子供が熱を出しました


「何科へかかればいい?」と一部内容が重複しますが・・・・

「熱が出たら小児科へ」という言い伝えが世間に蔓延しています。
理想的な医療システムが機能しているならば、もちろん大正解です。

では、理想的な医療システムとは?

発熱した患児を小児科へ連れていって、診察を受ける
→小児科医が問診、診察して熱の原因を捜す。
 しかし、原因となる所見が見あたらない
→熱の原因として頻度の多い、のどの炎症、中耳炎などがあるか
 耳鼻咽喉科医へ診療を依頼する。
→のどの炎症、中耳炎があれば耳鼻咽喉科医が引き継いで診療。
 耳鼻咽喉科領域に異常が見あたらなければ、
 小児科が対症療法を行いながら、必要ならば検査を進める。
という事です。
しかし、理想と現実は大きな隔たりがあります。

したがって、後で後悔しないためにも、言い伝えを丸ごと信じるのではなく
ご自身で考えて判断して行動することが必要になってきます

まず、熱以外にどんな症状があるのでしょうか?
それによってかかる科を決めてはいかがでしょう。
例えば・・・
意識障害、けいれん、腹痛、嘔吐、摂食不可があれば、小児科。
鼻みず、鼻づまり、耳の痛み、耳だれ、耳をよくさわるならば、耳鼻咽喉科。
のどの痛み、咳、痰、呼吸困難があれば、とりあえずどちらかへかかり、
それで診断がつかないようならば、別の科を受診する。
・・・基本的にはこんなとこですが。

実は、同じ○○科の医師といっても個々の医療レベルは雲泥の差があります。
耳垢がいっぱいで鼓膜が見えないのに「耳垢はとらなくてもいいんです」という耳鼻咽喉科医。
そんな耳鼻咽喉科医よりキチンと鼓膜所見のとれる小児科医。
などなど・・・
つまり、単に○○科へかかるというのではなく、
○○科の××医師という事まで考慮する必要があります。

結論:「熱が出て△があるので▲へ」
その△によってどういう▲が適切か、そのたびごとにしっかり考え判断しましょう。

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