・愛人 AI−REN
批評 評価S

おそらく2000年に見た漫画の中でトップです。
はっきり言って、私はこの漫画を読んだ時に泣きました。
命って、愛ってこんなに大切なんだなぁと思いました。
これを読むと生きるすばらしさと生きられない悲しさがわかると思います。
まぁこの漫画に限らず田中ユタカという人は愛についてたくさんすばらしい作品を残しています。
ほとんど成人向け漫画なのですが、それは愛について語るには性は欠かせないものだからだと思います。
そこらへんに転がっている、性欲を満たすだけのような成人向け漫画とは訳が違います。
ていうかそんな目的にこの人の漫画を選んで欲しくないです。
一つの芸術作品として見て欲しいぐらいです。
パッと見、題名が卑猥っぽい印象を与えるのですが、決して題名から安直に想像できるような事は描かれてません。
愛人(アイレンと読む)はそもそも中国語で恋人、配偶者と言う意味ですし。
作者がなぜこの題を選んだかは内容を読めばわかります。
第3部も終わりましたので、完結後にまとめて読むのも良いかもしれません。
ぜひ皆さん絶対死ぬまでには一度は読んでください。


お気に入りキャラ
ハルカ先生

この人は人類の最終型で顔やスタイル、頭脳、運動神経と何もかもが完璧という設定です。
病気にかかることも老いていくこともありません。
ただし機械と同じように壊れます。ある程度の寿命が来るといろんな箇所が壊れ始めます。
壊れたところは直すのですが、そこは人工的に直すので機械になります。
そして最後は機会のつぎはぎだらけなってしまうようです。
いくら完璧でもそれでは人間ではなくなっているような気がします。
こんな完璧人間なのにイクル(男の主人公)に出会うことにより心が人間のように儚く脆くなっていきます。
#15の最後の痛いの痛いの飛んでいけには僕はかなり心が打たれました。
これによりこのキャラの株はぐんと上がりました。
ハルカ先生がんばれ!



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