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酒屋と美容師と警察官と医者は同じ仲間だ
赤石賢司氏実践の追試



小川晶子(TOSS☆JHS関西サークル)

公共の福祉について、身近な職業を例にとって考える。『日本教育技術方法大系 第14巻 中学社会科指導大事典』P287、赤石賢司氏の実践を修正追試した。

《修正点》

(1) 原実践で「床屋」「薬屋」となっていたものを、生徒に分かりやすくするため「美容師」「薬局」と変えた。また原実践の「看護婦」は、現在の言い方に合わせて「看護士」とし、生徒になじみがない「銭湯」は削除した。
(2) 生徒の思考の流れがスムーズになるよう、原実践の発問5と発問4を入れかえた。

(3) 時間の節約のため、生徒に職業名を書いたプリントを配布し、黒板に貼るためにカードを用意した。

「問題 バスの運転手、医者、酒屋、本屋、美容師、警察官」と書いてあるプリントを配布する。

発問1 問題の6つの職業の中に1つだけ、仲間はずれがあります。どれだと思いますか。

指示1 これだと思うものを○で囲みなさい。黒板にカードを貼っている間に考えます。

生徒が考えている間に、黒板に職業名を書いたカードを貼る。

どれに○をつけたか挙手で人数を確認する。

説明1 正解は本屋です。

黒板で本屋のカードを○で囲む。

説明2 職業をある観点で分けると、本屋のような仲間と医者や警察官のような仲間に分けることができます。

発問2 次の職業はそれぞれどちらの仲間でしょうか。

カードでいくつか例を示す。挙手で確認する。

「教師」→医者や警察官と同じ

「看護士」→医者や警察官と同じ

「八百屋」→本屋と同じ

「薬局」→本屋と同じ

八百屋と薬局のカードを○で囲む。

発問3 ○で囲んだ職業とそれ以外の職業との違いは何ですか。

指示2 ずばり、プリントの続きに書きなさい。

数人に指名する。

予想される答え

・医者などの職業は試験に受からないとなれない 

・医者などの職業は免許が必要

説明3 答えは、その職業につくために、専門の資格や免許がいるかいらないかです。

説明4 日本国憲法では、職業選択の自由が認められています。でも、黒板で○で囲んだ以外の職業は自由になることができず、免許や資格が必要になってきます。つまり、職業選択の自由が制限されるのです。

発問4 もし、バスの運転手や医者になるのに免許や資格がいらなくてだれでも自由になれたらどうなりますか。

指示3 医者の場合を予想してプリントに書きなさい。

数人に指名する。

予想される答え

・命の保障がなくなる

・病気になっても治せない

憲法第22条、第1項の条文を追い読みさせる。

「何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転、及び職業選択の自由を有する。」

発問5 日本国憲法では、どのような場合に職業選択の自由が制限されると言っているのですか。

指示4 条文の中の言葉を使ってプリントに書きなさい。

数人に指名する。

予想される答え

・公共の福祉に反する場合

説明5 ○で囲んだもの以外のような職業に、だれでも自由になることは、公共の福祉に反するので制限されています。

発問6 「公共の福祉」に反する場合とはどういう場合ですか。

指示6 自分の言葉で分かりやすくノートに書きなさい。 

数人に指名する。

説明6 「公共の福祉」は、社会全体の利益とか、多くの人々の幸福という意味です。□で囲んだ職業が制限されるのは、自由にすると多くの人々の幸福を実現できないからです。


 《先行実践》赤石賢司氏 『日本教育技術方法大系第14巻 中学社会科指導大事典』(明治図書,2001年度),p287

   


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