sorry,japanese only

平成13年3月2日

       第 34 号

NPO 岡山県自閉症児を育てる会

 春のきざし

 「平成13年度 会員募集」 の 前に・・

 AAO説明会を終えて

 キッズルームに参加して

 勉強会のお知らせ

 サッカークラブのお知らせ

 O・H・A の 会

 水泳教室のお知らせ

 女の子グループの集まりについて

 パソコンのすすめ

 近隣の講演会の案内

 「叫び」 吉田 英生

 「自閉と向き合う 18」 青山 新吾

 ボランティア・ボイス

  育てる会玄関へ  

 日差しもめっきりと明るくなりました。もうそこかしこに春のきざしも見えはじめています。
皆さん、いかがお過ごしでしょうか?

 さて、去る2月10日・11日と、恒例の年度末の世話人冬合宿を閑谷学校にて行いました。
世話人12家族とボランティア、アドバイザーとして青山先生にも加わっていただいて総勢60人ほどの合宿でした。

 子ども達はボランティアさんにお願いできたので、私達世話人は終日会議に集中することができました。
都合のついた父親達にも一緒に会議に参加してもらい、初日の話し合いが終わったのは、もう未明の4時をまわっていました・・・。
次の日も朝から、食事の時間を惜しんでの話し合いが続きました。

 私達は、毎年この時期に1年の活動の反省と、次の年度の方針を考えます。一泊二日の合宿では足りないぐらいですが、それでもせいいっぱい時間をかけて、しっかり意見を出し合うことで、また1年頑張っていこうという指針を見出すことができます。
 
世話人みんなが率直に自分の考えを述べやがて共通認識が生まれ、みんなで育てる会を育てていこう!
 会の運営にとって1年でもっとも大切な会がこの合宿かもしれませんね。

 合宿に参加されなかった、一般の会員の方には、決まったことだけお伝えしますね。

まず、スリム化という話です。なにしろ、子ども達にやらせたい事、必要な事・・考えているうちにあんな事もこんな事も・・とドンドン増えてきて、手いっぱいになってきてる、という反省です。

 世話人たちも、みんな自閉症児の母親たちです。我が子の事を一番に考えたいです。
でもみんなの事や、小さいお子さんの事を考えたら、やっぱりみんなで助けてあげたい、助け合いたいと願っています。
 そこででてきたのが会の運営ぼスリム化です。

 今の活動はどれもこれも、子ども達にぜひとも必要だと思ってはじめた活動です。活動自体は減らして行けません。
でしたら、負担を減らすためには・・一つは後にも出てくるような一般事務の独立、切り離しです。これについては、次の「平成13年度 会員募集の前に」で詳しく説明しているのでお読みください。

 もう一つは、先ほどは「一般の会員の方には・・」という言葉を使ったのですが、「世話人」「一般」という言葉が一人歩きしてしまっているのではないか、という意見です。「私、世話をする人」「私、お世話になる人」そんな区別をしているから、世話人の方に負担がかかり過ぎているのではないでしょうか。
本来、同じ親なのです。
みんなが出来る範囲で世話人となってくれれば、会の活動も随分スリム化できるのではないかという発想です。
 行事一つをとってみても、世話をする人が誰か別の人のためにしようと思えば、キチンと丁寧に、とか考えて負担も大きくなります。参加する人全員が、お客様ではなく、できる範囲で動く主催者の側だと考えれば、みんなの負担も軽くなると思います。

 そこで、来年度の会員募集は、「子どもたちの為に、いっしょに頑張ってくれる人」です。
もちろん、今は子どもが小さくて我が子のことだけで精一杯というお母さんもいらっしゃるでしょう。
自閉症児が一番大変なのは、告知を受けてから就学までの頃だと思います。
 そんなお母さんには、今、人の世話をしてほしいとは思いません。実際、無理があるでしょう。今は
「お世話になる人」でいいと思います。我が子の事を一番に考えてあげてください。
 でも子どもさんが少し落ち着いてきて、少しは手が離せるようになってきたら・・
そのあいた手を、後に続く誰かのためにも使ってほしい、そんな願いを持っている「育てる会」です。

 
会としての目標は、来年もやっぱり
「一人前(いちにんまえ)」を目指して、日々努力を続けていこう、というものに決まりました。今年と同じものです。

 たとえ自閉症という障害は持っていたとしても、子ども達なりの自立を目指す会が育てる会なのですから、これは変わりません。

 活動に関しては、おおむね今年と変わりません。ただ「山登り」に関しては、例会として企画するのではなく、他のサークルと同じように、「山登り」に参加させたい親達が声をかけあって、自由に参加を募って登ろうか・・という意見がでました。

 また、今年度の例を見ても、途中からOHAの会や女の子グループ、パソコン教室など新しい企画が次々生まれてきました。来年度も全てアリです。ただし、スリム化を考えて、「この指止まれ」と手を挙げた人が、企画からいろいろ考えてくださいね。もちろん、指に止まった人も同じですよ。子ども達の自立に向けて、親も主体的に動いていく育てる会でありたいと願っています。

 それでは、それらもふまえて、いよいよ来年度の会員募集です。でもその前に・・・


平成13年度 会員募集の前に・・ 

 学校や園でも卒業式や卒園式が近づいてき、来年度から始まる新しい生活に思いをはせているご家庭も多いと思います。

 育てる会でも新年度を前にして、今年も会員募集の時期になってきました。今年度、途中から入会された方もいらっしゃいますので、簡単に育てる会の会員募集のやり方について説明いたします。

 私達の会では、自動継続の形ではなく、毎年新たに入会の申込をしていただくようにしています。
今年の活動を振りかえっていただいて、また来年からも子ども達の成長を願って、いっしょに頑張っていこうという、熱い思いの親たちの会でいたいと思うからです。

今年度もいろんな事がありました。OHAの会や女の子グループができたり、川ア医療福祉大学のボーリングへの招待や、吉備国際大学のスタンプラリー招待も新しい喜びでした。
 なにより、AAO活動やキッズルームも今年からでしたね。全ては本気の親たちが集まっていたからできてきたことだと思います。

 来年もいっしょにやっていこうと思っている人「この指とまれ!!」です。

ただ、いつも1からの新たなスタートですので、正直いって予算たてに苦労します。もちろんNPOの法人となりましたので、世話人だけになっても責任は持って活動は続けていきますが、会員予定数がわからないと予算も立てられません。そこでみなさんに4月からも、育てる会に引き続き入っていただけるかどうかをお尋ねしたいと思います。

 会費につきましては、申し訳ないのですが値上げを予定しています。と申しますのは、事務局機能の独立を考えているからです。現在は鳥羽代表が事務局も兼任していますが、ご存知の方もあると思いますが、会の活性化の為、現在の任期(平成14年3月まで)終了時点で代表の交替を申し出ています。

 ただ育てる会は若いお母さんが多い会で子ども達は、まだほとんど小学生以下です。自閉症の一番大変な時期にいる方も多いです。みんな自閉症児をかかえて暮らしている親たちです。
 出せるエネルギーには時間的に限界があります。
 できれば、それは子ども達の療育と活動に注いでいきたいですね。

 そこで、世話人の研修合宿で出てきたのが事務局の分離独立案でした。また、そうでないと誰も次の代表を受けられないのではないか・・との意見もありました。

 事務局員給与、時給650円で月30時間で約20,000円、事務局家賃5,000〜6,000円(事務局移転予定)、電話代他 5,000〜6,000円、あわせてざっと 月30,000〜32,000円(あくまで概算です)・・会員60〜70人が維持できたとして(現在71名)、一人あたり月500円程度の負担増になります。
 つまり現在、月 500円の会費が月1,000円、年会費12,000円程度になるということです。

 一応会費がこのくらいの額になるであろうということを考慮にいれて、次年度の参加意志の有無をお聞かせください。詳しい事や、正式な会費の額は来月号の会報でお知らせします(参加希望の方の人数によって、会費の金額は多少変わるかもしれません)。
 同封のハガキ(正会員の方には、会報にハガキを同封しています)を、仮申込書とさせていただきます。正式の入会は会費が振り込まれた時点といたしますので、このハガキは強制力を持つものではありません。

 もちろん、新たに入会希望を募ると申しましても、今年からの継続の方は当然入会金は不要ですし、賛助会員の方の会費も現行のままの3,000円とする予定です。

 どうぞ、よく考えてお返事をください。ハガキは、3月15日必着でお願いします。

 

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AAO説明会を終えて

                                長谷川 和美

 2月21日、生涯学習センターにてAAO説明会を開きました。
 参加したいボランティアさんと保護者の方に集まっていただきました。

 「育てる会とは」
 「AAOとは」
 「今年度参加した保護者からの報告」
 「今年度参加したボランティアさんからの報告」
 「AAOの実践ビデオ視聴、システム説明、今年度の反省、感想」
 「質疑応答」
 「保護者に向けて」

 という流れで聞いていただきました。
 開催側の話だけになってしまいますので、参加した方の話もお聞きしたいと思いますが、 それは次回にしましょう。


 まず、
1番に書いておきたい重要な事があります。
 それは、親だけの話の中で出たことについてですが、誤解があってはいけないのでここであえて記述いたします。

 Nさんより
 「子どもの(試験などの都合で)参加できない日がありますが、その時は休んでいいのでしょうか」 というご質問をいただきました。
 その時の解答の延長で
 「ボランティアさんと話し合っていくうちで、『家に来てください』『いいですよ』が成立すれば活動が可能ではないでしょうか」
と言いました。

 ここで、誤解しないで頂きたいのは、子どもの活動は、それぞれの場所で行なわれますが、あくまでも親は「京山公民館」、もしくはその近辺の施設で集まるということです。

 確かに活動の幅が狭くなり企画が立てにくくなりますが、ボランティアさんを拘束しすぎないために最低限のきまりは必要です。

 それに、鳥羽さんの話の中にもありましたが、「みんなで子どもの無事を祈りながら待つことの一体感」を大切にしたいと思いませんか。
 親は日々の生活に精一杯で交流などほとんどできません。
 特に最近の育てる会は毎週何か企画があって、日々はその準備、当日は当日でばたばたする状態です。座談会もままなりません。

 だから、この時間を大切に使いたいと思うのです。
第4日曜日の10:00〜12:00であること(7月は変更有り)親が集まる事これは基本体制です。
 家の近辺で活動したいという意見はたくさんありますが、基本体制は基本体制として知っておいて頂きたいです。

 日にちや場所の変更はあくまでボランティアさんのご都合で決めていただきたいと思います。
 活動や企画が少しでも立てられるように、調理室や木工室、その他の部屋を月代わりで一つぐらいは押さえようと思っています。
 調理室の希望が多ければ、押さえられる時はがんばって押さえます。
 (企画を長谷川まで1ヶ月前に報告くださる場合のみ押さえる事ができます)

 ボランティアさんに負担をかけすぎないようにするためにも、ひいてはAAOを長く続けるためにも「基本体制」についてご理解ください。
 念のため話をさせていただきました。


 さて、説明会当日は申し込みいただいた方はもとより興味をもたれて当日参加くださった方など、こちらが準備していた資料が不足するくらい多くの方にご参加いただきました。うれしい限りです。

 説明する側もただの自閉症児の親です。療育の専門家ではありません。
 しかも、まだAAO活動自体がやっと1年終わろうとしている状態で、話すことも1年分しかありませんでした。

 どこまで話を理解していただけるか不安でしたが、「わかりやすかった」「よく理解できた」「ぜひ、ボランティアとして参加したいと思った」などの感想をいただきほっとしています。
 あとは、ボランティアさんからのアンケートを待つだけです。

 ぜひ、多くのボランティアさんに賛同していただき参加していただけたらと思います。
 よろしくお願いいたします。
 不備は多々ありましたが、素人ということでお許しください。

 壇上からみた皆様の表情はどなたも真剣で、まっすぐで、とてもすごい「熱」を感じました。私のジョークも真剣にとってくださり‥でも「ブスの素人」だけは笑って流して欲しかった‥説明会の壇上で極寒の風がふいたような気がして‥(笑)
 でも、極寒の風も「熱」で春風になったのはまちがいないです。 最後までちゃんと聞いてくださってうれしかったです。

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 去る2月24日土曜日、今年度最後のキッズルームが行われました。
 人数の増加で手狭になった会場を、生涯学習センターのアリーナに移して行いました。
21家族、兄弟児を含めると、40人以上の子ども達が集まってくれました。
参加されたお母さんからの感想が届きましたので、皆さんに紹介しましょう。

キッズルームに参加して

               K

 今年度のキッズルーム、全5回、全て参加させていただきました。

まずはキッズルームを企画、準備、開催してくださった世話人の方々、大勢のボランティアさんに「ありがとうございました」とお伝えしたいです。

 我が家の息子 Tは何でも楽しめるというタイプの子どもではなく、興味が狭く「ひもさえあれば僕は幸せ」みたいな子です。それでは困るので、行事には訓練のつもりでなるべく参加するようにしていました。


 第1回のキッズルームでは、初めての場所ということもあり、「カエル、カエル」と大騒ぎでしたが、私は何事も経験と思っていたので、Tのできそうなコーナーをまわり、手助けしながらきっちり「できた」で終わらせていました(Tは泣きながら)。

 でも、ふと周りを見まわしてみると、みんなとても楽しそうにしていて…・、今までの私のやり方(経験をつんで興味や楽しみにつなげていく)に疑問を抱きました。
 このやり方で、確かにTの世界は、少しずつひろがってきていますが、キッズ・ルームでは、もっと別のもの…、うまく表現できないのですが、この空間を楽しむというか、みんなが楽しんでいる時間を心地よく過ごすというか…、そんな風にできたらステキだろうなとおもい、2回目以降は、
「私もTも無理をせず」をモットーにやってみました。

 集団での活動以外は、「ボールを5回蹴ってからなわとびを貸してもらおう」等、こだわりの部分も認めてやりながら、少しずつトライやルのコーナーにも参加できるようにしていきました。
 人形劇の時も、ひとりで座れないのなら、私の膝の上に座らせ、時々曲に合わせて揺らしてやり、見なくても雰囲気を感じとってくれればいい…・、そうやって回を重ねていきました。

 先日、今年度最後のキッズ・ルームに参加して、前半は会場が今までと変わっていたこともあり、最悪でした。
 「キッズ・ルーム スンダラ カエル」とひとりで騒いでいました。
 が、顔見知りのボランティアさん達は、笑顔で声をかけて下さり、そう言うところは本当にありがたく、だから安心して参加出来るのだと改めて思いました。

 後半は、雰囲気にも慣れ、新しい遊びにも挑戦しました。  

 回転キャタビラーでは、私は無理ではないかと思っていたのですが、本人、やる気になっていたので、ボランティアのお兄さんに乗り方を教えてもらい、じゅんびOK。動きはじめると、表情がだんだんゆるみ、とても楽しそう…。はじめは、私の方を見て笑っていたのですが、しばらくすると、動かしてくれているお兄さんのほうを見て、「楽しいよ」をアピールしていました。なかなか他人に笑顔を見せない子なので驚きました。
 親子で楽しみながら、ボランティアさんとも楽しみを共有し、関係を作って行けたら良いなと思っています。

 人形劇では、今回初めて人形を目で追っていました.落ち着いて座れないからと思い、一番後ろに座っていたのですが、前の人の頭でよく見えなかったらしく、体を右に左にと傾けていました。座るのもいつの間にか、ひとりでシートの上に座っていたし、1年前の第1回の時のことを思うと、ずいぶん成長したものです。

 1年で人形劇が見られるようになるとは思っていなかったので、とても嬉しいです。
岡大の皆さんが、同じものを交えながら、繰り返し してくださったおかげだと思います。
ありがとうございました。

 成長といえば、もうひとり、弟の方ですが、キッズ・ルームに参加する事により、ボランティアのお兄さん・お姉さんと一緒に遊ぶ楽しさを知る事が出来たようです。

母親べったりの甘えん坊でしたが、今ではすっかり「お姉ちゃんと遊ぶ」といって、私から離れて楽しむ事ができています。これは、他の行事にもつながり、わたしとしても、弟が泣くことの心配がなくなり、安心して参加出来るようになりました。

 今までTと弟、どちらも中途半端で欲求不満状態だったのですが、ボランティアさんにかわいがってもらい、思いきり遊んでもらい、満足そうな顔で私のところに戻ってきます。
 ボランティアさんには、本当に感謝しています。ただ、なかなかお名前が覚えられず、申し訳ないのですが、失礼をお許しください。

 これからも色々な行事に参加して、少しずつ親子で歩んでいこうと思っていますので、どうぞ、よろしくお願いいたします。

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 3月度 勉強会のお知らせ 

◆日  時 / 平成13年3月8日(木) 10:00〜12:00
◆場  所 / 育てる会 事務局
◆内  容 / 「ともに」療育センターに学ぶ
◆持 ち 物 / 「ともに 4号」
◆会  費 / 100 円プラス資料代
◆申込み先 / 育てる会事務局にFAXかE-mailまたは、電話でお申し込みください
◆申込締切 / 3月6日(火)

 今年度最後の勉強会となりました。

 今月は先月の粗大運動に続いて微細運動,手の機能について勉強したいと思います。

多くの方の参加をお待ちしています。


サッカークラブよりのお知らせ

 少しずつ春の気配が感じられる様になりましたね。
でも、うちの子この時期からしばらくの間は毎年花粉に悩まされるのです。

皆さんはどうですか?
春の訪れとともに卒業の季節ですね。
サッカークラブのボラさんのなかにもここで御卒業なさる方もおられます。おめでとうございます。
これからもそれぞれ新しい場所でのご活躍をお祈りしています。

さて、今年度最後の練習は下記のようになりましたみんなでがんばりましょう。
ボラさんにはお忙しい時期だとはおもいますがよろしくおねがいします。

3月度 サッカー練習日 

   日 時:平成13年3月24日(土)10:00〜12:00 (945分集合)
   場 所:福島小学校グランド(岡山市立川町3−37)(雨天の場合;福島小学校 体育館)
   持ち物:マイボール(体育館で使用することも考えてきれいにふいておいてください。)
       ゼッケン、カード、お茶(ボラさんの分も)
       体育館用シューズ(雨天のとき・・ボラさんもお忘れなく)
   参加費:ボラさんの交通費を参加者で割ります。

   ◎ 欠席の人必ず3月10日までに連絡してください。

 

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 O.H.A の 会

Okayama High functioning autism Aspergeer

O・H・Aの会 ご案内

 2月は10名の参加者が集まりました。1月の親子親睦会の感想を交えて今後の勉強会の方向性など話しました。

おすすめHPの紹介、最近読んだ本の紹介。
小学生の母が中心の会です。少し先輩のお母さん方のお話などきけたらいいなぁとか、療育手帳について、心の理論の獲得について等話は付きません。

10人いれば10通りの個性がある子供達です。高機能広汎性発達障害という、関わりで苦労している子供達を見つめて、同じ悩みを持つ親として、支えあえる場、相談できる場の提供になれば、帰りは少し心軽くして家に戻ろうを合い言葉にこれからもやっていきたいと思っています。

興味のある方、必ずEメールかFAXかハガキで事務局までご連絡下さい。
事務局が大変混乱しますので、必ず文章で連絡をお願いします。

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  日時  3月12日(月)  10時より
  場所  京山公民館
  会費  100円 + 資料のコピー代
  締め切り 3月7日

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                                O.H.Aの会 担当

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 3月度 水泳教室のお知らせ

日時:平成13318 15301730
場所:岡山OSKプール

2,3日暖かい日が続き、春をつげるように鳥が鳴いています。
卒業の季節にですね、おめでとうございます。
卒業しても、岡山にいらっしゃる方は、ぜひ、ボランティアとして参加してくださいね、そして、子供たちがどんな人に成長していくか、見守ってほしいと思います。

ボランティアの方は、教室に来られると、いつも自分の担当ではない子供たちにも、笑顔であいさつして下さいます。目だけで答える子、「こんにちは」と言っても、どこを見てあいさつしてるか分からない子、さまざまです。でもあいさつして下さる事で、子供たちは、とてもいい勉強をしています。これからもよろしくお願いします。

みんながんばっている様子を少し

いつもニコニコ、自身をもって、クロールの練習をしている・・・・・Iちゃん

プールサイドに落着いて座り、バタ足ができるようになったよ・・・・・Rちゃん

プールの水が恐かったけれど、ボランティアさんと初めて入った時の笑顔がすてきだった・・・・Tくん


次に、毎回ボランティアとして参加してくれている、中村さんからです。


「泳ぐのが好き」という事だけで水泳教室のボランティアをはじめました。気がつけば、もう1年以上になります。始めたばかりの頃に比べて、参加される子どもさんもボランティアさんも増えて、にぎやかな中でのプールの時間が毎月本当に楽しみです。

他のどんな活動よりも、子どもの笑顔が見れて、子どもと向かい合える。成長が目に見えてわかった時なんて、なんとも言えない気持ちになります。

水の中の子どもたちって、本当に生き生きして輝いています。
いつもいつも元気をもらって帰ります。
「水着がイヤで…」なんて事も聞くけれど、もったいない!!
プールに来てみませんか?子どものまた違った面が見られますよ。

最後に、担当をして約1年間、毎月ちょっとずつできる事の増えていくMくんへ、

お姉ちゃんは、M君の成長が嬉しくて嬉しくてプールが楽しみです。

シャワー頭からかかっても泣かなくなったね。最初は、シャワーなんて寄せつけなかったのに…・。
いつのまにかMくんからシャワー浴びに行くようになったね。

バタ足も上手になったね。水しぶきがイヤで顔を手で覆いながら頑張るMくんに励まされてるよ。Mくんと一緒にお姉ちゃんも少しは成長しているかしら…?抱っこを求めるMくんに甘やかしてはだめだってわかっていながら、内心とっても嬉しくって、ついつい応じてしまうし、潜る事ばかりにこだわっていて、Mくんに辛い思いもさせちゃった事あったね。ごめんね。遊びの時の楽しそうなMくんを見て、焦らずゆっくりゆっくりいこうって心に誓いました。Mくん、これからもよろしくね。

Mくんの笑顔にお姉ちゃんはいつも救われているんだよ。本当にありがとう。

                          川ア医療福祉大  中村愛

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 女の子グループ 集まりについて 

先日の2月3日(土)に岡山市平井の東山公民館で女の子グループの集まりを持ちました。今回はペットボトルを再利用しての編み物を親子協同してやりました。他にもティッシュペーパーの箱を再利用しての編み物にチャレンジした人もいました。

 最初は、これは少し難しかったかな? と思いましたが、やっているうちに少しずつできだす子もいて、チャレンジするのもいいものだと思っています。
 少々時間がかかるかもしれませんが、是非完成させて学校にでも、していかせてやりたいものだと思っています。また、超極太の編み針で編むマフラーも来冬にはチャレンジです。少しずつでも、この子達の趣味が広がってくれたら親として嬉しい限りです。

 次回は、春休み中に、子ども達自身でも出来るようなお菓子作りを考えています。
また、来年度の計画もみんなで考えてみたいと思っています。

                            女の子グループ 担当

 


今や世の中、IT時代。

世話人間の連絡は、メールがほとんどです。一人が伝えたい事をポンと送れば世話人全員のパソコンへ送信されます。電話連絡はもう必要ありません。なんと便利な世の中でしょう。

 次は、パソコンを買って、生活が変わったといわれるbubu父さんです。


 パソコンのすすめ 

<パソコンを買ったきっかけ>

 最近、妻は毎日パソコンに向かっています。ほんの少し前まで、育てる会の行事等のやりとりは、ファックスと電話だったので、電話の前に向かってました。長大なファックスを送ったり、送られたりで、大変そうでした。

「これがメールでやりとりできれば、いいのに」そう思ったのが、“パソコンを買おう”と思ったきっかけでした。もちろん、ほかにも、インターネット上には、参考になる「自閉症児のこどもを持つ親のホームページ」や「専門家のホームページ」がかなりの数があるということを聞いていましたので、パソコンを買って“ホームページが見てみたい”という願望はありました。


<パソコンを買う以前の我が家の状態>

私は、アナログ人間です。機械は苦手です。妻もたぶん、そうです。
パソコンどころかファックスを買ったのも、実は最近です。
パソコンも買ったらすぐにインターネットができると思っていました。

でも、インターネットが使えたのは、買って1カ月も後のことでした。
インターネット契約するためには、クレジットカードが必要だったのです。それまで、我が家は1枚もクレジットカードを持っていませんでした。
「いまどき、そんな人がいるなんて…」とあきれられ、クレジットカードができるまでの1ヶ月間は、とても長く感じました。


<メールの利点について>

 いいホームページがたくさん見れることも魅力ですが、なんといってもメールが便利なのです。
日々、忙しいお母さん方は、少しのあいた時間を見つけて、こどもの関係の電話をかけたり、ファックスをしたりされてるのではないでしょうか。メールなら夜遅い時間に送っても相手の迷惑にならないし、逆に自分の好きな時間にメールを読めます。複数の人に一斉に送信することも可能なので、手間もかからないし、予定表などはメールに添付して送れるので、非常に便利です。


<パソコンのよさ>

パソコンを買って、半年ですが、今ではなくてはならないものになっています。機械がとても苦手な私でも、最大限には使えないものの、1週間ぐらいで最低限の使い方はできるようになりました。この文章も、育てる会事務局へメールで送ります。でも、私がパソコンに向かえる時間は限られています。今日も妻が寝てから、パソコンを使っています。

息子も、パソコンには非常に興味を持っています。ほかのことは、教えてもなかなかできませんが、なぜかパソコンは教えなくても、操作を覚えます。(なんとなく理由はわかりますが) 私から見れば、家庭のパソコンは、妻と子どもに必要なもののようです。

 ちなみに、私は家電の販売員ではありません。

                       bubu父より

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  近隣の講演会等のご案内

パトリシア・ハウリン教授 来日記念講演会 (大阪)

    日 時:平成13年3月18日(月) 13:30〜16:30(受付開始 13:00〜)          
   場 所:ドーンセンター 7階ホール
         大阪市中央区大手前1-3-49 Tel.06-6910-8500
         JR 東西線 大阪城北詰駅 2号出口 西 550m
   テーマ:
「自閉症の理解と支援システム」
   講 師:パトリシア・ハウリン教授
         (ロンドン大学医学部セントジョージ医学校臨床心理学教授)
   参加費:3,000円
   主 催:NPO法人 大阪自閉症支援センター、大阪自閉症研究会
   申 込:Faxにて『氏名、連絡先(住所.Tel.Fax.)職業または保護者』を記入して、
       NPO法人 大阪自閉症支援センター Fax.06-6607−2249 まで
        (定員を超えた場合のみ、断りの連絡あり。連絡のない場合 参加可能)


パトリシア・ハウリン教授 来日記念講演会 (京都) 

   日 時:平成13年3月20日(火) 午前10:00〜12:00
   場 所:ハートピア京都・京都府立総合社会福祉会館(京都市中京区竹屋町烏丸東入る)
                           地下鉄烏丸線「丸太町駅」
5番出口

   講 師:パトリシア・ハウリン先生
         (ロンドン大学医学部セントジョージ医学校臨床心理学教授)
   著 書:「自閉症 ― 成人期に向けての準備」他

   演 題:「自閉症の教育と心理治療〜現在の到達点と今後の指針〜」
   参加費:2,000円(当日会場で徴収)
   申 込:不要(申込は不要ですが、混雑が予想される為、会場へは早めに)
   問合せ:日本自閉症協会京都府支部事務局 宮内さん(
Tel.0756311049


コミュニティカレッジ倉敷セミナー

『自閉症の学校教育シリーズ 第4回(全10回予定)』

   日 時;平成13年3月12日(月) 18302030
   場 所:倉敷市民会館 大会議室
   内 容:環境の構造化(映像で学ぶ)
   講 師:佐々木
正美(コミュニティカレッジ倉敷 校長・川ア医療福祉大学 教授)
   対 象:教育・保育関係者、施設関係者、保護者、その他
   参加費:
1,000
   主 催:TEACCHを学ぶ倉敷親の会
   申込先:事前の申込は不要
   問合せ:
Tel.Fax.0864247622(岸本)


『 親のための TEACCH勉強会(佐々木セミナー)』

   日 時:平成13年3月6日(火)10001200
   場 所:川崎医療福祉大学(倉敷市松島)当日の使用教室は玄関付近に掲示
   講 師:佐々木正美先生(川崎医療福祉大学
教授)
   参加費:
300
   申込先:不要(当日
大学の教室で受付)


さて、次は、おなじみの吉田先生と青山先生からの投稿です。

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叫 び

吉田 英生

 担任の先生とうまくいっていない子どもが、計算問題をしていました。復習のドリル問題をしようとしません。
絶対教えてやるから、やろう。」と私の方が懇願するように言い、計算を始めました。分数の問題を34問、ほとんど答えを教えるようにして解かせました。

 5問目からは、「こりゃあ、わかる。こんで、ええ。(これは分かる、来なくていいです)」と、偉そうに私が教えようとするのをさえぎり自分で計算を始めました。
 まるで、さびたギアに油をさして動き出した歯車のようです。しばらくほかの子どものところで教えた後に彼のもとに立ち寄ると、「
引き算もわからんようになっとる・・」とポツリ。
 私は、再び丸がかえの援助を始めます。折れそうな「やる気」を支えるために、
最大の援助を最小限出して助けます。

うまくいかない時,“なるほどそんな気持ちでいるのか”とことばを使ってそのときの気持ちを言い表すことのできる子どもは、ことばの端々から感じさせてくれます。ことばで伝えない子どもの場合もこれと全く同じような感じ方、考え方をしているのではないかと思って「援助」を考えることが多くあります。
 できないのではない、しようとしないのではない、やろうと思うけどやれないのだ、やろうと思って動いていても、やれない自分に気がついて折れてしまうのだ、と。

 子どもには、ていねいなかかわりが必要です。できるだけ、細やかな配慮をして、子どもの小さなことも見逃さないような目をもって。「細やかに、ていねいな指導、援助をする」ために、先生と子どもがマンツーマンで過ごす体制の学校もあるようです。できないことを助け、新しいことを教えていくためにマンツーマンがプラスになることはとても多いです。

 しかし、マンツーマンのよさの陰には、子どもが勘違いをする危うさも持ち合わせています。安全で混乱しない生活のために、常に担任の先生(親)がついて歩くような生活の中では「わからないから考えて解決してみよう」、「困ったときには誰かに助けを求めよう」という考え方が子どものなかから抜け落ちてしまう危険があります。「わからないからパニックになる」と「わからなくなる前に先生(親)が教えてくれる」との間にはもっともっとたくさんのステップがあって、「パニック」と「転ばぬ先の杖」の間にはたくさんの学びがあるはずです。

さびたギアに油をさして動き出させるときにはていねいに教える。折れそうな「やる気」を支えるために最大の援助をしながら、いつも心の中では、「どこから自分でさせようか」と機会をうかがう。「そんなことはもう自分ひとりでもできるんだよ。できることとできないこととの区別なく、何でも『助けて』とはいわないのがお兄さんになることだよ。」とことばで伝えていく。「最大の援助を最小限出す」とは、そんな意味である。

私は、「TPOに応じた行動」をとれる子どもであってほしいとよく話すのですが、行動が、プレイス(=場所)ではなく、パーソン(=人)によって極端に左右される子どもがいます。そして、なぜかうまくいかない相手の方が、愛情深い人であり、いつもそばにいてくれる人であるということもありえます。

離れられない思いと愛情を人質にして、心がすれ違い、行動が離れていく。

「わたしノビノビする人、あなたノビノビさせてくれる人。」なんて、子どもの勘違いをした声が聞こえてくるようです。

 

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自閉と向き合う 18

青山 新吾

 ホカホカ弁当の教育学

 あるお母さんとお話ししていた時のことである。

「青山先生、私、この前発見したんです。」
とおっしゃった。何を発見されたのかと伺ってみたところ、次のようにおっしゃった。

「この前、夕方に急に用事が出来て、どうしても食事の準備が間に合わなくなったんです。それで、上の子(お姉ちゃんは自閉症ではない・・・筆者注)を連れて、行ったんです、ホカホカ弁当やさんに。」

 お料理が得意(と僕は思っている)のお母さんのご発言に、余程の事情であったことがうかがわれた。
「長い間いかないうちに、入れ物とか、包装紙とか全然変わってるねーって、上の子と驚いたのです。それで、家に帰りました。」

 このあたりまで伺って、だんだんと話が見えてきた(気がした)。
 てっきり、この後、どうして夕食がホカ弁なのかとご夫婦でもめられた話だと思ってニヤニヤしていると、怪訝そうな表情をされる。

「で、夕食になったら・・・全然食べないんです、うちの子(下の子どもさんの話。自閉症と言われている子である)。えーーーーなんで〜? と思いました。前は食べていたんですよ。」
と言われて、僕の大いなる勘違いに気がついた。

 結局その日、ホカ弁のおかずに全く手をつけないままに終わってしまったとのことだった。
母のショックがありありとうかがえた。
「私思ったんです。これからは時々ホカホカ弁当を夕食にしなくてはいけない。で、食べられるようにさせるんだって。」

 僕は大いに賛成して言った。
「そうそう、こういうのを
“教育的配慮”って言うのですよ。これは、母の、妻の手抜きではなくて“教育的配慮”なんだ!!!(笑)。ご主人に、青山がそう言ってたって伝えてくださいね(笑)。」

 ホカ弁は便利な社会資源である(と思う)。
 急に何かが起きた時。しばらくの間、何かに集中して専念しなくてはならない時。このような時に家族を支えてくれるかもしれないのである。これが食べられないというのは、大いにマイナス。いざという時に備えての”教育的配慮”は重要だ。

 入れ物や包装紙が変わったことで(本当にそれが理由かどうかははっきりしないけれども)全く食べられなくなるあたりが、彼のハンデイの重さを感じさせるところである。しかし、幸運な星の元に生まれた彼は、彼を理解しつつ一緒に進んでくれる母のおかげで、確実に成長している。

 帰り際にお母さんがおっしゃった。
「ケンタッキーだってマクドナルドだって食べられると役立ちますよね。」

 これが”教育的配慮”になるかどうかは、ご家庭での家族会議で決定なさると良い気がするが、いかがであろうか?
 ただし、”教育的配慮”は「体重計」の目盛りとも絡むと思うので念のため。

 

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VOLUNTEERVOICE

                      *親とボランティアさんが、考えるページ

    

 りふじん【理不尽】[1] 道理を尽くさないこと。
          [2] 道理にあわないこと。むりむたい。   (広辞苑より)

 

 時々春の陽気を感じるこの頃ですが、いかがお過ごしでしょうか?        

 大学生の方は、卒業を控えられている人、新学期に向けて準備している人それぞれに休みを過ごされていることと思います。すでに社会人の方はそろそろ朝が辛いでしょうか?

 さて今回は、社会人になる人へ向けてのメッセージを込めた話をしようと思います。
 私自身学生の頃は何も考えてなくて、今の自分が想像できないくらいいいかげんに生きていました。卒業の頃、就職先がホテルのフロントでしたので、ワシントンホテルで勉強のためアルバイトをしました。思えば私のサービス精神はここから始まったのかもしれません。

 「お客様は王様」これはホテルの定説です。
 例えば、電話で予約を受ける時など、電話が聞き取りにくい事があります。「声がよく聞こえないんですけど」などとお客様のせいにして言ってはいけません。そんな時は「お電話が少々遠いようです。恐れ入りますがもう一度お願いいたします」などと言います。

 「言葉」は武器でもあり、落とし穴でもあり、時には凶器にさえなるということを忘れないでください。
 思いを言葉で伝える事は人間だけが持つ方法です。だけど、伝え方には注意して欲しいのです。手紙は読み返して「ちょっとな〜」と思うと書き直しできます。でも、発してしまった言葉は口の中に戻せないのです。

 ホテルの予約の場合、これ以上取れないくらい満室でもうっかり「承知いたしました」と言ってしまったら、部屋をお取りしなくてはいけません。
 言ったからには、言葉に責任をとることが社会人です。

 あと、理不尽を自分の中でどう消化するかが「人間ができている」という事につながっていくような気がします。
 社会は、理不尽だらけです。
 自分が悪くないのに頭を下げなければならないことなど、日常茶飯事にやってきます。(現職の先生はきっと頷いていらっしゃるのではないでしょうか。)

 それに対して、キレるか、理不尽をぐっと飲んで頭をさげるかで「人から認められる自分」「大人と呼ばれる自分」が確立されるのです。(ほんまかいな?)
 そう!それは、「ホテル」の中に登場する、高嶋政伸が「もうしわけありません」と頭を下げるシーンそのもの。

 やる気でいっぱいの若者達、社会の荒波に負けないでください。
 自閉症児とつきあったあなたたちなら、きっと理不尽にもうまく立ち回れる事でしょう。

 だって、自閉症児にはまず、常識が通じなかったでしょう。(うちの子だけかな?)
 そこから、何回か会ううちに常識でつきあっていけるようになり、感覚の麻痺も手伝って普通につきあえるようになっていったのではないでしょうか。

 この培われた忍耐力は、いい武器になりますよ。
 どんな上司の理不尽にも、笑顔で応じられるはず。

 さて、言葉の話に戻ります。
 先日A先生がお話された中の「最近の子どものある例」に、ものを頼む時、前もって「こんなことするよ」と言っておくと事がスムーズだが、言ってないと「何でそんなことしなければならないのか」とまじめに返すというのがありました。

 大人は、このことを「まじで?」と笑って聞くでしょう。
 その時の例は「これ小さい子が危ないから片付けといてくれないかな」「僕だしてないもん。何で僕がしなければならないの」でした。
 子どもにとっては理不尽なのでしょう。でも、小さい子が危ないなら片付けようとか、先生に頼まれたから片付けようという感覚は理不尽な思いに負けてしまっているのです。
 もちろんそういう感覚無く言ってしまうのかもしれません。

 ところが事前に「給食の後、○○は片付けておきましょう」と言っておくと、たとえ片付けて無くても「片付けてくれるかな。前に言ってたよね」でわけなく済んでしまうということでした。

 この流れには理不尽は無いからでしょうか。
 これは子どもの例です。

 大人の場合、上司が「これはAさんの分なんだが、君引き受けてくれないかな」と急にいわれた場合、「私の仕事じゃないですから、できません。なんで私がやらなくてはならないのですか」なんて言えないでしょう。
 話がくどすぎたような気がしますが、うまく世の中を渡っていって頂きたいからこんな話をしてしまいました。

 がんばれ。エイ・エイ・オ〜!

 さて、2月21日にAAO説明会がありました。
 その時、ボランティアさんの発表を快く引き受けてくださった川上さんの原稿が届きましたのでご紹介します。川上さんは4年生ですので、ここで卒業です。
 でも、合宿には参加したいと言ってくださいました。本当にありがとうございます。

 この原稿は、説明会で披露するはずでした。けれど、海くんのAAO活動ビデオの説明をするだけで持ち時間が過ぎてしまい披露できませんでした。
 というわけで、どうぞ。

                          (文責 長谷川 和美)


 私がK君と出会って約一年が経ちました。

 一年経って言えることは、「この育てる会に出会えて、AAOに参加できて、K君、K君のご家族と出会えて、本当によかったなあ」ということです。この気持ちがひとりでも多くの方に伝わることを願って、私の感じていることを話したいと思います。

 私とK君との出会いは、去年の五月、生涯学習センターででした。会って挨拶をした後、二人で外の公園で遊んだんです。そのときは、私は自閉症についてあまりよく分かっていませんでした。大学の講義で少しは知っていましたが、どう接したらいいのか分からず、戸惑うばかりでした。公園で走り回るK君の後を、私はただただ「待って」と言いながら追いかけるという感じで、その日の活動は終わりました。

 ひとつ、その日うれしかったことがあります。
K君のほうから手をつないでくれたんです。私の思いが伝わらない気がして「どうしたらいいんだろう」と思っていたのが、その手をつなぐことで、なんだかやっていけそうな気持ちになったことを覚えています。

 毎回の活動の中に、必ず何かうれしいことはあります。それが私は楽しみでした。まず、「待って」と言っても伝わっていなかったのが「待って」と言うと待ってくれたこと、私のペースに合わせて一緒に歩いたこと、K君の大好きなお菓子を分けてくれたこと・・・。

そして最近最もうれしいのは、目がよく合うようになったことです。私はK君の目を見て話すことを心がけています。最初は目の合うことが少なかったのが、目の合う時間が長くなり、微笑んでくれることもあります。「かわいい!」と思うのと同時に、自分の思いが伝わった気がしてうれしくてたまりません。目を見て、自分の気持ちを伝えようと繰り返すことが大切なんだと思いました。

活動の中で、「どうしたらいいのかな」と迷うこと、分からないことがでてきます。例えば、気になる行動の対処法や、どこまで止めたり声かけをしたりすればよいか・・・。こんなとまどいや小さな疑問は、お母さんとの話で解決しました。活動後のレポートに対しても、お母さんはとてもていねいな返事を書いてくださいます。そのコメントを見て、またやる気になりました。この活動を成功させるためにも、K君のことをもっとよく知るためにも、お母さんと連絡を取り合うことは、この活動でとても大切だと思います。

それに、たくさんのボランティア仲間も強い味方です。他のボランティアがどう接しているのかを見たり、聞いたりできます。こんな学生の仲間ができることも、この活動の魅力です。

最後に、私はこの活動によって弟ができたような気持ちでいます。私は今年で卒業なので、AAOがあと一回だと思うと、とても寂しいです。私も含めて、この会に出会えた皆さんは、すごくラッキーだと思います。本気で取り組めば、最後には(途中、いや、やり始めてすぐかも・・・)きっと「やってよかったなあ」って思えると思います、私みたいに。


 

 特定非営利活動法人

   岡山県自閉症児を育てる会 事務局

       赤磐郡山陽町和田194-1「太陽の家」

  Tel.Fax.0869556758
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