医学関連図書の評論

今の医学関連図書の内容はまさに玉石混淆の状態で、
読めば読むほど頭の中が混乱するばかりです。

いちおう、医者である小生が、読んだ本についてのコメントを書くことにしました。
なるべく主観を排除したつもりでありますが、評論のプロではありませんので、
表現が不十分だと思います。その点はご容赦願いいたします。

なお、この評論についての反論、ご意見等ございましたら、遠慮なさらずに、
メールしていただければ幸甚に存じます。

           評価  ☆☆☆☆☆ 読まない方がよい
                ★☆☆☆☆ あまり読む価値がない
                ★★☆☆☆ 少しは役にたつかも
                ★★★☆☆ 普通
                ★★★★☆ お薦め
                ★★★★★ 絶対読むべし


コレステロールの薬はいらない! 浜 六郎 角川書店
★★★★☆

糖尿病、高血圧と違って、高コレステロール、高脂血症に対して、薬物療法が必要なのか、
ずーと疑問でした。さらにスタチン剤(抗コレステロール剤の一種)の効能書きには、やたら副作用がたくさん
記載されています。病的な印象を持たない高齢者の多くにスタチン剤が処方されているのも不思議でした。
この本を読んで、それが全く無意味どころか、患者にとっては毒であり、医者や製薬会社にとっては安易な
金儲けの手段であることがよくわかりました。
ただ、多くの製薬会社が出している「スタチン剤が有用である」というデータに対しての
分析をもっと詳しく記載してくれれば、さらに理解が深まると思われます。



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