何科へかかればいい?

       標榜科って、昔は少なかったのに、随分増えましたよね。
     実際、病気になった時何科へかかればいいか迷ったりしませんか?

       眼科や産婦人科、皮膚科、消化器内科などなら、みなさんが
       イメージしているのとそんなにズレはないと思います。

        神経内科と心療内科と精神科の区別は難しくないですか?

       実は・・・・整形外科ってとこが骨折や腰痛などの運動器の
    病気を主に扱うってことは医学部に入るまで知りませんでした(^^ゞ


       それぞれの医療機関の標榜科がどの程度の事まで出来るのか
        今の僕でも、全てを把握しているわけではありません
                                      (そんなことは事実上不可能!)
      
        まあ、でも僕の理解している範囲で以前勤務していた
               倉敷中央病院を例にして説明いたしましょう。
                                          
                   まずは、頸から上です。

  このイラストだけで充分ではなく、説明の補足が必要です。以下を参照してください。
            
      ・めまいやふらつきがあっても、他の神経症状(しびれや麻痺、意識障害)
  があれば、まずは神経内科です。
             →めまいorふらつきが症状の一部にあれば、まず耳鼻科へっていうのは良くないです。。
 
      
  ・顔=耳鼻咽喉科としましたが、顔の皮膚の病気は皮膚科or形成外科です。
        顔面外傷は形成外科です。また顔の神経の痛みなら神経内科です。

  ・歯、歯茎、歯肉は当然歯科ですが、顎の関節も歯科です。

  *イラストにはありませんが、最近頭頸部外科を標榜する病院が増えてきました。 
      という文字がありますが、実は頭は診ることができません!
      紛らわしいですよね。 
                  
頸から下
頸から下


*アレルギー科について
実は、これを標榜するに当たって特に経験や資格必要ないんです。
不思議ですねぇ。

 また、主なアレルギーの病気(アトピー性皮膚炎、気管支喘息、アレルギー
性鼻炎、アレルギー性結膜炎)を全てをまともに診療できる医師はいません。

      例えば「耳鼻咽喉科・アレルギー科」を標榜していても、
            ・アレルギー性結膜炎の軽症例以外の診療
            ・喘息の長期的なコントロール、軽症以外の診療
            ・アトピー性皮膚炎の診断・治療、スキンケアの指導
                      はできません。気をつけてくださいね。


*気管食道科について
       僕は日本気管食道科学会の会員を10年以上継続していますが、
       これも標榜する気になれません
       耳鼻咽喉科医で気管食道科に精通していたとしても、
               気管や食道の病気の1割も診断・治療できるかどうか疑問だからです。

◎風邪をひいたら何科?
              耳・鼻・のどに持病がなくて、風邪のひきたてなら、内科・小児科でも
  耳鼻咽喉科でもいいと思いますよ。

       幼少なお子さんで、水分が摂れなくて脱水気味になってきたら、
      小児科医は点滴が上手ですから、そちらをお薦めします。
    のどの痛みがなかなか治らないor悪化してきた、鼻みずが汚くなってきた、
    などあれば、炎症の様子を直視できる科=耳鼻咽喉科を受診してみてください。


         ・・・・これだけでは、不充分な気もしますが、、、
                        至らぬ点があれば、随時追加します。