2002年5月4日、長い川下りがしたくなって一人で吉野川に行った。  
天気は小雨、渇水期の水量増を願うには余りにも少雨だが、テントにはつらいかな。
高松からR193で穴吹に出てR192を西進する。
池田ダム下からスタートを考えている。
小島橋右岸テトラポットの切れ目に上陸地点がある。
小島駅にも近く、雨だし、橋の下でキャンプするかと場所を探すが、右岸は来客が多くキツイ。
左岸は広く、多人数ならいいだろうが単独行では寂しすぎるのでパス。

それにしても水が少ない。
小島橋上流は右岸に当たる細い三角波を立てている流れのみ下れる。

国道から見える瀬は長いライニングダウンを感じさせる。
小島橋まで川の中を歩けないかもしれないのでJR駅毎上陸地点を確認しながら西進する。

三加茂町と三好町をつなぐ三三大橋を渡り吉野川ハイウェイオアシスに隣接する美濃田の渕キャンプ場にベースを置くこととした。
ハイウェイオアシス美濃田の湯は10:00〜21:00まで、温水シャワー付洋式トイレも使えて無料はうれしい。
川原近くまでいたるところに水道があり、ゴミ箱がある。そして車乗り入れできる川原がとても広い。
注意事項に「10日以上の連泊はご遠慮ください」とあるのもうなずける。
雨の夜の友として阿波加茂辺りの書店で「ホビット物語」を購入し、テントで雨読を楽しむこととする。

SAのHPではキャンプ場テント20張とありますが、広い川原が隣接して何張でもOK!

2002.5.5(日)佃から阿波川島まで川下りした。
起床朝食準備を済ませてスタート地点を探すが、三好大橋左岸は駅から遠い。
池田ダム周辺は立入禁止の看板と降りる道が大変判りにくいためあきらめる。
次の佃駅周辺からスタートすることとした。

佃の川原に車を置いてスタートし、小島橋右岸をゴールに考えていたが、早く着きすぎたので漕ぎつづけ、川島橋まで下ってしまった。
iモ−ドのおかげで沿線時刻表は見えるし、電話・メールで情報収集できる。情報社会に感謝です。

スタート地点はJR佃駅から東に100m程、JA辻支店を過ぎて最初のカーブミラーのある角

を北へ曲がり、道なりにひたすら進んで川原に出ます。

広い川原ですが、駐車スペースはあまりないようです。

昨夜の雨も少雨で川の水量は少ないが、スタート直後から軽快な流れです。
早瀬を一つ過ぎると右岸に集まった流れが返って三角波を立てる細い瀬です。見ると緊張します。不規則な三角波、沈の予感です。
正面大波に頭から突っ込み視界が消えても目を開けて、続く波に備えます。岩に乗り上げたように右に左に舟が傾きます。
この瀬の下は少し流れて次の瀬に続くので、沈すると次の瀬の下まで流されそうです。
初心者連れならレスキュー体制用意かな。
瀬が終わると美濃田の渕の始まりです。美濃田大橋が見えてきます。

美濃田大橋から見た上流の流れです。 下流は渕です。小さく白いのがハイウェイオアシスです。

美濃田の渕は景勝地で高速SA吉野川ハイウェイオアシスがあります。
ここの川原にテントがあるのですが休憩するにはあまりに早いので、岩の周囲を漕ぎます。
美濃田の渕は景色を見ながら散策です。岩の間をすり抜けてくるくる遊べます。

渕を抜けると三加茂町と三好町にまたがる三三大橋が見えてきます。
三三大橋下流の流れです。

この辺り右岸の三加茂町加茂には加茂の大クスといわれる巨木があります。ポツンとあるので目立ちます。
周囲は大クス公園になっており新しいトイレもあります。

パラグライダーも盛んなようで空からどんどん舞い降りてきます。


川原に吹流しと車が並んでいます。

しばらく下るとJR三加茂駅真北に位置する角ノ浦潜水橋です。
昔は多かった潜水橋も架け替えで少なくなりました。

潜水橋は中央部をゆっくり走行します。

角ノ浦潜水橋上流の景色 角ノ浦潜水橋下流の景色

下流には新橋架橋中です。
すなわち、この橋が消滅するのも時間の問題ということになります。
小島潜水橋も青石潜水橋も今は跡形もありません。
角ノ浦潜水橋をゴールにするのなら左岸上陸です。駅まで約15分でしょうか。

右岸はテトラポットだらけです。

左岸は広い川原です。

次は東三好橋です。ここは右岸上陸地点からJR江口駅まで100m程の好ポイントです。


上陸地点は右岸で、途中まで車道がありますが、駐車スペースはありません。

東三好橋を過ぎると川の中に綺麗な青石が多く見えるようになります。
右岸に手延べそうめんの看板が見えると半田町。 やがて青石橋です。
吉野川は岸沿いに鉄筋を打ち込んで太いテグスを張った仕掛けが多くあるのですが、青石橋前後だけは川を渡して張っています。
殆どの仕掛けが水面から高さ1m以上なので首を曲げずにくぐれますが、中には低く、瀬の中でとうせんぼしている仕掛けもあります。
かがんで潜れましたが増水時は引っかかる危険大です。



対岸美馬町に四国三郎の郷が見えます。
設備の充実した施設です。コテージ派やキャンピングカーには良さそうです。
川までは遠く、川遊びには向きません。川との間にはこんな立派なサッカー場もあります。

青石橋を過ぎると美馬橋です。
左岸は広い川原ですが、JR貞光駅は道の駅貞光ゆうゆう館の真南辺りです。
左岸に上陸するとたっぷり1kmは歩かねばねりません。

美馬橋下流です。

以前ここからスタートしたときには大丈夫かと思わせる程流れていたのに減水時は瀞場のようです。
まもなくゴール予定の小島橋です。
8時過ぎに出て11時、少し早いようです。

小島橋の少し上流の川原で上陸休憩してお湯を沸かし 軽食を摂りながら考えました。
ここでゴールでは物足りません。
 1.上陸しJRで車を取りに行き、次のゴールに車を置いて小島から再スタートする。
 2.このまま下り続ける。
どっちにしようか考えながら川下り再開です。
減水時の小島橋の上は流れを集めて奔流が蛇行します。
増水時は何も考えずどこでも下れる川ですが、今は右岸に当たる細い流れに乗らねばなりません。

ゴール予定の小島橋に11:40到着。

そのまま流れて、あてのない川下りが始まりました。
長いライニングダウンを想定し、手前の上陸地点は丁寧に確認しましたが、すぐ先の穴吹から先の上陸地点は未確認です。
鴨島辺りから先まで行くとJRが川の流れから遠くなるなぁと思いながら川下り続行です。
左岸にうだつの町並で有名な脇町を過ぎて穴吹です。
このあたりは経験済みで右岸寄りに進まないと下れないのは承知しています。歩道橋の下に舟が見えます。
橋付近で下らず遊んでいる舟と思っていると左岸をライニングダウンしています。
川下り中かなと思い、追いついて声をかけようとしたら電話中のようで遠慮して先行しました。

歩道橋の下が新しい穴吹橋です。昔の穴吹橋は一部が穴吹のふれあい広場付近に保存されています。
吉野川の橋はどんどん更新され、立派になっていきます。潜水橋もなくなってきました。
昔の記憶がモニュメントで残るのは見てうれしいものです。

しばらく進むと多くのカヌーが左岸に並び、昼食中のグループがいました。
優しく手を振ってくれますが、単独行の気恥ずかしさで遠慮し会釈して流れます。
通り過ぎ振り返るとずいぶん後ろに舟が見えます。
穴吹橋付近で遊んでいると見た舟は川下り中のようです。
どこまで行くのか聞きたいところですが、かなり待ちそうなのでそのまま先に進みます。

岩津橋は阿波町岩津と山川町を結ぶ片方だけの主塔で支える構造の斜張橋です。ライトアップされるとさらに綺麗でしょう。
岩津橋手前の川の中に岩群があります。気持ちよさそうなのでコーヒータイムにしました。
天気良く暖かくなった岩は濡れた身に心地よくゆっくり休憩できます。

再スタートし振り返るとはるか上流に舟が見えます。タイミング悪い。
休憩中ならコーヒーおかわりして待ったのに〜と思いながら先に進みます。

岩津橋を過ぎると川田駅です。ゴールにはまだ早い時間です。
友人に電話してゴール地点を検索してもらいます。
瀬詰大橋を過ぎ、瀞場が続きます。向かい風がきつくなってきました。体力低下かな。
阿波麻植大橋の次の学島橋で上陸すれば学駅、そのまま右岸沿いに進んで川島橋が見えたら手前を上陸すれば阿波川島駅との情報が届きました。
その先から流れはJRを遠ざかります。上陸してからタクシーを呼ばねばなりませんがタクシーがあるのかどうかわかりません。
まだ早いが思案のしどころ、右へ右へと考えながら漕いでいたら瀞場で袋小路に迷い込んでしまいました。
フツウなら間違えないところですが、つい右へ進mmでしまい泣く泣く引き返しました。
たいした距離じゃないけど疲れ倍増、向かい風と瀞場のせいで上陸気分に傾きます。

阿波麻植大橋あたりで流れは左岸から右岸に向かいます。
途中細い流れが中州から何本か出てきます。さっきの水路は行き止まりのくせに流れは生きているようです。
学島橋を過ぎ流れに沿って右岸沿いを下ります。
城が見えます。観覧車も見えます。
子供達が遊んでいます。巨大なタイヤチューブに男女4人が腰掛けて棹差して流れています。
挨拶し、阿波川島駅の場所を聞くとこの先で上陸すれば良いようです。
iモ−ドで時刻を確認すると16:06、16:33があります。穴吹までなら本数は増えます。
1時間に1本もないローカル線ですからここで上陸と決めました。
まだ15:20、余裕があるので川島橋まで下って上陸です。
舟を引き上げ、服を着替えて荷物をまとめ、駅に向かって歩き始めたのは15:50でした。
駅まで結構遠かった。駅は200m先の交差点を直進との標識を見て、交差点を渡りしばらく歩いても駅がない。
線路も見えない。人もいない。参ったな16:33になるかなと思ったら左に駅が見えました。
10分以上歩きました。
トイレに行って、陸橋渡りホームに立つとすぐ乗車でした。
少しびっくり 佃まで46.2km、1,060円1時間15分の汽車の旅です。
随分高い!随分遠い。

佃駅17:21着、車を回収し、写真を撮りながら東に進むと西日に照らされた景色が美しい。
貞光町辺りで暗くなってしまい写真が撮れませんでした。
天気予報で明日は雨になるとのこと。
このまま舟を取りに行き19:15回収、美濃田の湯は21:00までなのであわてて帰って入浴しました。

2002.5.6(月) 夜風が強く雨音が聞こえAM3:20起床、目覚めて見ると外が気になり確認する。
風は強いが雨の痕跡なし。ランタンスタンドが倒れているが風に飛ばされたものは無いようだ。
少し飲みながら本の続きを読む。
やがて風は弱まり外は明るくなってくる。
どうも寝れそうにないので朝食にする。全てを丁寧に片付け、準備完了。
TVでおなじみ讃岐うどん王盛の大将のラーメンを食べて帰ることにする。
香川県三野町にあるというので探す。
徳島県にも三野町があり、間違えてそこでも探した。
R32を峠越えし、豊中方面への広域農道で三野町に向かう。
はまんどラーメン発見。
先客1台2名待っているが店は11:00から15:00とのこと、時間つぶしに周辺をドライブする。


11:00頃来て見ると店は満席外には行列、驚いた。

はまんどラーメン500円を食す。
他に、あっさり、こってり、瀬戸塩、味噌、冷たい季節商品などがあり、次回は650円の味噌を食べに来ることとする。

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