必見!教科書のトンデモ記述

「学校の教科書に嘘が書いてあるはずがない」「間違いがあれば検定で修正されるんじゃないの?」
皆さんはそうお思いでしょう。ところが!教科書にはとんでもない記述が平然となされているのです。
ここではその一例を取り上げます。

イカサマ?トリック?錯誤を招く意図的表現!

これは岡山県下で最も採用実績のある大阪書籍(通称大書)の、140ページに掲載されている百姓一揆と打ちこわしの件数グラフです。
gra.gif
図中の青が一揆、黒が打ちこわしを示しています。
年によっては一揆を超える打ちこわしも起こっており、打ちこわしが一揆に並んで頻繁に起こっていたように思えます。
しかし、このグラフの両脇に注目してください。よく見ると左右で目盛りの切り方が違います。
一揆は左側の目盛りで、30ごとで最高150となっています。
打ちこわしは右の目盛りで、10ごとで最高50となっています。
これでは比較グラフとして不適切であり、誤解を与えるのではないでしょうか。

さて、ここで指導書における『打ちこわし』の解説を見てみましょう。
指導書とは教科書の内容を解説したもので、教科書とセットになっています。大書の指導書「研究と資料」の編集方針にこうあります。「この指導書は、綿密な学習指導計画案のもとに、教科書の編集方針・構成・内容をより確かなものにしていただくために、毎時の指導方法・内容・資料を中心に解説したものである」
つまり、平たく言うと教師用アンチョコなのです。
その指導書に曰く、

「打ちこわしに関する多くの史料は,盗賊同様のものとしているが,それは所有という見地からみたイデオロギー的偏見であろう。打ちこわしは無差別に行われたわけではなく,あくまでも不正者に対する社会的制裁で,財産の毀損が目的であり,略奪はきびしく禁じられていたからである。ただし,どさくさにまぎれたこそ泥はみられた。また,人間に対する殺傷は行われなかった。子どもたちが目的の店先でわざとけんかをし,追い払おうとする店の奉公人ともめごとを起こす。すると,見物人をよそおった大人たちが乱入して,たちまち店や住居を打ちこわした,という話もある」(191ページ、図版の解説より)

いったい、日本はいつから共産主義国になったのでしょうか?所有は私達にとって当然の権利です。しかし、指導書によると所有とはイデオロギー的偏見なのだそうです。
打ちこわしというのは素晴らしい行為なんだ。それを盗賊なんてけしからん。そういうのは所有という見地からみたイデオロギー的偏見だ、と言うのです。
つまり、大書は打ちこわしの正当性を強調したいが為に、このようなグラフを利用して、一揆との発生件数比を誤解するよう仕向けたのです。
これでは詐欺商法と同じではないでしょうか。

岡山支部ではこの件について大阪書籍に問い合わせました。彼らの回答は「これはひとつの例であって、この通り教えよというものではない」とのことでした。
しかし、指導書として代表的な例を載せるのに、なぜマルクス主義に沿った教え方が挙がるのでしょうか?このような教科書が罷り通るところが、今の教育現場なのです!


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