<さらば徳島、我が故郷>
名古屋での新生活が始まって早一ヶ月、「都会での生活に原チャはいらない。」と涙の別れをして早一ヶ月。
「やっぱり相棒が必要だ!!」そう思った瞬間、私の足は故郷徳島に向かっていた。
出発。土曜の夜。久しぶりに愛車に魂を吹き込む。
ぷすっぷるっぷる・・・エ、エンジンがかからない(涙)、久しぶりだから?。悪戦苦闘の末ようやく出発。徳島からの唯一の本州上陸手段(原付)、徳島発〜和歌山行きの南海フェリーに乗る。なんと、原チャを含めてたったの6台しか乗っていない。絶対赤字の、この航路。原チャリダーのオイラのためにも潰れないでほしいと思いつつ2時間の船旅を楽しむ。(ほとんど寝てたけど・・)
<夜の紀ノ川>
午前2時、和歌山港に到着。少し雨が降った後なので肌寒い。久しぶりのツーリングに胸踊らせ、向かうは古都奈良。R24を紀ノ川に沿って走ってゆく。こんな時間だから流れもよく快適に眠気を我慢しつつ?ひたすら走る。時々、雲の間から顔を出す月の光が、高野山と美しい紀ノ川の流れを優しく照らし、白青色の幻想的な世界を醸しだす。
午前4時半をまわり、ようやく辺りが薄明るくなりだした頃、やっと奈良に突入。朝靄の中、大仏(市内)めがけて山間を猛スピード(60q)で走り抜ける。明るくなるにつれ眠気が飛び非常にハイテンションになって早朝ツーリングを満喫した。
<起きろ!大仏>
引き続きR24を走る。目的地は、小学校の修学旅行で訪れた東大寺。
朝6時過ぎ、コンビニの朝飯をパクつきながら奈良公園、東大寺に到着。飼い慣らされ、原チャにもビクともしない可愛い鹿の群を見ていると、小学校の卒業文集で詠んだ名句、
「東大寺 思わず踏んでる 鹿の糞」
が思い出され、非常に懐かしい気分になった。ちなみに、この句は卒業文集で、「書いてはダメな、ふざけた例」として4つ下の妹の時代まで紹介された迷句である。
それはさておき、東大寺に向かう。朝も早いのに結構観光客がいる。し、しかし!!朝早すぎて大仏が起きてない!。て、いうか・・大仏殿の入場時間外だったのだ(涙)。
失意の中、意味もなく鹿を追い回し、駆け回り、駆け登る。憂さ晴らしも程々に、気を取り戻しツーリングに戻る。
<もうちょっと続きます。>