| 赤の他人。 それどころか敵。 自分と同じ様な境遇に叩き込まれて、手を組んだような過去もある。 それなのに。 気が付けば、傍に居た。 最初は監視しているような。 慣れれば兄弟のような。 この曖昧な距離は何だろう。 目の届くトコロにいないと落ち着かないような、ゾッとする感覚。 心の何処かがひり付くような焦燥感で煽られる。 誰も触るな。 誰も見るな。 誰とも喋るな。 そんな子供じみた独占欲が口を突いて出そうになる。 独占欲。 ただ縛り付けたいだけのような。 『〜のような』としか表現できない曖昧な感覚に自嘲が漏れる。 口にしてしまえば容易いのだろうけど、それで離れられては溜まらない。 好きだとか、愛してるだとか。 そんな甘ったるい感情じゃない。 もっと暗い、ドロドロした感情だと思う。 自分自身ですら収拾のつかない欲望が首を擡げて、視線の先にはいつもアルが居る。 近頃は、じゃれるように触れ合うことが苦痛にすらなっている。 手を伸ばせば届く距離なのに一歩引いて自制する。 そんな動きを、あの聡い子供は怪訝に思っているのだろうけど。 からかえば面白いほどに突っかかってくる。 白い肌、細い躯、下手な女よりずっと可愛い顔。 ――だけど子供。そして男。 頭では解っているつもりでも感情が付いていかない。 下卑た欲望が腹の下に渦巻く。 焼き切れそうになる理性を押し止めながら傍らにあり続けるのも、もう限界が近い。 「あー・・・・俺死んじまうかも・・・」 暗い部屋で一人、隼人は低く咽の奥で嗤声を噛み殺した。 |
| ―――死に至る病 |
ごーめーんーなーさい〜〜(脱兎) C= C= C= C=┌( >_<)┘→→→ |