■Weathercockのおまけのパソコン拡張記(その2) ■

 いろいろ拡張してあると期待して、(ほんとかなあ(笑))購入した話題づくりのためのPC−9821ですが、やっぱり拡張していない(^^;)というところからのスタートになりました。今回は今までとは異なり低価格&ちょっとキワモノで拡張記を書いていけたらと思っています。
4.パソコン解体(^^;
 Windowsを立ち上げ、だいたいのハードウエアの増設状態がわかりましたので、まずは内部の確認をすることにしました。Ra20はXv13やXt13と比較してさらパソコンの内部を見るために取りはずすネジの数は少ないため(1本)(^^;)、拡張はしやすいです。(Xt13:5本 Xv13:9本)パソコンの蓋を開け、内部を見た感想ですが・・・とお〜ってもきれいです。クリーンルームなどで使用していたのでしょうか、内部のほこりも全くないと言っていいほどないです。
 パソコンの内部ですが、見た目にはXv13のマザーボードに近いです。(もちろん細かい中身的には異なりますが。)ただ、いろいろな部品の詰め込みが激しく、パソコンの内部をケーブルが這い舞っています。
なお、本体の電源ですが、Xv13と同じ電源が搭載されていました。(200W電源)

 今回はベンチマークを取りながらパソコンの拡張を行っていき、どのように拡張をすればより快適に使用することが出来るかをわかりやすく行っていこうと思います。代表的なベンチマークとしてHDBENCHとSUPERπの2つを利用しようと思います。改めて説明する必要もないとは思いますが、HDBENCHは2D全般のベンチマークであり(内容的にはうさんくさい所もありますが・・・。)SUPERπはCPUやメモリーなどの全般のベンチマークです。

このときの結果

HDBENCH Ver 2.610
★ ★ ★ HDBENCH Ver 2.610 ★ ★ ★
使用機種 PC-9821 Ra20/N30 (ノーマル時)
Processor PentiumPro 199.0MHz [GenuineIntel family 6 model 1 step 9]
解像度 1024x768 65536色(16Bit)
Display スタンダード ディスプレイ アダプタ (9821 シリーズ)
Display PC-9821 TGUI968x,Cyber938x,Providia9685 (Trident)
Memory 32,164Kbyte
OS Windows 98 4.10 (Build: 1998)

HDC = スタンダード IDE ハード ディスク コントローラ

AB = GENERIC IDE DISK TYPE00
C = GENERIC NEC FLOPPY DISK
Q = MATSHITA CD-ROM CR-583 Rev 107J

ALL 浮 整 矩 円 Text Scroll DD Read Write Memory Drive
3711 8766 10683 2439 1764 1234 9 2 2563 2229 6276 A:10MB
SUPER π (104万桁)
17分06秒
 どノーマルなパソコンなので、ベンチマークの結果もぱっとしないものになっています。HDBENCHはまあそこそことしても、SUPER πの計算がかかりすぎなのがちょっと気になります。

※ 104万桁の計算でさえスワップが発生している。

今後、この辺りがどの辺まで快適になるかが楽しみです。

5.メモリー増設(32MB×2)

 さて、とりあえずは起動することを確認しましたので、本来の目的である快適に動作させるために拡張を始めたいと思います。
 まず最初に32MBのメモリーではWindows98を立ち上げた状態ではどうにか空きメモリーがあるのですが、SUPER πの104万桁の計算をするだけで空きメモリーがなくなってしまい、スワップファイルを作成してしまいます。

※ Windows98の起動には約28MBのメモリーが必要です。あと、SUPER πの104万桁の計算には約8MBのメモリーが必要です。なお、余談ですがWindows2000の起動には約48MBのメモリーが必要です。

 このような状態ではWindowsの立ち上げにはそこまで苦痛を感じないものの、アプリケーションを使って作業をするにはこの量ではどう考えても不足です。従いまして早速のメモリー増設です。今までは地方在住のσ(^^;)でしたので、中古市場は発達しておらずメモリー増設をするに当たっては新品のメモリーの購入を考えないといけないのですが、現在は東京在住のσ(^^;)ですから、秋葉原に行けばこの機種用のちょっと特殊なメモリーであるECC−EDORAMであっても簡単に手に入れることができます。
 ということで、早速手に入れてきまして、増設を行いました。メモリーの増設ですが、CPUとメモリーの配置は、ほぼXv13と一緒なので同じように拡張できるのですが、Xv13と違ってRa20はCPUにセカンドキャッシュメモリーが内蔵されているので、Xv13にはあったCPUとメモリーとの間のセカンドキャッシュメモリーはありません。従ってXv13よりは簡単に拡張出来るのが便利です。
 ということで、早速メモリーを増設し、ベンチマークを測定してみました。

このときの結果

HDBENCH Ver 2.610
★ ★ ★ HDBENCH Ver 2.610 ★ ★ ★
使用機種 PC-9821 Ra20/N30 (メモリー増設)
Processor PentiumPro 199.2MHz [GenuineIntel family 6 model 1 step 9]
解像度 1024x768 65536色(16Bit)
Display スタンダード ディスプレイ アダプタ (9821 シリーズ)
Display PC-9821 TGUI968x,Cyber938x,Providia9685 (Trident)
Memory 97,684Kbyte
OS Windows 98 4.10 (Build: 1998)

HDC = スタンダード IDE ハード ディスク コントローラ

AB = GENERIC IDE DISK TYPE00
C = GENERIC NEC FLOPPY DISK
Q = MATSHITA CD-ROM CR-583 Rev 107J

ALL 浮 整 矩 円 Text Scroll DD Read Write Memory Drive
3763 8967 10984 2438 1688 1235 9 2 2556 2233 6834 A:10MB
SUPER π (104万桁)
13分36秒
 HDBENCHはほとんどメモリーを使わないプログラムなのであまり大きな変化はありません。一方SUPER πのほうは104万桁の計算のためのメモリーが確保されたために大きく速度が上昇しています。やはりメモリーの搭載とは偉大なものですね。(爆)

このときの搭載品

機種 内容
IO−DATA NE−ECC 32M×2 64MB(32MB×2) ECC対応 EDO−RAM

6.グラフィックボードの追加

 さて、Ra20に標準搭載のグラフィックボードはTrident社製のTGUI9682というチップが載ったボードです。インターネット上では画質が悪いとか言われていますが、使ってみた感想としてはそこまで画質は悪いと言うことはありません。ただし、描画速度はあまり速くなく(インターネット上で書かれているとおり、ハイカラーにするととたんに速度が遅くなる。)、しかも最悪なことにVRAMが2MBしか搭載されていないので最大解像度が1024×768のハイカラーまでしかいかないのです。

※ さすがに今のご時世1024×768のフルカラーぐらいは出してもらわないと(要するにVRAMが4MB)ないと使い物になりません。

 ということで、新しいグラフィックボードを導入しようと思っていたのですが、ちょうどいいことにVRAMが4MBのグラフィックボード(Millennium)が余っていましたので、導入してみました。
 やっぱりというか当然なのですが、Millenniumの画質はきれいです。しかも描画速度はハイカラーでも速いです。ということで、満足しながらベンチマークを取ってみたのが次の結果です。

このときの結果

HDBENCH Ver 2.610
★ ★ ★ HDBENCH Ver 2.610 ★ ★ ★
使用機種 PC-9821 Ra20/N30 (Millennium増設)
Processor PentiumPro 199.0MHz [GenuineIntel family 6 model 1 step 9]
解像度 1024x768 65536色(16Bit)
Display スタンダード ディスプレイ アダプタ (9821 シリーズ)
Display [?]PC-9821 TGUI968x,Cyber938x,Providia9685 (Trident)
Display Full-Color Window Accelerator Board X2/VRAM 3D (Matrox)
Memory 97,684Kbyte
OS Windows 98 4.10 (Build: 1998)

HDC = スタンダード IDE ハード ディスク コントローラ

AB = GENERIC IDE DISK TYPE00
C = GENERIC NEC FLOPPY DISK
Q = MATSHITA CD-ROM CR-583 Rev 107J

ALL 浮 整 矩 円 Text Scroll DD Read Write Memory Drive
10124 8765 10681 26766 8606 20912 483 5 2552 2228 6274 A:10MB
SUPER π (104万桁)
13分38秒
 HDBENCHでは以前PC−9821の雑誌で快適に動作するといわれてきた基準であるALL10000を簡単に突破してしまいました。CPUのクロックが低いときには最近のグラフィックボードよりも昔のMillenniumの方がどっちかというと快適です。一方SUPER πの方は全くと言っていいほど結果は変わっていません。つまりSUPER πのベンチマークはグラフィック性能は全く関係ないと言っていいと思います。
 このように拡張してくるとやはりというか当然なのですが、PC−9821の最大のボトルネックであるHDDの転送速度が問題になってきます。ここを拡張したときにベンチマークの結果がどのくらい変わってくるかが楽しみです。

このときの搭載品

機種 内容
Matrox Graphics Millennium Xt13標準搭載 Millennium 4MB

最後にこの段階でのパソコンのスペックについて書いておこうと思います。

項 目 現在の仕様 (第6話終了時)
本体名称 NEC PC−9821 Ra20/N30
本体仕様 CPU Pentium Pro (P6) 200MHz
メモリ 96MB
セカンドキャッシュメモリ(内蔵) 256KB
内蔵ハードディスク 3GB
グラフィックアクセラレーター Matrox Graphics Millennium
MGA−2064W 4MB
CD−ROM 8倍速ドライブ(ATAPI)
サウンド MATE−X PCM (PCM音源)
拡張スロット PCIバス(#1) Matrox Graphics Millennium
PCIバス(#2) なし
Cバス 全てなし

次話ではHDDの高速化等について書いていこうと思います。では、逆から読んだら「りどみざか〜」(爆)

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