長い期間だったわけではない。 しかし短い時間でもなかった。 思わぬ頃から手に入った情報に、僕たちは愕然とした。 エグリゴリの創設に関する情報。 そして――― “ARMS計画” 「裏切りだっ!!」 「そんな・・・・・パパ!ママ!??」 「僕たちは、売られたんだ・・・・・」 「嘘よっ!!私達が捨て石だなんて!!」 所詮は子供の集まりか。 微かに溜息のようなものが漏れて、あの双子が何故自分達を見下していたかを理解する。 許容しがたい出来事だからと言って、無駄に取り乱すだけの下らない人種にはなりたくなかった。 僕ならこの状況を上手く利用できる。 両脇に垂らしたままだった掌を握り込んで、呟く。 何度も。 何度も。 復讐と、獲得と。 ギャローズ・ベルに配属されて知った、幾つかの事実。 そして、エグリゴリの中核について。 今更絶望なんかしない。 そんなことをしている暇があったら一歩でも先へ進む方が合理的だ。 無駄なことはしたくない。 どうせ今まで数々の人体実験を繰り返してきたんだ。 裏切り者と謗られるべきは僕たちの方じゃないのか。 人道保護を許容する訳じゃないけれど。 歯車が噛み合って回り始める。 お誂え向きにARMS共が合衆国に渡ってくるらしい。 エグリゴリに気付かれないように幾つかの工作を進める。 指示外のことをする準備を。 反旗を翻す用意を。 どうせ造られた命なら、造りし者から人間の尊厳を勝ち取ってやろうじゃないか。 チャペルの子供達がただの研究員程度の能力しかないと思うなよ。 自分達の手駒に食いちぎられてのたうち回れ。 「ハウンドへの強化処理はどうだ?」 「反射実験はほぼ理想値が出てるよ」 「これならARMSだって捕獲できるわ」 「エグリゴリを潰すのは、僕らだっ!!」 手駒は揃った。 周囲の志気がやや上がりすぎの気もするが、予定調和だろう。 ARMS達一行がこの地に入るのも時間の問題だ。 後は下手なことをしないように大人達に警告を出して、ハウンドを配置。 シャーリーを中心に数人の保安官も随時監視に回そう。 そして、待つ。 アル。 君の到着を。 その時こそ、僕らは始動するんだ。 |
To be continue .... |
| ←BACK |