::: IMPORT :::  ES300を輸入する
 
 LEXUS誕生からはや15年。来年2005年には、やっと日本にLEXUSディーラーが誕生します。ずっとあこがれていたブランドが身近にできることは嬉しいですね。
 しかしESの導入は見送られたようだし、今は日本導入のシリーズを新車で買うことに魅力を感じないし・・・何か物足りない感じです。
 今までVCVをLEXUS化してきましたが、やっぱり違う。ヘッドライトやアンテナを付けてこれで完璧と思っても、なにか引っかかる。こんな気持ちをズルズルと引っぱっていました。そんな時、USの車価格サイトCarsDirectを覗いていると、いいなぁ〜と思っているMCV20後期がにたくさん出ているじゃないですか!やはり本場、凄いです。アメリカと陸続きなら乗って帰りたいとまで思ってしまうし、それに4年ぶりの円高だし・・・。少しずつ情報を集めてみました。
 
1 相場を調べる
2 専門の業者を探す
3 USのオークション会場
4 輸送と陸揚げ
5 自動車排出ガス試験結果成績表
6 予備検査
7 納車
 
1 相場を調べる
 
 一番気になるのが値段です。いくら用意すれば購入することができるのか?まずCarsDirectでUSでの中古車相場を調べてみました。

調査条件
・20系後期にあたる2000年モデルと2001年モデル
・カリフォルニアとニューヨークの2地区
・1$=115円で計算
・走行距離はマイルをKmに変換しています。
*データは2004年6月現在のものです。
 
 4年前の2000年モデルです。やっぱ高い!走行距離が12万キロ超えていても、200万円を超えているものもあります。さすが広いアメリカ、移動はハイウェイなんでしょうね。平均してみると、走行距離が約71,500Km、価格は約250万円とでました。
 
 3年前の2001年モデルです。10万キロ届きそうなものがかなりありますが、価格はかなり高めに推移しています。平均すると走行距離が約59,500Km、価格は約281万円とでました。
 この値段は、USでの販売価格なので、業者間のオークションでは多少安いのではないかと思います。輸入する場合は、これに輸送費や陸揚げ後の検査などの費用が加わります。
 ちなみに中古車情報誌カッチャオとGOOのサイトで、平成12年式(2000年)ウィンダムの相場を調べてみると、平均走行距離約42,500km、価格約157万円とでました。日本の走行距離は年間1万kmなのに対し、USでは年間2万km弱といったところです。値段はLEXUSブランドですかねぇ・・、100万円アップといったところです。
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2 専門の業者をさがす
 
 ネットで検索して、ヒットした並行輸入業者、輸入代行業者、貿易代行業者、引越業者等々問い合わせてみましたが、全く連絡がつかなかったところや、逆輸入車は扱わなかったり、LEXUSを扱ったことがなかったり、現地での購入はできなかったり、いまいち安心してお願いできるところがありませんでした。
 US部品の購入でよく利用しているオークションサイトeBayなどでは、海外発送可能というものも時々見かけましたが、車両となるとかなりリスクを伴いますし、貿易業者に間に入ってもらっても、自己責任の部分が多く、陸揚げ後の排ガス検査などはまた別の手配をしないといけないしで、パーツを購入するのとは次元が違いすぎ諦めました。
 やっぱり自分が現地で物色して選ぶということができない以上、こだわりをよく理解してくれて、代わりに探してくれるところでないとダメだし・・。
 ある日、何気なく中古車情報誌のサイトをのぞいていた時、ふと、『ひょっとして中古で出回っていたりして・・・』なんて思い、さっそく『LEXUS』で検索!、LSはたくさんあるし、たまにGSも・・、んっ、九州地区にESがあるっ?!画像を見てみると20系前期、後期ともにあるじゃないですか!!速攻ショップに電話してみました。
 お店は、福岡県小倉市にある「ライダーズカフェ」さん。アメ車などを取り扱っており、LEXUSも実績があるとのこと。代行業のように陸揚げまでとかではなく、オーダーを受けて現地で買い付け、輸送に排ガス検査、納車まで一括してしていただけるようです。その後、山口へ行く用事があったのでショップまで足を伸ばしてみることに。
 ショップ内はバーと兼用の作りで、DUBグッズが並び、一見、車を販売しているとは思えない雰囲気です。
対応していただいたのは担当の野口さん。
自らも年2回ほどUSへ買い付けに行かれているようで、その時の様子などいろいろ教えていただきました。LEXUSを扱っておられるだけあって、ESだのRXだので話が通じます。現地にもスタッフがおり、USのオークションにて条件のあうものを見つけていただけるとのこと。やっと安心してお任せできるショップが見つかったと思いました。
 年式は2000年もしくは2001年モデルで、プラチナシリーズやコーチエディションとかの特別仕様車、外装・内装とも黒というところを基本にし、予算が厳しいため、輸送・排ガス検査等陸揚げ後の諸経費も考え、走行距離を7万マイル程度まで妥協しながら、安くかつ程度の良いものを探してもらうことでお願いしました。
 先に調査したようにかなり高い相場となっているようなので、程度の良いものを安く落札できるまで長期戦を覚悟しました。
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3 USのオークション会場
 
 その後、野口さんが5月に渡米してオークションに参加するとの連絡があり、ゲットできることを期待していたのですが、白やゴールドはあっても予算に見合う黒がなく、残念ながらゲットできず。
 他の方のオーダーですが黒のSCはゲットされたようです。
オークション会場のようす。マスタングの後ろに止まっているのはVCV?!
会場屋内のようす。
SCとES。ESが黒だったらなぁ〜
 
 6月中旬、現地スタッフがフロリダのオークションに参加されるとの連絡を受け、今回こそはと期待しましたが、希望のESがあったものの、エンジンの調子があまりよろしくなかったらしく、入札しなかったとのこと。ゲットできなかったのは残念ですが、状態までチェックしていただけることは非常に安心できます。
 7月初旬、来るときが来ました!希望どおりのESを落札できたとの連絡があり、船積みの準備にかかるとのこと。待った甲斐がありました。
 その後現地からピンクスリップ(CERTIFICATE OF TITLE)と呼ばれる車検証のようなものの写しを送ってもらい、内容を確認しました。これには年式、走行距離、所有者、VINナンバーなどが記載してありますので、$20〜$25くらいかかりますが、CARFAXAutoCheckでこのVINナンバーから修復歴や走行距離の履歴を検索することができます。この書類が付くということは、納車までにメーター戻しなど不正が行われていないとみていいと思います。
船積みを待つ2000年モデルES300 PLATINUMシリーズ
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4 輸送と陸揚げ
 7月下旬、ロスに近いPort Huenemeという港から出港し8月中旬には横浜へ入港・通関しました。輸送期間は3週間くらいです。
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5 自動車排出ガス試験結果成績表
 輸入車は一部を除き必ず取得しないといけない書類です。いわゆる排出ガス試験。車検時の排ガス検査のようなものではなく、2日をかけ大掛かりなものです。検査場も少ないようです。
 検査項目は、10・15モード、11モード時の各一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)、窒素酸化物(NOx)数値、アイドリンク時の一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)などです。
 この検査は1台受けると同じ型式10台分の同型成績表(ガス枠)が発行されます。輸入車業者の組合間ではこの書類を分け合い、高価な検査費用を抑えているようですが、2000年のES300は誰も輸入していないのか、台数枠がなくなっていたのか、この同型成績表がありませんでした。予想外の展開!しかしここまできて諦めるわけにはいかず、新規で受けることになりました。
 実際の検査では、NOxの値がよくなかったらしく、キャタライザーを交換して再試験を受けることになったそうです。
成績表の写しです。
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6 予備検査
 US向けの仕様は法規の違いから日本では保安基準に適合しません。そこで日本の保安基準に適合するよう改善しなくてはいけません。
 内容はライトを右側通行用から左側通行用に交換、ウインカーなどの取り付けです。
 この改善を済ませ、必要書類とともに運輸支局の検査登録事務所で検査をしてもらいます。ここまでくればあとは通常の車両購入時と同じ手続きになります。
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7 納車
 9月末、待ちに待った納車です。陸運局にてプレート取り付け後、引き渡しとなりました。状態確認のため少し運転をしてみることにして、大きな道へ出ようとウインカーを・・・あっ、やっちゃった・・ワイパーが最速状態です。
車検証です。車名はレクサスじゃなくトヨタなんですね〜
中古車なのに新車同様有効期間が3年付きます。ちょっと得した気分♪
型式が不明って・・
 今回の輸入では、全ての手続きについてライダーズカフェさんがしてくださいました。また、こちらの希望どおりの年式、仕様を探していただき、また細かい要望なども聞いていただき、信頼できる業者さんに出会えたと思っています。大変お世話になりました。
【作成 2004.10.30】

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