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平成15年4月30日

             第60号

NPO 岡山県自閉症児を育てる会

新代表あいさつ
平成15年度 育てる会総会報告・土岐先生講演会感想
ボランティア 交流・研修会のご案内
夏合宿案内
支援者養成セミナーのお知らせ
4月度 支援者養成講座報告
アルメリアの会
電話相談 サン基金助成決定
木工教室報告
AAO活動のご案内
キッズルームのご案内
サッカークラブからのお知らせ
水泳教室からのお知らせ
女の子の会からのお知らせ
勉強会のお知らせ
  OHAの会 つくしんぼの会 ゆりかご講座
私のお薦め本「光とともに・・・4 」
近隣の講演会等のご案内
掲示板
事務局だより
「able」 上映会

いよいよ育てる会でも、新年度の活動が本格的に始まりました。
私たちが、どんな活動をしているか・・・多くのみなさんに紹介したくて、今月は久し振りに会報全文をUPしました。

仲間が集れば、いろんな活動ができます。子どもたちやお母さんたちもこんな活動の中から、自分に合った活動を選択して参加しています。
もっと、別の活動が欲しくなれば「この指とまれ!」と手を挙げれば、また仲間が集ってきます。
そんなわけでどんどん広がってきた、育てる会の活動です。みなさんも仲間になりましょう。 お待ちしています(^.^)/~

新代表挨拶 

気が付けば、もう新学期が始まって一ヶ月がたとうとしています。

子どもたちの様子はいかがですか?新しい先生、新しい友達、そして保育園・幼稚園・小学校・中学校・高校などへ進学された方は、新しい環境の中で精一杯がんばっていることでしょう。みんなにエールを送りたいですね。

今年度育てる会の代表をさせていただくことになりましたOです。
現在、正会員95名・賛助会員190名以上のとても大きな会になりました。最高学年は高校2年生。就労まであとわずかになりました。親は子どもたちが安心して働ける場、生活できる場が将来あるかどうかいつも不安です。

年度替わりの理事会でこれからどのような方向に『育てる会』があるべきか話し合いました。今までは子どもたちの自立のため、一人前の大人にするため、色々なことを企画してきました。これまでしていたことは、とても良いことばかりなので続けていきますが、それだけでは親と子の心配は解消されません。

そこで、子供たちが安心して働ける場、生活できる場を私たちの手で作っていこうということになりました。
今はまだ白紙状態です。6月頃から話し合いの場をもちたいと思います。

会員の皆さんからのご意見をお聞かせ下さいね。そして、どなたかお力になってくださる会員・賛助会員の方がいらっしゃったら、是非事務局にご連絡ください。
できるだけ情報を集めたいと思っています。よろしくお願いします。

また、今年度4月より事務局に二人常時勤務をしてくださるスタッフがいらっしゃいます。
後のページで紹介があると思いますが、ご家庭の都合で退職された佐藤佳子さんに代わって鳥羽紗代さん、菅田尚樹さんが事務局に常時いてくださり毎日子供たちのために一生懸命仕事をして下さっています。
佐藤さんには大変お世話になりました。事務のお仕事や色々な行事に携わっていただき、ありがとうございました。


話は変わりますが、なぜ代表を引き受けたか、独り言を聞いてください。

去年、息子は中学1年でした。4月のクラスで係を決める時に自分から保健委員になりました。
5月の連休が終わった頃、ちょっとした言葉に信じられない乱暴な答えが返ってきました。
反抗期がいよいよ始まったなと思いました。

小学校の時は個別学級、中学から普通学級に入学しました。
環境が変わったためなのでしょうか、今まで聞いたことのないような言葉を発するようになりました。もちろんそれだけでなく、いつもイライラしていました。
こちらでどのように対処すればよいのか分からないこともありました。
毎週金曜日、担任の先生はその週の様子を電話でお話してくださいます。

1学期の頃は、新しい友達に理解されずトラブルがあったようです。
でも9月の体育会で、自分の種目や先輩と一緒にした係の仕事がしっかりとでき、自分に少し自信が持てたためかだんだん落ち着いてきたように思います。

その頃には、保健委員の仕事も先生が驚かれるほど立派にできる様になったそうです。
クラスの毎日の健康観察、週に1度の委員会、その他色々な仕事があったようですが、なんとかできたのは、やはり友達の理解・先生方のご指導があったからだと思います。

前に立って喋るのは苦手、聞くのも苦手、苦手なことばかりだけどがんばっていたのだろうと思いました。そして、トラブルのあった友達とは、とても仲良くなりニックネームで呼ぶ仲になったようです。

その頃、15年度の代表の話がありました。

私はみんなの前で挨拶をしたり、文章を書いたりするのも苦手、会をまとめていくのも・・・できるかどうかはとても不安でしたが、息子もあんなにがんばっているのだからと思って引き受けさせて頂く事にしました。このような私ですがよろしくお願いいたします。

子どもたちを一人前の大人に育てよう、安心して働ける場、生活できる場を作れるように夢を持ち続けてがんばっていきましょう。夢を持ち続けて努力していけば、いつかは夢が叶うと思います。私たちには、たくさんの心強い仲間がいるのですから。

この1年間、Uさん、Kさんと3人でがんばってまいりたいと思いますのでよろしくご指導、ご協力お願いいたします。

K.O


今年度、Oさん・Kさんと共に、会の代表を務めさせて頂きますUと申します。

この会を立ち上げたとき就学前だった息子が今年小学校の最終学年になりました。
月日の経つ速さをひしひしと感じ、日々の生活を大切に子供と向き合っていきたいなと新学期気持ちを新たにしています。

さて、私たちの会は自閉症という障害はもっているけれど、自立した一人前の大人に育てようをモットーに必要な活動を手作りで行っています。

現在では正会員90名を超える大きな会となり、なかなか一人一人のニーズに合った・・・とまではいかないかもしれませんが、会の活動が子供の将来に繋がっていくものであるようにと願いつつ、今年一年がんばっていきたいと思っています。
皆さん方にはどしどしご意見・ご協力をいただきたいです。よろしくお願い致します。

Y.U


今年度、Oさん・Uさんと共に代表をさせていただきますKと申します。

育てる会に入会して、はや5年目になります。
入会当時保育所の年長だった息子も、もう4年生になりました。

初めて夏合宿に参加した時、集団行動がこんなにも難しいものだと気づき「何とかしなければ…」という思いで、なるべく出かけるようにしました。

もちろん育てる会の行事です。キッズルーム、クリスマス会やボーリング大会(招待行事)、木工教室、水泳教室、AAO活動などなど、はじめは泣いて嫌がり逃げ出して・・・とどれも大変でしたが、くじけず続けることができたのは育てる会の皆さんや参加して下さったボランティアさん達の笑顔と励ましがあったからだと感謝しています。

今、息子は落ち着いている時期だと思います。
問題がないわけではありませんが「今なら、できるのではないか」と思い、恩返しの気持ちを込めて代表をお受けすることにしました。

何分にも不慣れなもので色々とご迷惑をおかけするかも知れませんが、皆様からご指導を頂き1年間がんばっていこうと思っています。どうぞよろしくお願い致します。

M.K

平成15年度 育てる会総会

去る4月18日、岡山県生涯学習センター・ミーティング室において平成15年度育てる会総会が行われました。
定款の変更も含め、全ての議案を滞りなく承認をいただきました。
なお会員96名中、出席者32名、委任状43名で議会が成立したことを報告いたします。

議事終了後、「おかやま自閉症・発達障害支援センター」副所長の土岐淑子先生に
『自閉症を持つ人たちの支援について 〜早期療育と支援センターの立場から〜』と題して講演をしていただきました。

講演後、質疑応答という形でとても分かりやすく丁寧にお話をいただき、有意義な時間を過ごすことが出来ました。そして支援センターの存在に心強さを感じました。
何か困ったことがあった時、支援センターの門を是非たたいてみてください。

当日参加された方から講演の感想が届いていますので紹介させていただきます。

 

土岐先生講演会 感想

 本日は講演をありがとうございました。講演というと教員サイドからの参加が多かったので、こういう機会は大変参考になりました。支援センターについても詳しく分かりましたし、また午後からのお母さん達の質問も、本音のあたりやご家庭で困っておられることなども聞くことができ、参考になりました。今回の講演会で得たものを職場へ帰り、広げていくことはできると考えています。

とてもいいお話が聞けたと思います。具体的で分かりやすくてよかったです。
これから何か困ったことがあれば、相談に乗っていただけると思うだけで安心感がわきます。何を中心において考えるかを整理して、またがんばりたいと思います。

岡山に支援センターができた今も、わが子にとってどういう利用方法があるのだろうと土岐先生のお話を聞くまでは、漠然と考えるだけでした。でも、年代別の利用する目的を見ると、小さい子どもの場合はかつて私も悩んだことであり、大きい子どもの理由を見るとこれから起こるかも知れないものばかり。あっという間の1時間でした。

土岐先生にお話を聞いてもらい、アドバイスをもらって元気が出た人もたくさんいると思います。
同じ親として聞くことはできても、アドバイスはできません。土岐先生のように朗らかに、私たち親の目線になってわかりやすい言葉でアドバイスして下さる機会がもっともっとたくさんあればどんなにいいかと思いました。

「自閉症を持つ人たちの支援」という大きなテーマで、今の子どもたちを取り巻く状況を分かりやすいお話をいただきました。『おかやま自閉症・発達障害支援センター』という素晴らしい支援センターがこの岡山の地に開設されたことは、私たち自閉症児を持つ親にとってどれほど大きな喜びでしょう。4人という限られた職員の皆さんが、岡山の子どもたちのために一生懸命がんばってくださっているということを感謝するとともに、大変心強く感じました。

支援センターの活動がよくわかりました。また、支援センターは県全域と聞いて安心しました。個別のニーズに対応できるよう、これからだんだんスタッフを増やしてもらえたら・・・と思います。問題行動についてもう少し詳しく知りたいです。

ボランティア交流・研修会のご案内

毎年恒例になりましたボランティア交流・研修会を今年も下記のような日程で行う予定です。

この交流会は「自閉症の定義とは・・・」といった難しいお話を聞いて頂くのではなく、(そのあたりの事はどこかの偉い大学の先生にお任せするとして)育てる会ではどんな思いを持ってどんな活動をしているのかを紹介し、また私たち親が日々どんな思いで自閉症の子どもを育てているかを知っていただき、是非ボランティアとして多くの方に参加して頂きたいと願い、ご案内をしていくための会です。

私たちの活動は、どれをとってもボランティアさんなくしては成り立ちません。
また、ボランティアさんに支えられ子どもたちも成長してきました。
どうか友人知人をお誘い合わせの上、ふるってご参加頂けますようご案内申し上げます。

会員の皆さんも、ご自分の子供さんが参加している活動に一人でも多くのボランティアさんが来て頂けるよう、またボランティアさんに子どもたちのよき理解者になって頂けるようこの会で一緒に呼びかけましょう。

当日は、「自閉症ってどんな障害?」という入門編を自閉症児・者を扱ったビデオや映画の場面を交えながら紹介したり、実際の活動の紹介をビデオなど見ながら分かりやすく行ったり、実際にボランティアをしてくれている先輩ボラさんからのボランティア体験談の発表など、盛りだくさんの内容を計画しております。

今までもボランティアとして来てくださっていた皆さんも年に一度の交流会ですので、どうぞご参加ください!
新入生やお友達などボラ初体験の人もぜひ連れてきてくださいね♪

交流会には参加できないけど、ボランティアしてみたいと思われる方も、事務局までお問い合わせください!(くわしくは会報最後の掲示板にて)

日 時: 5月11日(日) 11:00〜15:00

場 所: 北ふれあいセンター  マスカットホール(岡山市谷万成2−6−33)

参加費: 400円  (軽食をご用意いたします)

申込先: 育てる会事務局 (連絡先は表紙)

締切り: 5月7日(水)

(ボラ交流会担当:Y・U)

夏 合 宿 の ご 案 内

今年の合宿は去年に引き続いて『子どもたちにも出来るボランティア活動』という目的を持っての活動を予定しています。

私たちは、自閉症という障害のある子どもたちが、家族や地域の人たちとともに、より豊かで幸せに暮らし、価値ある存在として生きていける社会を目指しています。そのために色々な体験を子どもたちに積ませ、自立と社会参加のための活動もさせてやりたいと思っています。
子どもたちはいつもボランティアさんのお世話になっています。
しかし、彼らだって社会の一員として何かできるボランティアがあるはずです。できる力で活動してほしいと思っています。

去年は『自閉症児による大山ボランティア登山』を行いました。崩落の危機にある大山に石を持って登り山頂に置き、帰りはゴミを拾いながら下山しました。子どもたちにも、親・ボランティアさんにも貴重な体験となりました。
一人一人の小さなボランティアが自然を守る大切さを知りました。

今年は閑谷学校で8月9・10日に予定しています。親子・ボランティアさんとお世話になっているセンターの周りの草抜き、プランターへの花植え等のボランティアを予定しています。もちろんそれだけではありません。

今年はなんと子どもたちに備前焼作りをさせてやりたいと考えています。
ロクロを使って茶碗を作ったり、型を使ってお皿を作ったりと、普段なかなか出来ない体験です。

ほかにも、子どもたちの大好きなコンサート・工作・ハイキング・小さな子どもたちにはキッズルームなどを用意しています。本人も兄弟も楽しめる合宿です。

また、親の勉強会には、兵庫県高砂市でひまわり作業所を作られた田中涼子さんをお呼びして、母親として将来のことなどをお話していただくように計画しています。

私は、毎年合宿で元気をもらって帰ります。これから一年がんばろうと前向きになれます。ぜひ参加してみてください。夏休みの素晴らしい体験となるはずです。

(夏合宿担当:C・O)

 支援者養成セミナーのお知らせ

今年も、河島淳子先生を岡山へお招きして、講演会を開催いたします。去年の夏、河島淳子先生をお招きして二日間の講演会を行いました。

とても好評で参加者の多くから「もっともっと詳しくお話しをお聞きしたい。」という声が、講演会終了直後から上がりました。そこで今年も先生に無理をお願いして日程を取っていただきました。

今年は、二日連続というのではなく一日ずつの講演になりますが、連続性を持たせた形で2週間の間を置いての講演会となります。

新学期になって自閉症の子どもの担任になったけれど、「どう教えたら良いの?」と困っていらっしゃる担任の先生にとって、絶好の機会ではないかと思います。特に今回は課題学習をさせる事の意義や必要性そして取り組み方について多くの時間を取って下さる予定です。

トモニ療育センターの課題学習で使われている教材の展示やその使い方についても、その中に含まれる意味や内容や目的を含んでお話ししてくださる予定です。どうぞ担任の先生もお誘いください。いっしょに勉強をしていきましょう親と学校が共に同じ方向・同じ価値観で子育てと療育をしていけることこそが、子どもにとっても最良の環境といえるでしょう。皆様、どうぞご参加ください。

会場・時間は二日とも違います。お間違いのないよう気をつけてください。

また、今年度中にもう1回、河島先生の講演会を予定しています。合わせて3回とも、出来れば連続でお受けいただきますようお願いいたします。

「自閉症児を育てる」―― その一人を見つめて ――

      生きる力を付けるための課題学習の意義と必要性

  第一回支援者養成セミナー 第二回支援者養成セミナー
日時 6月22日(日)

【午前の部】10時〜12時

【午後の部】13時〜15時半

7月5日(土)

【午前の部】10時半〜12時半

【午後の部】13時半〜16時

場所 生涯学習センター 大研修室 国際交流センター イベントホール

(セミナー担当:鳥羽 美千子)

4月度 支援者養成講座 報告

4月16日(水)太陽の家にてトモニ療育センターの河島淳子先生と高橋知恵子先生による支援者養成講座が開催されました。

今回参加された方も、参加できなかった方にも、講座の様子をよく知っていただくために、事務局スタッフ・鳥羽紗代がその様子についてレポートいたします。


『ひろしくんの本3』(深見憲/著、中川書店)を読みながら

「ひろしくんの本」というのは、35歳になる博さんという自閉症の息子さんの毎日についてお母さんが書かれた本です。このお母さんは、現在病気で家事などをほとんど行うことができず、なんとこの博さんがお母さんの介護から家事全般を引き受け、生活されているのです。

博さんは中学卒業後、二十年間を在宅で過ごしています。「閉鎖的な毎日なのでは?」という考えをあっさりと打ち消すようなたくさんの趣味を持ち、色々な年齢層の方と接しています。

河島先生「社会へどんどん出ていくことで、‘つながりを広げ、多くの方々に理解してもらえる’そんな素晴らしい可能性を、親がびくびくして台無しにしてはいませんか?
親子でどんどんやってみたいこと、子どもの好きなこと(例えば料理教室など)に挑戦してください。親が失敗を恐れてはいけないのです」

また、博さんは半分寝たきりのお母さんを自分が守っていかなければという役割と責任感を持つことができて、張り切っておられるそうです。

『 親子二人だけになった最初の朝、私が目をさますと博の顔が目の前にあり、第一声が

「お母さん、生きていますか?」
「生きていますよ」
「よかったー。今日から二人で楽しくくらしましょうね」

 と言ってくれました』( 本文まえがきから引用/お姉さんが引っ越しされた朝 )

なんて素晴らしい光景でしょう。参加者一同、この場面に思わずジーンとなりました。

河島先生「今は元気でも、いつかあなたが倒れた時、子どもが自分自身のことを一人でできますか。まして親のことを介護することができますか」

博さんは、何の指示がなくても、料理から買い物、洗濯など目についたことを手が空いている限り、次々としてくださるそうです。それは、これまでの家庭での療育の賜物です。

365日×数十年の積み重ねなのです。

河島先生「かわいい我が子が十年後・二十年後にどうなるかは、今、私たちが何をどう教えていくかにかかっているのです。
例え今うまくいかなくても、失敗することで次へのつながり・学習になっていくのです。子どもの全てを受容しながら、向上心を持って療育してください。そして、出来た時にはしっかり子どもを認めて、褒めてあげることが大切なのですよ」


『就労自立を果たす指導法1〜日常生活動作編』(上岡一世/著、明治図書)を読みながら

この本は、将来子どもたちを実社会に送り出すという目標を持って、早期から取り組めば、どんな重度な子どもであっても、必ず就労は可能であるということを著者の経験をもとに書かれた本です。どのような取り組みが必要なのか、という実例をたくさん上げてある本です。

例えば、ということで先生はいくつかの点について、本の中を引用されました。

 ・・・・実際に子どもたちが就労した先でよく指摘される基本的生活習慣に関する問題点では、

食事の際

1.こぼしたものを食べる
2.人のものを欲しがる
3.食べながらうろうろする
4.テーブルを汚しても自分で始末できない
5.誰のコップでも使う
6.食事に時間がかかりすぎる
7.音をたてて食べる
8.姿勢が悪い・・・

我が子にも当てはまることがいくつかあったのではないでしょうか。

家ではついつい許してしまう様々なことが、実社会では「当たり前のことが当たり前にできない」ということになり、職場での適応を困難にしているのです。

参加者からも「あー・・・」「うー・・・」という小さなため息が多数漏れました。

厳しい現実ですが、できるだけ早期から、正しい習慣を正しく身につけておくことこそがその子どものためなのでしょう。子どもの将来のために、遠眼鏡のように先を見通した家庭療育の必要性をしっかりと教えていただきました。

午後は、PEPの検査を受けたお子さんを高橋先生が実際に療育してみせてくださりながら、具体的なお話をしていただきました。

以下は、その際先生がおっしゃった中で特に私の心に残った言葉です。

「指先を使う事をたくさんさせてください」

「子どもの能力に合わせて、時にはほとんどの介助をこちらがしながら、でも最後の仕上がりを子どもにさせるのです。最後を親がやっては、ただの手伝いになってしまいます。最後を本人がすることによって、子どもに‘できた!’という達成感がうまれるのです」

「子どもが崩れたり、やりたくなくて騒いだりしたとき、どう対応をするかで、その後が決まります。その時、子どものパニックを収める対応だけをしてしまって、その後ずっとそのことができなくてもいいのでしょうか」

「一生懸命がんばった後の、うまくいった時の顔の輝きを見てください」

「適当に‘まあまあできている’というところで妥協していませんか」

「親が子どもに教えたいことは、子どもに教える前に、親がそのことをしっかり身につけておかなければ、上手に教えることはできません。余裕を持って子どもに接すること、そしてしっかり褒めて教えていくことをしてください」

いかがだったでしょうか。当日の内容を少しでも参加されていない方々にもお伝えしたいと思い、書かせていただきました。


支援者養成講座では、河島先生・高橋先生のご好意により、当日のビデオテープを500円にてお貸しすることができるようになりました。

これは、自閉症のお子さんを持つ会員の皆様が、講座を聞かなくても、自宅で我が子と向き合うための具体的な指針となりますように、との先生方の願いで実現したものです。
学びたいお気持ちのある方は、ぜひ事務局までご連絡ください。

当日の資料やレジメもお渡しいたします。
また、支援者養成講座の勉強会を、講座に参加することができなかった方にも参加できる場を作ろうと考えております。

「同じ自閉症の子どもを育てる親として、講座に参加することができなかった方と参加している方との間に、できるだけ差が生じないようにしてもらいたい」との先生方の想いに応えるためにも、精一杯河島先生・高橋先生のお考え・療育方法をお伝えできたらなぁと考えています。早速、その第一回を5月9日に実施いたします。詳しくは下記にて。

(事務局:鳥羽 紗代)

担当者による河島セミナー勉強会 「アルメリアの会」

太陽の家でのこの勉強会に、名前をつけました。

『アルメリアの会』といいます。

アルメリアは、花言葉を「共感」「思いやり」「心づかい」といいます。
5月ごろ、「花かんざし」という和名の鉢植えの花が花屋さんに並んでいるのを見られたこともあるでしょう。ボンボンのような可憐なピンクの花がたくさん並んでかわいい花です。
一本一本の花が「私はここにいるよ!」と主張しているようで、私たちのかわいい子どもたちを思わせるようにも思いませんか?

勉強会はこの花言葉にふさわしいものにしたいと考えています。

「ともに」や「自閉症児と共に」を読みあったり、講座の中での先生のお話や、トモニ療育センターへ通っている者が話をしたりなど、内容は色々考えるつもりです。

どうぞ興味のある方はご参加ください。

日 時: 5月9日(金)10:00〜12:00

場 所: 太陽の家(育てる会事務局)

持ち物: ともに第3号、去年の河島セミナーの講演資料(お持ちでない方は事務局にてぜひお買い求めください)

申込み: 育てる会事務局

締切り: 5月6日(火)

(アルメリアの会:鳥羽 美千子)

電 話 相 談  サン基金より助成決定!!

サン基金より昨年度に引き続き、助成をいただけることになりました。

今年度は、この助成金で相談を受ける側の勉強会を実施することとなりました。

自閉症の子どもの悩みをいっぱい抱えてお電話してこられるお母さんのお話をじっくり聞いてさしあげるためには、電話を受ける側が、しっかりその悩みを受け止められるだけの力が備わっていなければなりません。
早速カウンセリングの先生をお願いして、どのような相談にも応じられるような相談員が電話で応対する形にするために、しっかり勉強しようと思っております。

サン基金様、本当にありがとうございました!!

(事務局:鳥羽 紗代)

木工教室 報告

14年度末、3月30日に岡山生涯センタ−で川月先生とアシスタントの方々と、自閉症の子どもたちとで、楽しく木工教室が行われました。

作品は、以前お知らせした通り『ベンチ』と『スタンド』。朝早くから、みんな張り切っていました。
お父さんの参加が多く、子どもたちも喜んでいたようです。
初めての参加の方もいましたが、今回で5回目というベテランの子どももいました。

年に一度の活動ですが、初めはほとんど親が作っていたのに、今回はほとんどの子どもたちが、自分から積極的に取り組んですばらしい作品を作っていました。
子どもたちの成長がはっきりと分かり、とても頼もしく思えました。

最後に子どもたちは出来あがったベンチにすわり、スタンドを持って写真を撮りました。
みんな誇らしげな表情をしていると思います。
きっと、家で大切に使っていることでしょう。

(昨年度木工教室担当:K.O)

AAO活動のご案内

皆さんは今年、お花見にはいかれましたでしょうか?
暖かすぎたり、雨ばかり続いたり、どうもこの春は満喫するにはほど遠い雰囲気ですね。

先月のAAOのアンケートは読んでくださいましたか?
AAOは『アドベンチャー・アミューズメント・オリジナリティー』の略です。
子どもたちに、親から離れて色々な活動をボランティアと楽しんでもらいたいという考えから始まりました。活動の内容はお母さんが考えます。企画次第で自由にできますから腕の見せ所ですよ。

一人の子どもさんに2人のボランティアさんが付いてくださいます。
活動の様子が知りたいという方にはビデオ担当ボラさんをつけることもできます。

今年度から、事務局で活動記録のファイリングもしていただけることになりました。
計画を立てる時、相談に乗ってもらうこともできますので、ご安心を。

もちろん活動内容を事務局で保存したくないと言う方には、決して強制はしません。

1年を通してじっくり子供と関わる絶好の機会です。ボランティアのみなさんのおかげで毎年いろんな感動が生まれています。是非参加してみてくださいね。

5月7日 AAO申込締切  事務局まで申し込んでください。

  5月11日(日)ボラ交流会   ボラさんはこの日まで申し込めます。みなさんのご協力をお待ちしています。

  5月25日(日)第1回活動日  顔合わせ。子どもをよく知るためにも、活動を親と一緒に行います。

  6月29日(日)第2回活動日  この日から子どもとボランティアさんとの活動を始めてもいいです。お母さんは座談会の予定。

以降7、10、11、1、2月の第4日曜日。(年間7回予定)ご都合の悪い方はボラさんと話し合って、変更もできます。

参加費15,000円が必要です。主にボランティアさんの交通費や保険・お茶代・ありがとう集会の準備などに使います。
もし分からないことがありましたら、遠慮なく事務局か担当者までお電話下さい。

(AAO担当:H・T)

キッズルームのご案内

この活動は、「安心して子どもと一緒に出かけられる場が少ない」「機会がないなら、自分達で作ろう」
そんな親達の想いから、キッズルームが始まりました。

内容としては、人形劇を見たり、音楽に合わせて体を動かしたり、そして少し療育的な活動をしたりします。入会したばかりのまだ小さい子どもたちや、初めての場所・空間・出来事が苦手な子どもたちは、まずお母さんと一緒に楽しんでもらっています。

普段いつもは後回しになりがちなきょうだい達にこの時間だけは思いっきり楽しんでもらうため原則一人ずつにつくボランティアの方々が楽しみに待っています。

小さいきょうだい・大きいきょうだいのいる家庭こそ大歓迎のキッズルームです。

平成15年 第1回キッズルーム  6月15日第3日曜日

夕方からのスイミングに間に合うよう時間調整中!!

場 所: 岡山大学第2体育館

持ち物: 体育館シューズ、水筒、タオル

参加費: 本人 1,000円 

      兄弟   400円

締め切り:5月13日(火)育てる会事務局まで連絡ください!!

今年度は8・11・2月 年4回の実施の予定です。

入会申し込み時提出のプロフィール表がまだの方は事務局まで確実にお願いします。
本人の分も必要ですが、参加きょうだい分も一緒に遊んでもらうボランティアさんの為に提出お願いします。

(キッズルーム担当:I・M)

サッカークラブのお知らせ 

日 時: 平成15年5月18日(日) 10:00〜12:00

場 所: 旧出石小学校運動場  (岡山市幸町10番9号)

雨天の場合・・・同体育館にて。体育館シューズをお持ちください。

持ち物: マイボール・ゼッケン・お茶(ボラさんの分も)・出席カード

参加費: 1000円

欠席される方は5月10日(土)までに連絡して下さい。

(サッカー担当:E・H)

水泳教室のお知らせ 

日 時: 平成15年5月25日(日) 15:30〜17:30

場 所: 岡山ОSKプール

連絡先: 育てる会事務局

欠席される方、ボランティアさんが必要な方は、必ず5月10日(土)までに連絡して下さい。

◎新たに参加されたい方、その他お問い合わせも事務局まで。
◎当日の急なキャンセルなどは事務局菅田の携帯電話(080−3053−5580)まで。

5月度水泳教室は、OSKさんのご都合により、第四日曜日に変わっていますので、お間違えなくお越しください。
また、いつも来て下さっている津山のコーチは今回ご都合でお休みです。
今回はボラさんと親でがんばって行っていこうと思いますのでよろしくお願いします。

当日会計受付にて兄弟一人につき1000円、ボランティアをお願いされた方は申込者一人につき500円、体験希望者一人につき2000円をそれぞれお渡しください。
貴重品(お財布程度)も受付でお預かりいたしますので必要な方は申し出てください。

(水泳担当:M・S)

女の子の会からのお知らせ 

自閉症児の中でもその数が約4分の1と少数である女の子とその保護者の会です。

女の子特有の悩みや躾などを話し合い、礼儀正しくやさしい女性に育てたい!

趣味の幅を広げたり、家事などの技術を習得させたりすることにより、心豊かに過ごしてほしいと願っております。できないことはたくさんあります。身近なちょっと難しいことを見つけて、ゆっくりでもできるようになろうと話し合っています。13年度はビーズ・あみもの・フラワーアレンジメントと手芸を中心に活動し、14年度はおにぎりや簡単おかずとお料理をしました。

女の子をお持ちのお母さん、年齢は色々違うけど、一緒に自分の子どもに合った活動を見つけていきましょう。是非仲間になってください。お待ちしています。

日 時: 5月31日(土)10:00〜12:00

場 所: 東山公民館(お茶持参!)

詳しくは担当までお電話ください。

(女の子の会担当:M・F)

勉強会のお知らせ

私たちの会は、自閉症の子どもを持つ親の会です。
でも、同じ『自閉症』といっても、本当に色々なタイプの子どもがいます。

知的障害を伴った言葉のない子どももいれば、高機能でお喋りや勉強はぐんぐんできるのに、お友達とのコミュニケーション作りがとっても難しい子ども、そして就労前の青年となった子どもから、告知を受けたばかりの就学前の小さい子どもまで多種多様です。

そこで、私たちの会では、それぞれのタイプ別に勉強会を開いています。
同じような子どもを持つ者同士、悩みや思いをしっかり相談しあってください。

◎OHAの会  (アスペルガータイプや高機能的な自閉症児の親対象)

◎つくしんぼの会(カナータイプ、知的障害も伴っている古典的自閉症児の親対象)

◎ゆりかご講座 (基礎編です。告知を受けてすぐの方や、悩んでおられる方のためのまずは自閉症を理解しようという勉強会です)


OHAの会 

入学・進級と新しい環境の中で一ヶ月が経とうとしていますが、子ども達の様子はいかがでしょうか。5月は子どもの近況をお互いに話したり、1年間の活動の希望などを参加の方々にお聞きしたりしようと考えています。

今年度も勉強会以外にもいろいろ楽しい行事を計画していきたいと思っています。初めての方も気軽にご参加下さい。

日 時: 5月16日(金) 10:00〜12:00

場 所: 京山公民館

参加費: 300円

申込先: 育てる会事務局

締 切: 5月14日(水)

(OHA担当:I、M)


つくしんぼの会 

つくしんぼの会では、大先輩のお母さん・今田さんに来ていただいて、座談会方式で今抱えている悩み、ちょっとした嬉しい話などをしています。

今田さんは子どもたちの働く場所を確立するために、実際の社会でとても力強く活躍されていて、お話を聞くたびに元気をもらっています。また、私たちの知らない、学校を卒業してからのお話には将来を考えるときにとても参考になります。

ひとりであれこれ悩まないで、今田さんのお話にぜひ元気をもらってください。

日 時: 5月28日(水) 10:00〜12:00

場 所: 太陽の家(育てる会事務局)

参加費: 300円

申込先: 育てる会事務局

締 切: 5月26日(月)

(つくしんぼ担当:S・I)


ゆりかご講座 

お待たせいたしました。今年度もゆりかご講座を開催いたします。

「自閉症について、はじめのいっぽから向き合ってみよう」という勉強会で、毎月開催とはいきませんが、できるだけ皆さんで集まれたらと思います。

告知を受けたばかりのお母さんだけでなく、先輩お母さんとしてなにか話が出来たらと思われているお母さんも、どしどしご参加ください。
みんなで、少しずつ前進していけたらと思います。

今回は第一回目と致しまして、どんな悩みがあるのか声に出して言ってみよう。整理して考えてみようということで座談会形式のお話をしたいと思います。

また、今回は小西淳子先生が一緒にお話を聞いてくださることになりました。
心を少しでも軽くして、元気に育児できるようになれたら良いなと思います。

(ゆりかご担当:K.H)

  日 時: 5月7日(水)10:00〜12:00

  場 所: 岡山ふれあいセンター第4研修室

  参加費: 300円

  申込先: 育てる会事務局

  定 員: 20名

  締切り: 4月30日まででしたが、まだ定員に余裕があります。

       お話を聞いてみたい方、悩みを話してみたいという方は事務局までご連絡ください

今年度のゆりかごの会場は、太陽の家ではありませんので必ず申し込みをしてからご参加ください。

■小西淳子先生■旭東保育園・保育士(障害児担当)

7年前、長谷川海の親学級担任をしてくださり、翌年障害児クラス担任になられました。岡山大学特殊専攻科で1年勉強された後、現場に戻られ障害児担任で現職に至られます。

『光とともに・・・4 〜自閉症児を抱えて〜

戸部 けいこ:著 秋田書店 定価:760円+税
ISBN4-253-10442-8 C0979 ¥760E

楽しみに待っていた光くんの4作目です。
みんなの愛情に包まれて、少しずつ少しずつ大きくなってきた光くんです。そんな光くんも小学校5年生になります。

これまで理解あるまわりの方の支援を受けて、安定して暮らせるようになってきました
福祉センターの新井先生や心理指導の大沢先生、保育園のユミ先生、小学校の担任の青木先生や若林先生、・・中でも、自閉症の特性をよく理解し、一人ひとりに合わせていろいろ工夫してくれる青木先生は素晴らしい先生でしたね。

でも、私達の現実を見たとき、そんな青木先生のような先生や、育てる会賛助会員の先生方のように、自閉症児と積極的に関わりを持って理解しようとしてくれる先生はまだまだ少ないですね。
特に普通学校においては、「みんなと同じ」を目指して、「みんなと同じがいい子」になってしまうことが多いです。そんな先生のクラスでは、自閉症児は歓迎されなくなってしまいます。

個別学級でも、障害児教育に情熱を注いでくれる先生ばかりとは限りません。定年後の恩給は、最後の給与を基礎とするため、管理職になっていない先生には、少しながらも手当ての出る個別の担任にしてあげるのが温情ある校長先生の人事とか・・そんな温情はぜひとも子ども達に向けて使ってほしいですね。

ともあれ、光くん達も日本の小学生。こんな現実にも直面しなければなりません。
その中でもなんとか、最善の道を探していこうとするのが親の役目ですね。あきらめてしまったら、不幸になるのは子ども達です。心ある人の力を合わせて、仲間の子ども達の力を借りて・・・そんな第4巻です。みなさんも応援してください。

あとがきは青木先生のモデルの一人でもある、長江先生が書かれています。その子ども達への思いのこもった文章を読んで思わず涙がこぼれました。我ながらとても自然な、すがすがしい涙でした。
出勤途中のバスの中だったので、朝からコミック本を広げて涙している中年男・・少々異様な風景だったかもしれませんね (^_^;)

この4巻も、前の3巻と同じく、自閉症児にとって助けになるいろんなアイデア・工夫が溢れています。マニュアルとしてもとても役にたつ内容になっています。育てる会でも大量に取り寄せていますので、何冊でも注文してください。コミックですので、一般の方にも気軽に読んでいただける、自閉症を理解していただく絶好の本です。みんなで広めていきましょう。

P.S 今回は残念ながら息子・哲平のエピソードは直接的には出てきません。あえて言えば72ページに登場する青木先生の作った個別の指導計画書。これが我が家で作った哲平のための個別指導計画の一部分です。
小学校時代のもので懐かしかったです。

・・というわけで、今回はマンガの背景の大道具係を勤めさせていただきました (^。^)


近隣の講演会等のご案内


『 自閉症理解のための基礎講座 』 【第1回】

    日 時:平成15年5月17日(土) 14:00〜17:00

    場 所:京都 アスニーホール(京都市中京区丸太町通七本松西入る)

    テーマ:「自閉症の理解」

    講 師:津川 麻子先生(花の木医療福祉センター)

    主 催:日本自閉症協会 京都府支部・NPO法人 生活支援センターあすく

    参加費:一般 1500円、京都府支部正会員 無料

    申 込:不要

    問合せ:Tel.075−631−1049(京都府支部 事務局:宮内)


『 第2回 自閉症カンファレンス NIPPON 』

           〜TEACCHモデルに学ぶ実践研究会〜

    日    時:平成15年9月13日(土)・14日(日)

    場    所:早稲田大学 西早稲田キャンパス14号館(東京都新宿区西早稲田1-6-1)

    シンポジウム:「親の活動・専門家との協力 〜NASの実践活動に学ぶ〜」

    メイン 会場:「TEACCHプログラムと親の会」
              エリック・ショプラー(TEAACHプログラム創設者)
           「NASに学ぶ親の会の運営と運動」
              ジュディー・ラスティー(NAS・英国自閉症協会副会長)
           「TEACCHプログラムが広がったわけ」
           「日本のTEACCH」
           「TEACCHと日本のコラボレーション 03」
              エリック・ショプラー & 佐々木正美(川崎医療福祉大学)

    分  科 会:3つのカテゴリーで実施 

           U10 = Under 10 years old(10歳以下)
           U17 = Under 17 years old(17歳以下)
           O18 = Over 18 years old (18歳以上)

    主   催:自閉症カンファレンスNIPPON 実行委員会・朝日新聞厚生文化事業団

    参 加 費:12,000円(交流パーティー 別途6,500円)
    定   員:1200人
    申   込: 〒104-8217 東京都中央区銀座3−2−16
           朝日旅行会「自閉症カンファレンスNIPPON」受付事務局
             Tel.03−3538−2858  Fax.03−3538−2860

 昨年の第1回のカンファレンス、定員1000名という数に安心して、ノンビリかまえて・・・定員いっぱいになって涙した方が大勢いらっしゃいました。1000名の定員に2000人以上の申込があったそうです。定員を1200名に増やしたそうですが、それが限界・・・

 今年は最初から1200名のイッパイイッパイです。参加希望の方は、後で涙しないように早目の申込みをお勧めします。


『 第9回 親のための学習会 』

    日 時:平成15年5月30日(金)10:00〜12:00

    場 所:しあわせの村 研修館1Fホール(神戸市北区山田町下谷上)

    テーマ:「地域生活に向けて、準備すること」

    講 師:中山 清司 先生(横浜やまびこの里)

    主 催:神戸TEACCH親の会

    参加費:700円

    申 込 : makana@athena.ocn.ne.jp


『 親のためのTEACCH勉強会 』

    日 時:平成15年5月14日(水)10:00〜12:00

    場 所:川崎医療福祉大学

    講 師:佐々木正美先生(川ア医療福祉大学教授)

    参加費:300円

    申 込:不要

「TEACCH」を初めて勉強しようと思っておられる方にとって、とても分かり易いお話しです。初めての方でも暖かく迎えていただけます。


『 自閉症の子どものクラスルーム・研究科 』

    日 時:平成15年5月10日(日)14:00〜16:30

    場 所:兵庫県民会館 けんみんホール 9階(神戸市中央区磯上通3-1-32)

    テーマ:「自閉症の特性への理解と支援」

    講 師:新澤 伸子 先生(大阪自閉症発達障害支援センター 所長)

    主 催:自閉症の子どものクラスルーム・研究科

    参加費:一般 1500円、研究科会員 無料

    申 込:不要

    問合せ:Fax.078−997−5255 クラスルーム事務局 mr.zuu@nifty.com

掲 示 板

本の紹介について

会報の中でトチタロさんが紹介してくださった『光とともに・・・』(戸部けいこ作、秋田書店、760円)第4巻が事務局に大量に入荷しました!

自閉症の特徴・療育方法・そして親や教職員の方々の苦労や喜びが、とてもすてきな絵柄で描かれています。「難しい本はちょっと・・・」と言われる皆様、コミックですので、ぜひ読んでみてください。1・2・3巻も勿論、事務局で購入することができます。誕生から幼児期・小学校へと、成長していく光くんを見てあげてください。

色々あります! 在庫の紹介 

☆『光とともに・・・〜自閉症を抱えて〜』T.U.V.W(戸部けいこ作、秋田書店、各760円)

☆『自閉症の息子と共に』Tありのままの子育て U自立への子育て(明石 洋子作、ぶどう社、各1700円)

☆『ともに』2〜5号      (トモニ療育センター、U 1500円 V・W 3000円 X 3500円)

☆『精神科医の子育て論』    (服部 祥子作、新潮社、1100円)

☆『自閉症の人たちを支援するということ〜TEACCHプログラム新世紀へ〜』(朝日新聞厚生文化事業団、800円)


講演会について

会報の中でもお知らせいたしましたが、河島淳子先生の講演会が6月・7月に開催されます。詳しい内容については、同封のチラシをご覧ください。大勢の親御さん、そして学校の先生や学生さん、地域の方々にご参加いただけたら・・・と思います。

会員以外の方でも、勿論参加できますよ!!


正会員の皆様へ

入会申込書(継続の場合も必要です)・プロフィール表をまだ送っておられない方は、できるだけ早く事務局までお送りください。名簿や連絡網を作るのに必要です。


『あんしんメイト』位置情報検索サービスのお知らせ(会員:中井さんから)

子どもを自立させるべく訓練中に、ちょっと目を離すとどこへ行くやら。皆様の中にも子どもがいなくなって大騒ぎをして探したという経験の方も多いと思います。また、お子様を一人で通学させようとお考えの皆様は大変な不安があると思います。

そこで、今回『あんしんメイト』という位置情報を携帯やパソコンから調べることができる携帯セキュリティを開発しました。24時間365日、あなたの大切な人をSOKスタッフが見守ります。

詳しくは同封のチラシをご覧ください。また、正会員の方以外で詳しい情報を聞きたいと思われる方は事務局までご連絡ください。


ボランティア交流・研修会参加者募集!

会報の中でもお知らせしましたが、5月11日にボランティア交流・研修会を開催いたします!

新しくボランティアをしてみたいと思われる方、すでにボランティアをしてくださっている方、ボランティアさんとお話をしてみたいと思われる親御さんなど、たくさんの方に参加していただけたらとっても嬉しいです。

興味のある方は事務局までお電話かメールにてお問い合わせください。


ボランティアさんへ

今までボランティアをしてくださった方の中で、今年度もボランティアをしてくださる皆さん!!
今年度改めて同封のボランティア登録用紙にて、登録をよろしくお願いいたします。

この登録用紙は、色々な活動を行う前に、自閉症の子どもが「今日はこのお兄さんと一緒に過ごすんだ」という予備知識を持つことによって、不安をなくすことができるためのものです。

ボランティアの皆さんも、はじめての場所で顔も見たことのない人と過ごす時、不安になったりしませんか?

「写真はちょっと・・・」なんて言わずに、子どものためにニッコリ笑った写真を貼って、事務局まで郵送してください。どうかよろしくお願いいたします!


事 務 局 だ よ り

4月1日より、ついに新体制の事務局が本格的に動き出しました。約1ヶ月、何だかあっという間だった気がします。仕事にはまだまだ慣れていないのでご迷惑をおかけすることも多いと思いますが、皆様にはどうぞ温かい目で見守っていただければと思います。

事務局にとって最初の山場というべきイベント、総会が終わりました。理事や他の皆様のご協力のおかげを持ちまして、無事終えることができました。しかし、事務局として反省すべき点も多く、来年はもっとスムーズにできるようにがんばりたいですね。

事務局へ来られた方はご存知でしょうが、事務局は現在2階の広いスペースに移転しています。さわやかな風が常に通り抜けるようなそんな雰囲気の事務局を目指したいと思います。会員の皆様も気軽にお越しになってください。お茶ぐらいはお出しすることができるかもしれません。ただ、仕事を手伝っていただくかもしれませんが(笑)

(菅田  尚樹)

正会員の皆様から、プロフィール表と親子の可愛い写真がたくさん送られてきました。上の方の花をフワ〜ンと見上げている写真、お母さんと手をつないでニッコリしている写真、入学式のお花を胸につけてもらいながらカメラにピースしている写真・・・

どの子もとっても可愛くて、「早く一人一人に会いたいなぁ」とニコニコしながら見させていただいています。

一枚一枚から、お父さんお母さんがその子のことを大切にされている想いが伝わってきます。こんなステキな子どもたちのためにも、できることは精一杯、できないことも一生懸命がんばりたいと思います。まだまだ未熟な事務局の二人を、どうか皆様応援してくださいね。

(鳥羽 紗代)

この欄では、次回以降事務局で起こったエピソード、近況などを皆様に伝えられるようなものにしていきたいと思っております。

皆様が「一度行ってみたいなぁ」と思えるような、そんな雰囲気が伝わるとうれしいです。

事務局だより追伸 「able(エイブル)」上映会

今日、映画『able』の上映会に行ってきました。
とても素晴らしい映画で、大感激して帰ってきたところです。

ダウン症の元くんと自閉症の淳くんが、アメリカへホームステイし、そこのホームステイ先の夫婦と過ごす毎日を、シナリオも台詞も一切なく、彼らの一言一言、その後ろ姿を丁寧に描いたドキュメンタリー式の映画でした。二人を包む空気・そして彼らを柔らかく見守るアメリカの人々に、障害のある(しかも英語がまったく話せない)人をなんて暖かく迎えてくださる国なんだろうと、感動で胸がいっぱいになりました。

元くん・淳くんはお互い言葉でコミュニケーションは取りませんが、同じ仲間として、困った時はさり気なく助け合います。例えば、淳くんがうっかりとジュースをこぼした時、大慌てでそのコップにジュースに蓋をして元の冷蔵庫に戻し(会場中大爆笑)、元くんがさっとキッチンタオルを持って拭き取るのを手伝っている様子。一つ年上として、色々とサポートする元くんと、彼を頼っている素振りを見せる淳くんは本当に名コンビで、彼らだからこそこんなに魅力溢れる映画になったのだと思います。

元くんは周りの気持ちや表情にすごく敏感で、周りの期待に一生懸命応えようとしてがんばりすぎて思わず涙してしまったり、料理する淳くんにかかりっきりになっているホストマザー・キャサリンの姿に拗ねてしまったり。でもそんな彼もホームステイの日々の中で、ぐんぐん成長していき、トレーニングセンターでメキメキと力をつけ、ついには一般のホテルでアメリカ人の知的障害者の方々と交じって普通の仕事をするようになります。

淳くんはとってもマイペースで、自分から話しかけたりするタイプではありませんでしたが、英語ばかりの外国で高校まで一人で通い、クラスメートと授業やスポーツに楽しく取り組みます。特に重複障害を抱えたチャドくんには「次の人のためにドアを開けておいてあげる」というさり気ない優しさを教えてもらい、次第に誰に言われなくてもドアを開けて待ってあげることができるようになりました。

大きな水槽に手を当てて、じっとイルカを熱心に目で追い、そのまま40分間も見つめ続けているその後ろ姿。毎晩キャサリンに「グッナーイ」と話し続けられて、初めて「グッ・・・ナイ」と英語を口にした夜。元くんと二人でバスケットチームに参加し、スペシャルオリンピックスの州大会で一生懸命プレイし優勝は出来なかったけれども、やり遂げたという晴れやかな笑顔。そして学校の皆とお別れした時、流した涙。

二人を囲うすべてのことが愛しく、時に笑い、時に涙し、感動、感激の連続であっという間の100分間でした。本当にここに書き切れないです。書き続けていたら、まるまる100分間もらっても足りないぐらいです。

映画の最後にホストファミリーのマークとキャサリンが言った言葉

「彼らと出会えたことで、いい人間になれた気がするよ」
「彼らが私の子どもだったら、きっとすごく誇りに思うわ」

そして、映画が終わったあと、NPO法人スペシャルオリンピックス日本理事長・細川佳代子さんがおっしゃった言葉が特に印象に残っています。

障害者はできないのではないのです。まわりが、時に親自身が、彼らをできないと思って、できなくさせているんです。
だってアメリカでこの二人は、こんなにたくさんのことができたじゃないですか。
そして、彼らこそ今の世の中にとって必要な人たちなのです」

本当にとっても素晴らしい映画でした。ビデオにならないかなぁとすごく期待しています。

映画の帰りに、元くんのお母さんの渡辺ジュンさんが書かれた
『able〜生まれるだけで冒険だった〜』(元就出版社、1,500円)という本を買いました。
その中の序文をここで紹介させてください。この一言に元くんへのお母さんの愛があふれていて、細川さん同様、私も思わず涙がこぼれました。

「もし元が我が家にやって来なかったら、私はもっと不平不満に満ちた沈滞した日々を送っていたことでしょう。
十五年前悪態をついてしまった神さま、ごめんなさい。今ここにお詫びして訂正させていただきます。

神さま、元という素晴らしいプレゼントをありがとう」

個人的に、後で細川さんに「6月のスペシャルオリンピックスに、一緒にアイルランドに行かない?」と誘われて、とっても大感激の一日でした。

(事務局:鳥羽 紗代)

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