<天理・大本・キリストの神典研究:50>

 蛇の滅び


  先に「日本を世界の<型>と観る」で述べたように古神道や大本では「日本は世界の型である。」としている。要するに日本が世界中の縮図であり日本の地形が世界の地形の型になっているということである。
すなわち北海道は北米北アメリカ、本州はアジア・ヨーロッパ。四国はオーストラリア。九州はアフリカ、そして台湾は南米アメリカであるが、この内台湾は明治27年1894年の日清戦争の勝利によって領有したが、昭和20年1945年8月15日の大東亜戦争の敗北によって失っている。
また、日本列島は竜体である。「この地球の大変動によってその中心の最も地盤の強固なる部分が、竜の形をして取り残されたのである
この日本国土の形状をなしゑる竜の形は、元の大国常立尊から竜体を現じて地上の泥海を造り固めてゑられた時のお姿同様であって、その長さも幅も寸法において何ら変わりはない。
それゆゑ日本国は地球の艮に位置して神聖犯すべからざる土地なのである。(霊界物語1巻159頁)」さらに「同じ日本国でも北海道などは、日本国の尻である。- 中略 - 北海道に、後志(しりべし)と云う国名の在るのも、尻の意味であります。(出口王仁三郎著作集第2巻読売新聞社刊263頁)」
北米北海道は尻であり南米台湾は頭になる。また、竜は竜毒で蛇であるから大東亜戦争の激戦で台湾を失ったということは蛇の頭を失ったということになる。蛇といえば旧約聖書創世記でアダムとエバが神から食べることを禁じられた知恵の実を食べて楽園を追放されるが、神はエバを騙して知恵の実を食べるように仕向けた蛇(サタン)に対して予言を綴っている。
「わたしは恨みをおく、
おまえと女とのあいだに、
おまえのすねと女のすねとの間に、
彼はおまえのかしらを砕き、
おまえは彼のかかとを砕くであろう。
(旧約聖書<創世記>第3章15)」
やがて蛇(サタン)はかしら(頭)を砕かれて滅びるのである。そして蛇の頭、台湾を失うということはこの蛇を砕く仕組なのである。
この蛇の頭、台湾を失う蛇の頭を砕く仕組は大本においてなされた12月8日の仕組によって起こされた大東亜戦争の敗北によってなされた。(12月8日の仕組については「天理大本の経綸仕組の解明解説」参照)このことは極めて重大な意味を持つ。
それは聖書の蛇(サタン)の滅びという救いの仕組を神は大本という日本の宗教と大日本帝国という日本の国をもっておこなったのである。このことは「ユダヤ人は神の選びの民であり、神が彼らを用いて全人類を救おうとされてた。」
という聖書の主張を意味のないものにすることであってこれによりユダヤ人は神の選民ではなくなるということになり、これによって
「あなたを祝福する者をわたしは祝福し、
あなたをのろう者をわたしはのろう、
地のすべてのやからは、あなたによって祝福される(旧約聖書<創世記>第2章3)」
ユダヤ人を祝福する国の民後は神から祝福されユダヤ人を祝う国の民後は神から呪われるというユダヤの呪縛から総ての非ユダヤ人、特にキリスト教徒を開放するものである。
弾圧で破壊された大本教の京都府綾部市の聖地、本宮山の神殿の大鳥居は台湾の阿里山の銘木で作られており長生殿の用材は台湾檜であったが、
これらは蛇の頭台湾を失うための仕組であった。また、台湾の別名は高砂島であるが、大本は大正5年1916年兵庫県高砂市の沖合いの(上)島の島開きをおこなっているがこの神島開きは台湾の仕組でも在る。(神島開きについては「三つの島開きの秘密」参照)
さらに台湾を失う結果をもたらした大東亜戦争の開戦は昭和16年1941年12月8日のハワイ真珠湾攻撃であったが、この真珠湾攻撃の暗号は「ニイタカヤマノボレ」でありニイタカヤマ(新高山)は台湾の最高峰玉山(ユイシヤン)の日本統治時代の名であった。
要するに、台湾の最高峰の名を使った暗号で始まった戦争で台湾を失ったのである。なお、大本二次弾圧大東亜戦争開戦の12月8日、十二月八日の仕組の12月8日であるが、この12月8日の仕組に釈迦が明けの明星が輝くのを見て悟りを開いたと伝えられるが、明けの明星とは墜落天使・蛇に化けてエバを騙したサタン・ルシファーといわれる。
この明けの明星が輝いた12月8日に大本が弾圧され、それを型として12月8日開戦の大東亜戦争の開戦で大日本帝国が倒れて台湾(蛇の頭)を失った、<砕いたのである。
なお、神の予言にある彼とは、救い主救世主のことであるが、神が台湾を失う仕組に使ったのは大本と日本の国であって、特定の個人ではなかった。
これは救世主とされた大本教の出口王仁三郎聖師が弾圧で倒された型によって示されているように、神は特定の個人の救い主救世主を認めないということである。
「この世界は一つの神の王で治めん事には人民の王では治まりは致(いた)さんぞよ。(大本神諭 大正5年旧11月8日)」
また、「おまえ(蛇)は彼のかかと(踵)を砕くであろう。」
と予言されているが、二次弾圧で大本教は徹底的に破壊された。
大東亜戦争で日本民族は深く傷つき国土も破壊され多くの犠牲もあった。しかし、大本も日本国民も滅びなかった。ただ、踵を砕かれただけであった。

2008(平成20)12.14 小田 朝章・記

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