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平家物語(平成10年12月20日)
 高校のとき、国語で皆が等しく古文の授業にて習うであろう「平家物語」。
 かくいうわたしも1年のとき「平家物語」を習った。
 わたしが一番印象に残ってるのが「橋物語」である。
 なぜこの「橋物語」なのかというと、その中のある記述が非常に印象に残ってるからである。
 では、その部分だけ抜粋してみよう。
 場面を頭に思い浮かべながら読んでいただきたい。
 
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 (浄明房という人が、狭い橋の上で敵と戦っていたが・・・。)
 ここに乗円房の阿闍梨慶秀が召し使ひける一来法師といふ大力の早業ありけり。
 (浄明房の)うしろに戦ふが、ゆきげたはせばし、そば通るべきやうはなし。
 浄明房が甲の手さきに手をおいて、
 「悪しう候ふ、浄明房。」
 とて、肩をづんどをどり越えてぞ戦ひける。
 一来法師討死してんげり。
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 さて、これをわかりやすいようにアレンジして現代語訳してみると・・・。
 
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 ここで浄明房の仲間がよこした、怪力で身のこなしが自慢の「一来法師」がやってきた。
 さっそく浄明房のうしろで敵と戦っていたが、これから先へは橋が狭くて進めそうもない。
 そこで一来法師は、「ちょいとごめんなさいよ、浄明房さんよぉ。」
 と言って浄明房の頭上をひょいっと飛び越えて前に進み戦った。
 だが、一来法師はあえなく戦死したとさ。
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 っていうか、出てきたばっかりだぞ・・・。
 じゃじゃーんと浄明房をアクロバティックに飛び越えて、いざ戦わんとした途端死ぬとはこれ如何に!?
 ハクション大魔王の「呼ばれて飛び出てジャジャジャジャ〜ン」と大差ないような気がするのはわたしだけではないだろう。
 
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