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自分に必要の無いものは全て斬り捨てる。
『馬鹿馬鹿しい』
この一言で大概片が付く。
自分でも面白味の無い人生を形成しているとは思うが、一度腹を括るといっそ清々しくもある。
様式美より機能美を追求した生き方だ。
無彩色で良い。特に不便は無い。
―――目に映る全ては、区別する必要性すら感じさせない。
なんて無味乾燥な人生なのやら。
しかし、自分の意思で選択した『自覚のある』生き方を選んだ。
その事に後悔は無いし、これからもするつもりも無かった。
・・・・つもりだったが。
ごく最近、手元に色彩を放つモノが転がり込んで来た。
「何とも派手な色だな、貴様の目は」
「なんか文句でもあんのかよ」
不機嫌そうに歪んだ 金と紅の瞳が此方を映す。
いや、目だけではない。
何よりも目を引く、月の照り返す光を孕んだような銀の髪。
その全てが 俺の視界に色を持つものとして鮮やかに存在を主張していた。
人の作った人工色ではなく、総天然色。
だからこそ目に付いたのかも知れない。
それ故に興味を惹かれたのかも知れない。
既に世の中の理を一通りは把握したつもりで価値観を閉じた人生だったが、改めて色をなす者を傍らに配すればまた見方が変わる。
世界というモノは なかなか面白いものなのかも知れないと、再び考えるようになったのが
この駄犬が要因だということは誰に伝えるつもりもないのだけれど。
「全く 貴様は興味が尽きん」
「オレはもうウンザリだ・・・・・・」
その 反応すら、愉快なのだと―――
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