SWEETCAT

メールメール

トップ

ねこ情報
猫の病気老猫に多い病気|  

甲状腺機能亢進症
 中年から高齢(6〜10歳以上)の猫に多く発見が遅れ手遅れになりやすい病気。老猫なのに急に元気になったら注意が必要。

甲状腺とは?
体温を一定に保ち、体の新陳代謝を促すためのホルモンを出す内分泌腺で、のどの気管の両脇にある。
甲状腺機能亢進症とは?
甲状腺の働きが異常に活発になり、甲状腺ホルモンが必要以上に分泌される病気です。
人間のバセドー病と同じ病気です。
中年〜老齢猫(6歳〜10歳以上)に多く見られ、10歳以上の猫の10%がかかっているといわれてます。
やがて心臓の負担が増し、心不全や過呼吸症で命を落とすこともあるので要注意の病気です。
 【症状】
1.食欲が増すにもかかわらず、体重が減少していく
2.老猫が活発に行動するようになり、眼がぎらぎらつく
3.飼い主にまとわりつく
4.落ち着きがない、興奮する
5.毛がところどころ抜けている
6.爪が異常に早く伸びる
 
他に嘔吐、下痢、多飲多尿、神経過敏、呼吸速拍など。
病気が進むと不整脈・心筋症がおこり食欲減退、衰弱などみられます。
まれに症状を見せないこともあります。
  
老齢猫が、活発・食欲旺盛になり、食べているのにやせてきた症状が出てきたら、すぐに動物病院で検査をして、症状の軽いうちに治療することが肝心です。
腎疾患・心疾患・肝疾患・胃腸系疾患、糖尿病などと似ているために間違いやすいので注意。

 【診断】
血液検査で血液中の甲状腺ホルモンの数値を調べる。
 【治療】
@薬による治療
 一般的な方法で、甲状腺ホルモンの量を抑える薬を与えます。
 毎日、一生薬を飲ませ続けることが必要です。
 副作用が強く食欲不振、嘔吐、頭痛、発疹、下痢などが見られることもあるようです。
 症状の悪化をくい止めることができますが、腫瘍そのものは治りません。

A手術
 大きくなった甲状腺を手術によって取り除きます。
 2つのうち片方でも残せばホルモンは正常に分泌されますが、2つとも異常な場合が多い。
 また再発防止のために2つとも取る場合もあるようです。
 術後はカルシウム剤と甲状腺ホルモンの投薬が一生必要になります。(3ヶ月くらいで不要になることも)
 治療効果は高いが、高齢猫であることと、この病気による心疾患のため麻酔のリスクがあること。
 甲状腺のまわりの組織を傷つけてしまうこともあるらしいことと、手術できる医者が少ないという。
B放射線療法
 放射線を出すヨードで異常のある甲状腺組織をこわすもの。
 1回の投与でほとんどの猫に効果があり安全性も高いが、治療後2〜5週間も入院が必要。
 現在、一般の動物病院で放射線療法を行う設備を備えたところは少なく、
 また放射線の副作用も心配なため、それほど実施されていない。(大学病院などぐらいだろう)

(2007年3月18日掲載)

ねこ情報 > 猫の病気 > 甲状腺機能亢進症

Copyrigt(c) 2003-2007 sasa-net. All rights reserved.