この思いが作られた競争心であっても。
 自分の中で捏造された情熱であったとしても。

 僕は君を――――




Threaten Existence



 自分を含め、およそ天才というイキモノは人生に退屈しているように思う。


 制限された空間内における思惟。
 制限された対人関係での歪みと無関心。

 そんなものばかりで固められていく、狭隘な思考。


 猜疑心と飽くなき好奇心。
 実験の上限と人道思想。

 自分達が所属している組織の中でまったく無意味な言葉の羅列。

 くだらない毎日が、自分の好奇心を知識欲を満たすためだけに費やされていく。
 有意義な浪費。

 それが最初にエグリゴリで感じたことだった。




 何時からだろう。こんなところで実験を繰り返すようになったのは。
 それでも最初は周囲に無関心だった。
 考える必要性など無く、僕自身が周囲を引っ張れぱ、それで良かった。

 僕は『天才』なのだから。




 それが、崩れた。
 あの日から。あの瞬間から。
 僕の世界は一変した。

 自分より優れた人間。
 自分が立っていた場所を無造作に奪い、卑下する存在の出現によって。

 同じチャペルの子供達でも、No.1.2が突然入れ替わった。
 『チャペルの双子』
 僕たちより後に組み込まれたのに、特別の呼称を与えられ、彼らは僕らを遥かに凌駕していた。
 全てが。
 そう、全てが他者を寄せつけない領域に達していた。

 アル・ボーエン
 ジェフ・ボーエン

 あまりにも完璧すぎた彼らは、僕たちとの研究よりも、殺戮兵器の開発に力を注いでいった。
 新しいオモチャを創り出すように。
 弄ぶように。
 創り、壊し、殺す。
 ゲームをするようになった。

「僕たちに叶うと思っているのか?凡人」
「くだらないことを何時までもひこずるなよ、二級品の頭脳が軋むだけだ」

 詠うようなその口調に、初めての戦慄を感じた。
 太刀打出来ないと。
 敗北感なんて感じたのは、それが初めてだった。


「次のゲームは何処かな?アル」
「日本だよ、ジェフ」
「楽しみだね。今度もゲームが出来ると良いね」
「それ以上にARMSに興味が湧くよ」

 そんな会話を聞いた。
 研究室付近の通路で。

 そして、2人は戻っては来なかった――――



To be continue ....
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