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肛門腺のチェックとしぼり方
 肛門腺がたまっていないかチェックと肛門腺の絞り方について

■肛門腺とはなにか
肛門のヒダの部分に左右に1つずつ肛門臭腺から分泌されるニオイの元を溜めておく袋があります。
このニオイの袋の出口が肛門のすぐそば(時計の4時と8時くらいの位置に粟粒ほど
小さな穴がある)にあり、そこから中の分泌物が出てくるようになっています。
袋の底には肛門括約筋がつながっていて、排便時に
肛門をキュッと締めると袋が圧迫されて、出口から独特の悪臭を持つ分泌物が出てくる仕組みになってます。(下痢の時は出せません)
この分泌物が“肛門腺”や“肛門嚢”などと呼ばれているものです。
肛門腺は、猫や犬にとってニオイつけのための大切な手段ですが、イタチやスカンクは敵に襲われた時の武器(肛門腺から出るあまりに強烈な悪臭に敵がひるんだ隙に逃げる)にしている事はよく知られてます。
ちなみに、ジャコウネコの会陰袋から分泌される液は、香水の材料に使用されています。
●肛門腺が詰まって出なくなることがある
肛門腺がうまく出ないで、どんどんたまり続けてしまうと、化膿しやすくなってしまい悪化すると手術が必要になることもあるので注意が必要です。
犬は、よく肛門腺を絞らずに放っておいて、化膿したり炎症をおこしたり(肛門のう炎)、ひどい時には破裂してしまうこともあるようです。特に体の他の部分が化膿してたり、歯石などがたまっていると、肛門腺にも膿がたまる可能性が高くなるようですが、
猫はめったに詰まらないようです。
詰まって出なくなる原因の1つは肥満ですが、下痢が続いたときや、寒くなったり、歳をとってあまり動かなくなると詰まりやすくなるということもあるようです。
ちなみに、長年猫を飼っていますが、肛門腺を絞ったことはありません。ただ、肛門付近を怪我して様子がおかしかった時に病院で肛門をキュッと、摘むとビューと何かが出た猫はいましたが、それが便なのか肛門腺だったかは説明が無かったのでわかりません。
●こんな時には注意
分泌物は、さらさらの水みたいなものからドロッとしたものなど猫により個体差があるので、どの状態が異常とかはありません。
お尻を床にひきずったり、お尻を気にして舐めているいる時は、分泌されないまま液が溜まってきた肛門腺が気持ち悪くて、こすって出そうとしている場合も考えられますので、肛門腺を絞り出す必要があります。
ただ猫は、お尻の辺りを触られるのを嫌がるので、まずは病院に連れて行き診てもらいましょう。何のトラブルもなければ絞る必要はありません。
●肛門腺のしぼり方
肛門腺の絞り方は、肛門腺の中にある膿の固さによって違ってきます
肛門腺は、肛門のすぐ下(左右2ヶ所)に位置しますからそこをそっと指で押してみてください。
たまっている膿が柔らかい場合には、簡単に絞り出す事ができます。

肛門腺を絞る

1.

シッポを片方の手で持ち上げて、もう片方の手にティッシュペーパーや湿らせたガーゼなどをあてて、肛門腺の部分を指で押さえます。

2.

押さえた所を下から上に押し上げるようにキュッキュッと揉む様にすると、肛門から悪臭のある膿みたいなものが出てきます。
分泌物がピュッと飛び出すこともあるので、かからないように注意しましょう。
また、2〜3回絞って全部出します。(きちんと絞れば1回で出ます)

3.

ティッシュペーパーやガーゼなどで肛門腺をきれいにふき取ってあげます。
皮膚の下にコロコロとしたパチンコ球のような硬い場合は、簡単に絞れない場合もあります。
その場合は、使い捨ての手袋(薬局などで販売している)を使い、人差し指を肛門の中に入れて、親指で肛門のすぐ下の肛門腺を絞るようにすると、比較的簡単に絞る事ができます。
しかし、膿がとても固くて絞り出せない場合は、動物病院で絞ってもらうようにしてください。
※猫はお
尻を触られるのを嫌がって咬みついたり引っかいたりする猫もいるので十分に気をつけましょう。

(2005年4月12日掲載)


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