SWEETCAT

メールメール

トップ

ねこ情報
猫の病気|   |歯磨き

口の病気
 口が臭く感じたら、歯周病や口内炎が疑われるが、口以外の病気が原因になっていることもあります。
【口内炎】【歯周病】 【好酸球性肉芽腫】【口唇炎】【舌炎】

◆歯周病
歯の周囲の組織(歯茎)の病気のことで、歯周炎、歯槽膿漏、歯槽骨膜炎等の総称。
 【原因】
歯周病の主な原因は、歯垢や歯石による細菌感染です。
軟らかい物ばかり食べていると、歯に食べかすが溜まり、歯垢ができます。歯垢は細菌の集まりで、それが固まったものが歯石です。歯垢・歯石により細菌が徐々に歯周組織に侵入し、歯周病になります。歯石を放置しておくことにより、感染症を引き起こすこともあります。(もっとも怖い例では、心臓の弁膜に歯石からの菌が付着し、細菌性の心内膜炎を起こすことがあります)
歯石が少ないからまだ安心とはいえません。
 【症状】
主な症状は、歯肉炎、口臭、よだれなどです。
*歯周病の段階別症状*
 ≪軽度の症状≫
   ・歯垢がたまる。歯の表面に歯石が着いてくる。
   ・歯肉(歯茎)が炎症を起こし、赤く腫れ、もろくなる。
   ・口臭がある。
 ≪中度の症状≫
   ・多量の歯石がある。歯の表面に黄褐色の硬い固まりができる。
   ・歯肉炎が進行し、歯肉の後退が見られる。周辺よりも深部に進行中である。
   ・口内に痛みが出て、口臭がひどくなる。
 ≪重度の症状≫
   ・歯肉からの出血。
   ・歯肉の後退や色が黒くなる(歯肉の壊死)。
   ・歯の緩みやぐらつき。
   ・歯周組織への細菌の感染で膿が出る。
   ・歯が抜ける。
   ・食べれなくなってくる。衰弱してくる。

痛みで、食欲不振に陥ったり、歯根が化膿し細菌が全身に影響し、菌血症を引き起こしたりします。
また重度の歯周病では、上皮小体機能亢進症、糖尿病、慢性腎炎の引き金にもなります。
歯が抜ける事で、普通は病気の進行も止まりますが、犬歯や後臼歯のように根の深い歯が侵された場合には、歯槽骨のダメージが大きく、歯が抜けた後も病気は進行し、最悪の場合、顎の骨が折れてしまう事もあります。
 【治療】
歯周炎の程度と範囲、歯の支持組織の治癒力により治療法は違います。
まずは歯垢、歯石の除去です。歯石除去は、ほとんどの場合麻酔が必要です。
程度が軽ければ除去をして治療をすれば症状は治まります。
症状の進んだもの、歯根の先端まで病変が進んで、食餌がしにくくなり全身的影響が有り過ぎる場合、抜歯します。歯が無くなっても人間と違い大して影響はありません。
ただし、第4前臼歯と犬歯については、よほどのことがない限り残します。
 【予防】
食餌は、ある程度固いものを食べさせ、歯垢がつかないように気をつけましょう。
可能ならば口腔洗浄剤の使用、歯磨きを行うとよいでしょう。(猫では難しいかもしれませんが)
歯垢がたまっている状態なら、家庭での歯磨きなどのケアで歯垢除去は行えるでしょう。
定期的(年2回)なメディカルチェックもおすすめします。

▲上へ


◆好酸球性肉芽腫(こうさんきゅうせいにくがしゅ)
肉芽腫とは、悪性の腫れ物のことで、主に上唇が腫れる病気。
原因は、はっきりしていませんが、以前よりかなり治るようになってきました。
完治するまでには数日かかります。根気強く治療を行うことが必要です。
 【症状】
上唇が腫れる。
中には下唇や耳、前足、後ろ足の付け根付近にまで症状が広がる事もあります。
また、上唇の症状が悪化すると、唇が裂けてしまう事もあります。
※老猫の場合は、同じような症状で唇が癌に冒されていることもあります。

▲上へ


◆口唇炎
細菌の感染により、口内炎と同様に唇に炎症が起こる病気。
 【症状】
唇の粘膜と毛の生えている皮膚との境目に炎症が起こったり、老猫は唇の犬歯があたる部分に炎症が起こる事もあります。
 【治療】
治療は、抗生物質の投与。症状の出た患部を消毒していきますが、細菌感染の原因となっている怪我などが快方に向かえば口唇炎も治っていきます。

▲上へ


◆舌炎
ウイルス性伝染病に感染して舌に小さな水泡ができ、それが炎症を引き起こします。
多くはカリシウイルスが原因となります。
 【症状】
舌先から炎症が起こっていきますが、潰瘍にまで悪化する事も少なくありません。
また、猫が関係のない軟膏をなめてしまったり、電気のコードをなめたりして火傷しても、舌炎を引き起こす事があります。

▲上へ


猫の口内炎は、猫免疫不全ウイルス感染症(猫エイズ)や猫白血病に感染すると難治性になり、痛くて食事ができず衰弱していきます。ヨダレや口臭、食事時に痛がるなどがあると早めに診てもらいましょう。
【原 因】
はっきりとした原因はまだ解明されていないが、口腔内の細菌が関わっていることは確かだろうと考えられている。
口腔内の異物、傷、感染症(ウイルス、細菌など)、アレルギー、免疫疾患、栄養欠乏、刺激性の薬品を口に入れる、腎臓病、糖尿病などで起こります。
特に免疫を抑制する猫白血病ウイルスや猫免疫不全ウイルスに感染すると、なりやすく難治性にもなります。
※老猫の場合、口中に扁平上皮癌などの悪性腫瘍ができて、これが口内炎に見える事もあります。
【症 状】
ヨダレが出る、ヨダレで口のまわりが汚れている、口臭がひどい、口周辺を触ると痛がる、口を引っかくような動作をしたり、食べようとすると痛がる、食欲がない、あまり水も飲まない、口の中が真っ赤にただれている、などの症状が特徴。
口腔粘膜だけでなく、歯肉、舌、口の奥、のどの入口、唇まで赤く腫れて炎症を起こし、ただれ(びらん)、さらにひどくなると粘膜に亀裂が入った潰瘍や、粘膜が固く変質して盛り上がった肉芽になることもある。患部に食べ物や水が触れるだけで痛がるようになり、食べることができず、水や唾液も飲み込めず、息をすることさえ困難になることもあり、放置すれば衰弱、脱水症状、低酸素症、腎不全や肝不全などで命を落とすこともある。
【治 療】
基本的には対症療法しかない。状態に応じた治療をする。原因疾患が明らかな場合は、必ずそちらも治療を行います。栄養性の場合は適切な栄養補助を行います。
1.口腔内の消毒
  可能ならば行い状況により口腔内に塗る薬を投与。
2.適切な薬の投与
  抗生物質や抗炎症薬などの投与や、口内炎症の口内塗布剤の投与。
  ホルモン剤やインターフェロンを用いられることもある。
3.異物、歯垢・歯石の除去(麻酔が必要となる場合が多い)
4.抜歯療法
  炎症の激しい部分の臼歯または全ての歯を抜く(麻酔が必要となる)
5.レーザー治療
  びらんや潰瘍が激しい場合にレーザーで患部を焼くこともある。(麻酔が必要となる)

最も治療効果の高いのは抜歯治療といわれ、ひどい状態の場合は勧められる。
歯がなくなると、口内炎を悪化させる細菌の付着・増殖場所がなくなるために、症状が改善され、数週間から数ヶ月でほぼ正常な状態にもどることもあるという。ただ、抜いてしばらくは痛みがあるだろうし、麻酔をかけて手術するため危険も伴う。
また、症状によりレーザー治療も勧められることもある。
治療後しばらくはヤケドの状態になるので痛みがあるだろうが、現状の痛みよりは軽減されるだろうという。ただ、変わらないこともあるし、麻酔をかけて手術するため危険も伴う。
【看 護】
食事は、口腔内の刺激になりにくい柔らかい食事を与え、食べられない場合は点滴や流動食などを与えます。免疫力の増強とビタミンの補給も必要でしょう。
飲んで歯茎を強くするものには、ラクトニン(天然生理活性物質)があります。
歯石除去などの治療が良いのでしょうが麻酔をかけるために難しい場合は、歯磨きなどのケアが必要でしょう。Dr.キシリットCを利用するのも良いでしょう。
【予 防】
  • できるだけかための食事を与え、歯に歯垢・歯石が付着させないこと。(専用の療法食もある)
  • 可能ならば口腔洗浄剤の使用、歯磨きなどがよいでしょう。(猫では難しいかもしれません)
  • 年に1〜2度ぐらい、歯垢・歯石の除去と口腔内の定期検査を受けることもおすすめ。
  • 食事量の変化や、食べにくそうにしてたり、食べれないような時には、できるだけ早く病院に連れて行くこと。
  • 猫の免疫力を低下させるウイルス感染症を予防するために、ワクチン接種や室内飼いにすることも。


ねこ情報 > 猫の病気 > 口内炎

Copyrigt(c) 2003-2004 sasa-net. All rights reserved.