蒼蒼蒼!!
一面に広がる蒼。
吸い込まれそうに深く
それでいて近い。
すり鉢の底から望む空の近さ。
何処よりも近いその空は、確かに彼を呼んだのだろう。
シップから出た。
久々の生の空。
深く、高く、近い。
抜けるような青空と、散らばる雲に
君は引き寄せられるように駆けだした。
角度の急な砂丘を駆け昇る。
手も足も、砂へと埋め込んで
手放せば楽になる荷物を放さない
―――その強さ
―――その弱さ
頂上へと駆け上がる。
全身をバネにして。
空へと駆け昇るようなその姿に、心臓が鷲掴みにされた。
嬉しそうな・顔。
眩しげに細められた・眼。
僕には向けられなくなった・微笑み。
真昼の月
出ていないはずの月を感じて全身が冷えた。
うばわれる
彼が奪われる
誰に?
あの空に。
この灼熱の砂漠に。
あんなに磨り減った心を抱えて、尚
あの空の向こうへは笑顔を見せるのか。
子供達のために。
子供達の未来のために。
ただそれだけの為に、君はまだ歩き出せるのか。
僕には向けられなくなった笑顔。
僕には向けられなくなった言葉。
それら全てをさらっていくこの星に――――――――子供達に
僕は嫉妬した。
END.........
葛藤って・・・・・ヤツですか??