木の葉が一枚、水の上を滑るように流されていく。 透き通るというほど綺麗な訳でもない水面を見つめて、ノラは大きく舌打ちをした。 『何故貴様はいつも川の傍に居る?』 それは先ほど一磨がノラにぶつけたばかりの問いだ。 一体何の事かと怪訝な表情を浮かべたノラに、気付いていないのなら構わない とお茶を濁したのも一磨だったが。 困惑、というほど悩むわけではないが 胸中にわだかまるものはある。 別に水辺が特別好きだ、という嗜好はないのに確かに気が付けば小川の辺に立つ木陰でまどろんでいる事が多い。 考えれば、ただ特殊階級エリアのお気に入りの場所に空気が似ているから ということが理由だと思うのに、何故其処が良いのかと改めて聞かれると『安心するから』という言葉が湧き上がってくる。 寝るには良い場所だった。 お気に入りだった。 ―――あの青も、よく居たから。 連鎖的に思い出した後姿にノラの肩が揺れた。 まだ今よりも少し髪の長かった、あの青色が脳裏を掠めたことで何故疚しい事を指摘された気分にならなくてはいけないのか。 どうしてこんなにドキドキする必要があるのか。 「……なんで、ンなことッ」 頭を振って、脳裏に浮かぶリヴァンの姿を打ち消す。 「バカくせーっ!!」 クソ人間なんかの言ったことをまともに考えたりしたから、変な事浮かんできやがったんだ! だってそうでなきゃ、リヴァンに安心なんて……するはずねーっ!! 思考を過ぎったありったけの言葉で一磨を罵倒しながら、それでも消えないリヴァンの後姿を持て余す。 ドキドキと早まる鼓動を落ち着かせる方法が分からない。 このドキドキは、焦りの『バクバク』に良く似ている。 |
−恋心− |
それでも何でも、やっぱりノラ様にとって特別なんだと思うリヴァンさん。 だってちょっと気に掛けすぎ(笑) 好きだとか恋だとか、そういうのに気付かないまま惹かれてるノラ様も 美味しいかも知れない、という自覚編.。.:*・゜.。.:*・゜☆ カズノラとは別方向でリヴァノラも大好物です!!(力説) |