スコッチボイラー
この他に,片側の面だけに焚き口がある片面形もあり,タイタニックの29基のボイラーのうち一番後ろにある5基の補助ボイラーはこの片面形です。
【煙や水の動き】
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スコッチボイラーの仕組み |
【ボイラーの略史】
1.初期のボイラー
1838年に,蒸気船が初めて北大西洋航路に登場した頃は,四角ばったボイラーが一般的でした。しかしそれでは,高圧に持ちこたえることができません。(初めのうちは蒸気の圧力も低かったので,それでも使えたのですが。)
2.スコッチボイラー
そのため次第に円筒形のボイラーへと進化して,スコッチボイラーと呼ばれるようになりました。
(この形態のボイラーを最初に作り始めたのが,スコットランドの造船所だったのでこの名称がつきました。)しかしこのスコッチボイラーは直径が5メートルほどもあり,その全体に蒸気の圧力が掛かるために強度の点からやはり圧力の制限を大きく受け,蒸気圧は15 kg/cm2 (1470 kPa) を少し越えたあたりで頭打ちとなりました。
またボイラー水の流動が比較的緩慢なために伝熱の流束(工学用語ですみません)が小さいうえ,伝熱管(煙管)を余り多く設置できない構造のため,ボイラーの能力が小さいという弱点がありました。
[ そのためタイタニックには29基ものボイラーが装備され,ボイラー室が広く必要でしたが,1969年のクイーン・エリザベス2では,わずか3基のボイラーでタイタニックより大きなボイラー能力を持っていました。]
こうした欠点を克服するものとして,1920年代末以降の客船では,水管ボイラーという種類のボイラーが登場してきます。