落書き対策の秘訣 & 参考文献

私たちが問題にしている落書きとは「グラフィティ」
(※1)といわれるもので、「子供のいたずら」ではありません。主に成人グループが、ある信条(※2)に基づき、油性の塗料を街の壁に大量に吹き掛けて回る。それが、犯罪であることを知り尽くした上で、検挙を巧妙に避ける工夫をしながら、長年にわたり、組織的かつ、計画的に実行している確信犯型の犯罪です。この性質を知らなければ、有効な対策は立てられません。

(※1最近は横文字で無限に偽装される。「アウトドアペイント」、「エアゾールペイント」、ときには「グラフィックデザイン」と称して実際の中身はグラフィティを行う者までいる)
(※2 「ヴァンダリズム=公共空間の資産破壊と公共藝術への破壊」によって「それを実行する自己が相対的に強者になったかのように感じる快楽」への中毒意識がその精神的基礎にある)


■岡山県は落書き対策のマニュアルを全国に先がけて制作

2002年、「日本一の落書き都市」とまで言われた岡山県は全国に先駆けて「罰則付きの落書き禁止条例」を施行しました。それと並行して、落書き調査と対策を進める市民運動がスタート。当初は、試行錯誤を重ねていましたが、1年あまりかかって独自のノウハウを構築し、岡山県は、市民ボランティアと共同で、パンフレットを制作しました。落書き調査隊や表町商店街連盟の会長、連合町内会の会長、岡山YMCA、ボランティアの塗装会社さんたちと協働で作ったもので、イラストを使ってわかりやすく解説してあります。
大阪商工会議所の文献にも紹介されている、隠れたヒット作品です。

岡山県発行 落書き対策マニュアル
http://www.pref.okayama.jp/seikatsu/kansei/ame-jorei/tebiki.htm

■大阪商工会議所もすばらしい冊子を発表されました。

 2006年段階で、大阪・ミナミのアメリカ村は、街全体が落書きで徹底的に埋め尽くされ、かつての岡山にとってかわって「日本一の落書き地帯」といわれるまでになっていました。商店街の皆さんがけんけんがくがく、議論を重ね、商工会議所や、メディア関係者、そして、地域ボランティアがタッグを組んで、史上まれに見る大規模な落書き一斉消去に立ち上がりました。その結果、たった二ヶ月間で1千箇所の落書きを消去し、見事に現状復帰を果たしました。
 「日本最速」で街再生を果たすという関西での金字塔。その奮戦記はNHK「ご近所の底力」でも数度にわたって感動のドキュメンタリーとして報道され、現在、関西地域で、この経験が横展開されつつあります。
 落書き対策のみならず、地域住民や商店街関係者が街の再生や活性化に対してどう向き合うのかについての教訓が活き活きと述べられています。落書き消去の方法についてもわかりやすい解説が掲載。事例として他にも、宗右衛門町商店街や、心斎橋筋商店街、十三本一商店会、なんさん通り商店会などでの意欲ある防犯・環境保全活動なども紹介。多岐にわたって活用可能な「読本」となっています。

『商店街・賑わい読本 第1号 地域課題解決編 〜実践・割れ窓理論〜』

http://www.osaka.cci.or.jp/Chousa_Kenkyuu_Iken/press/201120/

【お問合せ先】
大阪商工会議所 中小企業振興部 (長谷川・堤)
TEL. 06−6944−6440

ご注文方法:
返信用切手80円同封の上、『商店街・賑わい読本 第1号』をお求めの旨と送付先を明記され、下記
〒540-0029 大阪市中央区本町橋2番8号 
大阪商工会議所 中小企業振興部 あて
まで送付されれば、送っていただけます。


 「難問解決!ご近所の底力」 大和書房

皆様の暖かいご支援ご協力により活動させていただいてます「落書き調査隊」ですが、岡山発「一斉消去方式」を取り上げて頂きましたNHKのあの番組「難問解決!ご近所の底力」が本になりました。
 各テーマが 「問題の概要」「お悩みご近所の実態」「妙案紹介」「その後ストーリー実践編「今後の課題」と、さながら受験参考書のようにチャプター毎に簡潔にまとめられています。相当具体的なノウハウ本となっていて、NHKの出版物としてはちょっと異色の雰囲気です。
 で、第三章「人が動けば街が変わる」の冒頭で12ページにわたり落書き問題が取り上げられており、「落書き調査隊」の活動や、後日の東京・下北沢商店街での「一斉消去」の実施状況やその教訓なども簡潔に報告されています。
 街づくりに欠かせない街の人々の意識やその問題点についても触れられていて面白いです。

「難問解決!ご近所の底力」  オビ「やればできる あなたの町の困った問題を解決!」 NHK「難問解決!ご近所の底力」班 編 大和書房発行 1300円

「安全はこうして守る」 株式会社ぎょうせい
 「地域安全マップ」の普及などでしられる、小宮信夫氏による地域総合安全対策についての事例集。
 225ページから3ページにわたって、落書き調査隊の活動がコラムで紹介されています。

発行:株式会社ぎょうせい





-----------------------------------------------------------
他、街づくり先進事例参考文献

 2006年9月に開席し、上方落語界の「定席」となった、大阪の「天満天神繁昌亭」。初年度で観客動員数が10万人を突破し、日経各誌のヒット商品番付、モデル事業等の受賞を経て、全国的に注目を集めるに至っている。

 この繁昌亭の建設から運営までの奮闘秘話=上方落語の伝統を守るべく立ち上がった桂三枝の奮闘とそれを支えた大阪の町人文化の真骨頂を、プロジェクトを共にした大阪商工会議所の堤成光氏が書き下ろした。

 街は「人、もの、金、情報」といった経営資源によって形どおりの説明はできるが、それを真に活力あるものにするには、もっと別な要素が欠かせない。それが市井の人々の想いであり、その結晶である文化力だろう。想いは文化を創り、その文化は人々の暮らしをさらに豊かなものにしていく…。
 行政からの支援に頼らず、個人からの浄財を基礎に建設をなしとげ、その運営についても、あらたな価値と人材を創出しつつある「繁昌亭」。
 本書は、街づくりに欠かせないものは何かという問いに、実例をもって答えている。
(著者・堤成光 発行:株式会社140B
(いちよんまるびー) 定価838円+税)

ちょっと紹介、落書き消し&対策のコツ

細かな点で、知っていると助かる勘所を紹介します。

1.素人ですから、壁色と全く同じ色に調合するというような凝ったことを考える前に、とにかく早めに消す方策を考えること。

具体的には、多少色目が違ってもいいから、似た色で、上から上塗りしてしまうことです。ホームセンターで安く手に入る壁色と似た色(同系異色)で消されることです。(っていうか、ボランティアではプロ塗装屋さんのように全く同じ色に調合するような芸当は無理ですよね。)

同じ色で綺麗に修復することだけ考えていると、落書きがどんどん追加されていき、更に深刻なことには、周囲のお宅へ瞬く間に被害が拡大します。だから、綺麗な全面修復は落書き犯罪の勢いがおさまった暁にゆっくり考えることにし、できるだけ早く痕跡を消すことが大切なのです。
通常24時間から72時間以内に(どんな仕上がりでもいいから)消すと、落書きの再発が抑制されることがニューヨークの経験から指摘されています。

(ただ、上記は壁のオーナーが消される場合です。ボランティアが他人の壁を塗る場合は、「絆創膏を貼ったように似た色の上塗りで消します」といったような事前の許可が必要です。大体の都市では、擬似色での消去が可能ですが、特別な趣のある観光地など、地域によっては、周囲の景観との関係で色合いに非常なこだわりがある場合もあり、押し付けは禁物です。地域の実情から出発することが大切です)
【同系異色とは】
 白の壁には白色でいいのですが、古い白の壁に、新しい白色のペンキで塗れば、同じ白でもはっきり区別できます。これが同系異色です。
 住民やボランティアががんばって塗ったことがわかるように消せばいいのです。 「異色」といっても、ベージュの壁を灰色のペンキで、というのは避けて下さい。
 最低限の見栄えもあるので、同系にしましょう。
 
 ただ、緑とか青となると困るんですね。(ボランティアの場合もそうですが、これはオーナーさんに理解を求めるしかありません。)
 落書きを放置しているよりは、消したほうがいいことは理屈では簡単なことです。が、オーナーさんにとって落書き対策を、「修復」という概念で考えられている限り、いくら迅速に消去といわれても、「青色の壁に白色や灰色のペンキ」という取り合わせに対して、心のつっかえがとれません。
 しかし、相手は犯罪者であり、放置すれば本格的な修理のコストもかさむだけです。これも落書き犯罪の背景や傾向を理解いただかなくては、対応が後手後手になり、周囲へ広がる震源地と化します。


【「どうしても、こだわりの色で消したい」という場合】
 
足場を組んで完璧に消してしまうのももちろんいいのですが、落書き犯罪の勢いがおさまらない、落書き多発エリアでそれをしても、犯人へのメッセージ効果がなく、すぐに再犯されてしまうことがあります。そうすると、オーナーとしても、もう一度足場を組む気にはなかなかなれない。ここがジレンマです。

 ただし、綺麗にしたいというオーナーの意志はすばらしいお気持ちであり、無条件に大歓迎です。だから、こだわりのある色で全面塗りなおしされた場合は、仮にあとから落書された時の迅速な対処のために、素人では修復が難しい施工の場合は、業者さんと状況認識を統一し、迅速なメンテナンスの話をコスト含め事前にしておくか、素人でも簡単に修復可能な場合は、業者さんから塗装に使った色のペンキを多めに頂いて、保管しておきましょう。もちろんローラー刷毛など塗る道具も頂いておけばばっちり。落書きが多発しているエリアでは、プロに依頼するときも、塗り色に関しては、できればホームセンターで売っている、白とかベージュとかグレーなど、単純な色をお勧めします。


2.壁に上塗りをする場合は、だいたい、水性塗料を使います(乾いたら耐水性になる)。で、塗るときに、ペンキは薄めないで下さい。

 水性塗料ペンキ缶のスペック表には、水で何倍かに薄めることで塗れる範囲を広く記載いてあります。が、忘れがちなのは、薄めてぬってもいいのは、下地が普通の場合です。落書きは強烈に目立つ色で書かれています。その痕跡を素人が迅速に消すには原液で塗るしかありません。これは実際にやってみないとわからない点です。薄めて消していると何度も何度も上塗りをしても、まだ綺麗にならない、となって、疲れてしまうことがあるのです。節約しようと薄めたばかりに、やる気まで「薄まって」は悲しいですね。

 また、塗装に詳しい方は、良かれと思われて、たとえば、コンクリートブロックに上塗りする場合は、下地にシーラーを塗らないと吸い込まれて塗料がたくさん必要になるとか、この材質には、この塗料でないと駄目だと、正統派の修復方法の指南をされます。それは日曜大工では必要な知識で、通常補修には是非参考にして頂きたいのですが、落書きは、DIYが得意なご家庭を選んでかかれるわけではありません。こだわりの技術を指摘するほど、一般市民にはなじみのない専門用語と共にハードルの高い作業になります。だから調査隊はあえて、緻密な技術を言いません。

 とにかく、早く消さないと、周囲に広がるのです。相手にしているのは、壁の自然風化ではなく、犯罪の痕跡であり、時間が経過するに比例して、被害エリアに群れてたかってくるというものです。このような傾向の犯罪行為に対して、不特定多数の人々が対処するという状況下では、迅速性が第一で、技術的な優先順位は低いと言わざるを得ません。

 塗料は乾いて耐水性になるものであれば、なんでもかまいません。また、極端な話、手じかに塗料が無ければ、落書きの上に「落書きするな」と大きな張り紙をして、ガムテープで止めておくのもアリです。(まあ、そんな大きな張り紙も普通、手じかにはないですが)
壁に、「落書きはダメ!」という証を示して、犯人や地域にメッセージを示すことが大切なのです。
 被害者や住民が、「許さない」という姿勢を示すことがもっとも重要で、この姿勢を躊躇していて、タイミングを逃せば、その地域に犯人は殺到します。犯人グループはネットや一部異常な店舗を通じて互いに情報交換をしており、「あそこの地域はヌルイ」なんていう情報は瞬時に伝わります。

3.落書き犯罪は軽微なものでも、被害届を必ず出してください。最寄の交番で対処していただけます。

 たかが落書きと思っていたら、瞬く間に数百の規模の落書きで壁や地域が埋め尽くされます。他人の壁に油性スプレーを吹き付ける行為は立派な犯罪。むしろ犯罪の原型とも言うべきものです。2006年1月、最高裁では、公衆トイレの落書きに対し、犯人にまったく反省の色がないため、ついに重罪である建造物損壊罪(刑法260条)を摘要し、懲役刑の判決がでました。
 岡山では、警察官の方もボランティアで落書き消しに参加されており、落書きの被害の深刻さは理解されています。中には、非番の日にも巡回をされているすばらしい警察官の方もおられると聞きます。
 ただ、落書き犯罪での検挙と起訴には、法的に少しだけ煩雑な問題があることを指摘しなくてはなりません。落書きは、一般的に刑法261条の器物損壊罪が適用されることが多いのですが、この条項は、被害者が被害届を出していないと、犯した罪のほとんどが特定できないという問題があるのです。(刑の適用は被害者の告訴や届出をもってなすという親告罪)
 だから、街が落書きだらけであっても、被害届が出されていないと、犯罪の規模が統計的には認知されない状態になりかねず、仮に犯人が検挙されても、犯人のサインが一体街中にどの程度かかれているのか把握できないため、器物損壊罪や罰則付きの県条例が適用されても、本人が自分のやったすべての犯行を進んで自白しない限り、当人に、それ相当の(当人がやっただけに見合う)罰を適用しにくいという問題があります。その結果、落書き犯罪者の再犯率は高くなる傾向も指摘されています。また一部の異常な大人がこういった法律の隙間を犯人に教唆していることも指摘しておきます。
 犯人が、自分が犯した罪に比例した罰を受けることが少ないといっても、重罪であることにはかわりありません。
 従来の罰則適用の難しさを逆手にとって、調子にのって犯行を続けていれば、一箇所かいただけでも、いきなり懲役刑になることもある。それが最高裁判例で前例ができたわけです。岡山でも昨年、適用されました。被害届をしっかり出しておいてください。これはとても大切なことです。


4.地域で落書き動向への監視を

 英国では、落書きを放置していると隣の住民からお叱りを受けます。
落書き放置が周囲へ波及する震源地になることが経験則的に知られているからです。加えて、落書き犯罪は、「明確な違法行為の放置により更に凶悪な犯罪者を誘引する効果」や、「匿名による誹謗中傷行為」とか、「窃盗グループの事前調査犯による留守情報の刻印が混在する」ことに直結するなど、恐ろしい性質をもっているからです。

 「落書き消しは私有財産の自己責任だ、だから消さないのは、オーナーがだらしないからだ」という主張を時々みかけます。理屈の上では、まったく正しそうに見えます。
 またいうまでもなく、かかれた落書きは、まず所有者が消すべきでしょう。
 ただ、こんな単純な話も、生きた現実から遊離するとおかしな矛盾が生れるのです。  つまり、壁のオーナーからすれば、「オーナーでもない他人から、そんなに偉そうに言われる筋合いはないぞ」でおわってしまうとそれ以上前に進みません。やはり対話が必要なのです。
 また、問題というのは、どういう背景から生れているか、どんな性格の問題を扱っているのか、そしてどういう段階の話をしているのかで、まったく評価も対処方法も変わってくるのです。落書き犯罪について語りながら、その本質が理解されていないと、こういう「自己責任論」的言説でせっかくの地域の取り組みが混乱をきたすこともあります。

 壁の汚染が、小学生がチョークであいあい傘をかくのなら、これは「落書き問題」とはいえません。調査隊も、そんなレベルは問題にしていません。これを修復するのは完全に物件所有者の自己責任です。社会問題ではない問題を、社会問題として取り扱う必要性は少ないのです。(もちろん、社会問題でなくともボランティアは立派に成立します)

 街を破壊する(ヴァンダリズム)というテロリスト並みのくだらない信念をもって、とり憑かれたように大規模な犯行を繰り返すのが私たちが問題にしている落書き=別名「グラフィティ」行為であり、欧米では、犯人が中年になってもやめられずに、日本へ進出してきています。(「グラフィティアーティスト」と自称して、関東地域で公的美術館の学芸員と公然と組んで、現役犯人を全国から集めて組織的指南を続けているものもいます。)
 日本の犯行グループも「信念の度合い」は別にして、形態だけは忠実に真似をしています。欧米では、その背景に特殊なカルト的思想団体関係者が絡んでいることさえあります。カルト教団やナチスのマークが街にあふれるぐらい不気味な話はありません。日本も放置すればいずれそうなるでしょう。

 これらを抑止するには、自己責任論も大切ですが、地域一体となった監視が必要です。そもそも、地域防犯という概念があるのは、このためです。落書きは消すことが重要なため、私有財産の修復という作業がともなうので、問題がわかりづらくなりがちですが、犯罪へは自己責任だけでは対応しきれないことは、いうまでもないことです。
 ましてや、安易に「自己責任論」を展開していると、「助け合い」という概念をすべて否定することにもつながりかねません。「自己責任論」は取り扱いを誤ると、危険な言説になるのです。

5.結論: 落書き犯罪防止は落書きを消すことと不可分です。

 「割れ窓理論」のもっとも重要なポイントは、「窓を割られたら犯罪が増える」事実を解説する評論家(も大切ですが)の方を増やすことではなく、「割られた窓を誰が修復するのか」、そして、そこに、「どんな難しさが隠れているのか」を、実践のなかで地域住民が深く認識し、従来の姿勢への反省のなかで、新しい街づくりのあり方にまで、考えを深めるところにこそあるのだと思います。

6.「一見」難しさの中にこそ、地域再生のヒントが隠れている。

 ボランティアで他人の壁を修復する場合は、どういう形で修復されるにしても、他者所有の私有財産ですから、許可が必要です。ここが落書き対策が難しいとされ、ゆえに被害が拡大・蔓延する原因としてあるところです。
 一方で、落書き対策が、単なる環境美化ではなく、地域のコミュニケーションを再構築し、結束を復活させると評価されているのは、この面倒な作業をやる過程が欠かせないからです。
 こういう住民とのサシのやり取りが要求されるテーマはこれまで、あまりありません。だから許可取り作業を、今までまったく話したことがなかった人と話す機会として前向きに、逆手にとって楽しく進めることがカナメです。
 許可が取れれば、あとはどんどん修復できます。

7.関係機関はできることから少しずつ…。たとえば資材の問題。

 資材の問題は地域によって異なりますが、落書きの被害の深刻さを認識している自治体では対応が進んでいます。落書き被害が深刻でも、行政の方が実態を知らないだけ(時によって住民も麻痺してしまう程ですから)というところもありますので、その実態を調査して、粘り強く働きかけることも必要です。
 でも住民の側も消す努力をしなければ説得力は生れません。落書き対策はもっぱら行政がやるべきことだとか、警察が犯人を全員逮捕すればいいことだ(実際には無理でしょう)というような、他力本願ではだめです。
 米国や英国では、国を挙げて落書き犯罪と格闘しているのが現実です。

一例:
岡山市では落書き消去資材の無償提供制度を開始しており、大好評です。

■岡山市 環境保全課自然保護係 (落書き消去活動への支援について)
http://www.city.okayama.okayama.jp/kankyou/kankyouhozen/ps/


市民ボランティアががんばっているからこその、行政によるサービスです。行政職員の方も定期的に公共物の落書き消しをされていることをご紹介しておきます。

つづく


topページへ戻る