◆歯周病の段階別症状
猫の歯に歯垢や歯石が沈着しているのに気づいたら、歯周病はすでに進行しているかも
歯垢は細菌の集まりで、それが固まったものが歯石です。歯垢・歯石により細菌が徐々に歯周組織に侵入し歯周病になっていきます。歯石を放置しておくことにより、感染症を引き起こすこともあります。(もっとも怖い例では、心臓の弁膜に歯石からの菌が付着し、細菌性の心内膜炎を起こすことがあります)
≪軽度の症状≫
・歯垢がたまる。歯の表面に歯石が着いてくる。
・歯肉(歯茎)が炎症を起こし、赤く腫れ、もろくなる。
・口臭がある。
≪中等度の症状≫
・多量の歯石がある。歯の表面に黄褐色の硬い固まりができる。
・歯肉炎が進行し、歯肉の後退が見られる。周辺よりも深部に進行中である。
・口内に痛みが出て、口臭がひどくなる。
≪重度の症状≫
・歯肉からの出血。
・歯肉の後退や色が黒くなる(歯肉の壊死)。
・歯の緩みやぐらつき。
・歯周組織への細菌の感染で膿が出る。
・歯が抜ける。
・食べれなくなってくる。衰弱してくる。
- 治療には、全身麻酔をして、歯石の除去および歯周組織の洗浄、歯の研磨を行います。(全身麻酔をするに当たっては、麻酔が可能かどうかの検査も必要になります)歯石除去後は、口腔内を清浄に保つために、食事を工夫したり、口腔内の洗浄を行ったりします。
歯垢がたまっている状態なら、家庭での歯磨きなどのケアで歯垢除去は行えるでしょう。
- 歯石付着の予防には、できるだけかための食事を与え、歯に歯石が付着するのを押さえます。可能ならば口腔洗浄剤の使用、歯磨きを行いなどがよいでしょう。(猫では難しいかもしれませんが)適切な状態に保つためには、定期的なメディカルチェックもおすすめします。
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