日置川は南紀和歌山県の清流です。
 1999年のゴールデンウィークは南紀の清流下りと湯治の旅に行こうとインターネットで情報収集し、日置川下りに温泉三昧のキャンプ旅と決めました。

 1999年4月29日早朝暗い内に岡山を出て、山陽道、近畿道、阪和道、海南湯浅道、湯浅御坊道と乗り継いで白浜過ぎて朝来辺から山越えして日置川上流の玉伝へ、ここから川下りコースを下見しながら向平キャンプ場に向かいます。
 車一台のときは、スタートとゴールの間はバスで移動するしかありません。タクシーは河口の町から呼ぶので大変高くつきます。
 最寄バス停で時刻表を調べます。バスは日に3本、朝・昼・晩です。時刻から推察すると朝の登校用、授業後の下校用、部活してからの下校用の3本のようです。土日祝日は昼のバスが15:XXから13:XXに変わります。
 玉伝より上流には子供がいないのでしょうか。スタート地点に予定している殿山ダムまで行くバスは殆どありません。

 向平にキャンプ設営して、殿山に車をデポし、一日目はキャンプまで、二日目に河口まで下り、河口からタクシーで殿山まで戻のがいいようです。

 道端に民宿の看板があります。友鮎の表示から鮎釣り人の宿と知れます。鮎シーズンには下れそうもありません。

 100円市のような店があります。天然うなぎ100g700円、筍50円、天然うなぎ一匹いくらなんだろう。


 ゴールを向平キャンプ場として、ポリ4艇を屋根に積み、ファルトを荷物に5人乗車で上流へ、「日本の川地図101」に従って殿山からスタートしました。



 殿山ダムで濁った水は川底の石を茶色く覆い、あまり美しくありません。ダマッてどんどん下ります。ダムから遠ざかるほど水が澄み、川底の石もきれいになり、清流日置川下りとなってきます。



 景色よし、鳥のさえずり良し、瀬音良し、静寂良し、これが南紀の川下りでしょうか。
 風が強く、川の蛇行で順風、逆風が入れ替わります。
 連日の好天で水量が少なく瀬は浅瀬となり、コースとりに苦労します。ファルトにはつらい難所が多くあります。



 日置川は瀬と瀞場の繰り返しで、瀞場では殆ど流れがないため、時間の割には進みません。のんびり浮いて流れていく、そんな川下りではありません。雲ひとつない青空の下、新緑の山々は色々な緑色に包まれすばらしい景色です。静寂な中での鳥の声、瀬の音は耳から体を洗ってくれます。水温は高く、沈してもかまいません。
 15kmほど下ったでしょうか。漕いで程よく疲れたころ、夏の水遊び、カヤック初心者講習にピッタリの綺麗な水をたたえた瀞場に着きました。ここはもう一度訪れたいところです。
 そこがゴールでした。向平キャンプ場に隣接する上流の瀞場です。

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