全人類の転換期 出口王仁三郎
神さまは人間を神ににせて造りたまうた。しかるに邪鬼のすさび(あれくるうこと)におかされて、だんだんと神さまとはなれて悪魔に近い人間になってしまった。人道日にすたれ、世のため人のため国のためなど考うるものはなく、ひたすら私利私欲にのみふける世の中になってしまった。
これはどうしても、ここに一大転換がきて、全人類がまわれ右を、断固としておこなわなければならないことになるのである。悪魔を離れて神さまに向かわなければならない時がくる。かかる転換の期にあたって、人類はかなり重大なる苦しみ艱(なや)みの上にたたせらるることは必然である。
ただ真の信仰にあるものは、かかる際、神さまにおすがりすることのできる強味をもっている。そしてつねに教えられつつあったことによって、先がいかになりゆくかの見当をつけることができる。人間の力のみ頼みて生活しつつある人々が、人力をもっていかんともすることのできない事実に遭遇するとき、その艱みや名状すべからざるものがあろう。
人間はつくられたるものである。造り主たる神さまのご意志にしたがって、行動してさえおればまちがいないのである。
(「瑞祥新聞」昭和8年8月1日号より、文責・小田朝章/2004.12.25)
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