材積による能率評価の問題点
 現場での観察では,「プロセッサの作業は材長が同じであれば少々太さが変わっても材の移動から送材(枝払い),鋸断にかかる作業時間は余り変わらないのではないか」と感じていました。
そこで実際に現地での測定を行ったところこの傾向が確かめられました。特に,送材力が大きく枝払い能力の高い大型の機種では,材の太さによる影響は小さくなると考えられます。このため、今後はプロセッサの能率を材積のみでなく、造材したのべの長さ「総造材長」を用いて評価する必要があります。
 このような機械の特性があるにも関わらず材積のみで能率を考えると,機械の性能がフルに発揮されても小径木の現場では本来の能力が発揮されていないように評価され、大径木の現場では本来の能力以上に評価されてしまう不都合が生じます。
 具体的な調査例では、枝葉の処理やはい積みなどの副作業を含めると1時間あたりの総造材長は500m程度でした。
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プロセッサの能率評価