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建築の詩人

斎藤裕さんのカルロ・スカルパの本を見たときから、ブリオン・ベガへ訪れたいという気持が高鳴りました。ヴェネチアから列車でトレヴィソまで行き、そこからバスを乗り継いだところに、スカルパの眠っているこの建物があります。門のディテールを見ながら敷地へ入っていくと、工事のおじさん、子供が挨拶してくれました。「チャオ!」 コンクリート、真鍮、タイル、大理石、木、スチールを巧みに使っており、ディテールに魅了されます。庭は蓮の池、東屋のような場所があり、やはり日本らしさを感じます。庭が陽なら礼拝堂は陰っていう感じ、礼拝堂の上部からは光が降り注いでいます。スカルパは風景を創っていますね、やはり建築の詩人ですか。
ヴェローナには、スカルパの設計したヴェローナ庶民銀行、カステル・ヴェッキオがあります。ヴェローナ庶民銀行の中で写真を撮ろうとしたところ、当然のごとく怒られちゃいました。カステル・ヴェッキオでは座り込んでスケッチをしましたが、こちらはおかまいなしでした。カステル・ヴェッキオは城を美術館に改修しているようですが、一見、違和感がありません。よ〜く見ると、建具廻り、玄関等にスカルパのディテールを発見することができます。古いものと新しいものの対話をどう進めるか、これは今後の課題だと思いますが、スカルパは既に答えを見つけていたようでした。
(アクセス)
ブリオン・ベガ
TREVISOからCASTELFRANCOまでバスで行きます。CASTELFRANCOでバスを乗り換え、S.VITOまで行きます。朝は2時間ぐらいかかりましたが、帰りは混んでいなかったので1時間ぐらいでした。行先を運転手さんにいっておいたので、隣のおばさんがS.VITOのバス停に着いたことを教えてくれました。バス停からは、看板にそって歩いて行くと着きます。
参考資料:「Strayt Sheep」ホームページ
このホームページの「観た建築の感想」で行けました。(感謝しております。)
「地中海ブログ」
自分が行くころ、このブログがあったら、楽に行けたと思います。
視線を変える

旅行の最終日、ヴェネチアの街をのんびりしました。水上バスで運河をサンマルコ広場へ向うと、ようやくヴェネチアのよさが感じられたように思います。歩く視線と水面からの視線の違いでしょうか。さあ、サンタル・チアを聞きながら、ビールを飲みますか。 |