■Weathercockのおまけのパソコン拡張記(その4) ■

 ケースを交換して、ミニタワー型になったRa20。やはりミニタワー型はデスクトップ型と比較して拡張のしがいがあります。と言ってもあまり拡張をすることもないのですが(^^;)、もう少し拡張ができればいいかも・・・。と思いつつの拡張記です。
10.玄人志向商品&CD−ROM&メモリーの追加
 9821最大の欠点と言われるHDDの転送速度についてはUIDE−98で増設することでとりあえず乗り切ったのですが、第8話で書いたとおり、CD−R専用機としての利用を考えた場合にはもう一つの欠点である「PCIバスの少なさ」の問題が出てきます。Ra20はXv13/wやXt13とは異なりPCIバスが2つしかありません。(Xt13のPCIバスも1つはグラフィックアクセラレータ専用スロットですので2つと言えば2つなのですが・・・。(^^;))
 PCIバスが2つあるうちの1つは必ずグラフィックボードに必要なので、(標準搭載グラフィックボードでは遅い。)基本的に利用できるのは1つだけとなってしまいます。そこでHDDの転送速度をアップさせるのにUIDE−98を利用したのでは、SCSIのCD−Rドライブの使用を考えた場合にSCSIをCバスで増設をすることになってしまいます。(さすがにCバスのSCSIでCD−Rを焼こうとするのは自殺行為のような気がします。)現在ではほとんどのCD−RドライブがATAPIですが、σ(^^;)がCD−Rドライブを購入したときにはまだまだSCSIのドライブが多かったのです。さすがに新しいCD−Rドライブを購入するのも・・・ですので(購入した割には思った以上に利用していない。ただし、ないと困る。(汗))ここはSCSIで増設することを考える必要があります。
 以上の理由でSCSIでの増設を検討する必要があったのですが、材料(パーツ)としては実は今までのXv13等の拡張に使用した部品が残っており、基本的にそろっています(笑)←ここがうれしくもあり、今までの投資を考えると悲しくもなるところです。(^^;)
 さて、今現在σ(^^;)の手元に存在する、あまり使用していない(^^;)SCSI関連機器は・・・。

現在の手元にあるSCSI関連機器

機種 内容
Adaptec AHA−2940AU/J97 UltraSCSI対応SCSIインターフェイスボード
IBM DCAS−32160 IO・DATA UHDS2.1G/UPCIに使用されていたSCSIHDD
TEAC CD−532S SCSI接続32倍速CD−ROMドライブ
とまあ、すぐにでもSCSIでの増設ができるような状態です。(爆)ただ、一つ問題を上げるとするならば、SCSIのHDDの容量が少ないため(2GB)、CD−Rのテンポラリドライブとしての利用を考えるとこのドライブにWindowsをインストールするのは容量的に問題があります。そこで、オンボードIDEで起動用に今までのHDDを利用して立ち上げて、SCSIのHDDはCD−Rのテンポラリ専用として利用することになりますが、これだとまたオンボードIDEの転送速度が問題になります。新しいSCSIのHDDを購入するのも本末転倒ですし・・・(爆)何かよい方法がないかと悩んでいたところへ、玄人志向がIDE−SCSIファイルベイ内蔵用変換ケース(YU)を販売しました。
 σ(^^;)的には玄人志向はあまり好きなメーカーではないのですが、今回は他の会社では販売されていない商品ですし、何よりドライバの使用がないので今後も安心して利用できるということで、購入してきました。

※ σ(^^;)はどちらかというと玄人志向は嫌いです。なぜかというとドライバをつけない不良品を玄人・自己責任の名のもとに、思ったほど安くない価格で販売するあの姿勢が嫌いなのです。(他社製品の半額で販売しているのならそうは思わないのですが・・・。)これだけWindowsのバーションがめまぐるしく変わっていく状態の中でドライバをつけない製品がどうなるかは火を見るより明らかです。(しかもたまについているドライバはできが悪いし(爆))ただ、ドライバを使用しない製品についてはWindowsのバーションが変わっても問題なく使用できると思いますので、それについては多少は購入しても良いかなとは思っていますが・・・。

 従いまして、今回は総取っ替えに近いような大拡張になりましたが、せっかく交換するのならついでにメモリーも拡張しちゃえ(^^;)ということで、安かったことも相まってNE−ECCの32M×2(64MB)を購入してきました。
 ちなみにUIDE−98からYUへの変換は完全にHDDをフォーマットする必要がありますのでかなり時間がかかりました。UIDE−98上で完全フォーマットを行うか、標準IDE上でDiskinitを行うかどちらかを行わないと接続できません。

※ そのまま接続すると起動しようとしてハングアップしてしまい、どうにもならなくなってしまう。
(フロッピィディスクの起動もできなくなってしまう。)

 今回の拡張はほとんど総替えに近い状態なので、結構苦労はしましたが、何とか終わらせることができました。ということで(^^;)早速のベンチマークです。

このときの結果

HDBENCH Ver 2.610
★ ★ ★ HDBENCH Ver 2.610 ★ ★ ★
使用機種 PC-9821 Ra20/N30 (玄人志向YU搭載)
Processor PentiumPro 199.0MHz [GenuineIntel family 6 model 1 step 9]
解像度 1024x768 65536色(16Bit)
Display スタンダード ディスプレイ アダプタ (9821 シリーズ)
Display [X]PC-9821 TGUI968x,Cyber938x,Providia9685 (Trident)
Display Full-Color Window Accelerator Board X2/VRAM 3D (Matrox)
Memory 130,428Kbyte
OS Windows 98 4.10 (Build: 1998)

SCSI = NEC PC-9821X-B09/AIC-7860 PCI Ultra-SCSI

AB = MELCO DSC-G Rev 1.00
C = IBM DCAS-32160 Rev S65A
D = GENERIC NEC FLOPPY DISK
F = TEAC CD-ROM CD-532S Rev 3.0A

ALL 浮 整 矩 円 Text Scroll DD Read Write Memory Drive
11241 8966 10981 26408 8707 20834 483 5 6745 6803 6844 A:10MB
SUPER π (104万桁)
11分18秒
 HDDの転送速度はUIDE−98に接続するより、ほんのちょっと早いみたいです。(製品が新しい分だけIDE→SCSIへの変換効率が良いみたいです。)でもほとんど気分的な問題だと思われます(笑)実際ベンチマークの結果に関してはほとんど変化がありません。
 ちなみにすでにみなさんが知っていることですが、玄人志向はやっぱりMELCOなのですね。(笑)

このときの搭載品

機種 内容
Adaptec AHA−2940AU/J97 UltraSCSI対応SCSIインターフェイスボード
IBM DCAS−32160 UltraSCSI対応2.1GB SCSIHDD
TEAC CD−532S SCSI接続32倍速CD−ROMドライブ
IO・DATA NE−ECC 32M×2 64MB(32MB×2) ECC対応 EDO−RAM

このときの導入品

機種 内容
玄人志向 YU ファイルベイ内蔵用IDE→SCSI変換ケース

11.サウンドカードの導入

 Ra20は元々企業等での利用を考えたパソコンですので当然のことながらサウンド関連については、結構寒いものがあります。元々搭載されたサウンドカードはPCM音源しか搭載されておりません。そこで、今回はサウンドカードの導入を行おうと思います。
 本当はここで「PCIサウンドカード」と言いたいところなのですが、残念ながらPCIバスの空きがすでにありません。従いまして、現在残っている拡張スロットというと・・・Cバスしかありません。(涙)ということでCバスでの拡張です。

 さて、Cバスのサウンドカードというと・・・。ありますね。(笑)Xv13にPCIサウンドカードを導入するまでの間に使用していた高級なサウンドカードが・・・(^^;)。そう、「PC−9801−118&PC−9821C3−B02」です。

導入といっても、単にCバスに接続してドライバを入れるだけです。(笑)導入後、久しぶりに118音源のMIDI(PC−9821C3−B02)を聞きましたが、やはり音は良いですね。YMF−754の安っぽいMIDIとは音が違います。ちなみにXv13の時に問題になっていたノイズの件ですが、以前Xv13で使用していたときよりは多少ノイズが少ないような気がします。(と言っても本当に多少の違いですよ。)

※ 今から思うとXv13は電源容量が足らなかったのかなあ〜(^^;)

 今回はベンチマークには全く関係のない部分なので、ベンチマークの結果はなしとさせていただきます。

このときの搭載品

機種 内容
PC−9801−118 + PC−9821C3−B02 サウンドボード + MIDI音源サブボード

12.グラフィックボードの導入(その2)、CD−Rの導入

 さて、現在Ra20に搭載のグラフィックボードはあのMATROX社製のMillenniumです。何回もσ(^^;)が絶賛しているとおり、WordやExcel等の普通の作業ではこのチップでも全く問題ありません。(ただし、1024×768でフルカラーは出せることは最低条件なのでVRAMは最低でも4MB搭載している必要があります。)ただ、いろいろ使用しているとどうしても欲が出てしまいまして、できることなら3Dもそこそこ動くグラフィックボードを手に入れたいと思うようになりました。ただし、今回はお金をほとんど掛けない(それでも掛けていると言われるかもしれませんが・・・。)拡張をモットーとしていますので、何も考えずGA−VDB16/PCIやGA−S2K32/PCI等の高額なグラフィックボードを購入するというわけにはいきません。
 ということで、新しいグラフィックボード(ドライバの性能の関係でI・O−DATA製(^^;))で何か良いボードはないかな〜と思ってインターネット上で探してみると・・・

 GA−SV432/PCI,GA−SV408/PCI : Savage4 Pro+ 搭載グラフィックボード
 GA−RUSH6/PCI : Voodoo Rush 搭載グラフィックボード

 というグラフィックチップの種類で2種類(製品名では3種類)のグラフィックボードがありました。

※ Permedia2搭載グラフィックボード(GA−PII8/PCI)より販売時期が早いグラフィックボードは対象外とします。

 この中でSavage4 Pro+搭載グラフィックボードはそれなりに最近の製品なので、中古でもそれなりの価格がします。一方、Voodoo Rush搭載グラフィックボードは元々の販売時期がPermedia2搭載グラフィックボード(GA−PII8/PCI)とほぼ同等の時期に販売されていますので、中古価格はかなり安くなっています。しかも、インターネット上でこの製品は結構画質が良いという評判を聞き、それならば、どのくらい画質がよいのだろうかということで購入することにしました。(購入価格:1,480円)

 購入後、早速パソコンに取り付けた感想ですが、発色についてはかなり良いです。Millenniumの様な癖もなく、Permedia2の様な明るすぎることもない良い画質です。ということで、3Dについてはどうかな〜と起動してみたのですが、思っていた以上に快適です。FinalRealityも快適に動作します。少なくともPermedia2を搭載したGA-PII8/PCIよりは3D(DirectX)は快適に動作します。

※ ただし、実用解像度は1024×768までなので、(この解像度より上だとフルカラーでリフレッシュレートが75Hz以上出せない。)それより大きな解像度が必要な場合はGA-PII8/PCIでないと話になりません。

ただ、一つ大きな問題がありまして、2Dから3Dへ画面が切り替わるときに画面が一瞬点滅するのです。GA−RUSH6/PCIは2Dの描画と3Dの描画に関しては別のチップを使用しますので、おそらくその切り替え作業に関して画面が一瞬点滅をするのだと思いますが、なれないと結構気になります。また、全体で6MBのVRAMが搭載されていますが、2D描画(3Dのフレーム?)4MB+3D描画(テクスチャー)2MBと区別しているようで、VRAMが4MB必要なベンチマーク(3DMARK99)に関しては動作しません。さらに、それなりの描画速度は出しますが、(実際の使用ではあんまり気にはならない。)ベンチマーク等を実施するとMillenniumよりは2Dの描画の遅さを感じます。しかしながらこのあたりを妥協すれば、結構良いボードだと思います。(お値段もお求めやすいし。)

とまあ、いろいろ書きましたが、実際にベンチマークを取ってみましたので参考にしてください。なお、SUPER πに関しては、今回はほとんど結果が変わることないと思いますので、省略しています。

このときの結果

HDBENCH Ver 2.610
★ ★ ★ HDBENCH Ver 2.610 ★ ★ ★
使用機種 PC-9821 Ra20/N30 (GA−RUSH6/PCI搭載)
Processor PentiumPro 199.0MHz [GenuineIntel family 6 model 1 step 9]
解像度 1024x768 65536色(16Bit)
Display [X]スタンダード ディスプレイ アダプタ (9821 シリーズ)
Display [X]PC-9821 TGUI968x,Cyber938x,Providia9685 (Trident)
Display GA-RUSH6/PCI
Memory 130,424Kbyte
OS Windows 98 4.10 (Build: 1998)

SCSI = NEC PC-9821X-B09/AIC-7860 PCI Ultra-SCSI

AB = MELCO DSC-G Rev 1.00
C = IBM DCAS-32160 Rev S65A
D = GENERIC NEC FLOPPY DISK
Q = TEAC CD-ROM CD-532S Rev 3.0A
R = YAMAHA CRW6416S Rev 1.0d

ALL 浮 整 矩 円 Text Scroll DD Read Write Memory Drive
7251 8910 10913 15579 6531 3011 182 14 6411 6472 6797 A:10MB
 MillenniumではHDBENCHでALL10000を突破してしまいましたが、GA−RUSH6/PCIでは再びALL10000を下回ってしまいました。ただ、実際の使用という観点ではScrollが182出ていますので、ほとんど問題になることはありません。それよりも2Dも3Dもそれなりに動作するという方が使い勝手はよいです。

※ 正確に言うとTextが3011というのは決して進められるスコアではないので、そういう意味では・・・。という所もあるのですが・・・。

 さて、以前より書いていたCD−R専用機としての利用のため、今回あのYAMAHAのCD−Rを搭載してみました。搭載に関してはSCSIのID番号等で結構苦労したのですが(SCSI機器が多いため。)、まあどうにか取り付けを完了して、久しぶりに焼いてみたのですが・・・。



やっぱりなんか調子悪いです。(思ったほどうまくは焼けていない様子。)

どうにかしてこのドライブを使用できないかな〜とは思っているのですが・・・。インターネットでこのドライブを検索してみるとそこまで悪いことは書いてないのですが・・・。一つ気になることとしては、このドライブは電気の消費量が半端ではないので(ドライブ自体がかなり加熱する。)ひょっとすると電源容量が足らないのかな〜とも思うのですが、たとえ電源容量不足としても何だかな〜という感想です。

このドライブの有効活用はいつになったらできるのでしょうか。(T_T)

※ ちなみに後日、このパソコンにPlextorのCD−Rを搭載してCD−Rを焼こうと思ったところ、何度焼いても「SCSIの転送速度が足りません」(4倍速)というエラーが発生し、パソコンの内部を確認したところ、このYAMAHAのCD−Rがすさまじく発熱していることが判明。これではどうにもならないということで、後日このドライブは撤去されました。

このときの搭載品

機種 内容
I・O DATA GA−RUSH6/PCI Voodoo Rush 搭載グラフィックボード
YAMAHA CRW6416S R6倍 RW4倍 Read16倍CD−Rドライブ

最後にこの段階でのパソコンのスペックについて書いておこうと思います。

項 目 現在の仕様 (第12話終了時)
本体名称 NEC PC−9821 Ra20/N30
本体仕様 CPU Pentium Pro (P6) 200MHz
メモリ 128MB
セカンドキャッシュメモリ(内蔵) 512KB
内蔵ハードディスク 5GB
(玄人志向YU(3GB)+
IBM DCAS−32160(2GB))
グラフィックアクセラレーター I・O DATA GA−RUSH6/PCI(6MB)
Alliance社製 ProMotion AT25+
3Dfx社製 Voodoo Rush
CD−ROM 32倍速SCSIドライブ(CD−532S)
サウンド MATE−X PCM (PCM音源)
PC−9801−118 (FM音源)
PC−9821C3−B02 (MIDI音源)
拡張スロット PCIバス(#1) I・O DATA GA−RUSH6/PCI
PCIバス(#2) Adaptec AHA−2940AU/J97
Cバス PC−9801−118 + PC−9821C3−B02

さすがに拡張を行うところのなくなってきたパソコンですが、次話ではさらなるグラフィックボードの交換などについて書いていこうと思ってます。人間とパソコンとは握っているのではなく繋いでいるのだよ。(^^;)

Weathercockの懲りないパソコン拡張記(その5)へ進む