(since 2005/04/22)(更新 2010/03/23)

TNO:素粒子モデル[11]

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©Copyright 2005,2010 小野智章
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独自解釈による、サブクォークによる素粒子のモデルです。
内容を信用しないこと。 勝手な解釈なので、合っているかどうかは知りません。 ただし、アイソスピンとハイパーチャージの、 ヘリシティの違いによる奇妙なねじれを解消出来ます。
2010年3月23日、混合比率等を修正しました。

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24.右巻きニュートリノとゲージ

右巻きニュートリノは、標準理論では無いものとされているが、 電弱力が作用しないと考えることも出来る。 この考えを採用するには、 電弱力が、 左巻き・右巻きの電子や左巻きニュートリノには作用するが、 右巻きニュートリノには相互作用しない理由が必要である。
4種類のフェルミオンの内の1種類に あるゲージが作用しないというパターンは、 レプトンにグルーオンが作用しない現象として、既に見ている。 これば3つのSU(2)サブカラーの混合による効果だった。 電弱力の右巻きニュートリノに対する効果についても、 同様の方式を適用してみよう。
4種類のレプトンの内、右巻きニュートリノには、 電弱力が作用しない。 これを3分荷と同様の方法で説明するには、 本来は3つのSU(2)サブカラーが必要になる。 しかし、ここで関係してくる現実の力は U(1)の電磁力とSU(2)の弱い相互作用であり、 グルーオンの様に完全なのSU(3)のゲージは出来ない。 従って、完全なSU(2)サブカラーの組も必要ではないので、 これを擬似サブカラー(pseudo subcolor)と称することにしよう。
  1. 1つ目の擬似サブカラーは弱荷に対応するのだから、 そのままkサブカラーで良いだろう。
  2. 2つ目の擬似サブカラーは、三重荷Tで良いだろう。 対応するゲージ・ボゾンは、 ウィーク・ボゾンと混合して光子になる、B0場である。
  3. 3つ目の擬似サブカラーを、 仮に艶(gloss)として、gと表記しよう。
擬似サブカラーの混合でも、 完全なサブカラーの混合における3重荷パリティと同様の属性が 出てくるだろう。 この属性を、仮に擬似3重荷パリティと称し、T'と表記しよう。
完全なサブカラーの混合においては、 グルーオンによって相互に変換されるクォークは、 3重荷パリティは等しく、3つのサブカラーは異符号が交じる。 擬似サブカラーの混合においても同様に、 電弱力によって相互に変換されるレプトンは、 同一の擬似3重荷パリティを持ち、 3つの擬似サブカラーは異符号が交じる筈である。
T'=kTg (Tは、3重荷パリティではなく、3重荷そのもの。)

νL;T'=+1*+1*g
eL;T'=-1*+1*g
反νR;T'=-1*-1*g
反eR;T'=+1*-1*g

∴g=-k
(∵3つの擬似サブカラーには異符号が交じる。)
ただしこの「g=-k」という条件は、電弱力が作用するレプトンに限られる。 電弱力が作用しない右巻きニュートリノでは、 3つの擬似サブカラーの符号は一致する。
これらを満たすgは、次の様になる。
g=kTh (ここのTは、3重荷パリティ。)
これは、ヘリシティの方を、h=kTgと定義すべきなのかもしれない。


25.電弱力の混合

4章の表のサブカラーを擬似サブカラーと置き換えると、 電弱力の混合の表が得られる。
各ゲージを、各擬似サブカラーを大文字にして表現しよう。
T0=(C0+M0+Y0)/sqrt(3)であり、
γとニュートリノが結合しないことから、
γ=(sqrt(3)K0−T0)/2。

γとの直行性と、Z0とνRが結合しないことから、
Z0=(K0+sqrt(3)T0−4G0)/sqrt(20)。
標準理論では、 電磁場(光子)をB0とW0の混合とみなし、 その混合角をワインバーグ角としている。 従ってワインバーグ角θを求めるには、 レプトンとの相互作用が標準理論に一致する様に、 上記中性ゲージを書き換える必要がある。
    γ                      Z0
νL;sinθW0-cosθB0         cosθW0+sinθB0
    =U(sqrt(3)-sqrt(3))/2   =U(1+3+4)/sqrt(20)
    =0                      =4U/sqrt(5)
eL ;-sinθW0-cosθB0        -cosθW0+sinθB0
    =U(-sqrt(3)-sqrt(3))/2  =U(-1+3-4)/sqrt(20)
    =-sqrt(3)U              =-U/sqrt(5)
eR ;-2cosθB0               2sinθB0
    =U(-sqrt(3)-sqrt(3))/2  =U(-1+3+4)/sqrt(20)
    =-sqrt(3)U              =3U/sqrt(5)

γ;sinθW0=cosθB0 => B0=W0sinθ/cosθ=sqrt(3)U/(2cosθ)
   B0=sqrt(3)U/(2cosθ) , W0=sqrt(3)U/(2sinθ)
Z0-eR ;2sinθB0=2sinθsqrt(3)U/(2cosθ)
         =3U/sqrt(5)
         => tanθ=sqrt(3/5)
         => sin2θ/cos2θ=3/5
         => 5sin2θ=3cos2θ=3-3sin2θ
         => sin2θ=3/8
Z0-νL;cosθW0+sinθB0
         =cosθsqrt(3)U/(2sinθ)+sinθsqrt(3)U/(2cosθ)
         =Usqrt(3)/2*(cosθ/sinθ+sinθ/cosθ)
         =Usqrt(3)/2*(sqrt(15)/3+3/sqrt(15))
         =U(sqrt(5)+3/sqrt(5))/2
         =U(5+3)/(2sqrt(5))=4U/sqrt(5) ; OK
Z0-eL ;-cosθW0+sinθB0
         =-cosθsqrt(3)U/(2sinθ)+sinθsqrt(3)U/(2cosθ)
         =Usqrt(3)(-cosθ/sinθ+sinθ/cosθ)/2
         =Usqrt(3)(-sqrt(15)/3+3/sqrt(15))/2
         =U(-sqrt(5)+3/sqrt(5))/2
         =U(-5+3)/(2sqrt(5))=-U/sqrt(5) ; OK
すると、sin2θ=3/8=0.375となる。
このsin2θは、実測値約0.231より、かなり大きい。 しかし、繰込み群方程式によって同じスケールの値に合わせて、 比較するべきらしい。 又、このsin2θ=3/8は、 分数荷電クォーク模型での値や、 SU(5)GUTで純理論的に導かれる値とも、一致する模様。
尚、ここで使用しているモデルでは、 W0やB0、更にグルーオンの結合定数は、 GUTスケールでも(近い値ではあるが)一致しない。

ニュートリノには質量があることが判っているので、 左巻きニュートリノとZ0との相互作用は、 右巻きニュートリノにZ0が追突する様に見える様に、 座標系を変えることが出来る。 ただし、ニュートリノは極めて軽く、Z0は極めて重いため、 ニュートリノにZ0が追突する状況は極めて稀である。 従って、右巻きニュートリノとZ0は僅かに相互作用することが出来るので、 「Z0とνRが結合」という前提が崩れ、 混合比は上記から僅かにずれることになる。
一方、Z0に質量が無ければ、容易にニュートリノに追突出来る。 Z0が右巻きニュートリノと殆ど相互作用しないためには、 極めて重い必要がある。 従って上記の混合が、Z0に質量を与えていると考えられる。 即ちG0が、 ウィーク・ボゾンの縦波成分となる、1次元分の供給源かもしれない。 又、上記の混合ではゲージが3つの余る筈で、 それらはヒッグス粒子に相当すると予想出来る。

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