(C)Two-Way/中学校/3年生/社会科/公民的分野/黄金の3時間/第1時(授業開き)
小川晶子TOSS中学岡山カブトガニ
その1の続きである。クイズは「公民」を学習することの目的が分るようにと考えた。
指示9 ノートの初めのページを開きなさい。開いたら「できました」と言います。
《日付を書く》
指示10 マス目のない初めの行に日付を書きなさい。これから社会の授業では必ずノートに日付を書きます。
教科書を使うときは、ページやタイトルも書くことを告げておく。
指示11 1行目の左端に1と番号を書きます。
2行目、3行目、と指示を出し、10まで番号を書かせる。
自己紹介がわりになるようなクイズ、公民にかかわるクイズを出した。
公民に関わるクイズの内容は
・「公」の漢字の訓読みを書きなさい。平仮名4文字です。 (おおやけ)
・「公」の反対の意味をもつ漢字1文字の言葉を書きなさい。 (私)
・次の板書をていねいに写しなさい。○の中は今は書かなくてよろしい。時間は30秒です。 (時間内に写せていたら○)
板書:「公民=○○に参与する地位における国民」 これは国語辞典で調べたものである。○○には「国政」が入る。
指示12 赤のボールペンを持ちなさい。答えが合っていたらきれいに丸をつけます。10円玉位の大きさでつけます。
このとき、赤以外は認めないことを告げた。全員きちんと持っていた。
「公」の読み方で正解は12人中4人、「私」の正解は1人であった。
「公」と「私」の意味や、板書を早く丁寧に写すことなどを話しながら答え合わせをした。
指示13 ノートの次の行に、○○に当てはまる言葉を考えて書きなさい。漢字2文字です。
ここでヒントを言う。「教科書180ページ、学習資料の初めにある日本国憲法前文、6行目までの中に答えがあります。」
もくじの説明のとき、学習資料で憲法が載っている事を確認済みなので、生徒は素早く探し始めた。
《ノートを見る》
指示14 答えが書けた人は先生にノートを見せに来ます。何度でもチャレンジできますよ。
ノートを見せに来るよう言うと、生徒はがぜんやる気になった。なかなか正解にならない生徒も、何度でもチャレンジしてきた。
間違いには「違います」と短くきっぱり言う。一人目の正解者はしっかりほめた。「えらい!1番。」
《空白禁止の原則》
丸をもらった人は憲法の前文を小さい声で読んでいてください。」空白禁止の原則である。半分の6人が正解したところで、全員で答えを確認した。
教師:「答えは国政です。国政とは何ですか」
生徒:「国の政治です。」
教師:「その通り。では答えを入れて板書を一緒に読みます。さんはい。」
「公民=国政に参与する地位における国民」
教師:「参与とは参加することです。みなさんは将来、日本の国の政治に必ず参加するようになります。20歳になれば選挙に行くことができますね。そのために必要なさまざまな知識を身につけるために、公民の勉強をこれからしっかりしていきましょう。」
公民を学習する目的を短く述べて1時間目の授業を終えた。