■Weathercockの懲りないパソコン拡張記(その9) ■

 すでにほとんど拡張するところがない&どうしてもチップセットがWildcatであるが故の遅さが目立ってしまい、なかなか拡張ができずちょっと停滞気味のXt13ですが、衝撃の事態が発生します。では、最後となりました拡張記を書いていこうと思います。

25.メモリー増設再び(パート2)(^^;)

 以前、144MBに拡張したXt13なのですが、もともとXt13にはメモリースロットが8本あり、最大256MB(32MB×8)までメモリーを増設することができます。第22話の増設で144MBになり、メモリースロットも6本埋めた状態なのですが、まだメモリースロットは2本残っています。せっかくメモリースロットが残っているのならもう一回増設できるかな(^^;)ということで、64MBのメモリーを購入することにしました。SDRAMも大暴落している時代にSIMMを購入するのもなんですが、まあSIMMもSDRAMと同様にかなり安くなりましたので購入してみました。

※ 前回の購入時に2セット購入しておけば良かったと後悔していたのが、問題の始まりでした。(爆)

 今回のメモリーの購入に当たっては基板にNECの文字があるちょっと妖しいメモリーだったのですが、60nsでしたし、NECのメモリーだから9821ではちゃんと使えるだろうということで購入したのですが、これがどつぼの始まりでした。(爆)

 さて、ついに200MBオーバー(144MB+64MB=208MB)になると感動しつつメモリーの増設を行ったのですが、まずは購入した、メモリーが動作するかのチェックです。現在搭載しているメモリーを全てはずし、今回の購入したメモリーを取り付けます。

第1,第2スロットに今回購入のメモリーを装着後、スイッチオン・・・・・・

パリティエラー

えっ?。という状態です。そこで、メモリーが壊れているのかどうかを確認するため、現在動作しているメモリーと一緒に載せてみて調べることにしました。

第1,第2スロットに現在動作しているメモリーを搭載し、(64MB)
第3,第4スロットに今回購入のメモリーを装着後(計128MB)、スイッチオン・・・・・・

パリティエラー(大汗)

第1〜第4スロットに現在動作しているメモリーを搭載し、(128MB)
第5,第6スロットに今回購入のメモリーを装着後(計192MB)、スイッチオン・・・・・・

起動。(ほっ。)

まあ、何とか起動することができましたので、最後に残ったスロットに最初から搭載している16MB(8MB×2)のメモリーを搭載し、208MBのXt13になりました。しかし、本当の問題はここから始まったのです。

 Xt13にはタダでさえ遅いWildcatのチップセットを少しでも早くするためメモリーアクセスの加速ソフトを入れていたのですが、Windows上から加速スイッチ〜ON(ぽちっと)としたときです。



なんか動作がおかしいなあ〜。



ハングアップ。(爆)
・・・仕方ない。再起動・・・



Windows破損。(ファイルが完全に破壊されていた。(核爆))

まさかWindowsごと破壊してくれるとは・・・すばらしいメモリー(根性なし)です。一般的にはソフトウエアの暴走でもHDDを巻き込んでの破壊は少ないのですが、今回はHDDまで巻き込んで破壊してしまいました。さすがにこの状態を目の当たりにしたときには頭が真っ白になりました。 _| ̄|○
ということで、腐れメモリーをつかまされてしまったのですが、このメモリーを他のマシンに持っていくと(Ex.Xa16)、問題なく動作してしまうんですね。(笑)

やっぱり、Xt13には「相性」という、どうしようもない言葉があるのでしょうか。←(本当は相性と言う言葉で安易に片づけてはいけないのですが。)

ということで、結局導入を実施したが問題が発生したメモリーでした。この後、もう一つ問題が発生するのですが、それについては次話で・・・。

このときの導入した品

機種 内容
 F.P.DRAM 64MB(32MB×2)  ノンブランド パリティ付き 32MB×2 

26.Windows2000の導入

 第25話で書いたとおり、メモリーの増設によってOSが破壊されてしまったXt13。ということで、OSごと再インストールをする必要が発生してしまいました。せっかくインストールをするのならWindows2000でも導入してみようかということで、Windows2000をインストールすることにしました。

 Windows2000をインストールするに当たっては、そこまで難しいこともなく、普通にインストールができると思っていました。

※ UIDE−66の仕様&CD−ROMを認識させるため、CD−ROMは内蔵IDEに接続する必要はありますが。

 ということで、インストール開始です。普通にWindows2000をインストールするために起動FDDを入れて立ち上げていたのですが・・・

突然

SYSTEM HALT(MEMORY ERROR)

ということで、ブルー画面発生。仕方がないので再度インストールを実施しますが、再度ダメ。結局計3回試したのですが、全くだめでした。

はっきり言ってWindows2000のインストールは現在の環境では無理ですか?

※ 一応対応機種にはなっているので標準状態に戻して少しずつインストールをしていけば何とかなりそうなのですが、どこまで戻すのかは未定です。
(このときは第25話のメモリーをつけたままでの話だったので、外すだけでインストールが可能になる可能性もあります。)

さすがにこの原因まで考える気分ではなかったので、このときはWindows2000の導入をあきらめ、無難なWindows98を導入しました。今後、時間があるときにでももう一度チャレンジをしようかとは思っていますが、なかなかそういう気分にはなれません。

このときの導入できなかった品

機種 内容
Windows2000 Professional Windows2000 Professional版

27.嵐の後で・・・。

 メモリーの増設で、Windows98が破壊され、その代わりとして導入しようとしたWindows2000はインストールできないという、Xt13はなんともいえない状態になっています。さすがにXt13の拡張もこれ以上やることがなく、今後、いろいろなパーツが販売される可能性も少なくなってしまいましたので、このあたりでこれ以上の拡張を実施することの意義がなくなってしまいましたのでXt13の拡張をそろそろやめようかと思い、初期状態に戻すことにしました。

※ どう考えてもチップセットがWildcat(山猫)の機種(Xt13)はTritonHXの機種(Xv13)より遅いのが普通の使用でもはっきりわかるのも拡張をやめる大きな要因の一つです。

 とりあえずとして、CPUとGAは他で使う予定があるので、それを外して標準搭載のものに変えました。(そのほかの物については未定))CPUとGAを交換したことにより、久しぶりにMillenniumの画面を見ることができたのですが・・・やっぱりMillenniumって綺麗ですね。σ(^^;)が惚れ込んだだけの画質を見せてくれます。(笑)

※ 将来PC/AT互換機を作るときにはParheliaでも購入しようかという思いはあるのですが、アレって性能の割に高価ですよね〜。(^^;)

 CPUを交換したことにより、久しぶりにPentium133MHzの動作を体感しましたが、普通の使用(WordとかExcel程度)では、そこまで遅さを感じることはありませんでした。ところがインターネットに接続すると、はっきりと動作の遅さを感じることができます。現在、ADSLで接続しているのですが、データーの読み込みに時間がかかるというより、画面を開くのに時間がかかっているという状態に陥ります。(ゆっくり画面が開いていくのではなく、画面が出るときはパッと出るのだが、出るまでに時間がかかる。)

 Xt13の拡張を始めた当初は133MHzでも十分利用できるという話をしていましたが、サウンドやHDDまでPCI接続にし、Pentium133MHzの能力をほぼ全て出すことができる状態にしても、このような動作しかしないということは、さすがに現在ではPentium133MHzでは問題なく使用できるとはいえなくなってきています。

※ OSはWindows98で変えていないのに、ここまで重くなっているということは、ブラウザの能力アップ(CPUパワーの使用)やページ自体が重たくなりつつある(フレームの使用やActive Xの使用など。)のが原因だと思います。

※ でも、現在の職場はPentium75MHz(PC−9821Xa7)が現役で活躍しているのですけどね。(笑)

どこまで行っても性能面ではXv13に勝てないXt13でしたが、(しかもかなりじゃじゃ馬。(笑))それでも本体から醸し出される雰囲気は、未だ以てXv13を上回る物があります。

※ なんか、Xtの筐体って高級感があるのですよね。(それに比べてXvの筐体はどうも汎用機という感じがぷんぷんする。)

ということで、第27話まで続いた懲りないパソコン拡張記ですが、今話をもって終了とさせていただきます。
 長い間のご静聴ありがとうございました。

※ 本当はもう1話UIDE−133/98−Aの話をする予定だったのですが、Xt13では、動作しないという話がインターネットの掲示板でありましたので、おそらくσ(^^;)がやってみても動作せずだと思うので、もう再実験をする必要はないなあ〜と言うことになってしまったので、それについての話はやめにしてしまいました。(ひょっとすると気が向いたら書くかもしれませんが・・・。)

最後に27話終了時のパソコンのスペックについて書こうと思います。

My パソコン(2003年7月)

項 目 現在の仕様(第27話終了時:最終)
本体名称 NEC PC−9821 Xt13/K12
本体仕様 CPU Pentium (P54C) 133MHz 
メモリ 144MB
セカンドキャッシュメモリ 256KB
ハードディスク 14GB (UIDE−66接続)
(Quantum Fireball CR 8.4GB)
(Quantum Fireball EX 6.4GB)
グラフィックアクセラレーター Matrox Graphics Millennium
MGA−2064W 4MB
CD−ROM SCSI内蔵 16倍速ドライブ
(YAMAHA CRW6416S)
サウンド Xwave−6000 (PCM・MIDI音源)
内蔵SCSIインターフェース Adaptec AHA−2940相当(SCSI−2)
拡張スロット GA専用スロット Matrox Graphics Millennium
PCIバス(#1) IO DATA UIDE−66
PCIバス(#2) Xwave−6000
(YMF−744)
Cバス Melco LGY−98J−T
(10BASE−T)
− 最後に −
 PC−9821Xt13の拡張記はいかがでしたでしょうか。(笑)まあ、現在3GHzのパソコンが販売されている状態で、133MHz(0.133GHz)のパソコンの話をしても仕方がないような気がしないでもありませんが・・・。(^^;)

 さて、最後に現在ではかなりマイナーな機種となってしまった(もとからと言う説もあるが。(笑))Xt13ですが、今後ひょっと中古やジャンクでXt13を手に入れる方がいるかもしれませんので今までのまとめとして簡単に表にしておこうと思います。
Xt13の拡張のための基本方策
CPU  ベースクロックは66MHzに固定されており、(ジャンパがないため、変更不可能。)しかも、CPU倍率についてもジャンパが存在しないので2倍固定となる。
 VRMソケットは存在するが、接続は全くのスルーになっており、実際に使用できるかは不明(できるという話もあるが。)ただし、BiosはMMX対応ではないため、MMX Pentium等を直接接続すると内蔵IDEが使用できないという問題がある。
 従って、拡張はゲタを利用しての拡張になると思われる。CPUの拡張についてはK6−III 466MHzが利用できているため、ほぼ全てのCPUで問題なく動作すると思われる。(おすすめはK6−III 400MHz)
メモリ  メモリースロットは8本(4組)あり、最大256MHzのメモリーが利用できる。(利用はFastPageDRAM パリありのみ。EDOメモリーは使用不可。)ただしメモリーの相性問題がかなりあり、ノンブランドのメモリーではパリティエラーを吐くことが多い。
 また、64MBitDRAMは全量を使用できないため、一枚で64MB(2枚で128MB)のメモリーは使用できない。
セカンドキャッシュメモリ  標準で256KBのセカンドキャッシュを搭載しており、最大容量は512KBである。(標準のセカンドキャッシュとの交換。)ただし、512KBのセカンドキャッシュはとても高価なため、無理して手に入れる必要はないと思われる。(セカンドキャッシュを搭載することでメインメモリーの読み込み速度が低下するという問題もあるため。)
ハードディスク  標準搭載はプライマリーにHDD、セカンダリーにCD−ROMドライブが接続されており、接続可能台数は各1台ずつらしい。(とにかく内蔵IDEは転送速度が遅いため(しかもPIOモード)、実際には利用することがほとんどないと思われる。(ちなみに内蔵4.3GBの壁はあり。))
 標準でSCSIインターフェイスを搭載しているが、転送速度は最大10MB/Sであり、(SCSI−2)しかもチップが古いからかもしれないが、レスポンスがあまり良くない。(内蔵IDEよりは良いが。)(ちなみに、MOドライブだけをSCSIインターフェースに接続するとWindowsの起動時にハングアップする。)
 しかも、標準搭載の内部SCSIケーブルはとても長い割に全く内部コネクタがないという極めて悪い物のため、実際の使用に関してはケーブルを交換した方がよい。
 従って、増設はオンボードのSCSIを殺してSCSIボードを増設するか、IDEボードの増設によって行う。IDEボードの増設に関して、UIDE−98は基本的に使用不可であり、(最近ではイレギュラーな方法をすれば動作するらしいが。)増設はUIDE−66のみで増設をするのが、基本的考え方である。(UIDE−133/98−Aは使用不可。)
 HDDの増設場所は標準でHDDを置くベイがあるため、問題はないが、このベイに設置するための金具が、標準では搭載されておらず、サーバー機等の専用金具のため、入手に関しては困難である。(まあ、I・O等で購入するだけなのですが。)
(ただし、UIDE−66からのケーブルでここのベイへの増設は場所的に極めて良い位置にある。(笑))
グラフィックアクセラレーター  標準搭載のグラフィックボードはGA専用スロットにMatroxGraphicsのMillenniumが搭載されている。PCIのように見えるが、完全なPCIではなく、バスマスターに関する信号線が省略されているらしい。(従ってバスマスタードライバが使用できない。(GA−SV4等))なお、Win9x最速グラフィックボードはGA−VDB16/PCI(VoodooBanshee搭載ボード)であるが、チップセットがWildcat(SuperCore594)のため、VoodooBansheeの能力をフルに引き出すことができない。
 また、動作に関しても少々不安定なところがあるため、(GA専用スロットの場合。PCIスロットでは問題ないと思う。)GA専用スロットのおすすめはGA−PIIH8/PCI(Permedia2搭載ボード)となる。ただし、標準搭載のMillenniumでも、VRAMが4MBあるため、1024×768でフルカラーを表示することができる。従って、普通の使用だけであるならば、標準搭載のMillenniumでも全く問題はない。

※ 未確認情報だが、GA−S2K32/PCIは普通のPCIスロットでも動作しないという情報あり。
拡張スロット  拡張スロットはCバスが5本,PCIバスが2本とそれなりの拡張性はある。また、GA専用スロットとオンボードSCSIが存在するため、PCIの拡張はそれなりに余裕はある。Cバスの拡張はやはりDOSの利用を考え、PC−9801−86の86音源ボードと、10BASE−TのLANボードを付けるのが一般的であると思う。PCIの拡張は一つはUIDE−66でもう一つのスロットは用途に応じて拡張していくのがいいと思われる。(σ(^^;)の場合はPCIサウンドカードを付けましたが。)
 また、Xtの高級感を醸し出すデザインとなっている前面であるが、ファイルベイが1つしかないことが、実際の利用に関しては極めて不便さを出している。(ファイルベイがもう1つあれば、かなり使えるのだが・・・。)
総論  メモリーにかなり制約がある。また、オンボードSCSIやバスマスターが使用できないPCIスロットの存在(GA専用スロット)が極めて使いにくい機種となっている。また、チップセットがWildcatのため、性能も今一歩である。従って、このパソコンをWindows98やWindows2000の主力マシンとして使用するのは多少問題がある。(どう考えてもXv13のほうが性能がよい。)ただし、筐体の作りに関してはさすが高級機種と言うだけ合って、丁寧な作りである。
 この機種はDosでの使用や、Windows98におけるサブマシン的使用をするのであれば適している機種となるのではないかと思う。
(ただ、DOSだけでの使用であれば、この機種は場所を取りすぎなような気がするが・・・。)



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