41、更年期障害について


更年期障害の症状

 更年期になると、女性は卵巣の機能が低下して、女性ホルモンが急激に減少します。年齢で言うと45〜55歳ごろで、こころや身体に様々な症状が出てくることがあります。その症状は影響を受ける部位によって特徴があり、以下の様な症状が、波状的に襲ってきます。これらが更年期の急性症状(いわゆる「更年期障害」)です。
影響を受ける部位 代表的な症状
血管運動神経の障害 顔のほてり(ホットフラッシュ)、
発汗、 手足の冷え
運動器の障害 肩こり、腰痛、関節痛
精神系の障害 頭痛、 不安感、 いらいらする
不眠、 憂うつ感

 ホルモン欠乏の状態がさらに長く続くと腟や尿道粘膜の萎縮が起こり、頻尿や尿失禁などの排尿障害や性交痛、皮膚の知覚異常、しびれ感、蟻走感などが起こることもあります。

女性ホルモンが少ないとどうなる

 更年期障害の他にも、高脂血症、動脈硬化により虚血性心疾患、骨塩が減少して骨粗鬆症などが引き起こされてくることがわかっています。
 ですから、女性ホルモンが異常に低下しているときには、自覚する症状の程度にかかわらず、ホルモンを補充していくことの大切さも明らかになってきています。

更年期障害の治療について

 症状に個人差があるように、治療法もさまざまなものがあります。不眠やイライラなどに対して、精神安定剤をつかったり、漢方薬を治療に応用したりもします。個人のカウンセリングや集団的な活動も功を奏することがあります。意外と効果的なものが、スポーツや社会活動などに生きがいを見つけてゆくことです。

薬物療法 @ホルモン補充療法(HRT)
A精神安定剤
B自律神経調整剤
C漢方薬、など
心理療法 個人・集団でのカウンセリング
その他 社会・文化・スポーツなどの活動参加

 ホルモン補充療法(HRT)について

 アメリカなどで30年以上も前から行なわれているホルモン補充療法(Hormone Replacement Therapy)では、様々な経験が積み重ねられ、ホルモン投与に適さない場合や注意すべきポイントがわかってきています。卵胞ホルモンと黄体ホルモンを組み合わせて使って癌の発生を抑えるのもそのひとつの方法です。ただ、卵胞ホルモン単独の治療では、乳癌や子宮内膜癌(体癌など)の発生を増やすのかどうかははっきりとした結論は出ていませんが、リスクとしては2〜3倍の発癌率の増加が懸念されてはいます。ですから、一般の健診に加えて、乳癌健診、子宮内膜検査を1年ごとに受けた方が安心です。
 また、血管運動性の症状にはHRTは著効を示しますが、冷えや精神症状には効き目が弱いようです。閉経後でも生理があったり、おなかが張ったり乳房が張ってきたりなどすることもあるので、それらの症状に応じて薬の量を調整します。薬も2週間程度で飲んだり休んだりする方法(生理がある人によく使われます)と続けて飲んでゆく方法とがあります。さらに、飲み薬だけでなく、女性ホルモンを皮膚からゆっくりと吸収させる張り薬なども出来ています。

 定期的なチェックとして必要なこと


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