平成12年11月30日
第 31 号
NPO 岡山県自閉症児を育てる会
いつのまにか寒がりの私にとって、苦手な季節が始まります。
寒いのはキライな私ですが、子ども達にとっては楽しいことも多い季節です。
クリスマスに、お正月、彼らにとっては待ちに待った日々でしょう。
クリスマスと言えば今年も川崎医療福祉大学の学生さんが私達を招待してくださる、12月10日も迫ってきました。
・・・思い返せば・・・去年の12月、川崎医療福祉大学主催のクリスマス会の帰り道、楽しかったクリスマス会を思い出しながら、ついウトウトしたのでしょう。「ハッ」と気づいた時にはすでに車は道路ではないところを走っておりました。
旭川の堤防沿いの道を走っていた筈が、目が覚めた時には、車は堤防の急傾斜を斜め下方の人家へ向かって一直線。
「ああ、もうだめか!!」本心そう思いました。
旭川の堤防は、結構高い堤防で、下までは、10mぐらいはあるでしょうか。
車は、ずんぐりしたワゴン車です。コロコロと転がり始めたら、もうおしまいです。
「もうダメかもしれない。」
そう思った瞬間、妙に冷静になった私がいました。
頭は、ただどの様にしたら、被害を最小限に留める事が出来るかだけを考えていました。
スゴク長い時間土手と戦ったような気がします。
多分せいぜい5秒か10秒のことだったと思いますが、私には、2分にも3分にも感じられました。
・・・これ以上はないという形で車は、止まりました。
横転はしましたが、まるで柔道の受け身のように土手を見上げるような形で止まりました。
横転した車のエンジンをまず切って、、それから念の為(なんの為だか
(^_^;))サイドブレーキもシッカリかけて、助けを待ちました。
「ダメかもしれない」「この瞬間が人生最後なのかもしれない」そんな風に感じたすぐ後に、
「イヤ絶対諦めない!」そんな風に考える私がいました。
あそこでもしパニックになっていたら、今の私と哲平はいなかったことでしょう。
ハイ、実は哲平も同乗していたのです。(なにしろクリスマス会の帰りです)
横転した車から助け出されるまでの間、何とかして自力でも脱出できないかと、悪戦苦闘していましたが、彼も割合落ち着いて、パニックにはならなかったことに、さすがは我が息子(?)と思ったものでした。
でもあの時以降、私の車に乗って少しスピードが出ると、「あぶないです!」と言います。
また、少しいたずらっぽく、「あ〜ァ、土手落ちちゃった。」なんて嫌味を言うようになりました。
この話をある人に言うと、「不死身ですネ。」なんて言われました。
そうかもしれませんが、あとから考えると、まだまだやらなければならない仕事があるからではないか?と思ったのです。
神は、私にまだ死んだらいけないといっておられると思ったのでした。全く無傷で、助かったのはあの高さを考えると奇跡の様です。
でももしかすると、やるべき仕事があったのは、私ではなく哲平だったのかも?
なんにしてもありがたいことです。
間もなく 何かと気ぜわしい師走です。
皆様も充分お気をつけてくださいませ。
(鳥羽 美千子)
クリスマス会の お知らせ
12月10日のクリスマス会に向けて、準備は着々と進行中です。
ただ、申し訳ないのですが、申し込みが殺到したため、ボランティアサークルより「許容範囲を超えてしまった・・」との連絡がはいり、抽選にしてもらえないかとの依頼がありました。抽選にはずれてしまったお子さんには、本当に申し訳ない結果となりました。
来年度よりは、これを反省材料として、なるべく多くの方に参加していただけるよう考えていきたいと思っています。
川ア福祉大学のボランティアサークルの方からもおわびのメッセージが届いています。
今回はクリスマス会にたくさんの応募をいただき、本当に嬉しく思っています。ありがとうございました。
実は応募が想像をはるかに超え、ボランティアの人数、皆様をお迎えする部屋等を考えると、どうしても人数制限をせざるをえませんでした。
その結果、会の方に抽選をお願いし、クリスマス会に参加できなくなったご家族がたくさん出てしまい本当に申し訳ありませんでした。
(クリスマススタッフ 一同)
今、学生さんたちは参加される家族のために、精一杯の力で頑張っていただいています。
人数を制限せざるを得なかったのも、責任を持って一人ひとりのお子さんの面倒をみなければならない為です。
抽選に当った方には、担当者よりプロフィール表記入用紙が送られていると思います。至急に記入して返送いただけるようよろしくお願いします。
また、クリスマス会には参加できなくなった方のためにも、なにか・・と考えて、この会に合わせて、親の方で講演会を企画しました。
以前、「先輩のお母さんを囲んで」の講演会にお願いして好評だった今田恒子さんに、もう1度元気のでるお話を聞かせていただくことにいたしました。
クリスマス 講演会 の お知らせ
川崎医療福祉大学育てる会ボランティアサークル主催のクリスマス会には、40家族の申込みがありました。その中で、参加いただく24家族の方を、抽選で選ばせていただきました。ご了承ください。
さて、クリスマス会で子どもがスタンプラリーに出かけている間に、親にもプレゼントをと、自閉症児を育ててこられた大先輩の方の、講演を企画しました。
育てる会賛助会員で、皆様おなじみの日本自閉症協会岡山県支部前支部長の今田恒子さんに、「自閉症児を育てて30余年」という題で、講演していただく予定です。
クリスマス会には参加できなかったお父さん、お母さん。お話だけでも聞きにいらっしゃいませんか。21世紀を迎えるに相応しい、元気が出るお話が盛りだくさんです。
講演の最後には質問タイムも設けていますので、参加申込みをされる際、質問もお書きください。
(クリスマス会:担当)
題目:「自閉症児を育てて30余年」
日本自閉症協会 岡山県支部
前支部長 今田 恒子 さん
日時:12月10日(日) 10:15 〜 11:50 (予定)
場所:川崎医療福祉大学 (申込者には後日、会場の教室を連絡します)
費用:300円/人
申込み締切り:12月7日(木)
申込み先:育てる会事務局(できるだけFAXでお願いします)
サッカークラブよりのお知らせ
冬も本番になりましたね。
サッカーも練習をはじめてから1年になりました。
一列に並ぶこともままならなかった初回が懐かしく思い出されます。
今、彼らはゼッケンをつけ、走ったりボールをけったり、シュートの練習をしたり、ゴールキーパーの練習をしたり、たまには試合(もどき)をできるまでに成長しています。
遅々とした成長ではありますが、続けることって大事ですよね。
ここまで続けてこられたのは、ボランティアさんのおかげです。
「自閉症の子にサッカーを教える ???!!」とS先生に呆れられた、川福の中西君に始まり、
「サッカーなんてしたことないんですけど〜。」といいながらいつもたくさん来て下さる川福のボラさんたち。
合宿スタッフになった岩井君はじめ、岩井君に肩をたたかれ、来てくださっている岡大の皆さん。
自閉症の事など全然ご存じなかった「ヨシケイ」の方たち。
キッズルームが縁で引きずり込まれた岡大児童文化部の皆さん。
去年の合宿OBの方、
そして遠くは吉備国大の方、
その他にもいろいろな方が子ども達のために集まってくださっています。
いつもいつも本当に有難うございます。
これから寒くなり、お願いするのも悪いな〜と思いつつ、容赦なくお誘いの電話をする『育てる会』です。よろしくおねがいします。
お母さん、お父さんも下着を1枚増やして、2時間頑張りましょう! (サッカー:担当)
☆ 12月度 サッカー練習日 ☆
日 時:平成12年12月9日(土)10:00〜12:00 (9:45分集合)
場 所:福島小学校グランド(岡山市立川町3−37)
(雨天の場合;福島小学校 体育館)
持ち物:マイボール
(体育館で使用することも考えてきれいにふいておいてください。)
ゼッケン、カード(ある人)、お茶(ボラさんの分も)
体育館用シューズ(雨天のとき・・ボラさんもお忘れなく)
参加費:ボラさんの交通費を参加者で割ります。
(岡山駅からボラさんを乗せてあげられる方は、ご協力ください。)
開催日が近づいています。早めに欠席の人は連絡してください。
発表 !!!
「育てる会 アスペサークル」改め、 「H・A・L の 会」改め
O.H.A の 会 と、名称決定しました。
O.H.Aの会、
Okayama High functioning autism & Aspergeer
の頭文字を取っていますが、これは表向きの理由です。
とても軽いノリで決まりました。名付け親は某T代表です。
新吾ママのオッハーが大好き。この曲が流行った年に立ち上げた勉強会。
いつまでもオッハーと元気に挨拶できるように過ごそうよ。
そんなお気楽母達の会です。以後よろしくお願いします。
第2回の勉強会は
『ガイドブック アスペルガー症候群 親と専門家のために』
の本を読み合わせと、それに引き続き感想と子供の実情の話になりました。
高機能広汎性発達障害という、関わりで苦労している子供達を見つめて、同じ悩みを持つ親として、支えあえる場、相談できる場の提供になればと思っているのですが、10人いれば10通りの個性がある子供達、それぞれの家庭、学校で対応しているホットな話に色々な思いが出たのではと思っています。
帰りは来た時より少し軽い足取りでが目標でしょうか。
興味のある方、EメールかFAXかハガキで事務局までご連絡下さい。事務局が大変混乱しますので、出来れば文章で連絡をお願いします。
=====================
日時 12月15日(金) 10時より
場所 北ふれあいセンター 4F
会費 100円 + 資料のコピー代
締め切り 12月7日(木)
======================
11月参加された方で、欠席の方は担当まで連絡下さい。 (O.H.Aの会:担当)
12月度 水泳教室のお知らせ
日 時 : 平成12年12月17日(日) 15:30〜17:30
場 所 :岡山 OSKプール
先日、11月19日に初めての岡山OSKプールをお借りしての水泳教室を開きました。
「新しい場所が苦手な自閉症児たちです・・」ということで、今回は経験者だけに絞って行なった水泳教室でした。
ところが、子ども達がしっかり育ってきたせいか、はたまた先生方やボランティアの方の対応が良かったせいか・・、みんな混乱もなく、しっかり練習できました。そこでこの調子ならと、初めての方でも参加OKといたします。若干名の募集を致します。参加ご希望の方は、事務局までご連絡下さい。
あわせて、ボランティアの方もご応募ください。子ども達の水泳教室が終わった後、ボランティアの為の水泳教室を政本先生の協力により行ないます。
これから寒くなって、家にこもりっきりになりがちな季節です。月に1回くらいは、皆で集まって体を動かしましょう。水慣れから始めますので安心して参加して下さい。
場所は国道53線沿い、岡山ロイヤルホテルの側で、マクドナルドの隣です。
ボランティアさんもよろしく。
会 費:1,000円( 〜12月分)
参加費:1,200円(兄弟の参加は、参加費のみ)
(水泳教室:担当)
「水泳教室 5年目で A」
K.O
1回目のプールで大騒ぎをしたTくん。
さあ、2回目のプールです。ドライブは好きなので、津山へ行くことはとても楽しみでした。でも、プールの日となると、少し嫌がっている様子でした。
その頃はおうむ返しをよくしていたので、
母 「プール楽しみね。」
T 「楽しみ。」
母 「さあ、楽しいプールへ行こう。」
T 「楽しいプールへ行こう。」
と言い、楽しい気分にさせ誘いました。
本人の気持ちとは違う言葉だったと思いますが・・・・。
4回目のプールで、大騒ぎがやっと治まりバタ足ができるようになりました。
その時、指導にあたってくださっている政本先生が
「Tちゃんは、バタ足の時、こんなに力が抜けているから本当は水が好きなんだね。」とおっしゃって下さいました。
「本当は、水が好き、水が好き・・・」この言葉で、どんなに救われたことか。
教室に通っていて進歩のない時、いつもこの言葉を思い出し、支えにしていました。
どのプログラムをしても全然、体の力が抜けません。しばらく同じプログラムで指導を受けました。月に1回なのに体調を崩し欠席が多く、進歩はみられません。でもプールへ行くことを楽しみにして待っているようでした。
3年生の6月頃、政本先生に「岡山にもこんな教室があったらな〜」とお話したところ、「喜んで協力させていただきますよ。」とおっしゃっていただき、早速7月から育てる会でOSK山陽を借りて水泳教室を開くことになりました。
こんなに早くプール貸していただけるなんてとても嬉しかったです。OSK山陽さん、ありがとうございました。
政本先生や志水先生には、遠くまで指導に来ていただくことになってしまいましたが、子ども達にはプールが近くなり、体への負担が少なくなったようでした。
「遠くから指導に来て頂くのだから、皆で頑張ろうね。」と言い、1回目のOSK山陽のプールを後にしたことを覚えています。
OSK山陽でも以前と同じプログラムを続けていましたが、顔を水につけることがどうしてもだめでした。
今月は口まで、翌月は鼻までと思っても上手にいきません。2歩進んでは3歩下がる(2歩も進めるかな?)3年間でした。4年生になり、もうそろそろ泳げるようになって欲しいな、と思い、月1回はプールへ家族で遊びに行くようにしていました。
5月頃、障害者水泳指導教室へボランティアの中西くんとお父さんが参加しました。
次ぎの日曜日プールへ遊びに行った時、父の意気込みを感じたのでしょうか、その日もぐったのには驚きました。そして小さなプールで遊んでいた妹のワンピースの水着がゆらゆら動くのを、水の上から見ていてもぐりたくなったのでしょうか・・・ワニ泳ぎをしたまま潜ってみると、体が浮いたのです! 本人もびっくり! それから嬉しくなり、何度も潜って体が浮くのを楽しみながら、水中のアワを見たり、妹を追いかけたりしていました。
この日をどんなに夢見たことか・・。
プールの他に家では、おフロに入るたびに顔つけの練習、ゴーグルをかける練習をしていました。
また、ドラエもんの映画を見て、「地球上の動物は皆、水から生まれたんだ。だから泳げない動物はいないんだ。」というセリフがTの心に残り、しばらくつぶやいていた事。
色々な動物や赤ちゃんが泳ぐ本を一緒の見た事など・・
今までのことが思い出されて、とても嬉しかったです。一日一日の積み重ね、そしてその一日を大切にしなければ、と本当に思いました。
でもあの頃は、水中を楽しんで見ているだけで、“前に進もう”という気持ちはあまりなかったようです。
長くなりますが、次回は泳ぐ気持ちに変わっていったお話を書かせて頂きたいと思います。
第7回 & 第8回 AAO の ご案内
11月26日(日)、子ども達が第6回AAOの活動をしている間の時間を利用して、頑張っているお父さんからお話を伺いました。
AAOの取り組みについて、みんなの参考になれば、との企画でした。
しっかりした事前の準備と企画書を見せていただき、ご一家の取り組みの着実さに、参加者一同とてもいい刺激をいただきました。
AAO活動は、私達育てる会の目標である、子どもを一人前の大人にするための活動です。
子ども達が街の中で暮らしていくための体験学習です。
今、私達の子どもにとって何が必要かをしっかり考えて取り組みたいと思っています。
ボランティアと保護者の方で連絡をしっかり取り合って、このAAO活動が子どもにとって(保護者にとっても、ボランティアさん自身にとっても)実り多い活動になるよう、しっかり考えていきましょう。
12月のAAO活動はお休みです。
この機会にじっくり企画を暖めておきましょう。
第7回のAAOは、来年、 平成13年1月28日(日)です。
第8回(最終回)AAOは 平成13年2月25日(日)、いずれも第4日曜です。
勉強会のお知らせ |
12月の勉強会は、お休みです。
次回は、1月25日(木)か26日(金)の予定です。
詳しい事は、次回会報にてお知らせ致します。
自閉症児のための 木工教室 報告
先日の11月19日(日)に生涯学習センターにて、今年も木工作家の川月清志先生や、先生が声をかけてくださった木工のプロフェッショナルなボランティアさん、それにいつもの“自閉症児に”プロフェッショナルな川崎医療福祉大学のボランティアさん達のご協力を頂き、木工教室(なんと今年は、午前テーブルコース、午後オブジェコースの二部制で)の時間を持つ事ができました。
テーブルコースは、どちらかというと経験者・年長児向けだったのですが、先生がキットを組んではめ込み式にしてくださっていたので、時間にもゆとりがあり、出来るところは子ども達にチャレンジさせて、親子で楽しく取り組めました。
オブジェコースは、小さい子向け。「自由に何を作ってもいいですよ」と先生に言われて、用意していたいたくさんの材料を前にして、最初はみんな親子で「何を作ろうか?」ととまどってしまいました。でも一度アイデアが出始めると、次から次へと親子合作の素敵な作品が出来上がっていきました。
「ステキなテーブルができたので、帰ってから色塗りしてニスをかけます。」とか、
「ミニチュアのイスの足が取れたので、“直して!”と子どもが持ってきたんですよ。」など、
うれしい声もたくさん聞けました。
最後になりましたが、これだけ多くの材料の準備と当日指導して下さった川月先生とボランティアのみなさんに感謝をしたいと思います、ありがとうございました。
(木工教室:担当)
それでは、それぞれのコースに参加された経験者&初体験の方からそれぞれ感想文が届いています。
『 恒例の木工教室 』
月日の経つのが、最近特に速いと感じるようになってきたと思います。
世の中の変化が速いためでしょうか?
仕事が忙しいためでしょうか?
それとも療育の進展具合よりも早く自分と子どもが年をとっていくと思うからでしょうか?
事あるごとに、ふとそんな事を思ってしまう季節です。
そんな今日この頃ですが、11月19日(日)、恒例の「木工教室」に参加させてもらいました。
我が家では「もうあれから1年経ったのか」と思える行事の一つになっています。昨年作った「ブックスタンド」も健在で、しっかりとビデオテープ収納箱に役だっています。
今回は小さな「テーブル」作りでした。キットになっていて、組み立ても簡単で、そのまま組み立ててもOK。少しこってみたい人は、足になる側面にそれぞれのデザインを施しました。キットとはいえ思いを込めたオリジナルのテーブルが出来上がりました。
我が子もサンドペーパーで木の角を落としたり、電動ドリルでネジ穴を開けたり・・・と、わずかですが、それなりに落ち着いて参加出来たと思います。
今年はほんのちょっとですが、親子で作る楽しみを味わえたと思えるひとときでした。これも毎年参加させてもらっている成果でしょうか。我が家だけでなく他にも感じられたご家族の方もおられた事でしょう。
いつもキットや材料を準備、ご指導してくださる川月先生やボランティアの方々、また川崎医療福祉大学のボランティアの皆さん、今年も大変お世話になりました。
思い出の作品がまた一つ増えたとともに、毎日の生活に十分役立ってくれることだと思います。 (T)
『 初めての木工教室 』
先月入会し、今回初めて行事に参加しました。
最初、具体物をイメージすることも、見通しを持つことも、そして製作意欲を持たせることもできず、一体どうなるんだろう?・・と不安になりました。
子供はしばらくみんなが椅子や机を作る様子を座って見ていました。
何とか部分参加でもできることはないかと思っているうちに、クリスマスツリーの飾り付けを考えつきました。
星の飾りをくっつけたあたりから、ほんの少し興味が出始め・・後半には笑顔もみられるようになりました。
日ごろできにくい、創造的な遊びのきっかけを、援助していただきながら経験できた1日でした。
ありがとうございました。 (M)
キッズルーム 報告
11月23日(木)、津島小学校において第4回キッズルームを開きました。
当日は初めての方を含めて21家族、50名の参加でした。
今までは手づくりのおもちゃや、大きくなった子どもたちが昔使っていてよかったという玩具が中心でしたが(それはそれで結構アジがあったのですが)、今回「わかば基金」より援助をいただき、新しい、それも大型の遊具が加わりました。
それによって子ども達の遊びもよりダイナミックな、楽しいものが増えてきました。
例えば「スカイバルーン」、直径9mもの大きなテント状の布です。周囲を親やボランティアが持って上下に動かすと、まるで天井が大きく動くようにダイナミックなうねりがおこります。子ども達は大歓声をあげ、その中にはいったり飛び出したり・・みんなステキな笑顔でした。いつものフラッシュカードや人形劇など、安心して楽しめる遊びとはまた別の喜びがあったようです。
日ごろ、友達とはうまく遊びにくい子ども達です。ボランティアさんや親たち、そして並行遊びでもいいから、いっしょに過ごす仲間たちといっしょに、少しでも楽しい体験をさせてやりたいと始めたキッズルームです。
期待した以上に楽しい歓声が体育館に響きわたりました。参加した子ども達、みんな次回も参加したいそうです。まだ、参加されたことのない方も、ぜひ1度来てみてください。
きっと、自分から遊具の輪の中に入って行けると思いますよ。
次回のキッズルームは、少し先になりますが来年の2月24日(土)13:30〜15:00 生涯学習センター
体育館 です。
今度は、もっと大きく走り回れるように、広い体育館を借りてみました。
わかば基金贈呈式取材がありました。
その、11月23日キッズルームの当日、NHK厚生文化事業団より、キッズルームに対しての「わかば基金」の贈呈式を行なっていただき、NHK岡山のテレビ取材もありました。
岡山支局の局長さんより、54万円を頂戴し、その時の様子は夕方のニュースでも放映されました。
また、キッズルームの活動内容も一緒に取材いただいて、みんなの笑顔がいっぱいのとても好意的な放送をして下さいました。
さらに嬉しかったことに、この放送を見られた方より、寄付の申し出がありました。
なんて嬉しいお話でしょう。やっぱりマスメディアの力はすごいです。
感謝したいと思います。
スタンプラリー in 高梁
by吉備国際大学 ボランティア部
学生さんの細やかな準備による大成功のスタンプラリー ゾクゾクと感想が届いています。
親の思い。学生の思いにちょっと響いてみて下さい。
そして、山陽新聞の高梁版の記事になりました。
地域限定でおそらく皆さんの目に触れていないと思いますが、とっても親切な記事でした。
子供達の事、頑張っている学生認知の小さなきっかけになれば良いですね。
当日学生手作りのコミュニケーションカードも少し紹介したいと思っています。
(スタンプラリー:担当)
向田 香緒里 (吉備国際大学 ボランティア部)
このイベントは、私達ボランティア部にとって初めての企画から運営までを行う行事で、何もかもがゼロからのスタートだけあって、本当に大変だった。前期のうちにこのイベントの話が出てきて、夏休み中に話を進めることができればよかったのに、私自身、イベントをやるという実感がわかず、なかなか動くことが出来なかった。
夏休み中は、西川千尋ちゃんが育てる会への参加募集の紙や子供のプロフィール用紙などを用意してくれて、それがすごく助かった。
イベントをスタンプラリーにするということなどを保積先生や塚田先生と相談して決めてくれたこと、今回のスタンプラリーの土台となるところを進めてくれたこと、一番大変なところを一年生の彼女にまかせっきりにしてしまったことは、部長として反省している。育てる会の夏合宿が私にとってスタンプラリーに真剣に取り組む大きなきっかけになった。
自閉症は私が思っている以上に奥が深く、興味深いものだった。
一緒に合宿に参加してくれた飯尾君、中川君、西川さん、重本さんは、子供と接した経験を生かして、スタンプラリーに大きく力を貸してくれたし、心強かった。
夏休み明けに、子供担当ボラとコースを決めてから、企画が大きく進んだと思う。各担当はお母さんと連絡を取ってもらうようにすると、みんな予想以上に積極的に動いてくれて、お母さん、子供と直接会ってくれた人も多いようだ。直接会うことで子供もボラも少し余裕を持って当日が迎えられたのではないかと思う。余計、不安になったボラもいるようですが・・・
今回用意した地図、シール、矢印、コミュニケーションカード等は全て手作り。
地図一つにしても、詳しいお母さん用と子供用、ボラのための危険場所を書き込んだものを用意するなど、時間もかかったけれど、私達なりの工夫もした。
シールはこだわりのある子供の事を考え、貼り直しのできるもので子供が自由に貼れるものにした。
このシールの方法は佐藤青君の提案でシールと台紙の紙は武久君が書いてくれた。出来上がったのが一週間をきったころで心配したが、思った以上にカワイイものができ、満足!
子供達もそれぞれ好きに貼ってくれて、個性がよくでていたのがすごくうれしかった。矢印は、色のこだわりという面が途中で問題になり、急きょ青から黄色に作り直した。また、雨のことも考えてビニールでカバーするなど、これも工夫した。
私は当日キリスト教会の本部にいたため、実際に使われている矢印を見ることができなかったのが残念。
コミュニケーションカードは、一年生の男の子に作ってもらった。触ったらいけないものには『さわらないカード』を貼ったし、『聞く』『お弁当』など色々なものを用意。
特に、『お弁当』カードは、すごく上手に出来ていた。キリスト教会ではしっかりと使えたと思う。これらの他に、ボランティア用の注意事項を細かく作り、みんなに伝えてくれたのは佐藤青君、五十嵐君。視覚支援のめのチェックポイントの写真を撮ってくれたのは、中村賢治君。この他にもみんながみんな頑張ってくれて、今回スタンプラリーができた。
スタンプラリー当日、あいにくの雨で、私が子供達を駅に迎えに行った時、子供達は初めての電車、初めての街に少し興奮気味?で一瞬私は不安になった。とうとう子供達が高梁に来てしまった!という感じで・・・
私は育てる会の活動に参加していることもあって、見慣れた顔が何人か見れてホッとした。キリスト教会に着き、私は自分の事でイッパイイッパイで子供達の様子はあまり覚えていない。
でも、思っていたよりも子供は落ち着いていたように思う。お弁当も食べ終わり、順調にスタートしていってくれた。みんながコースをまわっている間、裏方で本部に残った人達が、進んで仕事を見つけ、動いてくれた。私は、緊急連絡の自分の携帯が鳴る度に、ドキッとしながら電話に出たが、大きなハプニングもなく、予定時間よりも大分早く全員がキリスト教会へ帰ってきてくれた。
キリスト教会へ戻ってきた子供はみんないい顔してて、子供とボラの関係もスタート前と比べものにならないくらい、いいものになっていた。
急きょ用意した折り紙やスケッチブックも子供達には良かったようだ。
閉会式は、予定ではしないことになっていたが、時間に余裕があったため、することになった。育てる会の担当していただいたお母さんの「今日楽しかった人。」という声に、ほとんどの子供やボランティアさんが手を挙げてくれたのを見て、本当にうれしかった。
やってよかった、と思った。ボランティアのお兄ちゃんの膝の上にちょこんと座っている子供を見ると、コースをまわる間のボランティアの頑張り、念入りな打ち合わせの成果だと思う。私は直接スタンプラリーをする子供達を見ることができなかったけど、でも、きっと子供達は楽しんでくれたと思う。
駅まで子供とお母さんを見送りに行った時、子供と別れるのがすごく寂しかった。
無事、帰ってもらうことがうれしい反面、もっと子供達と一緒にいたいと思った。
きっとみんなも同じ気持ちだったと思う。
子供達が帰った後、掃除までみんなきっちりしてくれた。その後、子供担当、裏方に分かれて反省会をしたが、みんないいこと言ってくれた。
特に裏方で寒い中、危険箇所に立つという仕事をしてくれたみんなが、楽しかった、と言ってくれたことが本当にうれしかった。
今まで色々な反省会をしてきたが、こんなに内容の濃い反省会は初めてだった。
みんないい顔していた。
今回のスタンプラリーで、部員のみんなのいい所がいっぱい見ることができた。毎日夜中の1時2時まで集まって、みんな疲れたと思う。私も、ついイライラしてしまってひどくなったこともある。少しスムーズに話が進み出すと何か問題が起こったり。私達は、この企画の中でいっぱいいっぱい回り道をしたと思う。でも、それが今回のスタンプラリーをよいものにしていったと思う。
私達がしてきたことが無駄じゃなかったということは、子供達の顔を見て分かる。それから、参加して下さったお母さんから届いたハガキからも。
私達がここまでいいスタンプラリーができたのは、色々な、たくさんの人のお陰だ。
育てる会のスタンプラリー担当をして下さった、お母さんのMさん。遠いところ、一度コースを下見して下さり、いろいろアドバイスをくださった。他にも、たくさん相談にのってもらった。
あと、各チェックポイントの施設の方々。入館料無料、ありがとうございました。
その他、JR、市役所、警察。
お金の面では赤い羽根の援助金は学生の私達にとっては本当にありがたかった。
企画段階、講演会とお世話になった保積先生、塚田先生。
部員のみんな。
役員のみんな、本当にありがとう。
お疲れさま。私はすてきな思い出ができました。
まだまだ書きたいこと、伝えたいことはたくさんあるけど、もう書ききれません。
本当に楽しかった。!!!
I.M
自閉症だから、どうのという訳ではなかった。
見た目は至って普通の子供だった。
皆、かわいくてたまらなかった。
巡回の役割をしていたが、声を掛けてくれる子もいたので、とてもうれしかった。
初めての経験、自閉症の子供と過ごすのも初めてだった。
とても不安があったけどでも始まれば上手く進んでいったので本当に安心した。
K.M
準備期間、当日ともとても楽しい日々でした。
自閉症児についてよくわからず、かまえてしまった事もありましたが、実際に会ってみるとカワイイと感じ、また高梁に来て欲しいと思いました。
親からの注文に臨機応変に対応できたと思っています。私だったら怒鳴りつけていたでしょう。
地図班の人達が連日深夜まで集まっていたことは感心しましたが、体をこわさないか心配でした。
N.M
私は自閉症に関する知識はあまりなく、不安を抱いたままこのスタンプラリーを迎えました。
しかし、イベントを無事に終えることができたのと、充実感・・・いろんな感情が交じって、備中高梁駅でみんなをみおくる時に一人で感動して一生懸命涙をこらえていました。
いろんな面も発見できたし、すごく勉強になったし、何より楽しかった。
スタンプラリーの前に担当の子と会うために、A・A・Oの活動に参加させていただいて、その時に担当ボラさんやお母さんが用意していたコミュニケーションカードや写真を用いたやり取りを見学できて大変参考になりました。
先輩の用意してくれたチェックポイントなどの写真はとても役に立ちました。
「次はここだからねー。頑張ろうね。」と言って見通しを立てることができました。担当の子と「がんばる」と言いながら拳を握って、全てのチェックポイントを通ってゴールする事ができました。
他のスタッフの励ましの言葉にも本当に感謝しました。
続いて、スタンプラリーに参加されたお父さんやお母さんからのメッセージです。
「スタンプラリーIN高梁」へ行ってきました。娘には2人もボラさんが付いてくれて、事前に顔合わせもして、打ち合わせはバッチリ。こだわりの強い娘なので色々と配慮もしていただきました。
当日、電車に長時間乗る事は初めてで、始終ウロウロ、靴を脱いだり、寝転がったりと落ちつきのなさはNO.1!
そんなこんなで高梁に着き、改札口で待ってくれていた ボランティア部の方の明るい声。
キリスト教会でまずお弁当。
慣れない場所では食の進まない娘。好きな物だけ食べて、何やらボラさんのたくあんを狙っている。オイオイ……。
ラリーが始まり、親と離れた時、担当のボラさんに対して娘はどんな行動をとるのだろう…。これも勉強と思い、後を付いて行く事にしました。行けども行けども姿がない!追いついた時はゴールまであともう少しという所。姿を見られないようにと電柱に隠れたりする姿はとても怪しい。(黙って付いて行ってボラさんごめんなさい!)
2kmなんて歩けないかも……。心配ご無用、あっという間にゴールした娘。
それもこれも見通しがつくようにと絵カードを用意してくれたり歌を唄ったり声をかけて励ましてくれたから、歩きぬくことができたのです。大変だったと思います。本当にありがとう。
キリスト教会へ帰って母と娘のご対面。
「お母さぁ〜ん」と抱き合う感動の場面といきたいところですが、「あれっ?」娘は折り紙やクレヨンにもう夢中!目が合っても知らんぷり。まっ、いっか!帰りの電車ではちょっと……ありましたが行きと違って何とか座って帰る事もできました。大成功で幕を閉じたのです。めでたしめでたし。初めての事って親も子も不安がありますよね。
でも育てる会の仲間がいる。
助け合える皆がいる。
そう思うと、ちょっと頑張ってみようかなって思えるのです。
その頑張りは失敗したってプラスになる。良い経験ができました。
ボランティア部の皆さん、チャンスをくれてありがとう!!感謝しています。
またの企画を楽しみにしています! (図々しくてごめんなさい) (B.Y)
まず、吉備国際大学の皆さんを始め、高梁の街の皆さんにも我々を暖かく迎えていただけたことを感謝しています。ありがとうございました。
私(父親)と子供2人で電車に乗って出かけるのは、2回目のことでした。
1回目は3年前、保育園の年長さんの時、同じ伯備線の普通列車で新見の西にある、「健康の森学園」と言う入所型施設の見学に行きました。当時、(実は今もですが)自閉症と言う障害に対してほとんど知識が無く、道中、子供がアメリカ映画のように「父ちゃんこりゃヘビーだぜ!」とでも言ってくれるのではないかくらいに思っていたのですが、現実は更にヘビーだった事を記憶しています。
ただ、帰りのバスの中で、自分でリュックサックを下ろし、網棚に荷物を乗せている私にリュックを渡してくれた瞬間のことは今でも忘れません。
なんでそんな事がと思われるでしょう。
簡単に言えば、そんな事でさえ出来ない子供だったからです。
たぶん、その日は私以外に頼りに出来るやつがいないと思ったのでしょう。
初めて私を頼ってくれたようなそんな出来事でした。
なんだか、電車に乗りながらそのときの事を思い出していました。
「こんな私の子供でも、他の人と同じように社会生活をおくる権利がある。」
「なんらかの障害を持った人が、街に、学校のクラスに、数人いるのは当たり前である。」
そんな、権利を主張するだけで通用するような世の中では無い事は十分理解しているつもりです。
でも、今回高梁に招いていただき、こんなに大勢の人たちに街ぐるみで支えていただいていることを、なんだかとっても暖かく感じました。
鳥羽さんの「今日一日、私たちの大事な大事な子供たちの命を信頼して預けます」と言う言葉も、たまには良いことを言うなぁと、ちょっと身がひきしまる思いで聞きました。
お世話になった皆さんに、きちんと感謝の気持ちを伝えなくてはと思いながらも、勝手な思いに終始してしまいました。どうぞこれからもよろしくお願いします。
本当にありがとうございました。 (T.H)
以上、スタンプラリーからの報告でした。
それでは、ここでボランティアの小池良太くんから、「こんな記事見つけました!」というメールをいただいたので皆さんにも紹介します。
昨日の山陽新聞夕刊を読む機会があり、こんな記事が載っていたので、お知らせしておきます。
USA TODAY 自閉症治療へ新法 (11月20日 山陽新聞 夕刊 より)
1997年に公開された、ハリソン・フォード主演のアメリカ映画"Airforce One"のプロデューサー、ジョナサン・シェスタックさん(38)の息子、ダブ君(8つ)は自閉症だそうです。
ロサンゼルスの自閉症治療非営利団体の創始者で代表を務めるシェスタックさんは、自閉症治療のための法案を議会で通すために、3年越しで運動してきたそうです。先月中旬、クリントン大統領がこの法案を盛り込んだ、"Children's Health Act 2000"に署名したのをきっかけに、、ようやく連邦政府が動いてくれたそうです。
同氏のはたらきかけで、ハリウッドの有名人も多数、立法化に向けた運動に参加したようです。
この新法には、自閉症を引き起こす遺伝的な要因の研究・自閉症に対する国民や医師の理解を促進するためのプログラム開発などがうたわれているそうです。同法により、自閉症に関する研究と治療法を模索するためのセンターが、全米5個所に設置されるそうです。
「このセンターで、自閉症の子どもを持つ親たちの疑問点が解決されると思う。」
と、このプロジェクトのスポンサーの1人、ジェームス・グリーンウッド下院議員(共和党・ペンシルベニア)は言ったそうです。
この記事によると、自閉症は、10000人に4から7人の割合で発症すると考えられていたが、専門家の調査によると、現在10000人に20人の割合で発症、増加傾向にあるそうです。
この記事を読んで、世界中で同じような活動をしている団体があるんだなぁと感動しました。開発途上国にも、早く広まることを願っています。将来、愛媛にも頑張って会を設置したいと思います。
自閉症という文字に、敏感になったきょうこのごろなんですが、年度始めには自閉症のことなど何も知らなかったワカゾウでした。ここまで自閉症のことを勉強させて頂いたことに感謝します。
また、これからも子どもと共に、とどまることない成長を志したいと思います。
では、また何か見つけたら送ります。
21/11/2000 小池 良太
記事の内容もさることながら、この記事を見つけて送ってくれた小池くんの思いに感謝です。
「最近本や雑誌を読んでいても“自閉症”という言葉に敏感になっているんです。」そう話してくれる好青年です。
大学を卒業して愛媛に帰っても、自閉症の子ども達の力になってくれると思います。
こんな風に、自閉症の理解の輪が全国に広がっていくといいですね。
パソコン教室に参加して
C.O
我が子にパソコンをさせてやりたい。出来ることを一つでもふやしてやりたい・・・という思いで参加させて頂きました。
我が子は初めてのことが苦手で初回は「行かない、しない、パソコン嫌い」と行きの車に乗るまでが大変でしたが、車に乗ってからはあきらめがついたのかおとなしくしていました。
生涯学習センターに着くと、さっきまでパニックっていたのがうそのようにとても楽しそうに、パソコンをさわっていました。ついて下さったボランティアさんに教えてもらって指示通り(?)できていました。
1回目は途中部屋の中を走ったりもしましたが回を重ねるごとにだんだん落ち着いてきました。障害があるとはいえやはり現代っ子、パソコンにはまってしまえば後は喜んで自分でやっていました。
始めは、ワードに日記を打ち、それがすむとチビッコくらぶ(教育ソフト)、そしてローマ字練習の宿題。
本当に少しずつの歩みでしたが、パソコンに興味をもち、やってみようと思わせるには我が子にとって十分なものでした。
また対人緊張の強い我が子にとって毎回同じメンバーで集まって、同じことをするということはとても良かったようです。
最後は「もうパソコン教室ないの?」と何度も聞いていました。
パソコン教室を開くにあたって、小池さん、堀さん、草野さん、横内さんがボランティアで参加してくれました。
毎週1回で合計10回、平日の夕方だったので大変だったと思います。
また、参加して下さったお母さん方の御協力もあり何とか10回終えることができました。
パソコン教室の内容としては小さな初めの一歩だったかもしれませんが、我が子にとっては、大きな初めの一歩だったように思います。ありがとうございました。
−子ども達のための「困ったとき辞典」−
こころリソースブック出版会 発行
先日、自閉症協会主催の香川大学教育学部附属養護学校教諭の坂井聡先生のセミナーがありました。
素晴らしいお話を伺った後、出版物のコーナーで鳥羽さんが薦めてくださった本です。
自閉症という文字はありません。障害のある子が読んでも、兄弟が読んでも、楽しくてためになる、自閉症の関係の本で初めて子供に渡せた本でしょうか。
この本は、右から開くと子供たち向け、左から開くと親,教師指導員向け解説書となっています。
子ども向けには「こまったときにはどうすれば?」と副題がついています。
表紙を開くと
【トイレに行きたくなって困ったときは?】や
【大切なものをなくして 困ったときは?】など、子どもたちが1度は困った経験があることばかり、14のいろいろな場面のストーリーが展開されます。それも、漢字にふりがなをつけた4コママンガで。
例えば、学校で休み時間遊びに夢中でトイレに行かなかった子が、授業中急にトイレに行きたくなったら・・・。誰にでもありますよね。
困ったときの最初のページは、その場面の流れをマンガで表し、読んでいる子に「君ならどうする?」と問い掛けます。
理想的な行動(正解)を自分で導ける子もいますが、出せない子の為に3つか4つの行動が描いてあり、そのなかから自分が出これだと思う答えを選びます。
そして選んだページをめくると、主人公がその行動をするとどんな結果になるか。
結構辛い結末(不正解)もありますが、そこはマンガ。リアルではないので助かります。
それに正解にならなくても、すぐ下に最初のページに戻ろうと指示があるので、子どもにすると「何々、もう1回やれるのか。よかった今度こそは」っていう気持ちで何回も行動をシミュレーションしながら、理想的な行動にたどり着けるのではないでしょうか。
左開きの親向けのほうは、20ページ足らずですが、この辞典の使いかた例が載っています。
困った場面をわざと作り,その時この本をさりげなく使ってみる。お出かけのとき持って行くのもいいかもしれません。言葉が少ない子どもへの使い方も書いてありました。
帰ってすぐ子どもに渡すと、目を輝かせて何日も読んでいました。そして全て正解を一番に選ぶことができました。でも普段できていないことが多いじゃないの。どういうこと?
答えを選べるからといって、その場で行動にうつせるかどうかというとまた別問題ですよね。でも少し自信を持って行動できるのではないでしょうか。
この本の利用方法は一人一人違うと思います。私は次回のAAOでボラさんの協力の元、場面を作り、体験させようと思います。本をバックに入れて。全て教えていかないといけない子どもたち。PART2,PART3と出版されることを期待します。 (M)
VOLUNTEER・VOICE
*親とボランティアさんが、考えるページ
渋柿と 烏も知って 通りけり
一茶
寒くなりましたね。雨がよく降るなと思っていたら遅ればせながら晩秋らしくなってきました。11月はこうでなくてはいけません。
だけど、11月2日に急に発生した暴風雨警報には参りました。
急な変更の効かない人たちです。制服を着て「学校行くよ」と言ったのは我が子だけではないはず。おまけに予定されていた参観も延期されることなく、消滅してしまいました。
行事がおわり落ち着く季節と思いきや何かと修行は続きます。
さてさて、行事と言えばクリスマス。今年も川崎福祉大学さんからご招待いただきました。
ありがとうございます。
先月の吉備国際大学さんに引き続きうれしいことばかりです。子どもたちは、やはり楽しいことが大好きですね。よく分かっています。ちょっとこれは難しいなとかイヤだなとか思うことは、家を出る前から態度にありあり出ていたりします。うそはつきませんので分かりやすいです。お世辞も言えませんので、態度が気持ちの全てです。
思い起こせば去年の子ども達、ヘリコプターに目を輝かせ演奏に集中して手作りのケーキは、あっという間にたいらげてしまいましたよね。
今から、どんなクリスマス会になるか楽しみです。
どうぞよろしくお願いいたします。
最近、街もクリスマスの雰囲気で盛り上がってきました。このまえケーキ屋さんでクリスマスケーキの注文チラシをもらいました。大事そうに広げて見て「○○(自分の名前)、ザッハトルテください」と紙を渡します。「おいしそうだね。でもクリスマスだから今じゃないからね。クリスマスまでケーキはありません」と伝えると、一旦は引き下がりました。
でも、次の日ザッハトルテの写真部分を切り取ってホワイトボードに貼っていました。
彼にとってクリスマスは、ある1点の楽しみのみで存在するのかもしれません。
ならば、今回は教会に行ってみようか・・・と思っています。YMCAさんいいでしょうか?
今月は、ボランティアさんの原稿がありません。・・・と思ったらいいのがありました。
我が子のAAO活動をビデオに撮影してくださったボランティアさんです。
サポート記録より
大盛 僚子
前日に今回の活動に参加させてもらうことになり、Kくんが今までにどんなことをしてきているのか、一緒にいるときにどんなことに気をつけなければならないのかなど、全く知らない状態でした。
ビデオをとりながら、Kくんと、KさんMさんのやりとりを見ているうちに、私も Kくんともっとかかわりたいという思いが強くなりました。
私はKくんとは初対面でしたが、Kくんが一生懸命がんばっていることが見ていて伝わってきました。歩く時や電車、バスに乗っているときも、大きな声を出そうとしたり、走りだそうとしたりしたとき、Kさんが声をかけると、がんばって守ろうとしました。
次に何をするのか確認している時も、紙をのぞきこんでいました。
マクドナルドへ行くのがとても楽しみだったようで、注文するものを言いながら向かいました。途中たくさんの友達に会ったのですが、そのときには立ち止まりました。
今回、Kくんと一緒に過ごさせていただいたことで、今まで私が「自閉症」について大きな誤解をしていたことに気づきました。
その日の帰り道、Kさんに説明してもらい、少しですが分かったと思います。
これからもぜひ参加させていただきたいと思います。
よろしくお願いします。
ありがとうございました。
どんどんご参加いただきたいです。
私たちの会は、親が「自閉症ってこうなんですよ」ということを親としての思いを込めたもので伝えていきますので、きっと本には載っていないような話が聞けていいと思いますよ。
理解が深まること広がることが、自閉症と呼ばれる人たちの暮らしやすさをどんどん増やしていくことになります。
本人を修行させるだけでは、どうにもならないこともありますので。
高梁のスタンプラリーは、雨にも負けず風にも負けずで、子どももボラさんも親だって元気一杯でした。詳しい報告は本文の中にありますので、ここでは臨場感あふれるレポートをど・う・ぞ。
吉備国際大学 中村 賢治
今日は一緒に歩いているときに、Y君が何度も笑顔を見せてくれてそれがすごく嬉しかったです。
「白いゾウはどこ?」と聞かれて返答に困ったことはお察しのとおりです。
それは武家屋敷を過ぎ線路下を通ってまもなくのころ。
Y 「ねえねえ、白いゾウはどこ?」
けんじ「ん?それはね…(考え中…しかし記憶のどこをたどっても白いゾウが
出てこない。しかしそこに天の助けが!)
あっ、Y!あそこにも看板があるよ!『Bコースの矢印はどっち方向を向いてる?』 」
Y 「前方300メートル先、黄色い矢印は左方向でーす!」
けんじ「左方向ですか〜。その先には何があるのかな?ちょっと地図で確認してみてください〜。」
Y 「(確認中…) 教会…ねえ教会ってどこ?」
けんじ「教会はね、最初にみんなで集まってお弁当食べたところだよ。」
Y 「そこに白いゾウいる?」
けんじ「(うぐっ…質問が戻ってきた…)うーんと、そうだねえ…あっ、Y! 教会が見えてきたよ。
今タクシーが通った所に見える赤い三角形の『止まれ』の看板の先に見えるかな?」
Y 「うん。 (間をおいて) 教会の屋根って何色?」
けんじ「黒…かな…。屋根の上に十字の…わかる?十字架が見えるよね。
あれが最初みんなでいた教会だよ。…あ、写真で見たほうがいいかな。
(写真を見てみる)ほら、おんなじように上に十字架がたってるねぇ。」
Y 「(うん、と首を縦に振った後、幼稚園のほうを見て) …ねえ、砂場で遊びたい。」
けんじ「ん、それはもうすぐゴールだから、今はゴールしてからにしよう。」
Y 「(というと別に名残惜しそうもなく歩き、教会前の横断歩道へ)
ねえ…DとH(兄と妹)はいるかな?」
けんじ「んーと、たぶんD君は着いてると思うよ。出るの早かったからねえ〜。でもこっちもけっこう
早いんじゃないかな。(横断歩道の目の前にきて)はい、車はこないですか?
みぎひだり見てみよ〜う!(確認して)…よし、渡ろう!」
Y
「(ちゃんと手を上げて渡るが、3つ目の横断歩道を渡り終わるくらいから、
はやる気持ちからかちょっと走り加減になる。
それを制したあと教会の門に入ると) D〜!! (大声)」
けんじ「ハハハ、D君いるかな?
(玄関前まで来る)よし、Y。かさを(指を差して)ここに入れて。
(かさを入れて)じゃ、靴脱いでそこの下駄箱に入れよう。
(…と言うよりも早くすでに靴を脱いでいて下駄箱に靴を入れると中に走って入る)
Y、そのお姉さんにシールもらってゴールだぞっ!
何班かと名前を言ってあげてくださ〜い!」
Y 「8班『M.Y』です!(大声)」
ボラ達 「はい、ごくろうさまでした〜。じゃあこのシールを好きなところに張ってくださ〜い。」
Y 「(Y、もらった『くま』のシールを、その前にはったナマズの上に貼ろうとする)
あのねえ、このくまがナマズを食べちゃったんだよ!」
ボラ達 「え…その上に張っちゃうの?」
(そこにいる一同、このままではナマズが報われないと思い、なんとかナマズ救出作戦を試みる)
けんじ 「でもほら、熊はもう魚をくわえてるからナマズはいらないんじゃないかな。」
Y 「じゃあ、くまはねえ、ナマズもいっしょに捕まえたんだよ。
(そう言って熊、ナマズの隣に貼られ、我々のナマズ救出作戦は成功した)」
こんな感じで波乱万丈な・・ スタンプラリーは終わったのでした。
本当に、ありがとうございました。いつも、いつもボランティアさんは子どものために一生懸命動いてくださいます。私たちの子どもは、いい出会いがいっぱいあって幸せです。
いいボランティアさんの友達は、いいボランティアさんだ。
みんなで広げよういいボランティアさんの〜輪!
また、遊びに行ってもいいかな? いいとも〜!(古)
楽しさが ゆきだるま式だ 育てる会 (心の俳句)
(ボランティアボイス 文責:長谷川 和美)
特定非営利活動法人 岡山県自閉症児を育てる会 事務局 赤磐郡山陽町和田194−1 「太陽の家」 Tel.Fax.(0869)55‐6758 E-Mail acz60070@syd.odn.ne.jp |