第3話「TRPGのプレイのやり方」

趣味はRPGとありますが?

はい、RPGです。

RPGとは何ですか?

対戦車兵器です。

え、兵器?

はい、兵器です。戦車一台に大ダメージを与えます。

……で、そのRPGは当コラムにおいて、どのようなメリットがあるとお考えですか?

はい。ミリタリーマニアの方がきても満足いただけます。

いや、当方にはにわかな知識しかありません。
それに、wikipediaで調べた知識だけで勝負するのは無謀ですよね?

でも、ドアノッカーよりも強力なんですよ。

いや、強力とかそういう問題じゃなくてですね。

300m先からでも当る(かもしれない)んですよ。

ふざけないでください。(知識量的な意味で)
それになんですか、ドアノッカーって。だいたい……

901ATTに配備される武装です。マルマン・チェダなども配備されています。
901ATTというのは……

聞いてません。帰ってください。

あれあれ? 怒らせていいんですか? 撃ちますよ、ドアノッカー。

いいですよ、撃って下さい。ドアノッカーとやらを。
それで満足したら帰ってください。

…………。

…………。

運が良かったな。射撃判定に失敗したみたいだ。

最後の最後でTRPGネタに戻すのかよ!?
ネタを貫けよ、最後までよぉぉぉぉぉぉぉぉっっっっ!!!!!

ということで、今回は「TRPGのプレイのやり方」よ。
まずは実例として“面接官役”の魔理沙と、“学生役”の私のロールプレイを披露させてもらったわ。

え、実例だったの、今の?

最後までロールプレイに徹しきれずに地を出してしまった魔理沙のあの絶叫は悪い例。

あれ? 私責められてる?

まあ、「プレイのやり方」なんて銘打っているけど、そんなに難しいことじゃないわ。
一応、これから体系立てて説明はしていくけど、基本的にはこの一言に尽きるわね。
「無理しない程度にキャラクターになりきれ」

ロール・プレイング・ゲーム、つまり、「役割(Role)を、演じる(Playing)ゲーム」だからな。繰り返し触れているが、TRPGっていうのは、GMが用意したストーリーを、皆で楽しむことを目的としているわけだ。
ストーリーを楽しむならば、やはり、ストーリーの登場人物にある程度なりきった方が、より楽しめるとそういう道理だ。

そつのない説明乙。
でも、そうは言ってもキャラクターになりきるなんて恥ずかしい、っていう人も少なからずいるでしょうね。

しかも、中の人(プレイヤーの意)が男なのに、キャラクターが女だったりしたときとかな。

他にも、普段と性格が大きく異なるキャラクターとかね。
プロの役者ならともかく、そういうのって難しいし、そりゃ誰だって恥ずかしいものよね。

筆者は昔、友人宅で卓を囲っていたら、家人にじろじろみられてすごく恥ずかしかったらしいぜ。

ああ、うん。そりゃ難易度高いわ。
それでもちゃんと演じたんだ。

おまけに、女キャラ(中の人は男)で、いろいろと中二設定が付随していたみたいでな。

黒歴史確定ね。周りの友人達にどう思われてたのかしらね。

ところがどっこい。GMもPLも、1人残らず中二設定の応酬だったみたいだぜ。
GMのオリジナルNPCが大帝国を築いてアレクラスト※全土に宣戦布告したりとかな。
※注:アレクラスト⇒「ソードワールドRPG」に出てくる大陸の名前。

何それ、逆に面白そう。

おおっと、話が脱線したな。
まあ、こんな風に、キャラクターになりきることに抵抗を覚えることも、少なからずあるだろうってことだ。

そういう場合、何が何でもそのキャラクターになりきらなければダメなのか、ってとこが気になるわけだけど。

これは筆者の考えも多分に含まれるんだが。
基本的に、無理してまでなりきる必要はない、と思うぜ。

キャラクターは演じたい、でも、恥ずかしくてうまくしゃべれない。
結果としてほとんどしゃべれず、何も主張出来ず仕舞いだった、じゃあ本末転倒だしね。

いい加減、口がすっぱくなってきたが。
TRPGの基本は、「みんなで楽しむ」だ。
場合によっては、「ぶっちゃけトーク」の方が場が盛り上がったり、ストーリーが円滑に進んだりすることも多いぜ。

まとめるわね。
余裕があれば、キャラクターを演じろ。でも、無理そうなら普通に喋っておけ。

だぜ。

じゃあ次。
今度は、“心構え”の話よ。

TRPGをプレイする上での、心構え、ってことか。

例えば魔理沙。あなたがプレイヤーだったとして、何を念頭に置いてプレイする?

そりゃあ、私は派手に魔法をぶっ放したり、レアアイテムを華麗にゲットしたりしたいからな、自分のキャラクターがそういう風に活躍できるように、そこはかとなくストーリーに絡んでいくな。

なるほど。じゃあ、そこでもし、他のPLと方針が食い違ったら、どうする?

ほほう。例えば、私は派手に戦いたいが、他のPLが、
「もうちょっと慎重に行きたいですよ〜、っていうかぶっちゃけ、戦闘回避しません?」
的なことをのたまったりした場合だな?

彼我の戦力差によっては、そういう判断の方が正しい、って状況も多分に考えられるわ。
逆に、あなたの判断の方が正しい場合だってある。
さあ、どうする?

簡単だ。「話し合う」だな。

それは、他のPLと、ってことよね?
そうね、それが正解だわ。でも、なんで自分の主張を貫かずに、話し合うことを選ぶの?
場合によっては、自分の目的は達成できなくなるかも知れないのに。

妙なことを聞くな。
だって、TRPGは“皆で楽しむ”ための遊びなんだぜ。
自己主張を貫いて、他のPLを不快にさせたりしたら、意味がないじゃないか。

ご立派。PLの鑑ね。
と、まあ。こんな塩梅。

キャラクターになりきる、なりきらない、はともかくとして。
絶対忘れちゃいけないのが、これだ。
「皆で楽しむ」

そのことを忘れて、「私のキャラクターはこういう背景設定があって、こういう性格だから、ここでは何が何でもこういう言動しかとりません」なんていうのは、100歩譲ってキャラクターを演じることはできていても、根本的な目的である、“皆で楽しむ”ってところがぽっかり抜け落ちちゃってる感じね。

あと、場合によっては、GMに協力することも重要だったりもするぜ。

キャラクター的にはこう動きたいんだけど、きっと、本当にそう動いちゃうと、このGMは対応しきれないだろうな、って具合に空気が読めちゃうことも結構あるわ。

そういうときはな、意地悪せずにGMに合わせてやれ。

ここは、結構異を唱える人も多そうなんで、敢えて触れずにおこうかとも考えたけども。

時と場合にもよるぜ。GMの段取りがあまりにもお粗末だったり、あまりにも無茶なストーリー展開を強要してきたときなんかは、逆にGMにはっきり言ってやればいい。
「その展開では、我々PLは楽しめません」とな。

でも、それ言われるとGMの精神点に結構なダメージが入るのよね。

仕方ないぜ。事実なんだから。
今の例はどちらも極論だが。
要は、「常に、何をすれば最善の結果が得られるかを考えて行動する」ことが重要ってことだ。
最善の結果、ってのは言わずもがな。「皆で楽しむ」だな。

そろそろまとめるわよ。

「TRPGのプレイのやり方」
@「無理しない程度にキャラクターになりきろう」
場合によってはぶっちゃけトークも可、だ。あくまで、“場合によっては”な。

A「皆で楽しむことを意識しよう」
キャラクターを演じることや、活躍することばかりに気を取られて、一番大事なことが抜け落ちてたりしたら大変だ。

B「GMには協力してあげよう。でも過保護はだめ」
GMもPLも、お互い、無茶振りはしないほうが身のためだぜ。

まとめ御苦労さん。

次回はいよいよ、GMについて詳しく触れていくぜ。

誰もが一度は通る道。最強NPCと最強モンスターとの壮絶なバトル。
PLは一堂(°Д°)ポカーン

どうよ、俺の作ったNPCマジ強くね? 最強の魔剣と最強の鎧装備してるんだぜ。
必殺技はエターナル・フォース・ブリザード。相手は死ぬ。

もうやめて、筆者の精神点はとっくに0よ(笑
⇒次回「GMとは? GMのやり方」