平成10年4月30日
創 刊 号
岡山県自閉症児を育てる会
創刊号 目次
ごあいさつ
これまでの経過報告
これからの行事予定
「療育的やまのぼり」報告
アンケート
早いもので、私たちの会も発足してからもう4ケ月。最初は5人から始めた会でしたが、今では名簿が63名にまでなりました。
子ども達のより良い成長を願い、あせらず、心を落ち着けて、それでいて将来への展望は見失わないで、努力は忘れないで・・・と、ひとりではしんどくても、皆と一緒ならやって行けそうと始めた会です。
前身の 『自閉症児をもつ母親の会 』 の頃から数えると、半年あまりで講演会を4回と、先日は 「 療育的山のぼり 」 なるものにチャレンジし、いずれも有意義だったなァと、世話人一同、勝手に自己満足しています。
さて、会のほうではこれからも行事がいろいろと目白押し。その連絡や情報交換、お互いの親睦や意見発表のためにも、ここらで会報がいるんじゃないか、という話になりました。
どうせなら、会報名もおしゃれで、しかも皆にアピールする名前がいいので、皆さんから広く募集したいと思います。いい名が出てくれば次号からでも、即採用させていただきます。・・という事で、今号はとりあえず
「 育てる会 会報 」 で発刊です。
そういう訳で今回の「創刊号」はこれまでの経過報告と、これからの行事予定、連絡事項、それに山登りの報告ぐらいにして、本格的(?)な会報は次号
「 ○○○○ 第2号 」 をお待ち下さい。
会報に対するご意見やお手持ちの情報、素敵なネーミングなどありましたらお知らせください。もちろん会自体への御意見もお待ちしています。
これまでの経過報告
平成9年 9月 「岡山県自閉症児をもつ母親の会」 母親5名で発足
発足の頃の詳しいいきさつは「てっちゃん通信1号」にも書いています。
11月16日 第1回 講演会 参加者 49名
平成10年1月 「岡山県自閉症児を育てる会」 と名称変更。
1月25日 第2回 講演会 参加者 57名
2月11日 第3回 講演会 参加者 44名
3月15日 第4回 講演会 参加者 47名
4月19日 療育的山のぼり 参加者 58名
これからの行事予定
平成10年5月21日(木) 「座談会」 財田児童センター
先日NHKで放映された「ヒロくん」のビデオを観ながら、自閉症児にとって本当に幸せな暮らしとは・・・ などということを、みんなで話し合っていきたいと思います。
平成10年8月22日(土)・23日(日) 「電車・バスなどを使っての小旅行」 鷲羽山ユースホステル(宿泊地)
普段、ついパニックなどを気にして自家用車などに頼りがちな私達ですが、将来のことを考えて、たまには公共機関を使って旅をしましょう。
目的地は鷲羽山YH、ペアレントさんがとても理解ある方で(なにしろ奥様、学生時代 「自閉症研究会」に所属されていたそうです)、当日は育てる会の貸切です。 子どもを寝かせたあと、ゆっくり話をしましょう。
6月 水遊びの会、 7月 クッキングの会 は、講師、場所など現在検討中です。
療育的 山のぼり の 巻
先日、4月19日
『第1回 療育的山のぼり』と称して、みんなで竜の口山に登りました。
晴天にも恵まれ、15家族、おじいちゃん・おばあちゃん・兄弟やその友達までいれると58人もの大所帯で頂上を目指しました。
それぞれ、親子で決めた約束を守って、いつもの楽しいだけの山登りとは一味違った “療育的” 山のぼりです。
そのお母さんの気迫が伝わったのか、心配していたパニックもグズリもなく、みんなとてもイイ顔で頂上に着きました。もちろん山道がしんどかったのは間違いなく、一緒に登った幼い妹弟のなかにはダウンする子もいて、そちらに付き添われたご家族の方、ほんとにお疲れ様でした。
でも本人たちは最後まで頑張り抜きました。 拍手! 拍手!!
見晴らしのいい頂上広場でお弁当を食べた後、みんなで自己紹介。いっしょに汗を流した仲なので、連帯感も盛り上がり、とっても暖かい雰囲気でした。
新聞記事を見て駆けつけていただいたボランティアさんの「マジックショー」に興奮、歓声。そのほとんどは一緒に登った兄弟達からだったのですが、本人達も春の陽射しの中、ニコニコ座って楽しそうでした。
新聞記事といえば、今回の山登りの案内、各社に載せていただきました。その中でも毎日新聞さんは記事として取り上げてくださいました。
療育的山のぼりという主旨まで踏み込んでいただいて、とても嬉しかったです。
記事の中の「育てる会」の目的のところ、「子どもたちが社会参加するためには、社会のルールを守るようにしつけることが大切と考えている。」
・・・んーーん、大体あっているんですが、少しニュアンスが・・違っているような・・・決して一方的に「しつける」とか言うんじゃなくて・・・
言いたかったのは、「自分で自分をコントロールする事を学ばせたい」とか、「親や周りの人と関係をつけさせ、マイペースだけではなく相手に合わせたユアペースで行動することも覚えさせたい」とかいう様なことだったのです。
でも、確かにこんな言葉ではでは一般の読者の方にはチンプンカンプンで記事にはならなかったでしょう。それは自閉症自体が理解してもらいにくい障害のうえ、その対応方法も一般の知的障害だけのお子さんとはかなり違っているせいなのかもしれません。
しかし将来の事を考えるとそんな事はいってはおられません。
次回からは正しいニュアンスで、それでいて自閉症の事を知らない人にも分かる言葉で伝えられるよう、頭と口を鍛えておきましょう。
それにしても、毎日新聞のK記者さん、ほんとに好意的な記事をありがとうございました。おかげで、まわりにも理解が広がったような気がします。
これからもよろしくお願いいたします。
山 登 り アンケート より
○ 一定のリズムは保たれて登ることができました。親が気がまえると子どもにも伝わるようで、“もう少しで頂上だよ” と声かけしながらがんばれました。
頂上でのお茶はおいしかったです。
お天気にも恵まれ、暖かい雰囲気の中で山登りができました。 (S.I)
○ 親の前には行かせないように、こちらのペースでと、主人と一生懸命登ったという感じでした。
子供もですが、主人がすごく(その課題を)意識して、気を抜かず登ってたみたいです。 (Y.M)
○ 自分の力で登る・相手のペースに合わす、を課題にしました。
自分の力でほとんど登れていました。相手のペース(今回は親のペース)に合わすことも頑張ってできていました。 (Y.U)
○ 日頃こんなに長時間、もくもくと歩くことがないので、途中へこたれてしまわないよう、親の方も立ち止まることなく一気に登ることだけ心がけました。 (E.H)
○ 鬱蒼とした感もあった山すそから、自分の足で山頂についた開放感・達成感で、みんなの顔がすごくお日さまにキラキラしていたのが印象的でした。・・・少しはにかみながら自己紹介に立って、ちょっともじもじして・・・うーんっ、みんな大好きだよ〜っと、抱きしめてあげたいような、はずかしいような・・ これからもみんなとたくさんの「キラキラ」を共有したいな〜 と熱いラブコールと熱いエールを送ります。 (Y.F)
これまで「育てる会会報」はHPに全てをUPしていましたが、容量等の事情により、一部抜粋にさせていただいています。
今後は、会報は会員の方への郵送でお届いたしますので、ご希望の方は賛助会員に申し込みをお願いします。
詳細は「育てる会 HP」に記載しています。