1.はじめに

 岡山県では平成4年度にタワーヤーダ、プロセッサが導入され、本格的な高性能林業機械化が始まった。全国的な傾向を見ると、昭和63年頃から本格的な導入が始まりその後順調に導入台数は増加している。特にプロセッサの導入ののびは著しく、高性能林業機械化の中心となっている。
 本県の場合、地形的な制約からスキッダ、フェラバンチャー、フォワーダ(林内を走行するもの)などは導入が難しく、タワーヤーダ、プロセッサが機械化の主役となっている。
 このうちタワーヤーダについては、プロセッサに比べて機体価格が安く、技術的には従来の架線技術の延長上であり、比較的小規模の事業地に対応できることなどから森林組合を中心に導入利用が進んできた。
 しかし、素材生産で最も重労働で危険な造材作業は人力で行われ、完全な機械化作業とはいえず、プロセッサを組み合わせた作業システムの完成が待たれていた。
 その後、プロセッサを導入しタワーヤーダと組み合わせたシステム作業を行う民間事業体が現れ着実な生産活動を始めた。そこで、この事業体などの生産現場での調査や鳥取、山口両県との各種の調査研究を元にプロセッサ導入について「活用の手引き」をまとめた。
 平成7年7月に公表した「タワーヤーダ活用の手引き」と合わせて、この冊子が導入の一助、あるいは合理的な機械作業システム運用の資料になれば幸です。
 これからも現場のデータを多く集め、よりよい情報を提供しようと考えているので、みなさんのご批評、ご意見をお願いいたします。