TOSS作州教育サークル 藤本 康雄     デジタルコンテンツFLASH 

  参観日に使える 親も子も熱中する漢字文化の授業


 小林幸雄氏が2年 6年生に行った参観日の漢字文化の授業の修正追試をした。漢字の元になった絵に棒1本加えることで、まったく違う漢字へと進化していった。 どんな漢字ができたのか推理していくと楽しい授業ができる。授業参観に保護者を巻き込んで,親子で考えることのできる授業である。

 親も子も熱中する漢字文化の授業  修正追試



デジタルコンテンツを使って漢字文化の授業をした。

漢字は、物の形からできたものが多いです。山はどんな形からできたのか。机の上に指で
書いてごらんなさい。
 

画面を見せる。
 
そうだね、山の形からできたんだよね。同じようになった人。

ほとんど、同じ形を書いている。

 

では、川は、どんな形からできたのかな。指でかいてごらん。今度は隣の子と確認してごらん。
 
 
画面を見せる。

同じような形になった人。


目はどういう形からできたのかな?今度はノートに書いてごらん。赤の形からだと思う人(挙手させる。)青の形からだと思う人(挙手させる)
 

状況によっては、なぜそう考えたのか子どもの考えを聞いてみる。

実は、青が正解です。目を立てに動かしたんだ。隙間からのぞいている目の状態を漢字にしたんだね。

 

では、この足の絵からどんな漢字ができと思いますか? (少しずつヒントを出していく)
 足 歩く 走る。。。。。。 

「止」という字ができました。


足の上に棒一本では?    (少しずつヒントを出していく)
 

止に棒1本だから、「正」だ。  

正月の正の字ができました。「目指す前の線にまっすぐ進むことから正の字ができました。」


足の絵の後ろに棒1本。難しいから、近くの人と相談してもいいですよ。
30秒後ヒントをヒントを出しながら聞いていく。
 (参観日なら保護者にもふってみる。)
 
 出、、、、?  

線の前に一歩出た状態 この形から「出」の字ができたのです。



人の形からできた字も多いです。人という字は、人の横の形からできました。
では、大の字はどんなかたいからできたのでしょうか。みんなやってごらん。
 
 大の字をする。

人が立つ姿の上に線1本この形からできた字はなんですか。(状況に応じてヒントを出す。)
 
 「立」

 人が立つ姿上に線1本。この形からできた漢字は。  (状況に応じてヒントを出す。)

 
「天」

 人の上と下に線がそれぞれ1本どんな形でしょ。 (状況に応じてヒントを出す。)

 
「天と地との間に堂々と立つ人。これを中国では、王と呼んだのです。」
 
 
 

 中国だけで使われている漢字があります。「木」これは日本でも使われていますね。「林」これもですね。「森」これも日本で使われています。では、「犬」次は、どんな漢字がでてくるかな?   犬がみっつで「ひょう」と読みます。日本では使われていませんね。
どんな走る様子を表している漢字だと思いますか。
 
   見たこともない字に子ども達の関心が一気に高まる。            正解は   かるがる走る。

牛の字が出てきました。次はどんな漢字がでてくるかな。  牛がみっつで「ほん」と読みます。どんな走る様子を表している漢字だと思いますか。
 
                           正解は    どっとかけ出す。
 

 漢字は中国で作られました。5万文字あるそうです。日本の小学生は1006文字習います。中国の小学生は何文字習うと思いますか?               2500文字です。
 



日本で作られた漢字もあります。山道を登り詰めると下りになります。この上りと下りの境目をとうげとよび「峠」という漢字を作りました。
 
 

人を表すにんべんに、「動く」を組み合わせた「働く」は中国でも使われているのです。 
日本で作られて中国で使われている漢字もあるのです。
 
 

十字に道を表すしんにょうで、十字路を表す「辻」という字が作られました。
 
 

では、道を表すしんにょうに棒一本でなんとよむでしょうか。
       る。
 
ノートに書けた人からもっていらっしゃい。
 

難しいので正解は、なかなか出てこない。何度も何度も挑戦してくる子が多数。
参観日なら、保護者も巻き込める場面である。
 

答え、「すべる」



 
 
<引用文献> 献藤堂方式 小学生版 新訂「漢字なりたち辞典」藤堂明保 監修
『国語教育』(明治図書)91年2月号p8・向山洋一氏論文