第17章 その後

旅を終えて、すぐさま仕事を始めた私は、いつか記録を残そうと思いながら日々の生活に埋没していました。もっとも、旅の日記もつけなかったし、せめて支出の記録をと思いながらも途中止めになっていましたので、記録に残すことに大きな欲求があったわけではありませんでした。写真は残っていますが、1眼レフのカメラを持つことで行動を制約されたこともあり、差し引きすれば写真を撮れたことがプラスだったかどうか。全ては私自身の中にあればよいとする気持ちでいました。

それが今になって書こうなどと思ったのは、ちょっとしたきっかけなのですが、よくこれほどまでに憶えていたことかと驚いています。しかも、書いているうちに次々と思い出されてくるのです。巡った順序やホテルの名等は忘れていますが、人と会話した内容ははっきりと思い出されます。それほどまでに印象深かった旅でした。なにしろカルチャーショックを実感してしまったわけですから。それ以後カルチャーショックなどとTVで聞いても、「ほんとかよ」と疑ってしまいます。



インドを旅行しても人間は変わりません。
バックパックの旅をしても同じです。
インドを旅することに特別な価値があるわけでもありません。
かといって、
インドの旅は誰にでも楽しめるものではないかもしれません。
なにしろ、汚い上に危険もあるわけですから。
だからといって、彼の地を旅することを勧めないわけではありません。
あんなに魅力溢れる国なのですから。



[ 完 ]

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