本人にぴったりのものができるというわけではありません。どこでつまづいたかな?と考えていくことが大事ですと先生は話されました。
今回も目から鱗の貴重なお話を聞けました。参加者のみなさんは他の参加者さんともお話しながら、楽しく支援ツールについて考える時間となりました。
以下、参加者さんからの感想です。
〇 実際に使用されていたツールを見せてもらえたことがとてもよかったです。ツールがどのような場面でどのように使われていたかを教えていただき、そのあとに、先生のお話があったので作りたいものをイメージしながら聞くことができました。
〇 実物の支援ツールを見ることで、身近に感じる事が出来てとても参考になりました。様々な形式のものがあり、自分の子どもにはどのタイプが合うか? どの程度項目を小分けにするか? など、作成イメージを膨らませることが出来ました。
〇 本人の現状のスキルに合わせて、情報を減らしたり増やしたりカスタマイズする事が大切だなと学べました。
次回は、令和5年12月21日(木)10:00‐12:00
      『実際に支援ツールを作っていこう!』
です
1・2回目を見逃した方は、後日配信もございます。3回目からの参加も可能です。正会員は無料です。是非、現地で一緒に支援ツールを作っていきましょう☆
武藏先生からアドバイスいただける貴重な勉強会です! 
興味がある方は、事務局までお問合せ下さい。

台所で お話交流会 の お知らせ

またまた、育てる会の正会員向けの新しい企画です!
育てる会では、これまで「ゆりかご講座」「将来を考える会」「つくしんぼの会」「アルメリアの会」「母の想いを話す会」「アイリスの会」など、いろんな座談会、交流会を行なってきました。
先輩のお母さんを囲んでとか、新入会員さんの集いとか、どちらかというと真面目な話が多かったですね。
今回は、ぐっとくだけて、台所でケーキやお菓子などを作りながら、気楽にお話をしましょう・・・という企画です。
詳しくは同封のチラシをご覧ください。
引き続き、パン作りやおこわ作りなども企画していきます。ご期待ください。

 第1回は、「みちこさんの かんたんでおいしいケーキ作りとお話交流会」です。

日 時:令和5年11月27日(月) 10:00〜12:00
場 所:おひさまハウス食堂(赤磐市和田194-1:赤磐ぐんぐん・ぐんぐんキッズの建物です)
参加費:500円(材料費+飲み物代)
指 導:とば みちこ さん(代表)(正会員限定)

キッズルーム の 報告

10月21日(土)に岡大の体育館で、キッズルームを開催いたしました。
10名のお子さんと、17名のボランティアさんが参加してくれました。
今回は、ハロウィンが近いこともあり、おばけ風船のサプライズお菓子投げも行いました。
毎回楽しみに来てくれている子や今回初めて来られた子がおられましたが、それぞれに、楽しんでくれました.
小さいお子さんの参加が増えてきています☆
次回は、クリスマス会が12月16日(土)13:00〜15:00に、開催されます。(正会員限定)
詳細は、正会員の方は別紙チラシをご参照ください。

おやじの会 山のぼり の お知らせ

おやじの会で企画した山登りの会、一応10月25日で締切り、20名ほどの親子で操山に登る予定です。
でも、弁当・飲み物などは全部自分持ちで、他に準備もありませんので、もし申込みを忘れていた方がおられたら、人数は多い方が楽しいので今からでも参加OKです。
集合場所は、里山センター前のトイレがある芝生広場
行程は、 【里山センター → 沢田大池 → 不動明王(簡易トイレあり) → 古墳の森(円山山頂)→ 不動明王 → 八畳岩古墳 → 三畳岩展望所 → 旗振台展望所 → ふれあいの辻 →萩の塚古墳 → 操山山頂 → ふれあいの辻 → 里山センター】 で、操山の稜線をグルッと回るコースを予定しています。
昼食場所は、操山山頂付近の展望所を予定していますが、到着時間によっては旗振台展望所にするかもしれません。
どちらも展望がいいので、天候さえ良ければ岡山市内をはるかに眺めながらおいしいお弁当が食べられると思います。
日 時:令和5年11月5日(日) 10:00〜昼食〜13:00ぐらい
集合場所:操山里山センター(岡山市沢田649-2:Tel.086-270-3308)
持ち物:お弁当、飲み物、おやつなど
参加費:無料(正会員限定)
当日連絡先:担当 T 携帯

水泳教室のお知らせ

日 時:令和5年11月19日(日)15:30〜17:30
場 所:OSKスポーツクラブ(岡山市北区絵図町1−50)
連絡先:育てる会事務局(086-955-6758)
★新たに参加されたい方、体験されたい方は事務局までお問い合わせください。
体験してみたい方は、2回までOKです(1回 1000円)。
プールは正会員限定で、育てる会の貸し切りで使っていますので、安心してお越しください。
★欠席される方は11月16日(木)までに事務局に連絡してください。(正会員限定)
(担当:I & S)

マッサージ座談会 の 報告

10月5日(木)、育てる会事務局の大広間にて、赤磐市内の自宅サロンMOFを運営されている会員のMさんプロデュースのマッサージ座談会を開催しました。はじめに、自己紹介をして、Mさんからの美容のプチ情報なども交えながら、みんなで楽しくおしゃべりしました。
療育に通われているお母さんや、成長したお子さんをお持ちの先輩お母さんも参加され、美味しいお菓子とお茶を楽しみながら、首や肩こりのリンパマッサージを希望される方は、ワンコインで受けられる座談会となりました。

  Mさんからの感想

この度はご参加ありがとうございます。
実はこのマッサージ座談会は、一年前から温めてきた企画で、どうしたらみんなが楽しめて安心できる場所、お友達を作れる場所になるかをずっと考えてきました。
当日は想像以上に盛り上がり、出会いあり、笑いあり、涙ありの笑顔あふれるコーヒータイムとなり、皆さんに喜んでいただき本当に開催して良かったな!と、とっても幸せな気持ちになりました。
これからもお母さん達の憩いの場、戦友を作る場から、お母さんの得意を共有する場! などなど色々なことに発展して、お母さん達がお母さんらしく輝いていけるきっかけの場所になっていけたらと思います!
次回は、日時:12月8日(金)10:00〜12:30頃まで
会費:300円 (10分間のリンパマッサージをご希望の方は+500円)(正会員限定)
場所:育てる会 大広間 (赤磐市上市355−2)
以下、参加者からの感想です。
○ 楽しい会話とマッサージでパワーチャージできました!
○ ASDについてざっくばらんに周囲を気にせず話せる貴重な機会をありがとうございました。
○ 自閉症の子どもがいるお母さんと話す機会がなかったので、すごくいい時間でした。
○ 初めましての方ばかりでしたが、優しい方ばかりで安心しました。また、来たいです。

はやぶさの会 の お知らせ

はやぶさの会は小学生以上の男の子たちの「友達作りの会」です。
大体学期に一回ずつぐらいのペースで集まって、皆でわいわいやっています。
今回は「冬休みあたりに皆で集まりたいねー」と考えています。皆でカラオケしたり人生ゲームしたり新年の抱負を話したり??わくわくしますね。
ASDの子たちの「友達作り」って、「さあ!友達を作るぞ!!!」と気合を入れて作るものではなく、同じ空間にいて一緒に活動する中で、「また集まりたいな」と思えるタイミングで集まり合い、その中で少しずつなんとなく気の合う仲間が見つかっていくのかなと思っています。
学校とは違う「ASD同士」だからこそ分かり合える部分もありながらの会です。
親としても、焦らずのんびり見守ってやりたいものですね。
引き続きメンバー募集中!!です。(正会員限定)
小学生以上のASD診断のある男の子・友達がほしいなと思っている子が対象です。
(兄弟で参加したいという場合、その兄弟がASD診断が出ている場合のみ参加可能です)。
ぜひ事務局(086-955-6758)までお問合せください♪
(担当:M)

クローバーの会 の 報告

先日10月22日(日)に、クローバーの会でカラオケに行ってきました。
新しい2名の小学生の女子たちと一緒に4家族でした。初カラオケという子もいて、初対面の子とはドキドキしあっていましたが、「キッズルームつき」のお部屋だったので、入ってすぐに「わー!」とボールプールで遊んだりぬいぐるみでごっこ遊びをしたり持ってきていた子ども用化粧品を見せたりしながら、すぐに仲良くなりました。
カラオケも、誰かが歌いだすと手拍子をしたり身体を揺らしたり一緒に口ずさんだり踊ったり、そしてまたキッズルームで遊んだりお菓子を食べたりしながら、それぞれのペースでニコニコ皆楽しそうにしていました。
母たちも久しぶりのカラオケを楽しませてもらえて、ストレス発散できました。
終わった後、自然に子ども同士で「まだ帰りたくないな」「ご飯一緒に行きたいね」と話しが始まり、急遽近くのハンバーガー屋さんへ。
どうするかな? と思って席を見ていると子どもたちだけで着席して、お絵描きしながら色々お喋りもし、すっかり女子会風味でした。
男の子たちとはまた違う面白さがありますね。
次はクリスマス会もいいし、またカラオケもいいね!
映画もいいかも? と盛り上がりました。
今回、初参加してくださった方からの感想を紹介します。
○ 初クローバーの会、初カラオケで、初めての人たちの前で歌えるのか? 途中で帰りたくなるかな?と心配していましたが、あっという間に仲良くなり、楽しそうに歌ったり一緒に遊んだりしていたのには驚きました!
しかも一緒にランチまで行くとは・・・嬉しい想定外の出来事でした!! 女の子たちがみんな穏やかで、すぐに打ち解けられたのも良かったなと感じました。これからもクローバー会で、お友だちと初めての経験を共有できたらいいなと思います。ありがとうございました。
○ 初めてクローバーの会に参加させていただきました。普段数人で集まって遊ぶ機会自体あまり経験がなく、行動が予想できず、行くまでドキドキでしたが、すぐ馴染んで、親娘共とても楽しい時間を過ごさせていただきました。カラオケも初だったのですが、誰よりもノリノリで楽しんでいました。自分1人の世界に入ったり皆と遊んだりを繰り返していましたが、皆様当たり前のように受け入れて下さり、最後まで、自分のペースも崩すことなく楽しめていました。本人も「また皆と行きたい!」と言っています。温かく迎えて下さりありがとうございました。
皆さんありがとうございました。
メンバー大募集中!! ASDの診断のある女の子は、男の子に比べて少ないので、貴重な場になるのではと思っています。小学生以上のASD診断のある女の子で、友達がほしいなと思っている子が対象です(姉妹で参加したいという場合、その姉妹にもASD診断が出ている場合のみ参加可能)。(正会員限定)
気になる方は、ぜひ事務局(086-955-6758)までお問合せください♪
(担当:M)

お母さんコラム

中1でASDの診断のある特別支援学級(自閉症・情緒学級)に通う息子と、小1でASDの診断のある通常学級+通級指導教室(自閉症・情緒)に通う娘を持つ母が、普段の我が子との日々をつれづれに書いているコーナーです。どうぞ気軽な気持ちで読んでください。
今日は中1の息子の話。
先日カラオケに学校の友達6人で行った息子。
特別支援学級の子たちで遊びに行くとのことなので、全員がASDです。
大丈夫なのかなーと思いながら、これもまた勉強! と思い見守ることに。
帰宅そうそう「疲れたー」と言い爆睡し、起きてからあれこれ愚痴? 相談? が止まりません。
まず一つ目。
企画は友達で、最初は3人という話だったのですが、気が付くとなぜか6人になっていたそう。
息子は「増えるのは別にいいんだけどさ、『○ちゃんも誘うけどいい?』って聞いてくれてもいいと思うんだけど」「今回は知っている子ばっかりだったけど、もし知らない子だったら『え!?』ってなると思わん?」とのことです。
そうだねえ。母さんも同じタイプ。人見知りってのもあるけど、ちゃんと許可をとってくれたら、別に断らないのにね。
次に二つ目。
実際に始まってみると、最初に決めたはずの歌の順番がバラバラになるので、「あれ?」「え?」「なんで?」と戸惑っているうちに、「入れないなら」とまた抜かされてしまい、「えええええ」となったそう。
息子は「それなら最初に『入れたい人から好きに入れていこうや』『連続はなしね』とか決めてほしい。同じ人が続いたりすると飽きるしさ」とのことです。そうだよね。同じだけお金払っているのになんか損した感じになるよね。
最後三つ目。
16時終了予定との話だったのですが、フリータイムだから「もう少し歌おうよ!」となったそう。でも、その中の一人がお母さんに迎えを頼んでいたから・・・と言うと「じゃあ〇くんだけ帰ったらいいじゃん」となり、他のメンバーは歌い続けようとしたそう。
「最初の話で16時になってたんだから、長くなったのがイレギュラーなことでしょう? なのに、○くんがポツンと帰らされることになって、それはナシだわってなったから、俺も帰ることにした。フリータイムだからお金は最初に払ってたからよかったわ」とのこと。
うん、○くんはきっと嬉しかったと思うよ。いいと思う。
一つ一つ聞き取ってやった後に、息子が言ったのは「これって、やっぱり皆がASDだからってことかな? 相手がどう思うか考えられんとかそういう系? 俺も昔は知らんかったからやらかしてたこと多かったよなあ。そう考えると、まだ皆ができんのは仕方ないんかなって気もするわ」と話していました。
そうだね!
1歳で診断が出て、小2で診断告知を受けた息子は、着実に自己理解が進んでいるようです。
そして、「疲れたしちょっとイライラとしたけど、それを言うのは違うなって思ったから皆には言ってないよ」「ちょっと寝たらすっきりするんよ。俺的なストレス発散方法だから」とも言う息子は、相手への優しさや思いやりが出てきているのが、頼もしいなと思う今日この頃でした。
本当に友達関係って難しい!そしてASD同士は独特で面白い!!
(cyacya)

ちゃーちゃん日記 (あるASDの女の子のお話)

ASDの子ども二人を育てる母親であり、AS当事者でもある私のこれまでの日々や現在の様子を紹介するコラムです。
脈絡ない話や時系列が昔だったり今だったりで、分かりづらいかもしれません。思い出したままをお伝えしていくので、整理されていませんが、お気軽な気持ちで読んでいただき、良ければ「おもろいな!」「不思議!」と皆様の身近にいるASDの人たちの感じ方や暮らし方を知ることに少しでも繋がればと思っています。
今日のテーマは「『行けたら行く』ってなんやねん」です。
息子(ASD・中1)が友達と遊びの約束を数人でした時に、一人の子から「行けたら行く」と言われたそうです。
息子から「『行けたら行く』っていうことは、来るってことだよね?」と母に確認してきたので、「んー、ほぼ来ないってことだと思うよ」と返しました。
息子としては「行けたら行く」は「よっぽどの事件やトラブルに巻き込まれない限りは来るけど、そんな確約はできないかもしれないから、『行けたら行く』だそうで。
私としては「行けたら行く」は「気が乗らないけど、その日よっぽど暇だったらまあ行ってやってもいいかな」ぐらいで、相当上から目線での『行けたら行く』なんです。
息子から「なんとなくの暗黙的なことは俺にはよく分からん」「どうやってそういうのって分かるようになるもんなん?」と聞かれて、ふと自分でもどうやってこういう微妙なニュアンスって学んできたかなぁと振り返ると、たいていの場合「痛い目を見る」経験から学んでいることに気づきます。
「行けたら行く」なんて、約束の際たるものですよね。
複数人で出かけるならまだ「あいつ来なかったなあ」で済むけど、一対一で遊ぶ時に相手が来なかったら困ります。
それが食事会やコンサートだったら、そのお金ってどうなるの!? ということになります。
もう一つ感じたのは、そういう『行けたら行く』という相手とは、そういう関係しか築けないということです。
今はまだ予定が分からないから答えられないけど『行きたいけど今はすぐに即決できないから、ちょっと待って。こっちから連絡するから』ということであれば、それを具体的に言うことが真摯だと思いますし、『行けるかどうかわからないから、やめとくわ』とはっきり断ることだってよいと思います。
でも、『もしもっと楽しそうな場があれば、そっちになびく可能性もありますよ』的なニュアンスがある言い方で、とりあえずキープする『行けたら行く』は、その人との関係性の薄さをすごく感じるんですよね。
こういう言葉一つにもこだわるあたりが、私のASらしさなんだろうなと思いますが、裏表のなさというか、嘘やごまかしのできないところは「良いところだ!」と自分を認めてやりたいもんだなぁとも思います。
でも、皆が皆、私みたいに裏表なく生きていたら、それはそれで世の中回っていかないようにも思うので、少数派だから許されている部分でもあるのか??とも思います。
うーん、面白い。
(ちゃーちゃん)

 ぐんぐん だより 
今月の「ぐんぐん便り」、担当は「赤磐ぐんぐん」と「ぐんぐんキッズ」です。

赤磐ぐんぐん (就学前)

さわやかな秋風に、高く澄んだ空。心地よい季節になりました。
幼稚園や保育園では運動会や遠足など秋の行事が続きますね。
ご家族からの連絡帳でも、お子さんの頑張った姿や可愛かったお話を色々教えていただけて、スタッフ皆で癒されたり成長を一緒に喜びあえたりしています。またぜひ教えてくださいね。
さて、今日は「赤磐ぐんぐんのお部屋」について。
赤磐ぐんぐんは、個人医院だった建物に色々工夫しながらお部屋を作っています。
以前は「先生と勉強」「一人で勉強」「グループ活動」「遊び」のエリアに分かれていました。
今回、遊びをカテゴリーごと(組み立て遊び・人形あそび・工作・クーゲルバーンやごっこ遊び玩具など)のエリアに分けて設定しました。
最初は支援者の方が変化にどんな反応があるかドキドキしていましたが、「余暇を広げる」「並行遊びの設定を作る」「玩具を自分で出して自分で元の場所に片付ける」「コミュニケーション機会として設定する」などを目的に、ご家族や子どもたちに理由と内容を説明した上で、レッツチャレンジ! で変更してみることにしました。
今回はこのような環境調整して見えたお子さんのエピソードをご紹介します。

  エピソード@

Aくんは折り紙が大好きなお子さんです。遊びの時間になると必ず折り紙を要求して、黙々と作っていました。
支援者が他の子に意識が向くよう「○ちゃんが△△しているよ」などと声をかけるとチラっと注目はしても、再び折り紙に集中する様子があり、支援者が他の遊びに誘いかけても首を振って折り紙に戻っていっていました。
新しいエリアになって、折り紙が「工作での遊び」に取り出されたため、「いつもの『遊び』でどんな風に過ごすかな?」と心配していました。
すると、Aくんは遊びの時間にスッとピンアートを選んで遊び始めたのです。
それだけでなく、同室児が「わぁ! こんなのができた!」とコメントをするのを聞いて注目したり、Aくんも面白い形を作って同室児に対して「見て」と自分から伝えに行ったり、別の遊びをしている同室児同士の会話を聞いてその様子に注目し微笑んだりする姿が見られました。

  エピソードA

Bちゃんは「人形での遊び」エリアに行くと、動物の人形を一列に並べて並べ、それができあがると「おしまい」と言って片づけ、同室児が遊んでいるのを見て過ごしています。ご家族に家での遊び方について伺うと「一人では遊びが全然続かないんです。園でも遊びを転々としたり、うろうろしていることもあるようで・・・」と仰っていました。
「もしかしたら、そもそも人形でどうやって遊んだらいいかが分からないのかも?」という見立てをご家族に伝えると「あるかもしれません」「わざわざ教えたことはなかったかも」とのコメントをいただいたので、人形での見立て遊びのやり方を勉強で教えることになりました。
言葉だけより、視覚的に示される方が理解が得意なBくんなので、イメージを共有しやすいように、画用紙で草原シートを作り「動物が道を歩いて(池の)お水を飲んだら動物園に帰るよ」と伝え、実演をしてみせました。
「てくてくてく(動物の人形を歩かせる)・・・ごくごくごく(動物の人形が水を飲むしぐさをする)・・・てくてく(動物の人形を歩かせる)到着〜!(動物園の絵の箱に入れる)」
そして「次はBちゃんの番ね。どうぞ」と渡すと、初めは動作のみを模倣していましたが、何度か繰り返すと「てくてくてく・・・ごくごく・・・てくてく到着!」とセリフも模倣できました。その様子を見られたご家族は「土台(草原シート)があることでイメージを理解できたんだと思う」と話されました。
その後、「人形での遊び」の活動で、「先生、一緒に遊ぼう!」と支援者を誘い、動物の人形で学んだ遊び方を再現するだけでなく、自分で考えて人形を歩かせて近くに合った玩具のコップの前までいき「ごくごくごく」と飲ませて楽しむ姿が見られました。
また、ご家庭でも兄弟と一緒にごっこ遊びを楽しめるようになり、お医者さんごっこやままごと遊びなども、最初は模倣→他の物でアレンジ→自分でもやってみる、ができることが増えてきたようで、本人も楽しく遊べるものが増えてきているようでした。
AくんもBちゃんも、「いつも同じ遊びをする・遊びが広がらない」というお話を伺っていて、「そういう遊び方が好きなのかな?」と考えがちです(もちろんそれもあると思います)。
でも、AくんもBちゃんも「ASDである」ということから行動の背景を考えてみると、もしかしたら「暗黙的な学習の困難さ」「注意の固着(注意を向ける幅が狭い深い)」「実行機能の弱さ(流れや手順を考えることが苦手)」「聴覚処理の独特さ(耳で聞いたことをイメージすることが苦手)」などの学習スタイルが影響しているかもしれないと思うのです。
選び取って同じ遊びをしているのではなく、そうとしかできていない・それしかやれないのであるならば、「遊び方を明示的に示す」「対面で教えてもらうことで注目ポイントに焦点を向けられる」「モデルがあることで一連の流れを理解できる」「イメージを助けてもらえるものを活用する」などの工夫で、学ぶことができるのではないかなとも思うのです。
環境調整は本人の分かる!できる!を助けるもの。今の環境が本人の理解の助けになっているかな?これでいいのかな?と常に考えることが大切だなと気づかされました。
また、こんなこともありました。

  エピソードB

Cくんはルパンのようなカッコいい人や仕草が大好きな男の子です。
エリアを色々変更する中で、ごっこ遊びができるように人形の「メルちゃん」「ねねちゃん」や、お医者さんごっこのグッズなどを用意したところ、Cくんは「メルちゃん」を見るなり「かわいい!」と「メルちゃん」に飛びつきました。
Cくんはかっこいい物好きと思っていた支援者はびっくり! ご家族は「実は、お人形で遊ぶの好きなんですよ」と仰っていました。
「メルちゃん」や「ねねちゃん」のお世話をしたり(ごっご遊び)、「こえだちゃん」で遊んでいる時は「こえだちゃん」のベッドを車に見立てて「こえだちゃん」を乗せてドライブに行ったり(見立て遊び)と、今までにない遊び方をしているCくんを見て、よりCくんのことを知れたように思いました。
ついつい「これは男の子の遊び」「これは女の子用の玩具」など大人が仕分けてしまいがちですが、本人が「これもやってみたいな」「これも楽しいな」と思ってやれるのが「遊び」であり「余暇」であり将来の「趣味」「ストレス発散」などに繋がるのであれば、“選びシロ”に枠を入れてしまい過ぎず、柔軟に提案していけるようにしなきゃなとも思います。
ASDの方は本人の理解に合った教え方で教えられるとしっかり学ぶことできます。
療育室を物理的に分けたことで見えたお子さんの姿や表情から、色々な遊びを体験して、こんな遊びもある、あんな遊びもある! と知った上で「これをしよう!」と自分で選択して取り組む時間は本人にとって豊かな時間になるのだなと感じました。
そんな時間が少しでも多く作れるよう、本人に教えられることは何か・また持っている力を発揮できるにはどういう環境がよさそうかなどご家族と一緒に考えていけたらと思っています。これからもどうぞよろしくお願いします。
(赤磐ぐんぐん療育スタッフ:G)

ぐんぐんキッズ (小1〜) 

抜けるような青い空に心が洗われる秋。ぐんぐんキッズでも、子どもたちがお待ちかねの外あそびに活動のねらいを紐づけて活動できる季節になりました。
子どもたちによると、夏休み明けから運動会の練習が始まり「疲れた」と言いながら通ってくる子どもが多い中でも、『外あそび』は人気の活動でした。
「疲れた」「だるい」「運動会キライ」と言ってもよくよく話を聞いていると、身体を動かすことがしんどいということではなく、練習によりカリキュラムが普段と異なることへの対応や、集団で繰り返し動きを合わせることや大きな音への苦手さが、そうした訴えに込められているようでした。
課題に取り組みながらダンスの音楽を口ずさんだり、「家でYouTubeをみて練習しています」と連絡帳で報告を受けたり、コミック会話の最中にバトンを持って走る練習をしたと語ったりするのを目の当たりにして、気疲れこそしているものの、子どもたちなりにがんばって向き合っているなと感じられました。
小学生ともなると「学校で勉強したのに、なんでキッズに来ても勉強せんといけんのん?」と活動の意味をはっきりと問うてきます。自分は何を求められていて、この経験が何に繋がるのか、説明してほしがっています。
その時に「みんなが当たり前にしていることを当たり前にできるように…」といった説明では納得しません。外あそびに出るときも、ねらいは明確に伝えます。
・準備や片づけを自分たちでしよう
・あそびを開始する前にルールを決めよう(確認しよう)
・役割交代しながらあそぼう
・体や頭を使ったあとは、クールダウンをしよう
・外から帰ったら清潔にしよう (手を洗い、デオドラントシートで体を拭く、身だしなみチェックをしよう)
・勝敗がつく活動は苦手だと、相手に伝えよう
・スポーツマンシップ(勝ったことを自慢しない、負けたことを冷やかさない、ズルいことはしない、最後まで参加するなど)をみせよう
など、子どもによりねらいは異なりますが、事前に伝えてそのやり方もモデルを見せたりイラストで示したりしておきます。
学年があがってくると一方的に示されることは「知ってることを何度も確認されるのは『うざい』」となるため、「ねらいを達成できるコツがあれば教えて!」と呼びかけ子どもたちに語らせることもあります。
あくまでキッズでは練習なので、上手くいかなかったときはなぜ上手くいかなかったかを振り返るのですが、それのみに留まらないよう、(みんなと比べてどうだったかという評価ではなく)前回のあなたに比べて良かったところはどこだったかという視点でも声をかけるようにしています。
学校より少数で活動できることで、普段は出番が回ってきにくい活動も一人一人がメインになって動けることも楽しさや、ここで外あそびをするメリットに繋がっているようです。こうして見ても「外あそび」という楽しい活動を通して子どもたちが学ぶことは、たくさんあるので、机上だけではなく生活(学校生活を含む)の様子なども加味しながら、カリキュラムを工夫することは、これからも大事にしたいなと感じます。
お母さん方からも、「学童でキッズと同じ玩具があってみんなでしたみたいなんですが、遊ぶ前にルールを決めてやったみたいです。教えてもらったことが活きてるなと思って・・・」とか、「家でも、勝ち負けなしでやりたいというようになってきました」といった報告をいただき、嬉しい変化を感じています。
自分にとってメリットに感じる経験を通して、必要なスキルを学んでいく、集団で活動することの良さを学んでいく可能性のある子どもたちに、そうした機会を丁寧に作る、意味づけをするといった役割を療育ではしっかりと果たしていきたいと思いました。
今日も、夕暮れの庭から元気な笑い声が聞こえています。
(ぐんぐんキッズ 療育スタッフ: K)

寄付のお礼とお願い

みなさま方から温かいご支援をいただき、「ほっぷ1」と「すてっぷ1」で、みんな楽しそうに暮らしています。
ご支援、本当にありがとうございます。

  【育てる会・グループホームへご寄付をいただいた皆様】 (R5.9.26-R5.10.25)

○ I. M 様(赤磐市)
これからもよろしくお願いいたします。
寄付金 振込口座   中国銀行 赤磐支店 普通預金 1321755
               岡山県自閉症児を育てる会 代表者 鳥羽 美智代

以前は「育てる会会報」はHPにも全文をUPしていましたが、容量等の事情により、現在は一部抜粋にさせていただいています。
なお会報は正会員・賛助会員の方へは郵送でお届けしています。
もしご希望の方がおられましたら、ぜひ賛助会員に申し込みをお願いします。年会費 3000円です。
応援よろしくお願いします。
申込み方法の詳細は「
育てる会 HP」に記載しています。

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