2. 導入の経緯


 主として大面積の皆伐や間伐に用いられる中型〜大型のタワーヤーダは全国各地で用いられ実績を上げています。これらは能力的には現在の集材機システムと同等以上の能力を持ち、なおかつ架設撤去が集材機より簡簡単で、運転操作が容易なため集材機の代替として全国で導入が進んでいます。しかし、本県では1事業地あたりの伐採規模が小さいことや機体価格が高いこと、また、作業班が集材機作業に慣熟しているなどの関係でこの中型〜大型のタワーヤーダ導入は進んでいません。

 これに対して、小型タワーヤーダが得意とする小面積の皆伐や間伐については要望が多く、森林組合等の事業体では労務の不足等から十分に対応できていないのが実状です。また、このような事業に使用する機械として林内作業車や自走式搬器が用いられますが、架設撤去に多大な労力が必要なこと、集材能力のが低い点で現場の要求を満たしているとはいいがたいようです。

 このような点を検討した結果、本県に適した高性能林業機械として小型タワーヤーダが平成3年度に西粟倉村森林組合に導入され、その後林業試験場、富村森林組合と相次いで導入されました。


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