10 携帯電話 |
「うをっっ!!」 ズボンのポケットで急激に主張を始めた小さな固まりに、慌てて手を伸ばす。 あまりにも間の抜けた着信音にややげんなりしながらも 中程で折り畳まれたそれを開けば、自動的に映し出される小型のモニター。 映し出されたのは当然魔王――― ではなくて。 一磨のいつもと変わらない不貞不貞しいまでに落ち着き払った顔だった。 「切ったら仕置きが待っているが?」 反射的に切り掛けたノラの指を押し留めたのは、一磨の不穏な一言で。 「・・・・何の用だ、てめぇ・・・・・」 渋々応じれば、すぐに学校まで戻れ、と言う。 否と答えるのは簡単だ。 しかし 先日電話越しでも禁止コマンドは効果有り、と分かった以上 ココで逆らうのは得策ではない。 舌打ちしながらもコクリと頷いた。 少し前までは この携帯電話は無かった。 当初一磨に押し付けていたものが戻ってきたのだ。 ノラにコレを手渡したのは魔王だが、当の魔王からかかってくる事は殆ど無く 現在ではむしろ一磨からの呼び出し専用のような状態に落ち着いている。 ―――ノラにとっては ひじょ〜〜に、不本意だが。 今日はそう遠出している訳ではなかったので、進行方向をクルリと反転させて それまでとは正反対の重い足取りで学校へ向かう。 「こんなモン使わなくても、オレの居場所 いつも見付けるクセに・・・・・クソボケ・・・・・」 風に紛れる呟きに 拗ねたような色が混じっている事を、今は誰も気付かない――― |
原稿が一向に進みません。とか泣き言を言いながら更新。 ・・・・・短いなぁ。ゴパァ(; ´Д)、.∵;. このノラは一磨さんが好きそうでイヤーン(笑) |