会報 22号

 今回は、ボラさんの原稿がないので詩を紹介します。

 なんて書きましたが、僭越ではございますが、私の作品です
 マイブームの「五行詩」です。五行詩は五・七・五にこだわらず自由に作る歌です。

 癒しの効果もあるような気がします。

K・H


             さあ帰ろう

            言葉は

            子どもを

            素通り

            公園に響く


     「おかあさん 抜け出したよ」

     同じ想像を

     繰り返す

     もの言わぬ

     寝顔に


               七夕の

             短冊に

             「弟に心をください」

             そう書く

             姉の思い


                        今のままでいて

                   でも

                   大きくなってほしい

                   複雑な

                   分岐点


    毎年見慣れた桜の木

   すこしずつ枝をのばし

   花咲かせ

   杉のようにはいかないけど

   我が子に似て


            心と心を

          つなげて

          表に出よう

          砂時計の

          脆い穴ひとつ


                ここにいる

                意味が

                分からないよ

                声無き叫びの

                入学式


      子のわずかな言葉を

      キャッチする

      自分が

      人のなにげない言葉に

      傷つく


          エンドレス

          そう思ったら

          エンドです。

          たぶん、遍路です

          安堵です


                 この子の

                 親になって

                 自分が

                 見えてきた

                 人のことも


    叱って

    叱って

    叱って

    寝顔に

    ごめんね


            校門で

            さようなら

            校舎をまがりながら

            手を振って答える

            やっと見えた成長


      ゆっくりでいいよ

      こんなに

      積み木があるのだから

      ていねいに

      つんでいこう


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