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猫の体と習性

授乳と離乳タイミング
 生後1日から1ヶ月までの子猫を育てるための保温と授乳の手順、離乳について

●保温
子猫は自分で体温の調整が出来ません。 子猫の体は成猫より冷たいです。
室温は29から32度にするか、保育箱を用意して中の温度を30度前後に保つようにします。

子猫がある程度動き回れるくらいで出れない大きさの箱やケージを用意します。(段ボール箱等)
その箱の中に
手触りが良い柔らかい布(古いタオルや毛布、衣類など)を敷き詰めます。
敷き詰めた布の下に湯たんぽやペットヒータを入れます。(低温やけどには注意)
箱の上にタオルなど布をかると保温できます。
敷布が汚れたり濡れた場合、小まめに新しい物に変えてください。

<ペットボトルで湯たんぽを作る>
小さい(350ml)サイズの空のペットボトルに熱めのお湯を入れタオルで巻いてゴムや紐で止めると湯たんぽができます。お湯の温度はタオル越しに温かさを感じる程度が最適です。
ペットボトルを子猫のそばに置くと、子猫はそれを母猫だと思い安心して寄り添います。
ペットボトルのお湯は、冬だと4時間程でお湯が冷めてしまうので交換します。
●猫用ミルクと哺乳瓶を用意
 ・子猫用ミルク
 ・子猫用の小さな哺乳瓶
猫用ミルクと哺乳瓶は、動物病院、ペットショップ、ホームセンター、ドラッグストア、デパートやスーパーのペット用品売り場で買えます。

猫用ミルクは、溶けやすいものを選ぶとよいでしょう。ないときは牛乳1カップに付き卵黄1個を入れてかき混ぜたもので代用します。人間用の牛乳を与えると下痢を起こして体力を奪うので与えないで下さい。
哺乳瓶は、猫の大きさに合わせ、乳首のできるだけ小さいものを選びます。人間の未熟児用のものなら代用できますが、あまり小さな子猫には大きいかもしれまん。乳首のゴムは、あまり固すぎるものはうまく吸えない場合があるので、柔らかいものを選びましょう。(共立製薬のエスビラックが使いやすいらしい)

乳首の穴は針で小さめに開けます。哺乳瓶を逆さにして、ミルクがじわっとにじむくらいのにします。
小さすぎると必要な量を飲むことができませんし、大きすぎるとミ ルクが出すぎてしまい誤嚥してしまうことがあるので、穴の大きさには十分に注意しましょう。
●猫用ミルクがない場合の代わり(応急用)
猫用ミルクをあげるのが一番良いのですが、どうしてもない場合は、以下のもので代用します。
 ・牛乳1カップ(200cc)に卵黄1個を入れてかき混ぜたもの(砂糖茶さじ4杯を混ぜる)
 ・人間の赤ちゃん用の粉ミルクを人間用の2倍の薄さに溶いたもの
 ・スキムミルクか牛乳を水で薄めたもの
※牛乳だけだと、特に子猫の場合、下痢が重症になることもあるので、与えないほうがいいでしょう。
●ミルクを飲ませる前に排泄
子猫は自分で便や尿を出すことが出来ません。ミルクを飲ませる前に、排尿・排便をさせてください。
生後1ヶ月頃までは刺激しての排尿・排便を続けてください。それを過ぎたら自力で可能になります。

ミルクを与える前に、お湯で湿らせたガーゼやティッシュなどでお尻(肛門や外陰部)を軽く拭くようにして排泄を促して下さい。これにより、子猫のお腹はすっきりとして、ミルクを飲むようになります。

このとき、尿の色を確認しましょう。子猫の尿は通常無色透明です。黄色がかっている場合には水分不足が疑われるので、ミルクの濃さを薄めにして、水分を多く摂るようにします。
●ミルクの温度と量・回数
粉ミルクは普通、付属のミルク1杯につき、お湯を2杯ぐらいな割合です。
お湯の温度は40〜60度が適温です。ミルクの温度は38度、(冷たいミルクは飲みません)
ミルクを哺乳瓶に入れ、頬に当て熱過ぎないか確認してください。 (人肌より少し暖かい程度)

生後の日数により、与える量や時間の間隔など違います。ミルク缶の説明書に従ってください。
一般的な与える量と回数の目安は、
 生後1週間までは、2時間おき。その後は4時間おき。
 体重250gくらいまでなら1日に5〜6回ずつ6〜8ccぐらい。
 体重350gくらいまでなら1日に4〜5回ずつ10ccぐらい。
ですが、量は飲むだけ与えればよいようです。

粉ミルクは湿気やすいので、フタを必ず閉めましょう。
ミルクは必要な量だけ溶かし飲み残しは捨てます。
●ミルクの飲ませ方
必ず腹ばいにさせて飲ませます。あお向けだとミルクが気管に入って危険だからです。
ゆっくり飲ませて下さい。
最初はなかなか飲めないので、少し強引に口の中に哺乳瓶の乳首を入れてください。ただし、深く入れ過ぎないように乳首の長さの4分の3位までをくわえるようにします。

吸う力の弱い猫には、哺乳器についている乳首の穴を増やすかハサミで十字に切って調節してみます。どうしても飲めない場合は、スポイトやガーゼにミルクを含ませて口の中に少しずつ入れて飲ませます。

最初は哺乳瓶から飲むことを嫌がったり、うまく吸うことができないかもしれませんが、2〜3日もしたら慣れて吸い付くようになります。

なかなかミルクを飲まない場合
乾燥機などで暖かくしたタオルに包んでミルクを飲ませると、良くミルクを飲んでくれるそうです。
子猫がミルクを飲まない場合には低体温になっていることもあるので、保育箱を暖かくするなど環境の見直しをしてみましょう。どうしてもだめな場合は動物病院で診てもらいましょう。
●ミルクを飲ませ終わったら
@排泄をさせます。
ミルクを与える前にしましたが、与えた後は排便を促します。お湯で湿らせたガーゼなどで肛門周囲を軽く拭くと便が出やすくなります。この時、白いガーゼやティッシュを使うと排泄物の色が良くわかります。

どうしても便が出ない時は、指先にベビーオイルをつけて肛門を触るのも効果的ですし、ぬるま湯の中で下半身浴をさせながら、肛門を指で刺激すると便が出ることがあります(後で体をよく乾かします)。

便は最低1日1回必ず出ているか確認して下さい。3日に1度便が出るくらいでも大丈夫ですが、1週間くらい出なくて心配になったら病院で相談してください。(便秘でも死でしまうことがあります)

A使用後の哺乳瓶はきれいに洗う。
飲み残しは捨て、哺乳瓶は毎回きれいに熱湯で洗います。スポイトの場合も同様に毎回洗ってください。人間の赤ちゃん用の哺乳瓶浄剤入りの薬品(ミルトンなど)につけて保存してもよいでしょう。
●体もきれいにしてあげる
母猫は子猫の体をしょっちゅうなめてあげます。
なめることには、体を清潔に保つことと子猫の体の血行をよくし新陳代謝を促進させる効果もあります。そして子猫をなめることによって、母猫はそれが自分の子であることを認識するのです。
母猫がなめる代わりに、子猫をタオルでやさしく拭いてあげましょう。
柔らかなタオルかガーゼをお湯で濡らせて硬く絞り、そっと子猫の体を拭きます。
または、柔らかなタオルをお湯で濡らして硬く絞り、そのタオルの上で子猫をそっと転がします。

スキンシップは子猫の心身とその後の成長に大きな影響を与える。
子猫は、母猫の柔らかくて温かい体に包まれ、舌で優しくなめてもらったり、兄弟の猫とじゃれあったりなめあったり、体をよせあい眠ったりして過ごします。こうした中で過すことで愛情表現の基本となります。触れられたりなでられたりすることで、刺激され、気持ちが穏やかになっていきます。
●離乳のタイミング
子猫に乳歯が生え始めたら離乳の合図です。生後1ヶ月頃から離乳をはじめます。

最初はミルクを指につけてなめさせて、次にスプーンで飲ませ、徐々にお皿からなめられるようにします。
お皿はは浅いものにし、ミルクを少量ずつ入れてあげて下さい。

お皿からミルクが飲めるようになったらペースト状の離乳食に進みます。
市販の子猫用の離乳食か成長期用・高栄養の缶詰をペースト状にして与えます。
缶詰を利用する場合、ミルクか水でつぶすように混ぜて作ります。
子猫用のドライフードを利用する場合、ドライフード1に対して水(お湯)を3の割合で混ぜて作ります。

最初は嫌がるかもしれませんが、ペースト状のフードを鼻の先か、口の周りに少量塗ると、自然となめ、そのうち食べ始めるようになります。
離乳食を開始し始めたときには、飲み水も一緒に置くことを忘れないようにしましょう。

1週間くらいで離乳時期も終わります。便の様子をみながら子猫用のフードにしていきます。
生後1年までは子猫用のフードを続けます。
小さな頃から栄養をたくさん摂っておくと、病気をしない丈夫な体になります。
 ※生後どのくらいか判断に困ったら「猫の年齢」を参考にしてください。
 子猫を拾ったときに参考になればと思います。

(2005年11月8日掲載)


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