CMでよく見る保険を知ろう

取扱会社

アメリカンファミリー生命保険会社

商 品 名

新・健康応援団MAX

 

 イメージキャラクターが柳葉敏郎から堤真一に代わり、商品イメージも「これだけ元気を取り戻せる」から「ビジネスマンをフォローする」という感じに変化したような「MAX」。

この「新・MAX」は「21世紀がん保険」と「特約MAX21」を合わせたものです。

つまり

「がん保険」+「疾病特約」+「災害特約」

という内容が「新・MAX」になるわけです。

 

「新・MAX」のポイント

 「新・MAX」のメイン保障は「がん保険」です。

したがって、まず「がん保険」部分の特徴を整理してみましょう。

ポイント1 「がん」の定義

 通常の生体活動では存在しない細胞や腫瘍が発現すれば、それらはだいたい「がん」です。

いわゆる「悪性新生物」と呼ばれるものです。

悪性新生物は「寿命遺伝子」がブッ壊れた「寄生虫的」細胞ですから、放置しておくと無限に増殖を繰り返し、最後には「宿主」である人体の生命活動を停止させてしまいます。

 「MAX」で給付金の対象となる「がん」とは、これら「悪性新生物」のほかに「上皮内新生物」も含んでいます。

つまり「そのものズバリのがん」に加えて「比較的治癒の確率が高いがん」も給付金の対象となるわけです。

 ただし、これらに該当しない腫瘍、たとえば「子宮筋腫」のような「良性新生物」では、保険金がもらえません。

ポイント2 治療前の「診断給付金」

 たとえば人間ドックなどの受診の結果「がん」が発見された場合、実際の治療が開始される前でも「診断給付金」として一時金を受け取ることができます。

ポイント3 入院初日から期間無制限の「入院給付金」

 がん治療のための入院を対象に、入院日数、初回入院・再入院の区別なく日数に応じた入院給付金が支払われます。

ポイント4 通院治療の保障

 進行初期のがんであれば、入院せずに自宅からの通院によって治療を受けるケースもあります。

このように入院を伴わない通院や、退院後の通院治療の場合に通院給付金が支払われます。

ただし、対象となる「通院」は放射線治療など何らかの「がんのための治療行為」をするもので、薬を受け取るための通院は給付対象となりません。

  

「特約MAX21」のポイント

 「特約MAX」では「がん保険」がカバーしない病気やケガの保障をしています。

5日以上の入院ならば、初期一時金と以後1日ごとの入院給付金が支払われ、手術給付金保障もあります。

なお、この場合の入院給付金は1入院120日、通算入院1000日という上限が設定されています。

 

検討する場合の注意点

 「ポイント」だけだと「入らないと損」というニュアンスに受け取られかねませんが、もちろんそうではありません。

上記以外のポイントも整理してみましょう。

完全掛け捨て&低額死亡保障

 「MAX」に解約返戻金はありません。

完全な掛け捨てです。

 また、死亡保険金も10万円とかなり少なくなっています。

つまり「MAX」はあくまでも「最小限の掛け金で最大限の治療保障を充実させるもの」という趣旨の保険です。

言い換えれば「遺族の保障は他の生命保険で手当するもの」と理解しておく必要があります。

「がん保険」は終身型、「特約」は定期型

 主契約である「がん保険」は終身型保険です。

つまり、初回契約時年齢に応じた保険料が一生適用され、途中で掛け金がアップすることはありません。

途中の増額負担がない反面、「保険料払い込み満了」という概念もないため、解約するまでは死ぬまで保険料を支払うシステムになっています。

 これに対して「特約」は10年更新の定期型です。

つまり、同じ保障を継続する場合には更新時に掛け金がアップすることになります。

「家族コース」契約の場合の注意点

 夫婦で契約を希望する場合には「家族コース」というプランがあります。

夫と妻が個別に契約するよりも合計保険料が割安になるものです。

 ちなみに家族コースは「夫に妻・子を付加していく」という保険料形式のため、「姐さん女房型」の夫婦の方が割安度が大きくなります。

夫、妻がそれぞれ20歳、30歳、40歳の場合の「がん保険」月額保険料の合計金額を表にすると下のようになります。

 

妻20歳

妻30歳

妻40歳

妻が同年齢の場合の増加額

夫20歳

2068円

2136円

2239円

687円

夫30歳

2755円

2823円

2926円

1001円

夫40歳

3756円

3824円

3927円

夫が同年齢の場合の増加額

68円

103円

 

このように、同じ年齢の夫に対する妻の年齢差による保険料よりも、同じ年齢の妻に対する夫の年齢差による保険料の方が、増減する金額が大きくなってきます。

つまり、「夫が若い夫婦の方が保険料が安くなる」ということになるわけです。

「通常プラン」と「インターネットプラン」は微妙に違う

 実は、同じ「新・MAX」でも代理店経由で契約する「通常プラン」とインターネットで資料請求して書類を発送し、外務員と会うことなく契約が成立する「インターネットプラン」とでは、保障内容が若干異なります。

ほぼ同じ保障内容で比較した場合の主な違いは次のとおりです。

● 保険期間

 「通常プラン」は終身保障&終身払い込みですが、「インターネットプラン」では10年更新型の扱いとなります。

● 契約可能年齢

 「通常プラン」は3歳から80歳の間ならば契約可能ですが、「インターネットプラン」の場合は15歳から60歳の間で契約可能となります。

● 手術給付金

 「通常プラン」よりも「インターネットプラン」の方が低い保障となっています。

● 在宅療養給付金・在宅緩和ケア給付金

 「インターネットプラン」の場合、実質25日以上の継続入院の後退院した場合、一時金が支払われます。

また、末期がんと診断されて「在宅終末医療」を希望した場合、一時金および180日以内の給付金が支払われます。

これらの給付金は「通常プラン」では標準付加されていません。

● 「高度先進医療給付金」がもらえるからイイ、というわけではない

 「MAX」のがん保険では、がん治療のための高度先進医療を受けると最高140万円までの給付金がもらえます。

「高度先進医療」と言われるだけに、その施術料金も多額なものですから、何の保障もなければ貯蓄を取り崩して治療費を支払わなければなりません。

その意味ではこの給付金は貯蓄の減少をカバーしてくれます。

しかし、高度先進医療費のなかには「高額医療費」と認定されて所得税の控除対象となるものもあります。

そうなると、所得税から還付されたうえに給付金を受けることになり、保障が重複する結果となります。

これは「多くお金がもらえたからラッキー」と素直に喜べるわけではありません。

余分にもらった分だけ余分に保険を掛けていたわけですから、掛け金の一部は「払わなくてもよかった」わけです。

もちろん治療を受けるときにならなければ、その治療が医療費控除の対象になるのかどうかはいちがいに分かるわけではありませんが、少なくとも「何でも多くもらえればイイというわけではない」という点だけは認識しておく必要があります。

● 「特約」の入院給付金

 がん以外の疾病を保障する「特約MAX」も若干違いがあります。

「通常プラン」では1回の入院上限が120日ですが、「インターネットプラン」では60日が上限となります。

通算入院日数はどちらも1000日です。

 

まとめ

 アメリカンファミリーのがん保険シェアは日本の契約者全体の8割を超え、ダントツです。

また、第3分野への進出実績としては老舗といえます。

したがって、保障内容としてはかなり洗練され、「できるだけムダなく、かつモレなく保障しよう」という姿勢のうかがえる「良い保険」だと思います。

 だからこそ、契約する我々もそれを十分に生かしていくことが大切でしょう。

と言っても、「十分に生かす」というのは「ぜひ入ろう」という意味ではありません。

「すでに契約している他の保険と組み合わせて検討しよう」という意味です。

現在加入している死亡保険で、がん以外の疾病特約がカバーされているのであれば、ムリに「特約MAX」を付ける必要はありません。

また、サラリーマンの場合に厚生年金や健康保険、会社独自の複利厚生でかなりの保障が期待できるのであれば、あえて「MAX」を加える必要もないでしょう。

 別の観点から考えると、7月から国内生保も第3分野への参入が自由となりました。

つまり、「新規参入組」のなかにも「MAX」以上のよい保険が見つかる可能性があるということです。

最も避けるべきことは、「有名なアメリカンファミリーのがん保険だから」という「ネームバリュー」「ブランド力」だけを選定基準にすることです。

我々は「よい保険会社」を買うのではなく「よい保険」を買うのですから。

 

コーナーインデックスへ