<天理・大本・キリストの神典研究>

   
大東亞戦争と世界最終戦争

 昭和16年12月8日、日本の特別攻撃隊によるハワイ真珠湾攻撃によって開戦された大東亞戦争は、仕組における深い意味を秘めた特殊な戦争であった。その特殊な意味とは、真珠湾攻撃の昭和16年より遡ること6年前の昭和10年12月8日の大本弾圧が拡大移写したのが大東亞戦争であったということである。
 
 大東亞戦争が大本弾圧の拡大移写であったというのは、12月8日という日付が一致しているからだけではない。大本弾圧の場合、出口王仁三郎聖師が島根県松江市の大本島根別院に滞在している際に検挙されているが、大本本部発行「大本案内」31〜32頁によれば、
<つぎに昭和10年12月8日、大本事件の検挙の際、出口聖師夫妻は、前日から島根県松江市の大本島根別院に滞在されていたので、同地において検挙された。松江には宍道湖(しんじこ)があるが、この日から満6年目の12月8日、同じ払暁(払暁)を期して、しんじ湖ならぬしんじゅ湾に特高隊(特別高等警察)ならぬ特攻隊が突入した。相手は出口聖師夫妻であったように、大平洋・大西洋両艦隊の旗艦が揃ったところをめがけて奇襲攻撃を加えた。
 このように、時といい、場所といい、状況にいたるまで、鏡に写すように現われ、しかも一度だけでなく、主なできごとがいずれも月と日がピッタリと合っているということはいったいどういうことか。この一事を見ても、人間わざでないことが明らかである。
 昭和26年9月8日、サンフランシスコにおいて講和条約が結ばれて戦争の幕をとじ、翌27年4月28日、占領をとかれ、はじめて独立国日本となった。終戦以来6年8ヵ月にわたって占領されたが、この日数は、出口聖師が昭和10年12月8日に検挙され、昭和17年8月7日に出所されるまで、6年8ヵ月間、未決監の生活を苦しまれた日数とまったく同じであった。>
 
 仕組上、型は三段となる。すなわち大本の型が日本に移写し、日本の型が世界に移写していくことになるのである。
 この大東亞戦争は文字通り日本の国と民族の命運をかけた総力戦であった。したがって大東亞戦争が世界に移写しての破壊現象(弾圧も戦争も共に破壊)は、まさに世界と人類の命運をかけた世界的人類的規模のものとなるであろう。とすれば、それは当然いわゆる世界最終戦争である。これらのことから二段目の型である大東亞戦争を見ていけば、やがて将来起こる世界最終戦争の状況がある程度予測できるはずである。
 
 まず大東亞戦争は一種の謀略によって始まった戦争といわれる。
 当時のアメリカ大統領ルーズベルトは日本による真珠湾攻撃を事前に知っていたといわれる。ルーズベルトはイギリス人と共にドイツと戦うことを望んでいたが、当時アメリカの世論は反戦であったため参戦できないでいたが、ドイツ・イタリアと三国同盟を結んでいる日本と開戦すれば当然ドイツとも戦えるので、日本の攻撃を事前に知りながら何の手も打たなかったといわれる(ただし真珠湾には一隻の空母もいなかった。前もって避難させたといわれる)これが事実ならば、やがて起きる最終戦争はやはり大国や当事国の思惑・謀略によって仕掛けられ始められるといえる。
 
 次に大本の場合、昭和11年4月18日に建物施設の破壊が始まり徹底的に破壊されたが、大東亞戦争においても6年後の昭和17年のやはり4月18日の本土初空襲以後、東京・大阪をはじめ主要都市は空襲により破壊された。これにより最終戦争においても激しい破壊が行われ、その規模は世界的なものになると思われる。
 さらに昭和20年8月6日広島、同じく9日長崎に原爆が投下されている。この事によって最終戦争において核が使用されるともいえる。あるいは最終戦争は核戦争かも知れない。
 
 また当時の日本は国家神道が国家の宗教であって、日本人の精神と魂を支配し呪縛していた。大本弾圧も大本と国家神道との対決であった。大東亞戦争における相手国アメリカ・イギリスはキリスト教の国である。要するに大東亞戦争は神道の国とキリスト教の国との戦争であったことになる。
 このことから最終戦争においても宗教が大きく深く関わるといえる。むしろ宗教と宗教の戦争といった意味合いが強いかもしれない。
 
 また大東亞戦争において多くの日本人はかつて鎌倉時代に蒙古が襲来した際、神風が吹いて蒙古軍を撃退したように、必ず神風が吹くと信じて日本の勝利を神に祈った。しかし神風は吹くことなく日本は敗れたが、おそらく最終戦争においてもやはり勝利を神に祈り奇蹟を期待する人、さらには救世主の出現があるとする人も多くいるであろう。だが先に述べた神風のようにその期待はむなしく奇蹟もなく救世主の出現もないと思われる。そして昭和20年8月15日の敗戦によってそれ迄の日本、大日本帝国は崩壊し、頂点であった現人神(あらひとがみ)天皇は昭和21年1月1日人間宣言をして神から人間となった。これによって最終戦争が終わると共に、それ迄の世界・社会体制は一挙に崩壊し、世界を支配し続けて来た存在は没落していくであろう。
 
 なお大東亞戦争では、一段目の型である大本の信者も他の日本人と同様多大な苦労と不幸を経験した。したがって大東亞戦争という二段目の型となった日本の国も日本人も最終戦争においてはやはり無関係・無事とはいえまい。相当の覚悟が必要であろう。
 大東亞戦争によって日本の国土は徹底的に破壊され荒廃した。それにもともない国民生活は窮乏のどん底に落ち込んだ。したがって最終戦争の際にも世界的に苦しい状況になると考えられる。
 なお出口聖師は大東亞戦争のさ中、
「こんどの戦争は悪魔と悪魔の戦いだから協力しないように」
 と語っているが、大東亞戦争のみならず最終戦争もやはり悪魔と悪魔の戦いであろう。
 
 大東亞戦争後日本は荒廃の中から復興し、大東亞戦争以前とは比較にならないほど豊かで自由な平和な国となった。このことは最終戦争による破壊と荒廃の後、現時点では想像もできないほどの新しい世界が実現していくということである。
 世界と人類の未来は明るい。大本、日本の国と二段にわたって型が行われているため、三段目の最終戦争は当然のこととして実現し回避することは不可能である。大東亞戦争を経て日本人は豊かで自由で平和な世に至ったように、最終戦争は新しい世、地上天国に至るために人類が通らなければならない大峠なのである。そして一段目の大本、二段目の大東亞戦争は型であるが、三段目の最終戦争は文字通り最終の本番である。
 
 将来最終戦争が起きた時、我々がなさねばならないことは犠牲が少ないことを神に祈るとともに神と共に生き、最終戦争の後、地上天国実現のため神と共に働く覚悟を決めることである。
 くり返して言う。人類の未来は明るい。              
                               (2006.3.12=小田朝章

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